ラストエグザイル -銀翼のファム- OVER THE WISHES 16年
2019年8/7〜8/10タブレット端末にて執筆し午後2時脱稿 午後4時投稿
法事&台風対策で間開けました 投稿終わったら旧盆準備とまたしても法事で御座います(泣) 何故このアニメ話題にならなかったのか ファム筆頭にヒロインの大半が幼女枠だったから 恋愛要素も皆無だしねぇ(笑)
【 それは遥か遠い未来の地球……恒星間航行や医療、ネット回線や無線通信等の殆どの先端技術&通信技術を失いながら誰も生き残れない筈の災厄の時代を踏破した地上の人々&併合された帰還者達により作り上げた統一国家“アデス連邦”と先住民を追い出し或いは根絶やしにして国造りを始めた宇宙からの帰還者達が作り上げた“トゥラン王国”や“グラキエス”等の各勢力が繰り返して来た100年以上続いている“人減らしの戦い”を終わらせる為に動いた少女達を描いた物語。とは言え本来なら軽〜く最低でも76話編成で組み立てないと収拾がつかない難しいテーマと多過ぎる登場人物。入れ替わる敵味方の動向を無理やり纏めた22話を更に圧縮したからテレビシリーズ見た事無いお客様は置き去りにされかねないややこしい映画になりました。 】
★前作“ラストエグザイル”の続編となりますがそもそも劇場公開版は前作主人公コンビの出番が編集されて全く有りませんので別々に見ても大丈夫らしいです。それでも私は多過ぎる情報を処理出来ず頭抱える事になりました(笑)
英題は恐らく造語 “願いの先に”かな?
2011年〜2012年まで放映された
日本TVオリジナルアニメ全24話(内2話は総集編)の総纏め+
追加カット編集による劇場公開作品.
☆Wikipediaで登場人物の名前や一部の設定は確認させて貰いました……が前作ラストエグザイルはこの映画見た時、漸く6話まで辿り着いたばかり。挙げ句の果てにムック本とか設定資料集とか手元に有る訳じゃ有りませんので推測や勘違いも有り得ます。間違いを指摘頂けたら喜んで訂正致します。
偶には製作に手間暇掛けたアニメが見たい……出来りゃ空飛んだりドンパチやらかしてるそんな奴をと何の気無しで借りて来た物語。 正直言いましょうか…面白そうなパーティーに気付くのが遅れ間に合わなかった…そんな気分で御座います。此処のレンタル店じゃテレビシリーズが何処にも見当たらなくて結局見つけられたのは総集編と言える映画版のみ。幸い前作に当たる“LAST EXILE”については大手をあちこち回ればどうにかなりそうだからこの感想纏めながら頑張ってマラソン視聴する予定ですが (実はそんなアニメが有ったとは本気で知らなかった…ついでに銀髪のアギトも探してる最中。) 此処の所32度超えの暑さとゲリラ豪雨の中、連日連夜繰り返される法事と近所付き合いのスケジュールは低血圧の私には辛いです。 本来なら本州はともかく沖縄じゃなおざりにされてる新盆も今年は旧盆としっかり日付重なってるから蝉より早起きな5時半起床の日々が続いております。コレに加えて初七日を始め法事が数件掛け持ちなんだよぅ……坊さんでも葬儀屋でも無いのに何故だ(泣)私はゆっくり映画が見たいです。ついでに台風まで来やがった。
映画版&前作の6話まで見た限り人災なのか天災なのか不明なままですが色々有って地球が長い長い氷河期に突入し、ロストテクノロジーを隠蔽してるらしい管理局勢力は例外として移民船或いは棄民船で回収した資源と一緒に舞い戻った彼等のその大半が“クラウディア機関”による小型艇〜モノによっては数キロスケールの大型艦による空中移動技術を除き武器や基本技術が“産業革命時代”の辺りまで衰退したのかについては推測しても迷路に迷い込みそうだからスルーしますけど、自らの意思で残った人間は世代を重ねた末に歴史の闇へ消え宗教的理由、或いは人数制限の結果滅びが確定した地球に置き去りにされた人々の恨み辛みは世代を越えて受け継がれてしまった。……氷河期が終わりを迎えたとは言え未だ大半の大地や海は厚い氷と冷たい大気に覆われたままでいきなり戻って来た数千万単位の帰還者達に分け与える余裕なんてあろう筈が無い…結果始まってしまったのが問答無用の殺し合いと土地の奪い合いだった訳です。
当初土地を追われた多くの多民族により構成された避難民を保護し言葉や生活規範も異なる彼等を纏めながら絶望的な技術格差を持つ国々の軍事力に圧倒されていた小国“アデス”は、現状を憂慮した残留者の末裔=ルスキニアとアウラダの忠誠と彼等の母艦グラン・エグザイルから入手した建艦技術により徐々に戦況を逆転させ、逆に小規模な帰還者達が作り上げた国を次々と武力により編入する事で連邦国家として勢力を拡大。前作の舞台となった“アナトレー&デュシス”が外宇宙からの帰還を果たす8年前にはファラフナーズ女王による世界平和の夢に絶対の忠誠を誓う2人のギルド末裔やサドリを筆頭とする5将軍等の努力により短期間とは言え和平条約を締結。漸く争いの無い平和な時代が訪れる筈でした。
何故アデス連邦は世界統一に失敗してしまったのか? そんな話から自分なりに物語を再構成してみたいたいと思います。例によって独自解釈でやらかした遊びでしか有りませんので物語に興味を抱いたお客様は是非本編を見てみるか公式サイトを閲覧下さいませ。ではあらすじに入ります。
【 ヴァンシップは世界の縮図を表すかの様な存在だ。其れは同じ基本技術を受け継ぎながらも当初は国家.宗派.民族ごとに異なる外観を持ち合わせていたのだと彼女は語る…和平調停が締結されソレを記念し始められた小型飛行艇による“第1回グランレース” 膝元で抱きしめるのは生まれたばかりの1人娘…例えその両手が血と臓物に塗れようと次の世代には多民族の協調平和と友好を…だが理想に生きた彼女の足元を掬ったのは100年以上続く復讐と憎悪の連鎖だった。束の間の平和は女王の暗殺により頓挫し、彼女の死を防げなかった“ルスキニア・ハーヴェス”とそのパートナー“アウラダ”による情け容赦無き血の粛清は8年以上続く事となる。 】
アデス連邦のリーダーとして君臨するファラフナーズ女王が何故統治に失敗していたのか…ソレは生まれたばかりのサーラ姫に父親が居ない…記録も記憶も残されて無い事実と彼女が片時も離さない数珠(ルスキニアが受け継いだソレ) そして彼女の側近に文官や女官が殆ど居らず明らかにアデス人では無いサドリ将軍やソリューシユ将軍 オーランド将軍にルスキニアやアウラダが警護に付いてる辺りで推測が付きます。多民族の併合と同化政策は同時に古い伝統や文化の廃棄&抵抗勢力の抹殺或いは追放が付きものです…家族を殺された人々の憎しみは女王が全て引き受ける形となり暗殺計画は実行された。実行犯の背後には案外政権中央から追い出された親族が居た可能性も有り得ます。マハトマ・ガンジーやその娘や息子が暗殺された歴史を思い浮かべたのは私だけでしょうか?
ファラフナーズ女王暗殺事件から8年後、ロシア系帰還者の国“グラキエス”は鎖国の道を選び“トゥラン王国”は独立を維持したままで“アデス連邦”との講和条約締結を求めていた。だが王位代行“リリアーナ・イル・グランツィオーソ・メルロー・トゥラン姫”と“ミリア・イル・ヴェルク・クトレストラ・トゥラン姫”の姉妹が衛星軌道上で月に偽装し休眠状態にある“5つの超兵器=エグザイルの起動キー”となる可能性を危惧したアデス連邦“ルスキニア・ハーヴェス総統”の下した結論は王国の武力制圧。騙し討ちの形で始まった“カイヴァーン将軍”率いる第2艦隊との戦闘により王国の命運は尽きる筈だったが、予想外の勢力“空賊”による戦闘介入&売り込みにより戦闘は王国側優位に逆転。ヴァンシップやヴェスパで散布された大量の煙幕と発光信号の偽装により連邦艦隊の多くが同士討ちの結末を迎えてしまう。
100年以上続く戦争の中で誕生したアデス連邦による侵略に抵抗を続けるレジスタンス “鯨捕り”或いは“空賊”として生きる国無き人々が操る“空中艇=ヴァンシップ”または地球圏で活躍する為に小型化した空中艇“ヴェスパ”を操り大型艦を強奪する訳ありの主人公“ファム・ファム・ファン”とその相棒で天才的なナビ“ジゼル・コレット・ヴィント”他、元ギルド人で実は“アナトレー・デュシス連合国の委託を受けて”カルタファルへ潜入調査中の謎多き少年“ディオ・エラクレア” 他アデス連邦との戦闘に慣れている“フリッツ、ヨハネ、ハイネ達”の活躍で王女達の乗る王国旗艦ラサスは自沈を偽装し生還。だが防衛体制を整えた王国と大艦隊を差し向けた連邦との再戦は総統の懐刀“アウラダ”による旗艦ラサスへの単独ブリッジ強襲と“リリアーナ姫”の強奪&彼女を使いシステムを起動させた“ルスキニア”により休眠状態から目覚めた超兵器エグザイルの攻撃により王都イグラシアと国王含む首脳陣、トゥラン艦隊の殆どが壊滅。住民の大半は都から脱出したものの王国は滅亡した。
姉は連邦に攫われ行方不明のまま、唯一の王族となったミリアと彼女に付き従う僅かな兵士達と侍従に強力な空中艦をとファムとジゼルが目を付けたのは2年前からカルタファル近郊空域に出没しアデス連邦の戦艦を翻弄する所属不明の幽霊戦艦=“シルヴィウス” だがとある目的で連邦や王国にグラキエスの動向を調査していたその船を操るのは、前作ラストエグザイルで3つの勢力を敵に回し一歩も引かなかった戦艦シルヴァーナの生き残りで…つまりアナトレー・デュシス連合国の精鋭達。アデス連邦艦隊を翻弄した全ての罠は呆気なく喰い破られ赤いヴァンシップを自ら操るタチアナ艦長&アナスタシア副長や一騎当千の乗組員達に翻弄されたファム達はミリア共々亡命トゥラン艦隊を再編成する為の鯨狩り=連邦の新型戦艦15隻(元トゥラン王国内外に潜伏する戦力の再結集も)を奪い取る冒険の旅に付き合う事になる。
詐欺同然の騙し討ちで新型戦艦盗んだり、中立地帯の非合法カジノでロシャナク・ババール(ジゼル父の元ライバル=左遷されたアデスの女男爵)に賭けレース持ち掛け連邦の戦艦ナハールを巻き上げたり、時には空賊らしくパトロール中の戦艦や訓練航海中の戦艦にヴェスパを潜り込ませ機関部を制圧したりたった1発の弾で行動不能に追い込んで紳士的に引き渡しを要請したりとシルヴァーナのヴァンシップ乗り達やカルタファルから駆け付けた空賊達と共同作戦を展開する等して忽ち亡命艦隊に必要な15隻の戦艦を手に入れたミリア姫はレジスタンス活動を開始、併合され尚も抵抗を続けるトゥラン王国残党とアナトレー・デュシス連合国先見艦隊を率いるヴィンセント・アルツァイ将軍(勿論座乗艦は前作で大暴れした新造艦ウルバヌスで他の艦も同系艦)も合流し同盟を宣言。この後に及んで尚も鎖国を続けるグラキエスへも共闘を呼び掛けるが、抵抗を続ける彼女達の前に立ち塞がったのはエグザイルとのデータリンクにより世界の危機を知りルスキニアと共に帰還者や空賊虐殺に乗り出した姉リリアーナ姫だった。
2つに別れた王国軍兵士達…アデス連邦と共同歩調を取り王国内外の抵抗勢力への容赦無き弾圧を始める“トゥランの魔女=リリアーナ”と敵対する事になったミリア姫。激化する戦いの末にアデス連邦は遂にグラキエス殲滅作戦を開始した。グラキエスの王都を護るのは“翼の巫女”と呼ばれるロケットブースターを搭載した150機=300人の少女のみで編成されたヴァンシップ乗り達に多数の対空砲と地下に隠蔽されたエグザイル。併合した元帰還者達の艦隊(ヴァンサント将軍の故郷ケイオスの部隊)を弾避けに使い潰し容赦無き無差別殺戮を開始するアデス連邦軍。壮絶極まる戦いを制したのは避難民を巻き添えに起動上から落下させエグザイルを使い潰したトゥランの魔女による根絶やし作戦だった。双方を根こそぎ破壊するビームの応酬を辛うじて生き残った翼の巫女=アダマス中隊を率いる“ディアン”とその部下達(ヴィオラ、マグノーリャ、プリームラ他20名)は民間人も平然と手に掛けるリリアーナとルスキニアの悍ましい姿を目に焼き付け復讐の機会を伺う。
ルスキニアとトゥランの魔女により行われた虐殺は、アデス連邦内にも禍根を残す事になる。戦場で瓦礫に埋もれ死んでゆく女子供を目撃し、この戦いに正義は無いと嘆く第4艦隊“ソリューシユ将軍”と第3艦隊“オーランド将軍”は虚しい遣り取りを続け本国で虐殺行為を何も知らされぬまま無邪気に先住民の土地を取り返すと演説を行う年端も行かない少女“サーラ・マリファラフナーズ女王”の暮らす王宮と首都の警護を担う第5艦隊“ヴァンサント女将軍”は最終的にテロの標的になった前任者同様、全ての罪を女王に押し付ける気なのかとルスキニアやリリアーナの残虐行為に深い疑念を抱いていた。トゥランやカルタファル、グラキエスで本当は何が起きていたのか王都を掌握したヴァンサント将軍から実情を知らされたサーラ女王は尚も帰還者虐殺を続ける2人の召喚&辛うじて生き残った関係各国の首脳陣と連絡を取り合い和平交渉を開始。トゥランからはミリア女王とファムにジゼル、アナトレー・デュシスからはタチアナやアリスティアとディオ等が、殆どの人々が死に絶えたグラキエスからはディアン等が交渉に立ち会う事になった。
★こんな悲惨な状況下、いきなり始まった和平交渉を無邪気に歓迎するヒロインにイラッと来ましたが…そういやこの娘も相方のジゼルも前作の2人と違って戦場には行ってないんだよね。しかも未成年だし。
☆ストーリー検索するとディアンとファム&ジゼルはグラキエス偵察⇒ヴェスパ故障⇒修理で友人関係になったみたいですね。ヴァンサント将軍が行ったのは無血クーデターらしいですが勿論映画版はアルの出番含めてカットです(泣)
トゥランの魔女呼ばわりされ嫌悪される姉=リリアーナ女王と対峙するミリア女王。ヴァンサント将軍により命を救われたもののルシタニアとリリアーナに復讐を果たそうと思い詰めるディアン達。和平条約の調印式はグラキエスの報復テロにより血塗られた結末を迎えた……ルシタニアを庇いリリアーナは銃弾を受けて命を落とし、またしても仲間を守れなかった自分に絶望し追い詰められたルスキニアと彼に忠節を誓う第1艦隊の“サドリ元帥”は暴走を止めようと立ちはだかるヴァンサントや女王の警護を皆殺しにしてまでも復讐の連鎖を断ち切るのだとグランエグザイルの起動キーで有るサーラ女王を誘拐。アウラダは他の勢力によるエグザイル起動を阻止しようとミリアやアナトレーのアルを暗殺せんと動き出すがディオにより斃された。
グランエグザイル…それは地球に残る事を決めた技術者が置き去りにされた人々を1人でも多く星の世界へ脱出させるために建造され…結局完成する事なく歴史の闇に消えた天使の様な意匠でデザインされた超大型艦。サーラを使い艦を起動させたルスキニアは運命を共にする第1艦隊と共に“全人類の無条件の武装解除”を要求するがそんな平和は当のルスキニアも含め誰も望んでなど居なかった。牢から解放されたディアン率いるグラキエスの翼の乙女達、アナトレー・デュシス連合国から漸く到着したソフィア女王&ヴィンセント将軍率いる増援部隊も統合軍に加わり始まった吹雪の中での壮絶な戦いは、ミラを使いエグザイルを動かしたディオの機転と空賊やディアンにタチアナ達の乗るヴァンシップ部隊&ヴェスパ部隊を率いるファム達の活躍。映画では丸々カットされましたがファムと対峙し自らの思い上がりに気付かされたルスキニアによるグランエグザイル自壊で幕を閉じた。
数ヶ月後…生き残った人々は再びグランレイクへと集まり和平協定締結。第2回目となるグランレースが始まる。
前作=ラストエグザイルの感想書いてて思い出したのですがルスキニアとリリアーナの関係に世界の成り立ちや飛行戦艦が出て来る辺り電撃文庫の“杉原智則.著 烙印の紋章 2008〜2012年 全12巻”の話がちょっとフラッシュバックしました(笑) まあアッチはローマ帝国時代まで退化した世界の物語だったし、剣闘士による殺し合いを見世物にするシーンや不要になった女奴隷を纏めて飢えたドラゴンの生き餌にするシーンとか名剣に箔を付ける為に全裸の処女の心臓に刃物突き立て焼き入れ行う場面とか悪趣味描写満載だったから実質打ち切りになった物語でしたね(笑) 多分アニメ化もされないと思います。オチがあまりにショボかったから最終巻読んで即座にブックオフ送りにしたし…。




