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空の境界/未来福音 the Garden of sinners 13年

2014年2/22ガラケー投稿 2018年12/14タブレット端末にて全面改訂開始〜12/17作業終了 劇場公開から既に5年経過してますしネタバレ含め改装します。

【 全ての未来を知る位置に居ながらも、初恋相手(こくとうみきや)に頼まれ優しい忠告者の立ち位置を選んだ“瀬尾静音(せおしずね)”と未来が視える事に閉塞感を抱き自暴自棄になった末に殺人鬼(りょうぎしき)に壊され以降もその娘の子分として命懸けなドタバタに巻き込まれる事が確定してる“倉密(くらみつ)メルカ”そして他人の為にソレを使い潰し何も見えなくなった占い師の老婆“観布子(みふね)の母”と彼女・彼の出会いと別れ、救い出した未来との会合…三者三様の人生を歩む未来視能力者達を描いた……空の境界シリーズ・ファンの為に生み出された番外編。チンピラ探偵=光溜と最強の小学生女王様=未那の人気が出たら続編も有り得るかな(笑)まあそんな物語で御座います。 】


アニメ.劇場公開作品.

the Garden of sinners/recalled out summer

アニメ版サブタイトルの意味は受刑者の箱庭/後始末の夏.

原作は同人サークル“竹箒”

小説2話.コミック3話構成.

2008年8月.夏コミ発表〜委託販売品.

2011年星海社文庫にて小説のみ出版.


★当時は確か、同時公開作品.未来福音extra chorus共々DVDorBlu-ray発売直後だったから内容については自重してたんだけど…もう良いですよね。



 まず最初に書いときますけどこのアニメは2007年〜2010年迄順次製作&上映された“空の境界”シリーズの外伝、ゲームで言う所のファンディスクに当たります。別段本編の内容知らなくても“ああそんな世界なんだ(棒)”と流して頂ければそこそこ楽しむ事が出来ますが……相手が幽霊だろうがぶった切り人体切らずにその能力だけを叩っ斬る存在そのものが非常識で理不尽の塊みたいな目が青色に輝く着物女は何者?日本の女ヤクザはマジ怖い(汗)と勘違いなされるお客様も多いと思いますのでなるべく“空の境界 俯瞰風景”からお楽しみ下さい。但し順番は関係なし…7章まで楽しんで何となく理解出来る物語です。


このシリーズのヒロイン=両義式(りょうぎしき)こと“殺戮着物女(笑)”アレは都市伝説で言う所の“ジェットババァ”や“切り裂きポチョムキン”と同等の存在です…あまり深く考えても疲れるだけよ。 なお元爆弾テロリスト“倉密メルカ”こと現貧乏絵本作家(まあこっちはなまえかしただけ)&チンピラ探偵の“瓶倉光溜(かめくらみつる)”は勘違いしたまんまですが“両義式”の家はあの辺り一帯を取り仕切る名士=地主であって指定暴力団では御座いません………多分。


最終章…下手に映像化したらあまりに地味な描写で睡眠薬(タルコフスキー)呼ばわりされそうな会話劇をKalafinaの楽曲とBGMに金色に輝く雪景色とカット割でマジ泣き必至な美しい物語に仕立て上げた“第七章:空の境界”から三年振りに製作された新作。前作同様レンタル開始を待ちきれずに2014年当時、生まれて初めてのAmazon使ってDVD購入し堪能させていただきました。 化物語もそうでしたがそれ以前はTSUTAYAで予約購入してたから、携帯使ってネット注文であそこまで値下げして貰えるなんて事は知らなかったんだよなぁ。


意外だったのは瓶倉光溜(かめくらみつる)で、小説読んでるとくたびれたオジサンもとい偏屈な隠居爺様みたいな感じでしたので意外と幼な…もとい若者だったんですね。それにしてもその隠居爺を見事にコントロールし自身のエスコートさせているのが若干10歳のファザコン娘=両義未那(りょうぎみな)嬢ちゃんです。教育係が一体誰なのか想像出来ます…間違いなくブラコン拗らせたあの妹じゃないのかと思いますがパパ(尚式=お母様で消えた男性人格の式は=お父様…幹也はパパと呼んでるそうな)が知ったら泣くぞオイ!…前半のヒロインだった瀬尾(ほんわかさん)が霞むぐらいの女王様でした。 実は当初イラスト見た時は式の15歳以上離れた妹かと(笑)…いやチョイ役で登場し台詞無しで終わったけどあの母親なら有り得る。


映像的には過去の7作同様にCGと手書きのバランスが面白く、特に式の理不尽にも程がある着物でのアクションはやっぱりアニメならでは。迫力満点で思わず繰り返して見てしまいます。では此処からは怒られるかなと敢えてストーリーのネタバレ描写を外しどんな物語だったのかという描写もオミット…と言うより当時のアタシに文才なんて無かったから書けなかったあらすじに入ります。


あくまでも4年前の私&そろそろ平成も終わり投稿開始した時本当に世話になったなろうのモバイルサイトも翌月末迄と決まった2018年12月現在の私の視点で物語を再構成してみたいと思います。後年内間に合えば“もう1つの未来福音”も割り込み投稿入れようかなと…実はどうでも良いエピソードは削りたいしね。



【 それは礼園女学院に通うワケありの高校生 瀬尾静音とナオミ、謎の転入生 黒桐鮮花が出逢う前に起きた転機と、未来が視える能力に振り回され破滅的な犯罪者“人を殺さない爆弾魔”の道を選んだ倉密メルカ=瓶倉光溜の破滅と再生…但し女難が付き纏う紆余曲折の物語。 】


わたしは世界に二人いる。現在(ここ)未来(あっち)に一人ずつ。


 1998年8月…世間では“未来が視える為に失敗しない爆弾魔=倉光(くらみつ)メルカ”に命を狙われた両義式(りょうぎしき)が出鱈目にも程がある戦いを繰り広げていましたが…退屈で厳格(一説ではお嬢様専用監獄)な礼園女学院から実家へ一度戻らないといけなくなった瀬尾静音(せおしずね)は未来視通りに起きるトラブルに半ば諦めを抱きつつバスへと乗りこんだ。だがそれは悲しい思いをしたく無かったが為に、後ろ向きな人生を歩む彼女にとって人生の転機となる出逢いの日。


触れ合った人や動物(ワンコ)から彼等に降り掛かるトラブルや最後が視える静音は、偶々ぶつかった見知らぬ会社員に降り掛かる災厄に気付いて思わず要らぬお節介をやってしまった。トラブルを仲裁し尚かつ会社員に降り掛かる危機を静音から聞いた優しい眼鏡の青年=黒桐幹也(こくとうみきや)が動いた事で確定していた最後…トラックに仕掛けられた両義式を狙った爆弾テロに巻き込まれる未来は未然に防がれ…心配しバスを1本見送りながら待ち続けた静音は災厄を避けられた喜びで思わず頭の中がグチャグチャとなり安堵のあまり泣き崩れる。


幹也の配慮で落ち着く迄はと喫茶店アーネンエルベで軽い飲み物とデザートを馳走になった静音は、ポツリポツリと自身の持つ異様な能力=未来視について話し出す。 触れた相手から視える死やトラブルの映像 それは数時間後の事もあり数年後の事もあった。 この能力を持つが上に彼女は成績優秀者となり礼園女学院に通う事になるのだが、その一方で触れた相手 例えば愛犬(ろうけん)に待ち受ける死に様を見てしまったりするなど禄な思い出が無かったと言う だが全てを聞いた黒桐幹也は恐れるわけでも同情する訳でも無く彼女にとって予想外の答えを返してきた。


未来を見てしまう事 それはどんな人間も当たり前に持っている能力であり静音ちゃんのソレは偶々少しだけ鋭敏なだけなんだよと……。


名刺の裏に未来を書き込む 手品めいたやり方でそれ迄の会話から掴んだ彼女の性格から静音が注文するであろう喫茶店お勧めのチャレンジメニューを予測してみせた幹也は未来視を分析してみせた。 明日はどうなる? これからどうしよう? 先の事を考えない人間は居ない 未来視と呼ばれるその能力は周囲の雰囲気や流れから脳内で処理された未来予想を映像化する能力であり起こりうる未来を固定する異能の能力=神様か化物じみた未来測定とは異なるのだと だからこそ爆弾テロに巻き込まれる筈だった会社員は命が助かり危機は未然に防がれた 君が見たソレは祝福であり災いを打ち払う能力に成り得る。


だから君はソレに溺れる事なくもっと先の事を思う様、他人よりも努力する必要がある。恐ろしいし怖いかも苦しいかも知れないがソレは誰もが未来に描き恐れるモノでもあるのだと……優しい様で厳しいアドバイスに静音は思わず笑い出した。


喫茶店の外で憮然とした表情で二人を眺める両義式(かのじよ)と偶々触れた黒桐幹也を待ち受ける死ぬかも知れない危機を映し出す未来視のフラッシュバック。 だけど彼はそれを言わないで欲しいと言う 僕は臆病だからその時が来たときに躊躇する事で失敗したくない 結局静音の初恋と言えるかどうかな微妙な心の揺らぎ体験“惚れて何も言えないまま振られてな恋愛未遂”はあの後ナオミを待ち受けた細やかな緊急事態=家族のトラブルで香港へ帰郷&何事も無くトンボ帰りの顛末が見えた事実を含め有耶無耶に。 そして彼女達は出逢ったのだ。以降長年の腐れ縁となるトラブルクリエイターであり実の兄幹也に懸想する親友.黒桐鮮花(こくとうあざか)に、彼女に触れた瞬間映し出されたのは危機を克服し二人の未来を生きる幹也の姿だった。


そして物語は12年後へと舞台を移す。



 2010年8月、元爆弾テロリスト倉密メルカ=瓶倉光溜(かめくらみつる)は売れない絵本作家兼両義家専属の興信所で唯一の探偵兼所長として命懸けなトラブルが付き纏う人生を送っていた。自身の持つ未来視に振り回され式にソレを殺された事で爆弾テロは廃業。真人間となるべく偶然知り合った黒桐幹也からかつて“伽藍の堂”と呼ばれた建築途中で放棄された誰も近寄れず関係者以外踏み込めない廃ビルの管理と白血病で余命幾許もない車椅子の青年“駄目聖人=水原真鮎(みずはらまあゆ)”の介護を託された彼は多少はマシな人間になったのかも知れない。二人の共同作品“吸血鬼の涙”は色々有って瓶倉光溜名義で出版された絵本は大ヒットし以降もコンスタントに作品を発表し続けるも元々金銭感覚がザルだった二人は呆気なく行き詰まる。


✳Blu-ray追加特典で追記説明。映画での説明はイメージのみで見せてます。なお真鮎はメルカの犠牲者でもあり光溜自身もテロリスト時代の報酬は全額被害者支援…幸い死者はゼロだった…治療費に注ぎ込んだ為、慢性的に貧乏です。


真鮎と死別した後、二人で抱えた負債返済の為に乗り込んで来たのは寄りにも寄って両義家の強面使用人達(ヤクザなみなさま)両義式(きりさきポチョムキン)(笑)思わず腰抜かし大ピンチな光溜を救い出したのは社会勉強と憧れの絵本作家に合う為にちゃっかり付いてきた彼女の娘.真那(まな)だった。以降色々弊害有る為気軽に動けない誰かさん達に代わりチンピラ探偵兼トラブル調停係と売れない絵本作家の二足の草鞋を履きながら、気紛れに通い事をサボり遊びに来る両義真那とおっかない雇い主に振り回される日々を送る光溜に待ちこまれた難しいし神経を使う新しい調停案件……ソレは危ない場所で営業を続ける盲目の老婆.かつて観布子の母と呼ばれた占い師への立退きについての説得。


最も、USBに入力された資料を(まな)に渡し光溜にエスコートさせた上で二人を老嬢に会わせる準備を怠らない母の気遣いは完璧だった。でもやっぱり玩具確定してるのかも(笑)


 深夜、彼女が営業を続ける繁華街の裏通りへと乗り込む二人。観布子の母が営業を続けているのは昔から寂れていた街灯の灯りすら届かないビルの谷間。

12年前只一人となった殺人鬼と対峙しその2年前にも連続する通り魔殺人を追う男性人格の式と対峙した老嬢…かつてその占いで若い女性達の破局を回避してみせた彼女が式の中に幻視したのはどちらも迫り来る死を逃れない事を選択した代わりに大事なモノを手に入れる…そんな壮絶な未来だった。やがて老いと共に未来視の能力を失い代わりに手に入れたのは過去視の能力、暗い嫌な事ばかり見続けた彼女はそれでもなおその能力を他人の為に使い続ける…この未来視も過去視も彼女自身の幸せには繋がらない…だとしたら私の能力は他人の為に使い潰すのが正しい事なのだろうよ。


盲た眼を細めそう偽悪的に話す元観布子の母にお母様(しき)とお父様(しき)がお世話になりましたと礼儀正しく挨拶してくれたのは殺人鬼(しき)の血を引き継いだ娘.両義真那。彼女から三人の人格とその理解者が生きた過去を読み取った老嬢は感慨深けに呟いた。


そんな事があるんだねぇ。


……でお前さんは今の人生に満足してるかい?全てを見通しながら笑って光溜に声を掛ける老婆の意地悪な質問をスルーしこれから待ち受ける命懸けな折衝に頭を悩ます光溜とその彼の手に繋がる真那の姿。暗闇を抜けた二人は賑やかで明るい繁華街へと足を踏み出す。まるで世間から置き去りにされた様な端役としての人生…自身が主役となる物語は既に終わってしまったがそれでも道は続くのだ。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 見たはずなんですけどこんな話でしたっけ(笑) <メルカの未来視を切る>話から<10年後?>に直結していたような記憶で中途が全く思い出せない(笑) [気になる点] 考えてみれば<空の境界>…
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