プレイ ~獲物~ 02年
2019年11/3〜11/4タブレット端末にて執筆し昼前脱稿 11/4午後1時投稿
今回何故か強行軍…なんの事は無い図書館から借りて読んでるからですけどね(笑)書き終えたたら次の本をと大忙しですが落ち着いたら那覇の古本屋巡りかな?
【 陰湿な元職場経営者のパワハラで、成り行き主夫を営業中の天才プログラマーがかつての部下や同僚達共々ネバダ砂漠の研究所で巻き込まれたのは、人類の存続を掛けた"寄居子(弐瓶勉.著 シドニアの騎士のアレ)みたいなナノマシン群体"との死闘 とは言えメインとなるのは言う事聞かない子供に振り回され妻と喧嘩したり、スーパーの乳幼児商品コーナで嫁の同僚(男)に出食わし紙オムツのブランド談義で盛り上がり気まずい思い味わうとか小児病院の待合室で違和感撒き散らしジロジロ見られる何とも言えない主夫の悲哀だった様な気がします(T_T) 】
★なんつーか面白く無い訳では無いけど物語後半におけるナノマシンとの死闘がアサイラム風味で微妙です。
原題:PREY
本来の意味は"遊ぶ/演奏/嗜む"なんて感じですが
この物語の場合は"演じる或いは擬態する"
アメリカ・SF小説.
マイクル・クライトン 著.
日本翻訳版は2003年 早川書房上下巻.
2006年ハヤカワSF文庫化.
このサイトにて、生まれて初めて他所様に娯楽感覚で読んで貰う為の文章を書き続け今更ながら残念に思うことが有りまして、 其れは小学校低学年⇒ほぼブラックだった会社員時代⇒昼夜逆転休み無しなコンビニバイトやってた頃にネタになりそうな変な映画や物語、果ては今では閲覧不可能なイロモノ小説等色々読み見聞きしたはずなのに以外と覚えていないという現状……常に時間に或いは大量の仕事や面倒くさい人間関係に精神的に追い詰められてると、映画やコミックに小説等を嗜みその場その場で泣いたり笑ったりしていてはいても案外記憶には残らないモノです。かなりガタが来てる自身の脳の代わりに記憶や記録残しとくハードディスクが有ればなぁと書いてるのがコレで御座います。どんな作品取り上げるか迷った挙げ句、登場人物どころか作品名に物語読み聞きした時に印象に残ったエピソード以外は綺麗さっぱり忘れてたりして悔しい思いをするのはもう嫌なんですよ。
最近だと倉田悠子のヤングアダルト小説"サイレント・レイク/89年富士見文庫" 舞台は2030年の関西地方なんだけど皮肉にも当時誰も予測しなかった"阪神淡路大震災"や"東北地方太平洋沖大地震"を予兆させるカタストロフからのサバイバルを描いたエログロ有りファンタジー要素有りな物語だったのに…当時ねぐらなお氏のイラストが好みじゃ無かった私は軽く読み飛ばして同じくイラストが阿乱霊で微妙だった"ジュラハンター・ケネス全3巻"共々今じゃ店名変わった古本屋へ1冊10円程度で売り払ってしまいました。勿論今では入手困難だからアマゾンなんかでは1冊5万円(汗) 残しとけば或いは内容しっかり覚えとけば大切な資産になったのにね。
という訳で今作は倉田悠子=稲葉真弓作品の閲覧目的で図書館行って、気分転換用に一緒に借りて来たオマケ作品として楽しませて頂いた物語。見も蓋も無い感想ですが…コレを絶賛し映像権利買い取った"20世紀フォックス"本当に大丈夫かね。 原作通り映画化したら絶対アサイラムのポンコツ作品みたいになるぞ(笑) なんせ肝心要のナノマシンとの死闘より、日本よりも圧倒的に男尊女卑的なだけでなくそもそも子育ては家政婦や学生アルバイトに丸投げ状態のアメリカ合衆国で"いきばた主夫ランブル(星里もちるの主夫マンガ88〜89年までヤングキャプテン連載コミック)"やってる主人公の焦操感とかもしかしたら妻が浮気? とパニクる描写の方が面白く後半の人類滅亡を掛けた戦いが計算式メインで文系の私じゃあまり緊迫感を感じなかった訳だしねぇ。
【 元セキュリティ部門の統括管理責者ジャック・フォアマンが退職金無しで会社から放り出されただけでなく再就職活動妨害されてるのは、海兵隊員上がりの元雇い主が国防機密レベルの技術データをとある国(勿論皆様お馴染み中共)に流し続けているのを知ってしまったからだった 出世欲の塊な妻ジュリアはあちら側、元同僚も敵に回る彼に残された仕事は専業主夫だけ…内陸部なら仕事は有るぞ。妻子を見捨てりゃ再出発も可能だけどそんな理由でエリートの地位を追われるのは納得出来ない だから彼のキャリアは終わっていた…妻があんな事になるまでは。 】
☆40代中堅社員に対するパワハラからのリストラしかも上司が犯罪行為…2019年現在のシリコンバレーでは本当に良く有る話だそうですが、ハリウッドでは映画化不可能なんだそうです…現実に立ち向かわず表現の自由や思想信条を尊ぶ権利より何処までも中国マネー……本当に死ねば良いのに(笑)
★この物語の舞台シリコンバレーはリラベルしか暮らせない街ですが土地建物は自由経済でボロ儲けした特亜が専有。地上げの末に月給50万円でも宿無し生活となりダンボールハウスが乱立⇒ロサンゼルスに匹敵する西海岸最大のホームレス居住地域となりました。
解雇から半年…右肩下がりの経営不振が続く元職場メディアトロニクス社には買収の噂も流れているが、忍耐の季節は終わらない。 陰険な元上司ドン・グロスと会社の顧問弁護士がバラ撒いた音も葉もない疑惑のせいで未だ次の仕事が見つからない主人公と対象的にナノテクノロジーの開発に勤しむザイモス社に籍を移したやり手な妻"ジュリア"の帰りは連日深夜。当初は洗濯物の分別や食器洗いすら手探り状態で些細なミスを頻発し家に戻った妻に笑われ怒り出したら手がつけられない3人の子供達に叱られてばかりだったジャックは今では特売セールの買い出しやオムツが取れない末っ子アマンダの下の世話に上の2人=長女ニコールと長男エリックの送り迎え、果ては夕飯の準備を難なく熟す…ぶっちゃけ通い家政婦のマリアにすら頼られる奥様として忙しい日々を送っていた。
そんな関係に変化が見え始めたのは3週間前の事、妻が子供達の様子を見る前に浴室に駆け込み身嗜みを整える様になり、やたら怒りっぽく突っ掛かる事が増え服や下着の趣味も扇情的に変わった事に気付いた主人公は浮気を疑うが、偶然スーパーの紙オムツコーナーで再会した妻と同じ会社に勤める人事担当者にして主人公の友人"リッキー・モース"は彼女はネバダ砂漠の研究棟にこもりきりでそんな余裕は無い筈だと明るく否定…だが数日後リッキーの本当の職場は妻と同じ研究棟で最近様子がおかしいのだと偶々スーパーで出会った彼の妻メアリーから相談を受け疑惑は深まってゆく。
末っ子アマンダに起きた予防接種を切っ掛けに始まる原因不明の身体の異変から周囲に怪しい影が……ジュリアの言動や記憶が時折支離滅裂に、ゲームで夜更かししていたエリックだけが目撃した銀色の防護服の清掃員達。離婚危機を知りカリフォルニアへ駆け付けたお節介な姉エリーに色々どやされ家庭生活はギクシャク…そんな最中、前の会社で主人公の仕事を引き継いだティム・バーグマンを通し申し込まれた突然のメディアトロニクス社再雇用の申し出…メディア社がザイモス社に転売したのは主人公が開発した特殊なプログラムのメンテナンス、其れに誤作動が発生しているのだと言う。そもそも妻が勤めるザイモス社は医療用品しか取り扱って無い筈、彼女が研究しているのは血管に入り込み動脈硬化や様々な病の前兆をMRIやレントゲン機器よりも早期に見付け出すためのナノマシン開発。そんなモノに何故威力偵察用の無人機コントロールプログラムが組み込まれたのか?
原因不明の交通事故で1時は意識不明となり病院に緊急搬送されたジュリアと入れ替わる形でメディア社の臨時雇いとなりネバダ砂漠のザイモス社研究棟に派遣された…ちなみに3人の子供達と入院中の妻の面倒は家事の才能が壊滅的で未だ婚活中の姉エリー(ちなみにアラフィフ)と赤ん坊の面倒以外やる気皆無な家政婦のマリアに押し付けられた(笑)…主人公が巻き込まれたのは前代未聞の新兵器の誤作動だった。研究棟へ向かうヘリの中でパイロットから聞かされた情報は建物の周辺で次々と見付かるおかしな死に方をしたコヨーテやネズミに鳥、建物に備え付けられた不可解な防疫設備とエアロック…無愛想な施設の警備員"ヴィンス・レナルズ"に案内され到着を待ち受けていた友人から知らされたのは妻がおくびにも話そうとはしなかった意外な事実。
医療ナノマシン開発成功で前途有望かに見えたザイモス社の内情は実は火の車、ジュリアやリッキー達が研究開発を行っていたのは莫大な資金提供を受けた軍に依頼された医療用ナノマシンを転用した無人偵察システム…見た目は夏の陽炎か雲の塊にしか見えない微細粉末のナノマシン群体は何処にでも潜り込めカメラや集音プログラムによる情報取得が可能な画期的な新兵器となる筈だった。ところがメディア社の偵察プログラムインストール後、いきなり命令コマンドを受付けなくなったナノマシンは研究棟から脱走し砂漠に潜む昆虫を捕食しだしたのだと言う 生物を殺し分解、様々な成分から自身を生産し続け肥大する"スヴォーム"が次に狙いだしたのはより大型の砂ネズミや迷い込む小鳥にウサギ…遂にはコヨーテを手に掛け始めた。
スヴォーム(群体)が危険な兵器となったのは、ジャックを開発主任から追い出した後、追加で昆虫や病原体の生存プログラムをインストールされたメディア社の偵察プログラムに原因が有る可能性が高い 原因究明とスヴォームの無害化を命じられた主人公のバックアップを担当するのはリストラ事件を切っ掛けに元の職場に三行半を叩き付け、ザイモス社に転職した一癖も二癖も有る5人の元部下達。 セクハラカモン!なピチピチのTシャツとホットパンツを愛用するラテン女"ロージー・カストロ"や ソレとは真逆な糞真面目な研究者"デヴィッド・ブルックス" 攻殻機動隊のTシャツと擦り切れ気味なジーンズを手放さないコード書き"ボビー・レンベック" 美人で繊細な元類人猿研究者にして現プログラマー"メイ・チャン" アスペルガー症候群を患う情緒不安定な天災"チャーリー・ダヴェンポート"による屋外調査は密かに妨害工作を行うリッキーや粗忽でガサツな警備員のウッカリミスにより犠牲者続出の大惨事となってしまう。
待ち伏せ攻撃によりデヴィッドはスヴォームに貪り食われ助け出そうとしたロージーも後を追った。炎天下の屋外駐車場に逃げ込み、何とか車動かして追跡を逃れようと奮闘する4人に襲いかかるスヴォームは別行動やらかしたチャーリーに手を伸ばす。銀色の粉末を変化させ自分達に擬態するナノマシンの本当の目的は何なのか? 1度メイとボビーを連れてエアロックに逃げ込んだ主人公は止めるリッキーを振り払い死にかけたチャーリーを助け出そうと再び独り屋外へ…身体のアチコチをスヴォームに貪り食われた部下を救い出し研究棟に生還した主人公が意識を取り戻したのは数刻後の事だった。人間を食い何もかも取り込んだスヴォームが研究棟の近くで行い始めたのは人間への擬態。リッキーやボビー、殺されたデヴィッドやロージーに擬態するソレを倒す為にはエネルギー吸収効率が低下し雲が維持出来なくなる深夜に奴等の潜伏場所を探し出しテルミット爆弾で破壊しなければ人類は奴等に苗床にされる。
だが彼等は未だ気付いて居なかった。既にリッキーやヴィンスにボビーがスヴォームに入れ替わっており妻ジュリアすらもスヴォーム=ナノマシンの擬態でしかなかった事を。 素知らぬ顔でヘリに乗り駆け付けたジュリアの協力でナノマシンの巣は破壊したもののチャーリーは何物かにより研究棟で暗殺される。残された様々な手掛かりから真相に辿り着いたメイと主人公が持ち込んだ監視システムにより4人が人間で無いことが判明し逃げ場の無い深夜の研究棟での壮絶な殺し合いの末に、奴等の弱点=強力な磁気パルスにより勝利を収めたのは主人公達。事情を知らないパイロット達を脅し付けヘリをハイジャックしたジャックとメイは研究棟に仕掛けたテルミット爆弾が何もかも吹き飛ばしたのを確認した後、偽ジュリアによりナノマシンを植え付けられたばかりの子供達や僅かでも感染している可能性が高い自分達の身体から其れを取り除く為MRI検査機を使った磁気パルスを打ち込み強烈な苦しみを味わう事に…………………………。
漸く事件は収束を迎えた。事態を知った軍は責任を追求する為、全てを無かった事にする為、朝にはこの家へ除染作業のため駆け付ける筈だ。実験を強行したザイモス社の幹部達のみならず研究を破綻させたメディア社の幹部達にも破滅が待っているし証拠資料は念の為あちらコチラへと分散させた、奴等が絞首台に送られるまで妥協しようとは思わない。 死んだ妻は自身のパソコンに残されたEメールで失うモノは何も無いと安全性を強調していたが連中は自分達がどんな致命的な事をやらかしたのか何一つ理解などしていなかったんだと思う。
そう結論付けた主人公のモノローグで物語は終わるのだけど……ハッピーエンドを迎えられるのかははっきりしません。




