トレイン・ミッション 18年
2020年5/7〜5/9タブレット端末にて執筆し深夜1時脱稿 同日深夜2時投稿
急ぎ書き上げたので誤字脱字は一眠りしてから直します。ではお休みなさい^_^;
【 確かに面白い 面白いんだけど 1回見ただけでバラ撒かれた細かい伏線や謎が分かる筈が無い(-_-;) DVD或いはBlu-rayで吹き替え版と英語版両方で何回か楽しんで漸く全体の流れが見えてくる通勤電車サスペンス。 1度入院してから発症したのだけれど 閉所恐怖症気味で酸欠状態になりやすい私みたいな人間にとって長距離電車通勤の雰囲気は間違い無くホラーです 乗り合わせる客がかなりの割合で顔見知りだと妙に緊張しそうだし 通勤するなら原付の方が気楽そうですね。 】
★プロローグ場面で展開される 毎年毎年 嵩むばかりな息子の学費と家のローン 仕事中にいきなり解雇告げられ退職金は物納で我慢しろとやらかす阿呆を見てると色々トラウマ思い出し 無償に当時の上司を殴り倒したくなりました(笑) 後 長距離通勤が必須な職場ってブラック過ぎませんか? アメリカだから仕方無いのかも知れませんが
原題:THE COMMUTER
通勤者
イギリス.アメリカ.フランス合作劇場公開作品
同年 日本劇場公開
この作品見てみようと思い立ったのは2020年4/11の土曜プレミアムをまんまと見逃したから いやね、甥っ子と姪がず〜とゲームやってたからなんですが不可抗力で視聴叶わなかった作品ってジャンル問わず無性に見たくなったり読んでみたいと思いませんか? 見る前は通勤電車で最初から最後まで何をやるのさとなったんだけど長距離通勤なら色々遊べるのだね(汗) まあ虫歯の治療にトンネル掘削用の巨大ドリル投入する様な悪役に見込まれ巻き込まれた主人公の立ち位置も大概滅茶苦茶だったりするのだけれどノリと勢いで強引に乗り切った物語でした。
本編自体は主人公に割と感情移入しつつ楽しめたものの 見てて不意に連想したのは "中谷くん、命がけ! (古祭 / 楠圭 傑作選 99年出版 小学館文庫に収録・確か雑誌掲載は80年代後半 入院中に恋人取られたブサイクな間男殺す⇒自分の手は汚したくないから金と脅迫で顔見知りを動かしてとなる筈が⇒知人が少ないから狭い範囲ぐるぐる回って自分が脅され更にヒートアップするという悪循環ギャグだったのだけれど やりようによっちゃサスペンスに出来るんだと妙な感心抱いたのは多分私だけだと思う。)" と偶に妹や母がぼーっと見てる西村京太郎原作の鉄道サスペンス まあ何事も他人任せじゃ必ず失敗するし犯罪行為は露見するわなと今回はサラッと流してさっさと本編に行こうと思います。
【 元NY市警刑事 マイケル・マコーリー 仕事よりも家族との平穏な人生を望んだ主人公は50歳で転職し、今は其れなりの給与が約束される生命保険会社のセールスマンになっていた。 顧客には誠実にをモットーとして生きてきた彼の日課はニューヨーク市近隣の住宅街からメトロノース・ハドソン線を走る電車に揺られての通勤途中に楽しむ読書。 だが勤務始めて10年目 60歳を迎え定年間際でも成績優秀な彼は突如上層部の都合とやらで "退職金も実質無しで" 会社を解雇される事になってしまう 息子の私立大学諸費用に家のローンも残っているのに何故俺が? 勿論其れは端から仕組まれた悪趣味なゲームに強制参加させる為の罠だった。 】
☆私立大学に子供通わせると年間517万円以上 (勿論寄付金別途請求 2020年日本円換算) ちなみに州立大学の2.5倍ですが 借金してでも通うのは生涯賃金が露骨なまでに違うからです。
セントラルパーク駅周辺を彷徨き回る私服姿の警官と刑事達により街には不穏な気配が漂っているが自分の事で目一杯な主人公は気付いてもいない。 早々に荷物を纏めオフィスを出たばかりの彼に声を掛けて来たのは元部下で歳下の相棒だった "アレックス・マーフィー巡査部長" パブでの痛飲と久し振りに再会した友人に愚痴を吐露し、漸く気持切り替え家族に話す覚悟を決めた主人公をうんざりさせたのは 突如始まった手荷物検査とスリ取られた携帯電話 幸い財布は無事だったがツイてない時はとことんツイてないと落ち込む彼の前に現れた何もかも見透かした様な態度を見せる見ず知らずのオバ……もとい御婦人。
人探しのゲームをしましょう……与えられた時間は此処からコールドスプリング駅までの約80分 6両編成・其々100人が乗り込む通勤電車の中で探すのは "プリン" と呼ばれる性別年齢外見不詳の人物。 相手を見つけ出しGPS発振器を貼り付けたら成功報酬10万ドル 手付け金として渡す2万5千ドルはこの車両のトイレに隠しておいた もしこの状況を外部の人間に公表すれば貴方の家族が事故に会う事になる。 "ジョアンナ" と名乗り次の駅で姿を眩ませた女の言う通りトイレの換気口から札束を見付け出したものの 素直に従っても禄な最後が待っていないだろう
刑事時代の苦い経験から端から馬鹿げた謀略ゲームに付き合う積りは無かったマイケルは次の駅で降りようとするがメッセンジャーとして雇われたスケボー持った少女に託された封筒に入っていたのは妻カレンの結婚指輪。 警察へ連絡し家族の安否を確認して貰うため監視者を警戒しつつ常連客の1人ウォルトの新聞に一筆書き込む形で救援を要請するが、常連客の1人トニーに掛かってきた電話の指示通り交差点を眺める主人公を驚愕させたのはウォルトが何者かに突き飛ばされ交通事故死する無残な光景だった。
仕方無くターゲットの捜索を始めたマイケルは 車掌に見せるため座席に刺されたチケットを参照しコールドスプリング駅で降りる可能性の高い見知らぬ乗客を数人まで絞り込む 他人を苛立たせるのが得意な株屋 ヴィンス と不毛な会話を交わし顔馴染みの1人 シェリー と他愛もない会話を交わしつつ2番目の容疑者 鼻ピアスの少女グヴェン に話し掛けた瞬間不可解な反応を見せた。 実は彼女が電車に持ち込んでいたのは交際中の男友達から頼まれた偽IDの大量に詰まったカバンだった 警官と勘違いした彼女の誤解を解き謝り倒す。
次の容疑者は駆け付けた車掌から逃げ出した入れ墨男 追い掛けた主人公はいきなり襲われ殴り合いとなり咄嗟に発振器を貼り付けた 漸く元相棒マーフィーと連絡を取る事に成功し"プリン"と呼ばれる人物が二週間前に自殺した事になっている都市計画局職員エンリケを殺した人物を目撃したらしい重要な証人で有り黒幕の関与した証拠を持つ人物で有る事が判明。 だが"プリン"を探すなと脅迫し前の車両へ逃げ込んだ彼=ディランの正体はFBI捜査官でターゲットでは無かった
『貴方のミスでまた誰かが死んだわよ(笑)』
ディランの死体に添えられた電話から嬉しげに主人公へ警告するジョアンナの声 通報受けて駆け付けた警察官の捜索を死体と一緒にアクション映画さながらの方法で何とかやり過ごし必死の思いで車両に舞い戻る ついでにカバンが引っ掛かり2万5千ドルは線路添いにバラ撒かれ手元に残ったのは100ドル札1枚限り。
4人目の容疑者はトニーと賭けポーカーを楽しむ髭モジャ男 ジャクソン 今更取り繕うのも時間の無駄だと正攻法での話し掛けが功を奏し彼も常連客の1人だと判明 最後の100ドルは正直者へプレゼント。 5人目の容疑者 右利きの筈なのに左利き専用のエレキギターでミュージシャンを演じていた黒人男性 オリヴァー の正体はジョアンナに雇われた暗殺者 自分と同じ様に脅迫と多額の報酬目当てにデニスを射殺した男と始まる殺し合い ギターは人を殴るためにある (by.セックス・ピストルズ) 壮絶な殴り合いの末に暗殺者を対向車両に投げ飛ばし轢死させたマイケルは奪った拳銃使って車両を乗っ取り状況説明を始める。
たった1人の人物を探し出し暗殺するために何故こんな大掛りな罠を? 何故俺の家族を人質に協力を要請した? 疑心暗鬼に駆られた主人公の嘆願により始まった乗客総出のプリン捜索 挙動不審な看護師エヴァもターゲットでは無く 実はプリン=ソフィアは16歳の少女だと判明 ヴィンスに強引に席を追い出され車両の隅っこで携帯プレーヤーで現実逃避していた彼女の証言から従兄弟エンリケ殺害事件に数人のNY市警警察官や刑事が関与している事が発覚。
もしかしたらコールドスプリング駅に待ち構えているFBI捜査官とやらも犯人達の一味の可能性が有る 車掌のサムは駅の手前で列車を緊急停止させようとするが仕掛けられた爆弾により運転手が殺され非常ブレーキも壊された このままでは全員皆殺しだ。 サ厶と主人公は先頭車両を切り離す事でスピードを落とそうとするが鎖が引っ掛かり万事休す だが終点手前のカーブ直前、飛び移り斧で列車切り離すサ厶の犠牲により何とかギリギリで主人公達は命を拾った。
プリン=ソフィアの口封じに失敗した犯人達の情報操作により列車を脱線させたテロリストに仕立て上げられた主人公。 終点駅に乗り込んだホーソン警部率いる警官隊は端から主人公を射殺する気満々 その中には間違いなく協力者兼暗殺者も潜んでいる筈だ 人質解放の説得に応じる形で事情を良く知らない乗客や怪我人達をシェリーの誘導でまず脱出させた主人公は、顔馴染みの常連客で有るトニーや唯一生き残ったお調子者のジミー車掌 事件を通し交流持ったグヴェン.ジャクソン.エヴァと共にソフィアを守るべく列車の窓を新聞紙で塞いで罠を仕掛ける 交渉役で列車に乗り込んで来たのは妻や息子を保護し事情を警部に説明する筈だったマーフィー巡査部長だった。
何故糞ババァが其れなりに優秀だったとは言え、現場離れてかれこれ10年の元刑事マイケルの経歴や家族構成を熟知していたのか? 家族ぐるみで付き合いの有った元相棒ならスパイ役にも誘拐支援要員としてもうってつけだったろう。 突然の解雇命令も携帯電話を奪ったのもマーフィーの後方支援を受けた仲間の警官や刑事 そして流石に10年振りとは言え1字1句同じ言い訳を本人のみならず従兄弟殺害時に聞いたソフィアの証言が決め手となる。
『善人振っても無駄死するだけ 崇高な精神なんざ古臭いだけさ……で誰がプリンなんだ?』
俺が(私が)プリンだ 散々な1日の末に現れた恥知らずにそう答える5人=トニー.グヴェン.ジャクソン.エヴァ.ソフィアに翻弄され、狼狽えるマーフィーの隙を突き飛び掛かる主人公達。 格闘の末にジャクソンが脚を撃たれ主人公は左肩をナイフで刺されるがドサクサ紛れに敵味方識別装置を奪われたのに気付かず拳銃片手に勝ち誇る間抜けの頭を撃ち抜いたのはホーソン警部から犯人射殺命令を受けていた狙撃手の銃弾 傍観してた車掌含め乗客の証言から誤解は溶け 駆け付けたガルシアFBI捜査官と共に現れたのは、NY市警の内偵を進めていた捜査官達にすんでの所で助け出された妻と息子 ボロボロの姿で互いの無事を喜び合うマコーリー家の姿を映し出し物語は一年後へと舞台を移す。
都市計画局職員エンリケ暗殺は一大疑獄事件へと発展 マーフィーに協力していた同僚警官や刑事達だけでなく 主人公を解雇した保険会社の首脳陣を含む複数の大企業役員や数人の上院・下院議員 FBI内部の協力者達にも捜査の手が及んでいたが 何故か "30代の女性" という事にされたジョアンナに迫る者は誰も居なかった。 雇い主の情報操作能力に感謝し通い慣れたシカゴを出発する通勤電車で今日も読書を楽しむババァの前に何もかも見透かした様な態度で現れたのは無職の61歳となった筈の主人公=マイケル・マコーリー 1年前のお返しと彼女が持っている嵐が丘を評論してみせる主人公が懐から掲げて見せたモノは……………………。
さあ反撃を始めようか 狩りの時間は始まったばかり。
★物語のキーパーソン=ソフィアに付けられた渾名 "プリン" の語源は本作エンリケのモデルになった元役人⇒失業に追い込まれ小説家になったナサニエル・ホーソンが執筆した物語 "緋文字 The Scarlet Letter 1850年初版" のヒロイン "へスター・プリン" から 17世紀のニュー・イングランド (今のボストン州) を舞台にしたゴシックロマン小説。 ストーリー内容は敢えて省きますが 当時父無しの子供を産んだ女性はいかなる理由が有ろうと "娼婦を意味する赤いAと書かれた服を身に着けないといけなかった風習から" 勿論そんな阿呆な風習は今では廃れました 何せ少女レイプ犯が街の牧師さんだったなんて話は山程有りますし。




