恐怖の報酬 53年
2023年7/26〜7/27タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿
ちなみに本作のイブ・モンタンさん演じる主人公のマリオは何処となく全盛期の植木等さんそっくりです リメイク版と違い死亡シーンがギャグになってるのは流石にどうかと思う
【 実は最初の劇場公開版はアメリカ合衆国内で赤狩りが猛威振るっていたから 米国式資本主義を痛烈に批判する描写は軒並み検閲カットされアメリカ&日本劇場公開 フリードキン監督のリメイク版ノーカット4Kデジタル・リマスターついでに此方もカットシーン含め全面4Kデジタル・リマスター化 だから2017年DVDソフト発売が初めての完全版となるそんな作品 77年リメイク版と決定的に違うのはイタリア人とフランス人の混成チームでアメリカ人は石油採掘会社のメタボぐらい 舞台ベネズエラと書いときながらも何処までも陽気で 人の生き死にすらもカラッとしてるアフリカ……多分モロッコかスーダンでのロケだからな? 】
★多分此方から見たらリメイク版は何じゃ其れ(汗)なんだろうね 文献調べるとリメイク版の方が原作に寄せて有るそうです
原題:LE SALAIRE DE LA PEUR
魔術師号の報酬
フランス&イタリア合作 劇場公開作品
1954年 検閲カット版 アメリカ/日本 劇場公開
❖2017年ノーカット版4Kデジタル・リマスター化しDVDに
原作に関する情報はリメイク版で書いたので省略
モノクロ 4:3画面はフィルム代の都合
令和5年7月26日 台風接近で時折スコール状態ですがやはり暑いのは変わらない どぎつい環境に更に追い打ちかけたのは食器乾燥機付きの移動棚故障と台所の水回りの錆発生とプラスチック部分の劣化による不具合 今日業者に見て貰ったけど総取換え決定 お値段10万+消費税と工賃也 そんな最中に業者の振りしてノコノコ人の家に入り込もうとした共産党系カルトの勧誘者には最早殺意しか抱けません かつて多い時は総勢7頭のドーベルマン&シェパードのハーフを庭に放しでたんだけど 仔犬の頃から育てたら猫とは喧嘩しないからやっぱり不審者対策のため検討するべきかな? 以前程だだっ広い庭と言う訳じゃないけど寄付金寄越せと見ず知らずの他人に集りに来るあの手のアホウは本当に始末に終えん ウクライナ避難民のため? 露助や中共に媚売る売国奴に渡す金なんざ一銭も無いよ
TVニュースは相変わらずビッグモーターの不祥事メイン 上層部全員が反社で従業員を殺しかねない虐待やパワハラ重ねた犯罪者ばかりなのに たかがあんなゴミクズ社長が辞任した程度じゃ腐った経営体質も職場環境も改善されないだろうし 詐欺罪や強要罪で逮捕すら不可能ならばぶっちゃけ不正に加担したほぼ全員をこの業界から永久追放するしか無く 此処数年に渡り違法請求や顧客に対する詐欺行為を隠蔽してた損保ジャパンのみならず監督官庁の国土交通省や経済産業省の節穴振りも問題視されるのは当然の事だし 何より重いのはNETニュースや動画投稿が流布し手遅れとなるまで報道しない自由を行使しテレビCM料収めて貰ってた民放各社の情け無さも槍玉に上がるのは時間の問題かと とは言え"アイスロード 21年"の回でも軽く触れたけど此れがアメリカや特亜なら犯罪行為として逮捕することすら不可能なのがやり切れん まぁそんな不祥事野放しにした結果、彼の国に置いて車検なるモノは有名無実化し 自力で直せなかったら買い換えろ でなきゃ大した罪に問われないから盗んじまえなんて体たらくに陥った訳だ それって聖書のソドムとゴモラじゃんと嘲笑っても逆ギレするだけだから誰も突っ込まない
とまあ時事ネタで軽く毒吐いた所で本編の作品紹介へ 子供の頃、確かクライマックスの原油漬けになるシーンだけはTVで見たけど英語字幕のAFN(米軍放送……当時は極東放送の省略形でFEN)だったので怖いけど何がなんやら 同じく英語吹替版の"吸血鬼ゴケミドロ"同様、幼心のトラウマ案件の1つが此れだったかと妙に感慨深いモノを感じましたが今見直すと割合カラッとしてるんだよ リメイク版より陰鬱さは無いかな?
【 1946年〜1958年 フランスは第四共和制による混乱期にあった 連合軍によるパリ解放から始まった戦後復興とヴィシー政権時に行われたユダヤ人とジプシーそして共産主義者に対する執拗な根絶やし政策をどう裁く? 敗戦国となりドイツ軍占領期は支配者階級だったイタリア系フランス人やドイツ系フランス人の取り扱いは? 勿論後年"愛と哀しみのボレロ"でも題材となったナチス政権に協力してしまった人々の立ち位置は? 運と財産に恵まれたほんの1握りの人々は報復合戦に嫌気がさし本作原作者の様にアメリカ合衆国へ新天地を求めたものの その何方にも恵まれ無かった圧倒的多数は海外植民地のアフリカのアルジェリアや南米のギアナ 或いは太平洋のポリネシアやベトナム等々に新天地を求めた だがその大多数はこの時代に独立戦争を起こし彼等は地獄を味わうことになる 】
★ちなみに英国同様、朝鮮戦争や中東戦争にベトナム戦争にもガッツリ関わった挙げ句に負け戦重ねたから無条件降伏した筈の日本やドイツより悲惨なことになってるのは流石に笑えます そりゃあ没落するわな
南米某国のとある街 ラテン語で石っころを意味するラス・ピエトラス コンクリートの塀と鉄条網に武装警備員が常駐するアメリカ人街はともかく 黒人にヒスパニックやスペインにドイツ等々、有象無象がたむろするメインストリートは文字通りのスラム 特にまともな滞在ビザもパスポートすら持たない白人屑には全く仕事が無い 炎天下スラム唯一の飲み屋兼レストランにレモネード1杯(多分柑橘類使ったモドキ)で貼り付く有象無象の男達 特に悪目立ちしてるのがクレイジーキャッツ全盛期の植木等さん連想させる容貌の主人公マリオ 勿論フランス人だから偽名なんだけとピチピチのタンクトップにサファリスーツそして首にはネッカチーフ巻いてるマリオの職業は男娼らしい メタボなラティーノの店長の愛人で同じく娼婦やってるリンダたらし込み 店からタバコや小麦粉掠め取り 此処で数少ない勤め人やってるイタリア系のルイージに食事や身の回りのお世話を何もかもやってもらうアレな生活
詳しく説明すると余りにホモホモしいから変な汗流れてくるしサラッと流すが 3人目の主要登場人物ビンバ(多分ドイツ系)も何かそっち系なレストランに飼われる専属トラック運転手 久しぶりに街の飛行場にやって来た定期便 リメイク版と違い当時は中古機だったからC47輸送機も見た目だけは綺麗 其処から降り立ち新たな街の住民となったのは逮捕免れるためパリから着の身着のままで逃げて来た4人目の男M・ジョー 見た目は金持ちのフランス人紳士なジョーを新たな寄生先と貼り付いた主人公 愛人の心変わりに嫉妬するルイージ(ちなみに見た目世界で最も有名な水道屋なメタボ親父) 同じくマリオの浮気?に気が気じゃないリンダ 此処ラス・ピエトラスは一度入れば抜け出せない蟻地獄の様な街 昼間からサソリにゴキブリやタランチュラに毒蛇や蚊に蝿が何処にでも居るし 飲料水は中心部を流れるドブみたいな川で洗濯や風呂にトイレも此処で済ますから都会育ちのヨーロッパ人の平均寿命は滅茶苦茶短いし病死に次ぐ死因2位は飢えによる衰弱死
水道やクーラー等、文明的な暮らしやってるのはアメリカ人だけが暮らす石油会社SOCだけ 実は所長のビル・オブライエンは密輸業者だったM・ジョーの元ビジネスパートナー とにかく逃走資金手に入れ此処を出たい ジョーはビルを脅迫し仕事手に入れようとしてけんもほろろに追い出される 自棄酒煽りルイージと危うく殺し合いになりかけるジョー だが翌朝街の雰囲気は激変していた 原因は石油掘削現場の爆発火災 表向きは死傷者13名、だけど実際は30名を越える死傷者を出していたSOC社は油田火災を鎮火させるため200kmも離れた現場へトラック使いニトロ1tを運び込む無謀な計画を立案 勿論ニトロを運ぶ専用車両なんて此処には無いし正社員使った事がアメリカ本国にバレたらマスコミやら政府の安全調査会の検査入り現地人を薄給で奴隷労働させてたことが問題視される 身分偽り街に滞在する屑共使いニトロを運ばせよう 成功確率は大凡4分の1 例え失敗しても余ってるトラックで次の命知らずを使い棄てれば良い と言う訳で此処等辺りはリメイク版とほぼ同じ展開だから運転手選抜試験のコメディパートはばっさり省略 選ばれたのはルイージとビンバ、そしてマリオとスメロオフ
ジョーはビル所長に疎まれてるから不採用となる筈だったが出発直前スメロオフは何者かに殺された ビビる所長により追加メンバーとして加えられるジョーはマリオとペアに 同じく不採用に落ち込む卑屈な若者のベルナルドはルイージに母宛の手紙託し首吊り自殺 報奨金4000ドルはトラック2台の内、先に着いた方が丸取り 何処までも薄情なマリオに縋り付き泥濘に突き落とされるリンダ 途中臆病風に吹かれたジョーの逃亡未遂 撮影場所がぶっちゃけ荒野だから豪雨災害もジャングル走破シーンも勿論無し 倒木の代わりに巨大な落石が道塞ぎ爆薬の扱い慣れているルイージの活躍で吹き飛ばす 此れでもう先行きに心配は無い 此処を出て肺病で残り僅かな人生をナポリで暮らしたいと語るルイージとユダヤ人で処刑された両親共々、塩鉱山で暮らしていたビンバ 銃殺された父親同様、見苦しい姿で死にたく無いからと髭剃り始める彼が感じていたモノは? 200m離れ進むマリオとジョーのトラックに吹き付ける爆風 生き残ったのは残り2人 爆発跡に流れ込む大量の原油 無理矢理通り抜けようとして動かなくなったトラックを何とかしようとしてジョーが大怪我を負う 原油に塗れ壮絶な姿で目的地へ急ぐマリオだったがジョーは遂に事切れた 深夜トラックは火災現場に到着 3人の命奪ったモノは此れなのか? 満身創痍で噴き上がる炎を眺めたマリオはそのまま昏倒
ラス・ピエトラスの街にはマリオの任務達成と3人の死のニュースが届いた 4000ドルを受け取った英雄が此処に戻って来る お祭りモードで踊りだすリンダや街の人々 トラックで1人帰途に付くマリオに快哉叫ぶ作業員達、調子に乗った彼はつい蛇行運転で遊んだらトラックは崖下へ転落 事切れたマリオと対照的なお祭りモードの人々を映し出し物語は暗転 エンドロールへ それにしても主人公の事故死シーンで"美しき青きドナウ"は悪趣味の限りじゃね?
なおオール・アメリカンキャストでハッピーエンドに変更したハリウッド映画 "バイオレンス・ロード 58年" なる作品も有るそうですが日本未公開 何か予告編を動画サイトで見てみると色々ダメ過ぎるシーン満載でした 後ニトロの代わりに新鮮なロブスターを運ぶアレな作品も有った記憶が(苦笑)




