姉の勘違い(『姉と弟』より、姉と弟と次男)
姉(あの子とアレクセイ兄さまは、何かある度にいつも喧嘩しているみたいだけど、喧嘩するほど仲が良いとは言うものね。……まさか、二人はそういった関係なの?)
後日。
姉「わ、わたしは何があってもデニスの味方だからね? あ、安心してね」(赤面狼狽中)
弟「? 何のこと…?」
その後、事情を知った弟は呆れ、次男は大笑いした。
次男「おれはオリガと一緒なら、弟君との3Pも構わ……」
弟「黙れ色ボケ」(鳩尾突き)
*
姉「お、お姉ちゃんは、何があってもデニスの味方なんだからね!」(また勘違い中)
弟「姉さん、何を言ってるんだよ。そんなこと無いって、前も言っただろう?」
次男「おれだって男を相手にする趣味は無いさ。弟君が女だったら話は別だけどね」
弟「気持ち悪い。もし僕が女だとしても、お前のような奴はこっちからお断りだ」
次男「何だよ、つれないなあ。おれは君の頼みでオリガを助けたって言うのにさ」
弟「はあ、何が僕の頼みがあったからだよ。元々隙あらば姉さんに手を出そうとしてたくせに」
次男「そんな人聞きの悪い。おれはいつだってオリガに対して真摯な気持ちでもってだね」
弟「下心しか持っていないくせによく言うよ。どうせ姉さんが弱っているのを絶好の機会だと思って言い寄って、その上姉さんにいかがわしいことを…」
その後、延々と二人が言い合うのを、姉は編み物をしながら聞き流していましたとさ。
姉(二人の邪魔をしちゃ悪いわよね。ここは大人しくしてましょう)
その後、弟は部屋の片隅で静かに編み物をしている姉にようやく気付く。
弟「…姉さん、どうしてそんな離れた場所で編み物してるの?」
姉「だって……二人があんまりに仲が良さそうだったから。邪魔しちゃ悪いと思って…」
弟「僕とこいつが仲がいいだって?」
次男「ははあ、オリガはおれと二人きりでいられないのが寂しいんだね。弟君はただのお邪魔虫だからね。だったら今度二人で一緒に」
弟「うるさい、万年発情期、しゃべるな、黙れ」
次男「買い物にでも……ぐは!」
姉「……(やっぱり二人は特別仲が良いと思うのだけれど…。わたしの気のせいかしら?)」