竜と流木 16年
2020年7/12〜7/14タブレット端末にて執筆し午後脱稿 即日投稿
文庫版7/15発売だとかで悩んだ末 ラストは取り敢えず封印します。 発売後ほとぼり冷めた頃に手直し予定
2020年7/16追記:アメリカン・デス・トリップ 01年上下巻 603〜604話に割込新規投稿しました 興味頂ければ幸いです。
【 人間もこの地球で生まれ 生きて死ぬだけの単なる生命体の1種でしか無い そんな当たり前の現実に向き合おうとせず 自然環境の管理者気取りで 見た目コツメカワウソそっくりな淡水浄化に貢献する両生類の固有種 "ウアブ" を絶滅から救おうとした結果巻き起こる生物災害の顛末をどう感じたか 感傷に流された結果多くの犠牲者出したけど罪悪感と同時に自分と "同じ存在" が滅びる事も心配してる主人公をどう思うのかで 好みが真っ二つに別れるかな。 】
★特にリゾート施設とやらがやらかすゴミや水の問題等々とか 華やかな世界の影に有る観光客の思い上がりとか現地人の嫉み妬みは観光地在住のお客様なら色々思い当たるモノが有るかと そういやホテル専用或いは私有地になって地元住民が入れない海岸って沖縄もかなり多いです。
☆此れ書き出す前、他人を怒らせるためだけにロンドンで飲める噴水に汚物をばら撒き 家畜飼育反対と政府打倒叫ぶ自称・自然保護団体の抗議活動みてしまったもんでかなりムカつきました こういう人間を物理的に排除出来る法律作らないと地球環境は綺麗になりませんな(-.-)
日本 ポリティカルホラー小説
篠田節子 著
新潟日報/静岡新聞 掲載小説の加筆修正
講談社 刊
2020年7月 文庫化
どうせなら纏めて読みたいなと作者名と大まかなあらすじ参照にジャケ借りして来た作品ですが意外と面白かったので感想と紹介を 但し新聞連載の娯楽作品ですのでエロは皆無 勿論グロ描写も控え目です。 基本コンセプトはペット化した犬や猫 食用の其れを含む家畜に至るまで発生例が多いNEOTENY=幼態或いは幼形成熟と呼ばれる現象の謎 1920年にオランダの解剖生物学者 ルイス・ボルク の学説では幾つになっても中々好奇心が枯れず ゲームや映画等の物語に夢中になる傾向が有る人もそうである可能性が極めて高いそうですが特定の条件下 ペットの場合なら飼い主の保護欲を刺激する声や姿形への洗練化により突然変異で生まれた丸耳短足の猫とか見た目とは裏腹にかなり頭が良いチワワなんかが其れに当たるそうでして
真逆な存在ならいきなり過酷な環境に移された或いは自ら移り住んだ個体……例えばミクロネシア諸島におけるブタのイノシシ化とか同じアカシカ (奈良で鹿せんべい強請るアレ) と同一個体の筈なのに寒い地方で巨大化&凶暴化した事で箆鹿と誤認された北米のエルクなんて実例も有りますね。
ダーウィンが種の起源で定義した生物多様性は、勿論肌の色や成体サイズの限定されていない人にも当て嵌まるモノで有り 敢えてぬるま湯の様な世界で育ててみたり過酷な環境下に送り込んでみると体格のみならず脳や神経に何かとんでもない変化が起こり得るのではと言う説は 異世界ファンタジーでお馴染みなスキル ガンダムのニュータイプ ボトムスの異能生存体 日本のアニメ業界やSF作品等では様々な路線でテーマになった話でも有ります だからと言って晩婚化が進んだり逆にロリコン拗らせたり同性愛に走ったりなんてものが幼形成熟によるものかって訳でも無いし 兎角解らない事だらけなんですよと書いときますか
手掛かりになりそうなのは前話でもネタになったボノボ そして雌でも雄より立派なモノが付いてるハイエナなんだそうです(^_^) 此れ以上続けると変な方向に脱線しそうですから本編あらすじに移ります 細かい描写等かなり端折ってますから出来りゃもうすぐ発売する文庫版も堪能頂ければ幸いかと 敢えて安価に抑え頑張ってます。
【 ウアブ:学名ノビウス・ミクロネシェンシス 或いはミクロネシアの人魚と呼ばれるその幼形成熟な両生類はミクロ・タタと名付けられた小さな島に有る泉の守護者 ベージュ色の背中に半透明なピンクの腹部 ハーブの様な臭いがする15cm程の生き物はプランクトンや藻をその小さな手で掴み捕食する事で湧水の水質汚染を防ぎ 元々かなり人懐っこい性格でカワウソそのものな鳴き声上げて子供に近寄る事で乾季に不足する餌 具体的には魚の切り身やタロイモの団子 を手に入れて絶滅を免れていた。 】
★小説ではコツメカワウソ呼ばわりでしたが色合いとか大きさが沖縄の川辺やさとうきび畑でウロウロしてるマングース アレで人懐っこく温和だったら害獣扱いされない筈だけど 奴等威嚇するんだよなぁ(汗) 今が繁殖シーズンらしく家の近所でもネズミ咥えたり惣菜盗んで沢山走り回ってます。
☆幼形成熟の両生類……日本にも其れなりにいるのですがウーパールーパーをイメージするとわかり易いかな?
この物語の語り手で有る丈人こと ジョージ と ウアブ の出会いは幼少期まで遡る。 数年おきに赴任地が変わるアメリカ合衆国海兵隊員の父とヴィンドゥ・サーフィンのプロ選手で当時世界中の海を渡り歩いていた日本人の母を持つ彼が家族で集まり夏を過ごすグアムの近所 日系の血が入った事で女の子の様な顔立ちを持ち 父の故郷オクラホマでは見ず知らずの白人の女の子に 汚い野郎だと 雪玉や石をぶつけられるひ弱に見える息子の将来を心配した父の主催で毎年数週間だけ親子2人で行われるサバイバル訓練先はミクロタタと名付けられた文明社会と隔絶した小さな島 僅かな住人は褐色の肌と幼い頃だけ何故か金髪な人々
色々有って此処で仲良くなった地元の大人や 遊び仲間となった子供達から島の聖地へ立ち入る許可を貰った主人公はウアブと呼ばれるその生物に夢中になった かなり大らかだった時代、寿命は精々4〜5年程度で島の固有種で有りながらも誰にも着目されず保護動物ですらなかったウアブを故郷に持ち帰り水槽で飼育 愛らしいその姿形は忽ち母と幼い妹のお気に入り やがてウアブ研究の第1人者となり大学を優秀な成績で卒業した主人公 グアムに移り住んだ両親の家を拠点に 年の半分をミクロタタの目と鼻の先に有るリゾートアイランド メガロタタとミクロタタを行き交い研究を続け同志を集めながら 残り半分は同じくハーフでワイルド系のリコと共に日本で英会話の講師の仕事をこなす事で研究資金を稼ぐ生活を送る
見た目童顔に華奢な身体が仇となり オクラホマでも日本でも色々有ったジョージが苦手になったのは肉食系女子 そのため30代後半迎えても特定の相手を持たずウアブ研究に夢中な息子を心配し半端者と嘆く父 そんな主人公の人生の転機となったのはウアブ保護により起きてしまった生物災害 住民生活の欧米化や周辺の島々で開発が進むリゾート施設で浪費する淡水が足りない (まあ興味有るお客様は沖縄のリゾートホテルがどれだけ水浪費するのか検索してみて下さいな 私が調べた時は1人7泊で普通の1軒屋の1月分でした。)
目を付けられたのはウアブが暮らすミクロタタ 主人公は保護活動を続ける仲間やメガロタタで大型宿泊滞在施設や観光客向けの商店街ココスタウンを経営するオーストラリア人=ジョン・サマーズに直談判する形でウアブ保護作戦を実行 ホテルのガーデンセンターに設けられた巨大池に放されたウアブは此処の新たな観光スポットになるかに思われたが予想外の出来事が起こってしまう。 他の生物が除かれた池で発生したウアブの大量死に奇形個体の発生 様々なアプローチにより何とか絶滅を免れただけでなく水槽飼育では不可能だった繁殖に成功したものの 今度は死体も残さずウアブが池から消えた。
事件直後からリゾート施設や周辺の村々で次々と目撃される新種の黒いトカゲの様な生き物 偶々池で悪ふざけしていた従業員は其れに噛まれた事が原因で泡を吹いて昏倒し後遺症により片足切断 病院に搬送される犠牲者達の中には隠れて息子の様子見に来た主人公の父もおり 危うく生死の堺を彷徨うハメに 医療費を満足に払えない地元貧困層の子供達は次々と野垂れ死に 住民の憎悪は証拠は無いけど訳の解らない生物を島に持ち込んだ外国人に向けられる。 まあ他にもリゾート島で悠々自適な生活送るダイビングインストラクターの世知辛い実情とかど田舎に派遣されて来た野趣溢れる日本人女性医師 斉藤真弓が背負う闇 完治した父と共に猟銃やナタを担いで見境無しなバケモノ退治に参加する脳筋共がやらかす誤射や珍騒動等々 詳しく説明すると本編読む楽しみが消えますから 脳を完全破壊しない限り身体再生させる進化し家畜や人間襲い出したウアブをどう封じ込めるのか今現在は封印するとして
小説読んでて一番ぞっとしたのは 遺された文献から判明する忌島と名付けられ火山活動により海底へと消えた島に植民した日本人南方移民団を全滅に追い込んだ悍ましいエピソード ウアブ達が特亜大陸とあの半島から海上に不法投棄された漂着ゴミの浮島を利用し海流に乗り沖縄やフィリピン、マレー半島に現れる描写 勿論その大半は海に落ちたり魚や鳥の餌となるのだけれど胎生で子供育てる其れは天敵が居ない新天地で容赦無い大虐殺を始めます。 陸生になっても精々20cm 噛まれりゃその危険度はハブやコブラなんて比べ物にならない猛毒持ち 昏倒した標的の内臓に潜り込み体内で物凄い勢いで増殖しながら喰らい尽くす其れの天敵となったのはミクロネシア最強にして最小の生き物達 アルカディア・リゾートから逃げ出した400匹のウアブは滅び主人公達は色々納得行かないものの何とか目出度しメデタシと思いきや物語は意外な展開へ まあこの辺りについてはある程度ほとぼり冷めてからネタバレ書きますのでご容赦下さいな。
時事ネタですが "日本沈没2020" ちょっとだけ見て内容のあまりの酷さに目眩がしました 知り合いに母親がフィリピン人の奴居るがあそこまでアホじゃねーぞ 寧ろ下手な日本人より誇り高い奴が多い(-_-;)
にしても此方は人事移動でアメリカからやって来た馬鹿な米兵や軍属 (恐らく感染源は此方が本命 奴等検査すら人権侵害だと拒否するからして) がバラ撒いた武漢コロナで再び大騒ぎです。 手洗い徹底・マスク着用・三密厳禁で御自愛を例え応急処置が間に合っても壊れた身体は治りません。




