表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
117/201

117ページ 留学理由。

 美少女元魔王の留学条件は神官ちゃんと同じようだ。


期間は一年間の留学。

勇者夫妻の保護下に居ること。

できたら大きな移動はしないこと。

無断で異世界間移動をしないこと。


万が一のために力を抑えるアクセサリーが渡された。

まあ、この手のモノは師匠な勇者さんも持ってるしね。


魔族な外見は変身スキルがあるようでまるきり人間な外見になっている。

美少女なのはもとのままだけど。


この世界についての説明はオレ達中一組に丸投げされた。

バイトなあの人、自分に丸投げされるのはイヤなくせに他人に丸投げするのは

イイらしい。


でも、結局オレの居るクラスってどういうことなんだ? 

またあの人が小細工しやがった・・もとい、されたんだろうか? 

は? 頼んだ? なんで? 


オレが気になったから留学希望を出したって……

最強勇者に会ってみたくて……とかじゃあないのぉ? 


「モチロン、勇者のこともある。

だが、いきなりあんなものに監禁されるとは思わなかった。

しかも簡単に叩きのめせそうとしか見えないヤツに。

それでも、弟とあれだけの時間打ち合えるヤツは今まで私の他には居なかった。

最強勇者の弟子だそうだから勇者の前の小手調べには最適だ。


勇者が私の世界に進んでくるとは思えないからこっちから乗り込んできたんだ。

ココで勝負を持ち掛けても受けないだろうがお前をせば相手する気になるかも

しれないしな」


はぁ、それであの師匠な勇者さんに勝てそうですか? 


「わからん……読めないんだ。

今まで相手の力量が読めないことはなかった。

お前だってちゃんと読めたぞ。

だが、あのザマだった。

勝負はお前の勝だとアノかみさまにも認定されたしな。」


あー、{実力はともかく」っておっしゃってましたよ。


「それは分かってる。だがソレで納得できなかった。

なぜ負けたのか……延々と考え続けてココに来ることにした。

原因が目の前に居れば分かるかもしれないからな」


ただの〔油断〕ってやつですよ。

こんなガキに負けるなんてのはソレ以外にないでしょう。

なんで魔王だってのを黙ってたんです? 

弟さんを魔王に仕立てたりして……


「魔王なんか面倒だったんだがなまじ弟より強かったからな。

弟がもっと強くなったら王座なんぞ譲ろうと思ってたんだ。

いいキッカケにはなったな。

あの読めない勇者を読めるようになれるかはともかくな」


魔王さんの本体の方は別の異世界の魔王さまをされてますが

やっぱり勇者さんのことは読めないって言ってましたよ。


「それはちょっと嬉しいな。

読めないのが私の力量の無さってだけでもなさそうだ」


会話しつつ重い攻撃が止みません。

体育館でお相手をしつつの会話なのに息も切らしてないよね。

他の中一組はとっくにのされている。


ちょっとは手加減してくださいよー。

オレ達は勇者の弟子だけど最強勇者じゃあないんですから! 


「私に勝った男が泣きごとを言うんじゃない! 

手加減してるんだぞ、コレでも」


結局四時間も遊ばれましたぁ。

もう体力も魔力も限界です。

早めにギブアップしちゃえばよかったよ。


でもまさかそんな状態で召喚されるなんてねぇ。

オマケに美少女元魔王さままで来ちゃうなんて……

勇者召喚に元魔王を呼んじゃうなんていったいどんなヤツラなんだぁ! 

 あー、美少女にこんなにかまってもらえるなんてもうご褒美かもねぇ。

弟魔王のときは三時間で音をあげてたのに四時間も頑張ったんだねえ。


やっぱり女の子のことだと頑張るのが男の子……なのかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ