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クリムゾンの迷宮 99年

2019年11/17〜11/19夜 タブレット端末にて執筆し脱稿 11/20深夜投稿

クリムゾン=深紅色

【 1970年代後半に英国で花開き90年代前半に衰退したゲームブック文化と80年代にバルカン半島のセルビアで作られてると噂が広まったらしいスナッフフィルムという悪趣味極まる都市伝説を組み合わせたホラー作品なんですが食人描写有るので……寄生虫に取り憑かれ最終的に破裂する人体の描写がかなりエグい"天使(てんし)(さえず)り"同様、多分映像化しても誰も喜ばないだろうな……となる問題作です。 考えてみりゃどちらも片やパソコン&タブレット普及 片やホラーマニアの検証告発で廃れたネタだったし、GPSにスマートフォン果てはインスタグラム等が普及した今の時代なら尚更時代遅れかなぁと思いつつ懐かしかったんで読んでみました。 】


☆昔"ギニーピック2(後味最悪な拷問スプラッタビデオ…勿論ヤラセ)"見てとあるハリウッド俳優がFBIに慌てて通報⇒殺人鬼役演じた漫画家の日野日出志センセが危うく捕まり掛けた事件が有ったんですよ。


★池上遼一風なコミカライズ版を担当した三上達矢(みかみたつや)は三上龍哉(代表作:極道一直線.鬼龍院冴子探偵事務所(笑))の別名義だそうです。私個人はデビュー作のタ……もとい"未来警察シリーズ(シュワちゃんおおあばれ)"が大好きでした……多分アニメしたらあの人達に怒られそうだけど。


英題:CRIHSON LABYAINTH

真紅の迷宮

日本.ホラー小説.

貴志(きし)祐介(ゆうすけ) 著 1999年角川ホラー文庫.

2012年コレクターズアイテム版出版.

2013年〜2014年 小学館より三上達矢 作画で

コミカライズ全3巻.



 そういや、平成時代のホラー作品って呪いがどうとか因縁が……なんてものは後回しにして人間が生み出した欲望や悪意が産み出したデスゲーム(例えば記憶奪って仕掛けだらけの箱型迷宮に閉じ込める"CUBEシリーズ"とか"バトル・ロワイアル"や"ハンガー・ゲーム"なんかもまんまソレ。テレビドラマなら"QUIZ"なんて作品有ったしスティーブン・キング作品にも"バトル・ランナー"に"死のロング・ウォーク"と何本も有りますなぁ)を題材とした作品が多かったねぇ……とかれこれ15年振りぐらいに図書館で見掛けつい懐かしくなって借りて来ました。 考えてみりゃ平成生まれでゲームブックなんて存在そのものを知らないお客様も多いと思います。スナッフビデオについても調べて見ると当時其れをテーマにした"8mm"なんてタイトルの映画が有ったみたいです⇒借りて来たから此れから見るけどね。


舞台となるのは1980年代辺りまで先住民族(アボリジニ)…以前紹介した"WALK ABOUT 美しき冒険旅行 71年"で軽く説明したけどミクロネシアやアフリカに東南アジア系も含む700以上の言語文化に肌の色も異なる多民族を纏めて"アボリジニ"としてますし近年迄白人階層(シロブタども)がやらかした民族根絶やし(ホロコースト)教化政策(レイプとせんのう)により混血も多い…を獲物とした人間狩り(マンハント)が行われていたオーストラリア(カナダもそうだけど多分今もその可能性が大 資料閲覧の際は自己責任で…私が見た20世紀初頭の記録写真は女子供の剥製並べてました。) 集められたのは例え姿消しても自発的失踪扱いで処理されそうな日本人男女 勿論その中には身分を偽装した主催者側の存在も居るであろう状況下で行われるのは悪趣味極まる……てな感じで描かれた物語で御座います。この手の小説が切っ掛けで青年向けのコミックは従来のエロや暴力(ヤンキー)にカーレースの世界から軒並みグロ映像やリョナ描写満載な今に至る訳だけど……あたしゃ何処もかしこもデスゲームでそうなった辺りからコミック雑誌読まなくなったしなぁ。


個人的には趣味じゃねーですし エロの方が遥かに健全だと思います。


15年振り(発売からは20年振りかな?)に読み返してちょっと笑ったのは容疑者最有力候補の白豚達(オースコリア)のクレーム避ける為、あちらコチラに逃げ道用意してる描写が有る事。そもそも主人公達の記憶弄くり回すことが出来るだけの資本と証拠隠滅能力が有る大きな組織(しかも政府とは一言も書いて無い)がやらかした……という設定になってる物語ですから場合によっては登場人物一新しての続編も執筆可能だよねと感じました。アフリカのとある国(なまえだせるけど)じゃ白人セレブ限定に狩りの獲物(猛獣のみならず勿論人間も…)養殖してる国連公認の自然保護NGO名乗る屑も居る事実が発覚したばかりだし、例のISとか言う人型のゴミもそんな感じの映像配信して動画サイトでボロ儲け企んでたしね。


では本編粗筋へ入りますか……例によって推測混じりな独自解釈で書いてますので本当はどんな物語なんだろうと疑念抱いたお客様は実際に手に取り読んでみるか出版社の作品紹介してる公式サイトを参照下さいな。




【 まずは何故容疑者組織を特定したのかについてから この手の犯罪行為の場合、特亜組織ならゴビ砂漠或いは脱出不可能な島を使う筈…そもそも敵地であんな真似出来ません。因みにこっちは史実ですが東南アジア各国で少女誘拐繰り返す韓国(ウリスト)の奴隷運搬船がベトナム警察の特殊部隊に拿捕されたのはこの数年前でした…恐らくこの物語は此等の歴史資料や事件記事も参考にしてしまして、でなきゃオーストラリアなんか出て来ません。 ヨーロッパ…特に英独仏ならばアフリカか南米のジャングル使います。人死に出ても騒ぎにならない治安の悪い海外委任統治領やブラジル等の友好国が有るから色々使い勝手が良いのさね。 】



“火星の迷宮へようこそ。 ゲームは始まった、迷宮を抜け出しゴールに辿り着いた者は約束通りの賞金を受け取り地球へと帰還出来る…………各プレーヤーは互いに協力する事も敵対するのも任意で選べる。”


 降り始めた雨の匂いと音で意識を取り戻した40代の冴えない失業者"藤木芳彦(ふじき よしひこ)"が目の当たりにしたのはまるで火星を思わせる荒涼とした世界。 何らかの方法で前後数日間ものの記憶を奪われ独り置き去りにされた彼が身に着けていたのは、水筒と僅かな携帯口糧そして意味不明な文字情報が掲示されたゲーム端末機器。


幼少期に教わったサバイバル知識と失業直後に家の財産を何もかも持ち逃げした元妻により味わされた悲惨なホームレス体験から絶えず身に着けているライターを使い雨が降り日没が迫る中で辛うじて火を起こした主人公は、30前後の痩せ細り補聴器を付けた女性"大友藍(おおとも あい)"と遭遇。 多少の行き違いから彼女の端末を壊してしまった事を切っ掛けに共に得体が知れない状況(ゲーム)からの生還を目指す事になった。 何か大切な事が思い出せないもどかしさから互いに途切れた記憶を掘り起こす夜を過ごし、翌朝 猛烈な暑さと目鼻に付き纏う藪蝿(ブッシュ・フライ)の群れに苦しめられながらも端末に示されたヒントを頼りに合流地点に辿り着いた2人を出迎えたのは同じ様に荒野に送り込まれたらしい7人の訳有りな男女達。


調停役を任される形となった男"野呂田英介(のろた えいすけ)"の提案でそれぞれの端末に記されたヒントを交換、集合ポイントに埋められていた食糧等を分配した9人は出会い頭からヒステリックに騒ぎ立てるオバサン"安倍芙美子(あべ ふみこ)"が原因で1触即発の危険な雰囲気となるもタイミング良く送り込まれた新情報に基づいてチームに別れ生き残る手段を集めて来る事になった。サバイバルキットが有る東へ向かうのは野呂田と"加藤高道(かとう たかみち)" 武器が埋められた西へ向かうのは"妹尾純一(せのお じゅんいち)"と"船岡茂(ふなおか しげる)" 食糧が埋められた南へ行くのは"楢本真樹(ならもと まき)""鶴見克哉(つるみ かつや)""安倍芙美子" 主人公は当初食糧の有る南へ志願するが(あい)に説得される形で情報が置いて有るという北へ向かう事になる……結果的に2人は生き残る術を手に入れる事になった。


参加者全員が失業者に元麻薬中毒患者等々…消えても惜しく無い人材を集め、なぶり殺しが目的としたデスゲームを強要する目的は? ペナルティ覚悟で調査を始めた主人公は迷宮じみた岩礁地帯全域に仕掛けられた盗聴器やカメラ、果てはこれみよがしに北へ向かったチームだけに提供された説明ビデオから、コレは殺人ショーを目的とした悪趣味な罠だと気付くが全ては手遅れだった。実は食糧品や飲料は全て人を狂わせる薬物入り。ビールやビスケットに仕込まれた興奮剤に飢餓感や凶暴性を高める麻薬により楢本(フリーター)鶴見(どけんや)は化物の様な姿に変貌し仲間割れの末に安倍(オバサン)を殺し食い尽くした挙げ句、他の7人に襲いかかる。 


妹尾(たじゅうさいむしゃ)船岡(ギャンブルぐるい)に裏切られる形で食糧となり次いで用済みとなった船岡も貪り食われる 加藤(きょうし)も問答無用で殺され、ゲーム主催者側のスパイの線が濃厚だった野呂田も迷走の末に命を落とした。 元々誰も信じてなどいなかった主人公は、盗聴器や仕掛け罠を使い辛うじて鶴見(グール)を倒したものの半死半傷。だが此れ以上見世物にされてたまるかと主催者側の連絡係の線が濃厚となった(ヒロイン)を連れ国立公園からの脱出を図るが狂人と化した楢本(グール)と姿を見せない狙撃手による銃撃や薬を投与され凶暴性を増した毒蛇に襲われる。 偶々公園に迷い込んだ親切なアボリジニの青年は狙撃手の餌食となり楢本は毒蛇と共に炎に巻かれ焼け死んだ 毒蛇に咬まれ瀕死となった主人公に駆け寄るヒロインの姿を最後に眺めながら意識を失う主人公…………だが彼だけは記憶を奪われた状態で生き残る事になる。



意識を取り戻した主人公が転がされていたのは借りの住まいとなっている自身のアパートの部屋……あの惨劇が夢や妄想の類いで無かった証拠は左腿に残された毒蛇の咬み跡と日焼けに手切れ金或いは沈黙料として置かれていた500万円の現金。 元同僚だった探偵と情報を遣り取りしながら主人公は事件を追い掛ける……謎多きヒロインを救い出し陰惨な殺戮ショーに関わった黒幕に復讐する為に。



追記ネタですが、この物語が発表された頃は裏ビデオなる物の全盛期で普通の映画が1本当たり1万5千円以上だったのに対し裏の其れは最低でも10万円以上……そんな時代だったからこそ"高額で取引されている見せられない禁じられたビデオが有る"なんてデマが拡がる余地が有りました。 もっともダビング技術が進んだ段階で急速に廃れてゆきます。


因みにDVDが誕生したのは96年ですが安価な再生機やパソコンで楽しめる様になったのは2003年以降辺り、ネット社会となってからは裏ビデオ自体が笑い話となりましたし価格に至っては……ねぇ(スケベ笑い)

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