120ページ アラレ。
ココの神さまは魔族だった。
なんだかとてつもなく歳をとってる雰囲気だった。
「あー、迷惑かけてスマンね。
一応召喚は止めようとしたんだがなんせワシも魔族だろ。
神託自体を疑われてしまってねえ・・魔族の謀略だとね。
バイトなアレには連絡しといたからそのうち帰還の召喚連絡がくるだろう。
来たら連絡を入れるからまあゆっくりしていってくれ。」
会うだけでこちらの時間が止まってしまいそうな方でした。
なんとか帰還手段は確保。
戦争は止めさせて国境も元通り。
元魔王さまはココの魔王に色々レクチャーしたあとなにやら魔法陣を施した。
オレ達が帰っても言ったことを守らせるための枷だそうだ。
「なに、ちゃんと自分でできるようになれば自然と外れる。
頑張って一人前になることだな。」
もう至れり尽くせりだね。
お姫さま達に勇者の正体を教えた。
元とはいえ魔王を召喚してたと知って全員ビックリ!
勝手な召喚をすると何が出てくるか分からないし
ココの世界にも召喚された側の世界にも穴が開いて危ないことを教えた。
これでもう召喚する気が無くなるといいんだけどね。
ところが魔族の国でクーデターが起きた。
魔王が最弱だと知ったヤツラがプチッといったれ! と思ったらしい。
どうやらクビにした側近連中が教えちゃったようだ。
アホだね。オレ達がまだ滞在してるのに。
人の国に行ってたから帰ったと思ったのかね。
元魔王さまは「殺さず制圧できないか? 」と言う。
あなたはできるんですか?
「できないからお前に聞いてるんだ。
私だと殲滅しちまうからな。
ちょっとは根性ありそうなヤツラだ。
殺さずにおけば魔王の教材くらいにはなるだろう。」
なので準備しといたけど使わなかった〔雲〕を使いました。
前回は雹だったけど今回はアラレです。
5ミリ以下のちっちゃいヤツね。
ちょっと量が多かったかなぁ・・・
ほとんど埋まっちゃったから。
コレの欠点はやると寒いことだね。
なので冬物のコートをアイテムボックスから引っ張り出した。
とたんに元魔王さまに強奪されましたぁ。
サイズが合わないでしょうに・・・
あー、羽織ってるとマシなんですか。
あとはジャージだけ・・寒い・・・
冬物はもうすこし入れとくべきだった。
元魔王さま・・アイテムボックスとかできないんですか?
「知らん。やったことないしそんなものは必要なかった。」
なるほど・・お城住いだったもんねえ。
教えたらすぐできた。
う~ん、魔王にも勇者にも簡単なのか・・・
できない条件とかあるのかね。
後のことはココの魔王に任せて召喚陣で帰還した。
バイトなあの人はオレ達の〔勇者〕と〔勇者の従者〕を見て爆笑してた。
しまった! 元に戻しとくのを忘れたよ。
あ!・・コラ! ダチども! 見るな! 見るんじゃねぇー!!
笑われた・・・(涙。)
魔王さまって実力しだいでなるものばかりじゃあないんですねえ。
そういえばカメレオン魔王さんの本体もお父さんの後を継いだんでした。
代替わりって大変だよね。
どーしても先代と比べられちゃうし。
先代と同じだとなかなか先代と同じとは思ってもらえなかったりします。
つまり先代以上でないといけなかったりする・・
あーすべ・・ての次代のかたには頑張って頂きたいです。
ダチ勇者たちはステータスが見えるようになってるんだね。
やっぱりレベル次第だったようです。
個人情報がダダ漏れだねえ。
〔隠蔽〕がほしくなっちゃうなぁ。




