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マイ・ボディガード 04年

2020年3/17〜3/19タブレット端末にて執筆し昼過ぎ脱稿 夕方18:00投稿

同じシリーズ続けると飽きられるのでガス抜き回

【 あまりにも酷い邦題に騙され、ヒロイン役熱演した人気子役 "ダコタ・ファニング" の笑顔に引っ掛かりうっかり映画館入った花畑在住のお間抜け様に強烈な精神的ダメージ喰らわせたそうですが 70年代末期〜80年代初頭の赤化運動で揺れるイタリア共和国を舞台にした原作を改変し、かなりドキツイ残酷描写満載でメキシコ誘拐ビジネス業の悍しさとか平然と神頼みする彼等の救いの無さを描いた物語となりました。 但し主人公の鬼そのものな復讐場面は抑え気味になってます。 】


★ちなみに原作+続編計5冊はもっとえげつない展開が待ち構えてます。 興味有るお客様はチャレンジしてね……責任は持ちませんが(-_-)


☆私は原題通り "マン・オブ・ファイア" にするべきだと思います 複雑で様々な意味が有るから翻訳してもイマイチなタイトルだしね。


原題:MAN OF FIRE

燃える男

アメリカ・メキシコ合作 劇場公開作品

同年日本劇場公開

原作:A・J・クイネル=フィリップ・ニコルソン

マルタ共和国・ゴゾ島在住⇒イギリスにてデビュー

MAN OF FIRE 1980年⇒1984年 新潮文庫にて翻訳出版

シリーズは全5冊

■R15推奨作品……尤も酷い目合うのはマフィアばかりです。



 当時イタリアマフィア=ンドランゲタ(おとこらしく) (構成員5200名=イタリア最大手の犯罪組織ですがギリシャ系) が繰り返していた企業経営者や富属層の子供を狙った誘拐ビジネスの舞台を そんなおままごととは比べ物にならない凶悪犯罪が多発するメキシコ合衆国に変更。 元被害者や収監者へのインタビューをベースに再構成してみた "元祖ボーダーライン" な物語……アレから15年以上経過しましたが、右肩上がりに増え続ける "他の国からの経済難民" の問題で根本的な問題は何一つ改善されてませんので日本企業とその関係者が住んでる所以外は相変わらず人死にが絶えないそうです。 ブラジルなんかもそうだけどなまじ難民可愛そうと騒ぐ国連(リベラル)に言われるがまま受入れた国は何処も予算を経済福祉に回され禄な事になってないのだよ。


原作シリーズは本作続編にあたる 12年後、テロで妻子奪われた62歳の主人公が狙撃兵として育て上げた孤児使いPLO過激派幹部⇒果てはリビアの大統領を暗殺する "The Perfect Killパーフェクトキル92年" 出版当時、イタリアで問題となっていた少女誘拐陵辱+悪魔崇拝カルト教団を皆殺しにする "The Blue Ringブルーリング93年" 香港マフィアによるアフリカでの象牙やサイ密漁止めようとして殺された家族の復讐果たす "Black Hornブラックホーン94年" 父の復讐に燃えるベトコン娘に主人公が命狙われる完結編 "Messag From Hell地獄からのメッセージ96年" まで続きますが続き出る度に家族や親友を惨たらしく殺害されてる主人公の報われない人生に疲れまして、私は完結編だけは読んでません 多分古本屋で見掛けても手伸ばさないと思います。


私が "なろう作品" あんまり批判する気になれないのは、粗欄製造にも程が有る海外ペーパーバック(ライトノベル)を文字通り山程読んだからでも有るのよな……言っちゃ何だけど当時のアレよりゃ楽しめる作品多いからね此処 贅沢言うモンじゃね〜です。 最長10年以上待たされた挙げ句 同じパターンで繰り返される復讐劇なんて代物を読まされる方の身になってみろ(爆)


細かな設定等、色々変えてますが たった独りで組織追い詰め潰す描写はそのまんま 原作ファンにしてみればヒロイン助かったりと突っ込み所満載らしいのですが正直鬱展開なあのシリーズに食傷して長年視聴する気になれなかった私でもそこそこ楽しめたのは間違い無く製作サイドの努力 当時のアレな倫理観とやらで "神は許してくれるのか" なんて悩む主人公を見たくなかったからホッとしました 神は其処に居るだけ……間違え続ける個人の救済なんてやってる暇有りません。


では本編移ります 独自解釈なのは御容赦を。



【 オープニング兼ねた短編映画は "燃える男" の題材になった史実・1973年7月の "ゲティ家の身代金事件" のメキシコ版アレンジ 紆余曲折の末に漸くAJクイネル作品を製作するチャンス掴んだトニー・スコット監督の後を継いだ兄リドリー・スコット監督により2017年に改めて取り上げた題材の原点となる映像です。 ちなみにメキシコの場合 まず身代金払っても助かる可能性は皆無だからこんなオチにはならないそうな しかも警察官が内通者や犯罪者だったりする事が多いのは映画と一緒です。 】


★結局、生還した16歳の少年は自殺未遂繰り返し車椅子生活 精神を病み失明し54歳で人生終えました。 主犯のマフィア幹部2名は証拠不十分で無罪勝ち取り釈放⇒だからフィクションでは惨たらしく死んで貰う必要が有りました。


☆全員監督業な3兄弟の末っ子=トニー・スコット監督は2012年飛び降り自殺⇒享年68歳 自殺の原因は今も不明なままです。 兄が製作引き継いだけど出演者逮捕で製作難航した "ゲティ家の身代金" も此れから見てみようと思います。



 "ジョンWクリーシー" は戦いに生き甲斐を見出す男 だが歳を経て誰からも必要とされない年齢を迎えPTSDにより酒が手放せなくなっている。 そんな彼の変貌を見ていられなかった親友 "ポール・レイバーン" に誘われ上流階級子弟のボディガードとなった主人公が出会ったのは恵まれた世界に生きている様に見えた少女 "ピタ・ラモス"  歳不相応な利発さと子供らしい無邪気さを同時に持ち合わせる彼女と(リサ)(ピタ)に愛情を注ぐ雇い主 "サムエル・ラモス" 1家を慕う館の使用人との穏やかな交流は破滅願望にさいなまれるクリーシーの心を立ち直らせる切欠となってゆく


顧問弁護士 "ジョーダン・カルフス" に説得されて嫌々ながら主人公を雇ったサムエルの信頼を勝ち取ったクリーシーは、時折ピタの勉強を見てあげたりピストルの音が苦手で水泳の成績に伸び悩む彼女の特訓を使用人総出で手伝ったりとそれまでの生活では思いもよらなかった人生を体験する様になった。 ピタから誕生日に貰った聖人のペンダントを身に着け穏やかな日々を送る主人公を地獄の底に叩き落としたのは治安を守る筈の警察官達。


ピアノ教室で待ち伏せしていた誘拐犯達との銃撃戦の最中 彼等の犯行を手引きした警察官達に2発の銃弾を撃ち込まれ瀕死の重症を負った主人公は誘拐の共犯のみならず警官殺しの容疑まで押し付けられるが親友の無実を知るレイバーンと地元警察の発表に疑いを抱くAFI=メキシコ連邦保安官 "ミゲル・マンサーノ警部"とその部下達。 マフィアによる連続誘拐事件を追い続けるレフォルマ新聞の事件記者 "マリアナ・ゲレロ"とその相棒は呉越同舟の形で警察病院で口封じされる筈だった主人公を回収。 動物病院に匿われたクリーシーが意識を取り戻せないまま眠り続ける間に事態は最悪の結末を迎えていた。


連続誘拐事件を担当する "フェンテス警部補" ネゴシエーションを担当する "ジョーダン・カルフス弁護士" 指揮下で行われた解放交渉の末に準備された身代金1000万ドル 犯人への引き渡しと同時に始まる筈だった逮捕劇は偶々付近をパトロールしていた警官と誘拐犯の銃撃戦に発展。 誘拐犯=マフィア組織 兄弟団(ラ・エルマンダー)は警官2名を射殺したものの身代金は消えておりメンバーの1人が撃たれて死亡 逆上したマフィア達は人質(ピタ)を殺すと伝え連絡を絶ったらしい  漸く意識を取り戻した主人公はアメリカの病院へ行こうと説得する親友(レイバーン)に懇願し武器を手配し復讐行脚を開始。


ボディガードの仕事に興味を抱いた少女(ピタ)が遺したメモ 地元警察の目を盗みながら現場検証行う2人の前に姿を現したマリアナ記者の協力を得て浮かび上がる誘拐犯の1人でスラム街に住む "ホルサ・ゴンサレス巡査" を容赦なく拷問し処刑。 ミゲル警部に接触図り事件捜査協力要請するレイバーンの奮闘を映しつつ 攫われた子供達の保管場所となっているクラブハウスに単身乗り込んだクリーシーは店の用心棒達やオーナーを次々と拘束 命乞いする阿呆に鉄槌下しつつ偶々昨日誘拐されたばかりだという少女 "カミラ・バレンシアス" を保護 正直に話した人質の世話係のオバちゃんと少女を連れお祭り騒ぎが続くクラブハウスを焼き討ちし駆け付けたマリアナに2人を託した主人公が狙いを定めたのはマフィアを利用し身代金総取りを企んだフェンテス警部補。


かなりえげつない方法 (街中でRPGぶっ放し用心棒や部下達を皆殺し) で確保した(ブタ)が中々白状しないから尻穴から爆弾挿入⇒勿論助けない(笑) 拷問の結果浮かび上がる真相 全ては雇い主(サムエル)を抱き込んだカルフス弁護士が行った狂言誘拐だと突き止めた (ちなみに弁護士は誰かに殺されてた) 主人公はサムエル邸に乗り込む。



 其れは何時から始まったのかは定かでは無い 繰り返される子供達の略取誘拐により莫大に跳ね上がる "誘拐保険金" 右肩上がりの保険料増額により支払い頓挫した保護者と顧問弁護士が企んだのはスラム街で結成されたマフィア組織(ラ・エルマンダー)を使った狂言誘拐 動いた保険金に目が眩んだ地元警察の介入横取り……勿論警察サイドにも潜り込んだマフィアのシンパや協力者が多数存在するのだと言う。 下っ端巡査の給与所得じゃこの街でまともな飯は食えないし上から下まで何処も海外企業に吸い取られてカツカツなのだ。


一見裕福に見えた雇い主=サムエル・ラモスの人生は始まりから詰んでいた。 ギャンブル依存症の母と薬物依存症の父から継いだ名家とは名ばかりの家名 働き続けても増え続ける莫大な借金返済 愛する妻や娘には真相を告げぬまま必死に抗って来たサムエルは様々な金持ちを食い物にして来た顧問弁護士の甘言に乗ってしまった


『大丈夫、娘さんはちょっと怖い思いするだけだし全ての罪はマフィアとボディガードが背負ってくれる。』


娘を喪ったサムエルは顧問弁護士=カルフスを射殺。 全ての告解を聞かされた主人公は何故か捨てられずマッチ箱に仕舞っていた不発弾を元雇い主に託した。


『私は失敗したが あんたなら上手くやれるかも……。』


本当は発射されない筈の銃弾はサムエルの脳天を吹き飛ばす。

 

主人公を囮としマフィア組織を壊滅に追い込みたいミゲル警部とマリアナ記者が集めた情報を元に突き止めた兄弟団(ラ・エルマンダー)のリーダー="ボイス=ダニエル・ロサ・サンチェス" が潜伏していた筈のスラム街の掘っ立て小屋に突入した主人公が目の当たりにしたのはボイスの弟アウレリオと別居中の妻にその子供達が犇めく惨めな光景。 今まで通り容赦なくダニエルの耳を撃ち抜いてマフィア顔負けの強気の交渉を進めるクリーシーの表情を一変させたのは殺された筈のピタが未だ生かされていたという事実。


瀕死の重症を負いながらも大量の薬物で誤魔化していた主人公は自らの身を差し出す形でピタを救出し命を落とす。 同日午後ミゲル警部率いるAFI特殊部隊は兄弟団(ラ・エルマンダー)のアジトを襲撃 逮捕連行しても釈放される可能性が高かった彼等は抵抗の末、全員射殺された事になった。



★原作ではピタ⇒サムはレイプされた末にガムテープで窒息死 ぶっ壊れた主人公の残虐描写は映画版よりもエグいです。 1982年にイタリアで映画化されたそうですが動画サイトで視聴出来るのは冒頭部分のみ クリーシー役が若手に代わり9歳の少女サムとのプラトニックな恋愛描写も有るそうですが流石に其れはキツイかな? 未だソフト化はされていないそうです。


☆当時小説読んだ時もつくづく思ったのですが原作者AJクイネルは少女や異性に理想求め過ぎだと思います(苦笑) 続編でも子供達は純真で女性達は健気……絶対有り得ねぇ ヒロインの立ち位置が昭和版宇宙戦艦ヤマトのテレサとか森雪みたいなんだよ。



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― 新着の感想 ―
[一言] 『マイ・ボディガード』ですが、十年近く前に一度観たきりでしたが、ダコタ・ファニング演じる娘は死んだと思い込んでましたし、細部をかなり違う形で覚えてました……もう一度、見直してきます(笑)。と…
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