表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
918/1232

アナイアレイション/全滅領域 18年

2020年2/3〜2/4タブレット端末にて執筆し脱稿 2/4お昼投稿

投稿してから気が付いたけど要するにダンジョンアタック或いはメイドインアビスな物語だよね コレ。

【 タルコフスキーのSF映画 "ストーカー" かJ(ジェイムズ)G(グレアム)バラードの "結晶世界 66年" や或いはジョン・ヴッド・キャンベルJrの "遊星からの物体X 38年" みたいなノリですが、ラノベ世代なら"涼宮ハルヒの憤慨 (ワンダリング・シャドウ) 06年"のギャグ無しバージョンと捉えるか アニメなら "ガルフォース ETERNAL STORY 86年" 古典ジュブナイルなら菊池秀行の "インベーダー・サマー 83年" の類いだと分類すれば理解出来る作品なのかも知れません。 宇宙(そら)の彼方から或いは異次元からやって来る奴等は必ずしも理解可能な輩ばかりじゃ無いですよ。 】


★素直に "全滅領域" のタイトルにしとけば記憶に残ったと思います。 私は勿論覚えきれず検索する際 "ナタリー・ポートマンのあな" で確認してました マルコヴィッチかよ!と怒られそうだけど覚えにくいにも程が有る。


原題:ANNIHILATION

本来は "消滅" を意味

アメリカ/イギリス合作 劇場公開作品

■但しアメリカ合衆国と中華人民共和国のみ劇場上映

上記以外の国々ではNetflix等の動画配信

原作はジェフ・ヴァンダミアが2014年=世界同時翻訳配信

された"全滅領域 ANNIHILATION"をベースにしてます

翻訳版は"監視機構 AUTHORITY(権限)" "世界受容 ACCEPTANCE(受け入れ)"の三部作で同年早川書房より出版&文庫化



 2020年1月末に広島に住む母の友人からダンボール箱1杯の柑橘類(ぼんか)が届き甘い美味い香りが良いと色々感激しながら此れ書いてます。 植物ならば美味しくなったり丈夫になる品種改良と呼ばれる其れを人間に当て嵌めると果たして歓迎されるのか受け入れられるのか? 変わり果てた末人間辞めちゃう可能性も有るよな噺でして 今回は "スターウォーズ" や "未知との遭遇" 以前に様々な手法で描かれたそんな古典的テーマの物語です。 この間、久し振りに "涼宮ハルヒの憤慨に収録された中編 ワンダリング・シャドウ" 読んでる時に不意にナタリー・ポートマン主演でそんな映画の予告編見たなと思い出し某レンタル店の月末サービスの際借りて視聴させて貰いました。


3年前に地球に落ちて来た何かにより始まった世界の変異。 拡大侵食を続ける虹色の泡みたいな壁に覆われた異次元空間 "シマー" に突入した全ての無人偵察機は未帰還となりどの様な検査機器も壁の向こうを覗く事は出来ない。 未だ其処で何が起きているのか見当も付かない状況下で強行された第11回強行偵察は突入志願した隊員全員が未帰還となったまま1年が経過していたのだが………………と始まる物語に引き込まれ魅入られる形となったのですがす内部の恐怖シーンで あさりよしとお (宇宙家族カールビンソン サンドウォーム筆頭に珍生物の宝庫) とか 霜月たかなか (機動戦士O(アウター)ガンダム 87〜88年 月刊アウト掲載 未書籍化だけど突撃ヒラメカマキリ等 モビルスーツと一緒に辺境コロニーで突然変異起こした珍生物が大暴れするゲテモノ作品) のギャグ場面が頭をよぎり無言でのたうち回るハメになりました。


まかり間違っても上記2作品を検索或いは閲覧しないで楽しんだ方が良いのかも知れません 一応シリアスだからねこの物語。


では本編あらすじへ 原作は此れから読みますのであくまでも映画見た私の独自解釈でストーリーを再構成しています。 事実関係の間違い等御座いましたら指摘頂ければ幸いです。



【 ドクター・ヴェントレスが何故自殺行為でしか無いシマー探索に志願したのか? 其れは末期癌患者が一縷の望みを託しジャングルへと踏み込む J・Gバラードの "結晶世界" を読んだ経験の有るSFファンなら理解出来るかと思います。 あの世界では何処からかやって来た何かが森やジャングルを変化させ生命を永遠の寿命を持つ存在(けっしょう)へ変化させる物語でした。 家族を持たず愛する者すらも此処には居ない彼女が自らの命を掛けてでも欲した真相は何だったのか分からないまま 灯台に居たのはコミニュケーションが通用する相手なんかじゃ無かった訳です。 】


☆ついでに書いとくと今回の探索チームが全員女性だったのは原作者或いはこの映画の監督直々のお遊びかなと推測します。 得体の知れない存在を受け入れ或いは拒絶し世界を変えてゆくのは女性で無ければならない……間違い無く "エイリアン3" や "ガルフォース" を印象させるそんな描写有りました。



 元軍人で7年間の戦地勤務経験を持つ生物学者 "レナ" は第12次シマー探索チーム唯一の生還者となった。  4週間分の食糧と水だけで4ヶ月を生き延びた彼女の記憶は所々欠落したまま戻らない可能性が高い。 私は何故生き残れたのだろうか 此処へどうやっていつ戻って来た? 隔離病棟にて行われた新所長ロマックスの質疑応答に答えながら 彼女(レナ)の回想シーンが始まる。 


結婚を契機に軍を辞めジョン・ホプキンス大学で生物学の教鞭を取る仕事に就いた "レナ" がチームに参加したのは 1年前極秘任務に就き行方不明となっていた夫 "ケイン軍曹" が突然の帰還を果たした4ヶ月前に遡る。 記憶の大半を失った彼は大量吐血 救急車で病院へ搬送する途中2人に立ち塞がるのは軍の特殊部隊 数刻後漸く意識を取り戻した彼女の前に現れたのはサザリーチ研究施設の責任者 "ヴェントレス"。 異空間に入り込んだ事で多臓器不全を起こし出血が止まらない状態で保護された(ケイン)は瀕死状態 彼が何処でどう生き延びたのか 偵察分隊がどうなったかについては意識が戻るまで何も分からないのだと言う。


何故ケインは異空間(シマー)の偵察任務に志願したのか? そもそも虹色に歪み人間の調査を阻みつつ拡大を続ける其れは何なのか? 全ての謎はシマーの中に有る。 既に末期癌を患っており何時死んでも可笑しくないのだと笑い殉職覚悟で第12次探索チームと共に突入する事を決意した心理学者 "ヴェントレス" に懇願しチームに生物学者として参加した "レナ" を歓迎するのは人類学者の "アナ・ソレンセン" に言語学者の "キャス・シェパード" と測量技師の "ジョシー・ラデク" それぞれが複雑な事情を抱えている探索チームは軍の支援を受けながらブラックウォーター国立公園だった場所を遮る虹色の膜を通り抜けるが 彼女達5人が覚えていたのは其処までだった。



 気が付いたら森の奥に設けられたテントの中 私達は何かに記憶を奪われたらしい。 消費された食糧や水の減り具合から少なくとも4日間程度の時間が経過したと思われるが此処はシマーの何処に当たるのか? 黄昏の世界で方位磁石は延々と回り続け持ち込んだ無線や衛星による位置観測システムも動かない。 辛うじて見える太陽の位置と腕時計を使い手探りで異変の中心地 "灯台" を目指す彼女達が目の当たりにしたのは異常な姿の植物や他の生物と融合した動物達。 鮫と融合したワニに"ラデク"が襲われそうになったり朽ち果てたボートハウスで確保した手漕ぎ舟で沼地を抜ける最中それぞれが抱える闇を吐露したりしながら夕刻 放棄された軍事基地 "アマヤ要塞" に到着。  


極彩色の菌類に不気味に彩られた壁面に嫌悪感すら抱きながら元スポーツセンターだった場所を仮の宿としようと乗り込んだ彼女達を出迎えたのは 1人を除いて未だ行方不明な第11次探索チームの装備と不気味で悍ましい遺産の数々 ビデオカメラで撮影された隊員の腹を切り裂く映像 (内臓は魚類と融合している) を見た "アニャ" は錯乱状態となり主人公(レナ)は刃物を振り下ろしたのが(ケイン)だと気付き衝撃を受ける。 枯れたプールで解体された隊員の成れの果てを発見したのは "ヴェントレス" 遺体はまるで極彩色の天使の化石を思わせる変貌を遂げている 逃げ出したくとも夕闇が訪れ何処へも行けない 鉄条網を頼りに交代で見張りながら夜を明かす事になるが偶々タイミング悪く建物の外へ出た "シェパード" は鉄条網を破壊したクマの様なモノに襲われ森へと引き摺り込まれた。


恐らく彼女(シェパード)は死んでいるだろう 親友を喪いヒステリー状態の "アニャ" を抑える為にリーダー(ヴェントレス)とラデクは動かせない。 翌朝独り肉食獣が潜む森に侵入し食い残し(シェパード)を確認した主人公は認識票だけを回収しチームに戻る 今更出発地点には戻れない 襲撃を躱すために移動は昼間に限定、此処から数キロ離れた放棄された街へ逃げ込み残った建物に立て籠もるより手立ては無い 街を抜け湾岸部にさえ辿り着ければ海上から監視を続けているであろう支援チームと連絡が取れるかも知れない 全員身体や精神に何らかの異常をきたしている。


シマーは侵入者と様々な動植物を融合させる実験を繰り返している そんなラデクの仮説が証明されたのは放棄された街に繁茂する様々な色合いの植物で構成された人間モドキ(マネキン)の発見 それは植物で有りながら人間の細胞を持っており 密かに自身の血を調べていた主人公は最早自分が人間を逸脱した何かになろうとしている事を確信している。 アニャは親友(シェパード)を殺したのは化物では無く主人公(レナ)リーダー(ヴェントレス)だと思い込み彼女達を拘束し拷問を始めようとするがバリケードを突破し建物に入り込んだ化物熊は彼女(シェパード)の声で泣き喚く 命懸けの死闘の末アニャは顎から下を食い千切られ即死 ラデクの銃で頭部を吹き飛ばされたそれは尚も人の声で泣き喚きながら断末魔を迎える。



 探索チームは崩壊 シマーに侵食され人で無くなる前に真相を知りたいと ヴェントレスは独り "灯台" へ向かい 腕が植物に変わり果てたラデクは穏やかに逝くため森へと消える。 本当の所主人公(レナ)がチームに志願したのは夫に対する罪悪感から……ケインは任務で受けたPTSDにより性的不能を患っている。 子供が居ない寂しさや任務で度々連絡が取れなくなる夫と疎遠気味だった彼女は妻子有る同僚と肉体関係を持っていた 事が発覚したのは1年前 ケインは死ぬ積りで探索チームに志願したのだろうか? シマーに入り込んだ人間は今迄誰1人生還した事実は無かったのだとリーダーから聞かされていた彼女は贖罪目的でこの任務に志願したのだ。


主人公は漸く異変の中心地"灯台"へと辿り着く 海岸線の樹木は水晶化し異様な輝きを放ち灯台の回りには探索チームの成れの果てで有る数人の白骨死体が標本の様に整理され並べられていた。 白黴と海藻に覆われ灯りを灯し続ける建物の中に有ったのは見覚えの有る焼死体とビデオカメラ 本物のケインはテルミット爆弾を使い自殺していた。 ビデオ撮影係を引き受け自殺する彼の代わりに主人公に会う様懇願されていたのは夫と同じ姿形をした人にしか見えないモノ。 建物の隅に開いた産道の様な坑から聞こえるヴェントレスの嘆き声が聞こえる 銃を手に中に入った主人公の目の前でいきなり燃え上がり身体を崩壊させたリーダー(ヴェントレス)を再構成して現れたのは顔の無い人形の様なバケモノの姿。 


歪な模倣者(ヒトモドキ)は主人公の動きや感情をトレースし徐々に主人公の姿になろうとしている。 死闘の末に残されたテルミット爆弾で模倣者を焼き殺した炎は建物に引火 地下茎で繋がっていたらしい水晶の森も大火災を引き起こしシマーの障壁も含め全てが滅んでゆく 彼女が覚えていたのは其処まで 漸く事情聴取から解放され再び隔離病棟へ戻る主人公を出迎えたのはシマー消滅直後に瀕死状態から奇跡的な回復を果たした(ケイン)にしか見えない何か だが其れは細胞が変異した主人公にとって最も心を癒やしてくれる存在。 口づけを交わし抱き合う人では無い存在を映し出し画面は暗転していった。



★原作では"塔"と称された地下へ続く坑 映画版は女性器や産道に子宮をイメージさせるモノになりました。 



余談ですが アニメ異種族レビュアーズ がアメリカ配信止められたみたいですね 高々シモネタ程度でマジ切れするあの国の器が意外とちっちゃかった事にビックリしました。 昔OKだったベニー・ヒル ショー (68〜89年まで放映され全編サイレントでシモネタギャグ展開するBBCの名物ギャグ番組 後継番組ケニー・エヴェレットもそりゃもう危なかった 大人のマクドナルドネタ (ロンドンのマックは風俗店になりますなコマーシャル) は危うく訴えられそうになったらしいです。 動画サイトで閲覧可能。) みたいな番組はもう流せないのね。    中共と同じレベルかよ(怒)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  555話突破、お疲れ様でした……という感想を書こうかと思っていたら、既に556話を超えていたのですね。間違えてすみません。この先も、無理のないペースで続けていただけると嬉しいです。ところで…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ