121ページ パワー。
ダチ勇者どもに笑われたのでイケメン達に愚痴ったらやっぱり笑われた。
くっそう、笑いを堪えればイイってもんじゃあねえぞ!
「君目当てで留学してきたって言うからちょっとは君にもモテ期が来たのかと
思ったんだよ、皆ね。
でも、〔従者〕だろ。
そりゃあギャップで笑っちゃっても無理ないと思うよ。」
はぁ、、ごもっとも。
ごもっともなのが余計に悔しい。
自分で〔従者〕にしちゃったんだもんなぁ。
〔従者〕なので今日もつき合わされてます。
聖女な奥さんがまたまた買い物に連れ出したんです。
神官ちゃんもお付合い。
買い物のアドバイスなんかしてますね。
アイテムボックスはもう使えるんだからご自分で・・・
あ-・・すいません・・はい・・従者なんですね。
ココの世界のファッションも結構お気に召したようです。
しかしまあ、元魔王でもやっぱり買い物は楽しいんだね。
付き合わされる方は疲労感がハンパないですが。
例によってストーカーな高校生勇者が付いて来ます。
あああ・・・元魔王勇者・・気づいちゃったよ。
ダメですよ・・シランプリしてやって・・・
捕獲されてます。
まあ、みんなで楽しくお茶しました。
あとでオハナシといきましょう。
元魔王勇者は師匠な勇者さんに挑戦させてもらえました。
あー、体育館がビリビリいっちゃいましたよ。
慌てて皆で結界を重ねて張ったけどそれでも余波が漏れたようです。
体育館から出たら地震があったことになってました。
バイトなあの人に二人で怒られてました。
「今度は余波が多少漏れても大丈夫な場所に別な体育館を造らないと
イケナイかもしれないねえ。」
はぁ・ノンキな口調で言われると気が抜けるなぁ。
師匠な勇者さんには拘束具が付いてるし元魔王勇者に合わせてパワー調整をしてる。
それでもあんななんだもんなぁ。
フルパワーな勇者さん・・あー見ない方がいい気がする。
元魔王勇者に聞いてみる。
どうですか? いずれは勝てそうな気がしますか?
「分からん・・読めないし・・いつまでやってもたどり着かないような、
見えない底を覗き込んだようなこっちが居る場所さえ不確定な気分にされた。」
あー・・なんだかわかる気がする。
そうとしか言いようがないけど。
人外なレベルなことだけは確かだね。
もしかしたら〔神〕さまなレベルかもしれない。
もっとも元魔王勇者もあそこの世界の管理神さまはパワーで負けてるって
言ってたもんね。
充分〔神〕レベルなんだろうねえ。
でも中身は買い物で浮かれる女の子なんだよね。
なまじパワーがあるってのも困ったことなのかもしれない。
ところがそのパワーが・・・
突然のように彼女から失われてしまった!
拘束具なアクセサリーを外してみても魔力や体力の回復薬もエリクサーも
使ってみたけど・・戻らない。
一体これはどういうことなんだ!!!
あって当然だったモノが無くなる。
これは喪失感がハンパないです。
物でも者でもね。
元魔王勇者はコレで普通の女の子です。
さて、、どーしたもんですかね。




