110ページ お迎え。
神官ちゃんはなんとか気持ちを伝えようとはしてたらしい。
彼の方も好きなのは鈍いオレでも分かるくらいだった。
それでも彼女はまだ小学生な年齢なので堪えてた。
まあ、堪え切れなくてストーカーもどきになってたけど。
彼は特にロリな訳じゃあないようだ。
彼女限定なので別にアブナイ奴って訳じゃあない……と思う。
ともかく召喚されてしまったとバイトなあの人に報告した。
召喚された場所は特定できてるので召喚先も見つけるのは
比較的簡単だろうと思う。
チャラ男父の時のように穴に落ちたのとは違うから。
神官ちゃんたちにもそう言って落ち着かせた。
高校生勇者も結構強くなってるしな。
ところが帰ってこない。
バイトなあの人が向こうの管理神さまに連絡したのだけれど
どうにも反応がのらりくらりとしているそうだ。
なので「お前行って来い!」
なんでオレ?
「神官ちゃんと勇者弟に泣きつかれたのはお前だ。
まきこまれた魔法使いはクラスメイトだろ。
お前の師匠に行かせると大事だしお前ら全員でも大事だ。
なので一人で行って来い」
まあ、さんざん〔お迎え〕に来てもらってたもんなあ。
たまには行く方でもいいか……
念のため魔王さんに来てもらうことにした。
カメレオンバージョンなら向こうでも警戒されないだろう。
神官ちゃんも来たがったがとても彼女まで責任は持てない。
彼女はココに居ること自体が特別なことなのでそのことをもう一度話して
納得してもらった。
気持ちは分かるんだけどね。
向こうの世界は特定できてるので体育館から送ってもらった。
チビのヤツは自分が付いて行くのは当然と思ってるようだ。
まあ、隠蔽でもかけておくか。
送還先は高校生勇者達が召喚された神殿だという。
着いて驚いた。
人っ子ひとりいない。
召喚主やら神官やらがいていいはずの場所なのに……
祭壇を探してココの神さまにお祈りした。
さて、お返事していただけますかぁ?
師匠な勇者さんやバイトなあの方はハッキリ言って
〔超〕が付く位な実力者ですから異世界間移動は色々と
制約がきびしいです。
ですがマモルくんは実力はかなりのものですが
まだまだ制約をかけられるほどではありません。
なのでバイトなあの方としてはとーっても使いやすいんです。
まあ、協力的ですしね。
高校生勇者をこちらに召喚し直すにも向こうの神さまとの
調整は必要なのですが送還するほうが楽なんでしょう。
なんだかマモルくんもバイトな雰囲気がしてきました。
コレって報酬あるんですかね?




