アレクセイとオリガ(『空の座』、『姉と弟』より)
これは『空の座』に出てくるアレクセイ(国の経済を牛耳る財閥総帥の親族の青年。整った顔立ちと優しい態度で、よく女性に勘違いされる)と周囲の人たちの話。
見知らぬ男「ユスポフ財閥のアレクセイ・ユスポフだな? 死ね!(銃声)」
元部下の女性「私じゃ駄目なの? 私を愛しているんでしょう? 優しい言葉も、あの態度も、全部嘘だったの? この嘘吐き!(平手打ち)」
政治家「貴社とはこれからも懇意にしていきたいと思っております(国に便宜を図って欲しいのならば、それ相応の資金が必要です)」
資産家の老人「この度はとんだ災難に遭われたようで(まだ生きていたか、若造。さっさとくたばればいいものを)」
仕事が終わって自室に戻って来たアレクセイは深い溜息を吐いた。
アレクセイ「自分が手引きしておきながら、よくもいけしゃあしゃあと、あのクソ爺!」
アレクセイはこめかみに青筋を立てて、自室の壁を殴る。
その時、部屋の扉がノックされ、杖を持ったオリガ(事故で両親を亡くした目の見えない財閥の元令嬢。アレクセイの従兄弟で、美少女)が入ってくる。
オリガ「お疲れのところ申し訳ございません、アレクセイ兄さま。来月この屋敷で催される夜会での招待客の一覧をまとめたので、見ていただきたいのですが」
オリガから一覧を受け取り、アレクセイはざっと目を通す。
アレクセイ「いいんじゃないかな。招待客で漏れている名前もないようだし」
オリガ「ありがとうございます。……あの」
アレクセイ「ん?」
オリガ「兄さまは、今のお仕事が随分と大変なようですね」
アレクセイ「そりゃあ、まあ、ね」
オリガ「目の見えないわたしに出来ることは限られていますが、もし何か悩んでいる事があるようでしたら、仰ってください。わたしに言っても悩みは消えないでしょうけれど、少しでも兄さまのお気持ちが軽くなるのでしたら…。兄さまに今まで受けた恩返しがしたいのです(完全なる善意)」
アレクセイ「……(オリガ、そこまでおれのことを心配して。おれのことを心から想ってくれるのはオリガだけだよ)」
オリガ「…ごめんなさい。お仕事の邪魔でしたね」
アレクセイ「いいや、オリガの気持ちは嬉しいよ」
①「ありがとう」と、お礼を言う。
②「オリガは良い子だね」と、頭をなでなでする。
③「オリガが優しい子に育ってくれて、おれはうれしいよ」と、ぎゅっと抱きしめる。
④「結婚しよう。きっと幸せにするから」と、押し倒す。
次の展開に悩んだので、選択制です。
ちなみにアレクセイ好きで、最近は三男のフェリックスも気に入ってくれている知人ならば、喜んで④を選ぶと思います。作者からしたら、彼の普段の行動ならば②か③ですね。
注意、①以外はすべてセクハラです。現実では真似しないで下さい。