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129ページ イクメンマモルくん。

 分娩室の前でオヤジが歩き回っていた。

かと思ったら突然椅子に座り込む。

そしてまたウロウロと歩き回る。


あー・・もーどーしようもないなぁ・・


そうこうしているうちに産声が聞こえた。

でも二人目の声がしない・・


まさか・・そんな・・でも・・


不安がふくれあがっていった。


やっとか細い声が聞こえた。

最初の子よりかなり小さい声だった。

でもちゃんと産声を上げてくれた。


「お前の時も不安だったが今度もどうしようもなかったなぁ。

男ってこんなときにはちっとも役には立たないよな。」


オヤジはホッとした顔でつぶやいた。


そうだねぇ。

役立たずはオレも同じだよ。

でもまあ、生まれたからこれから役に立とうよ。


赤ちゃんは男の子と女の子だった。

女の子が先で男の子が後に生まれたので姉と弟だね。


昔は後から生まれた方が上の子と言う扱いだったこともあるらしいけど

今はそのまま生まれた順だね。


弟のほうが少し小さかった。

まあ、女の子のほうが小さいうちは成長も早いし丈夫だったりする。


弟よ! 兄ちゃんもチッコイからお前の味方になっちゃうぞ。

でっかい姉ちゃんに負けるなよ。

プププ、姉ちゃんもやっぱりチッコイんだけどな。


でも二人とも真っ赤なサルに見えちゃうのは仕方ないよね。

まあそのうち丸々としてくるだろう。


しばらく保育器のお世話になったけど無事退院。

オフクロの実家のばぁちゃんが手伝いに来てくれた。

彼女をお手本にして育児を手伝った。

オシメもミルクもできるし泣き声でどっちか分かるぜ! 


アイテムボックスにまで入れちゃってまーす。

どんだけなんだ! オレ! 


かごタイプのベビーキャリーに入れて寝かせてる。

まだ寝がえりも打てないからコレで充分だね。

もう少ししたらベビーベッドにする予定だ。



リビングの隅が光ってた。

弟のベビーキャリー! 

魔力のヒモを飛ばしながら弟に向かって飛んだ。

オレは間に合わなかったが魔力のヒモは届いた。

ヒモに引きずられるようにオレも弟の召喚陣に引きずり込まれた。


赤ん坊なんか召喚してどうすんだ! 

生贄いけにえなんかにする気ならボコるだけじゃあ絶対に許してやらないぞー!!! 


 やっぱり早産になっちゃったんだね。

でも無事に産まれてなにより。

双子って手間と費用がいっぺんに二倍だから大変だよね。

一緒に泣き出したりしたらもう自分の子でなくてもパニックだよ。

まあ、可愛さも2倍なんだけどね。


 出張過多で留守がちなおとうさんの代わりに

イクメンになってるマモルくん。

お役立ちな息子かぁ・・・羨ましいねぇ。

亭主もキモチくらいはイクメンになってほしかったんだけどなぁ。

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