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悪霊島/鹿賀丈史版  81年

2022年2/4〜2/7タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿

あまりに映画の出来がお粗末だったので原作要素組み込みました

【 忌まれた血筋……そんなモノ有る筈が無い 理不尽な理由で20年前に奪われた最愛の女性と子を取り返し 刑部家の独裁下、時代錯誤な因習に塗れた生まれ故郷を改革し生まれ変わらせてみせる アメリカン・ドリームを実現し刑部島(生まれ故郷)どころか関西全域を丸々買える程の外貨を手に入れた資産家 越智竜兵(おちりゅうへい)の心を圧し折った(おぞ)ましくも悲しい真実とは何なのか? 映画化に辺り内容変更等、色々やらかし残念ながら原作ファンの心は決して掴めなかった凡作だけど 主題歌含めタイミングが色々良かったから売れた作品 何れオリジナル越える映像化を願いつつ 】


★多分此れで最後だから映像化なんて全く考慮に入れない娯楽作品を残しとこうと書かれた物語。 いっその事 "魍魎の匣" みたいにアニメ化した方が良いのかも……それでもかなり見る人選ぶ作品になりそうです テーマや内容共にテレビ放映も難しい 勿論欧米では完全アウト


日本 劇場公開作品

原作:横溝正史(よこみぞせいし) 

角川書店 月間文芸誌 野性時代1979年〜1980年まで連載

1981年 映画公開に合わせ文庫化 上下巻

コミカライズに関してはやはり多人数なので省略

犯人を精神疾患&身障者にしたからリメイク及びドラマ化に関しては

かなり制限掛かってます 個人的な意見書かせて貰うとフィクションで何故騒ぐのかは理解不能 犯罪に健常or身障は関係無いと思う 何故精神病んだら清らかじゃないといけないのかね?

DVD化に辺り主題歌及び挿入歌はカバー版に変更


 令和4年2月4日 本日は北京オリンピック(ジェノサイド五輪)開催日らしいのですが世界中に武漢コロナバラ撒き大勢の人々を殺戮 今現在も台湾.インド.ブータン.そして日本領尖閣諸島に侵略行為(押し込み強盗)やりつつヴイグル人やチベット人の民族根絶やしやってるケダモノ集団の国威発揚イベントなんざ正直見る価値皆無ですので丁重にスルー 真面目な話、NHKを筆頭にあれ程東京五輪反対しボイコット呼び掛けてた日本のテレビ局が何でいけしゃあしゃあと放送するのか 敢えて聞きますがCM出したりしてる企業含めて恥は無いのかね? 私は少なくとも今回の忌まわしい茶番劇に加担したスポンサーとやらのタイアップ商品は暫く手にすら取らないと決めてます。


では時事ネタにかこつけ言いたい事は書いたから作品紹介へ


私がこの作品に嵌ったのは今は廃業した元古本屋での出会いから カバー無しだと原則50円でカバー有りでも文庫本は1冊200円以内 捨てるよりは読みたい人にとそんなコンセプトで営業してた店でしたから中学〜高校に掛け大変お世話になった所でした。 其処で手に入れたのがほぼ新刊なのにカバー無しだった今原作小説上下巻とエッセイ集 "真説 金田一耕助" ストーリーに夢中になりつつもエッセイでその基本コンセプトや創作裏話同時進行で楽しめたのは中々貴重な体験だったと思います 勿論先立つモノがそもそも皆無な学生が映画館に足運べる余裕なんざ有る筈もなく初めての視聴はテレビ放映 


近所のレンタルビデオ店には何故か置いて無かったなぁ と言うのもこの映画版、其れまでの金田一耕助シリーズのお約束を軒並み変更しちゃったから後年作られた古谷一行バージョンに劣るとされたからかと 要約すると演出変更し敢えて登場人物を突き放した形にしたから見てて居心地悪かったのですよ 残虐描写は映画版の方が上だったけど原作には程遠い 何より其れまでテレビ&映画のシリーズで培った感情移入の容易さや取っ付き易さが消えちゃったのは何だかなあ と言う訳でDVD化されても敬遠してたのだけど物語自体はお気に入りなのでせめて紹介ぐらいは丁重に 何故か縁が無くてJET先生版のコミカライズもNETに掲載された表紙以外見掛ける機会に恵まれてませんが 原作のシチュエーション存分に活かした二次創作物は無いものか そう願いつつ今回の物語を纏めてみようと思います 


尚覚えている部分は原作順守+独自解釈 其れ以外は映画版の其れを順守しますが映画やドラマ版とはかなり異なります あくまでも思い出補正と言う形で読み飛ばして頂ければ幸いです



【 1960年代末期は昭和の動乱期を目の当たりにして来た世代が後進に後を託し引退する時代でも有った 犯罪の傾向も時代の移り変わりとは無縁では無く 其れ等を取り締まる警察庁捜査一課の仕事もチームワークによる証拠集めや科学捜査が主体となりつつ有る 頑なに守られてきた因習やしきたりが時代にそぐわないと廃れてゆくようになり 単独で動き回り縺れた糸を解くが如く依頼者のみならず難事件に巻き込まれた人々の心を救い 犯人を追い詰める探偵の仕事も確実に終わりを迎えようとしていた 時は留まり我等は流れる 変わって行くのが私達なんだ 有るがままに受入れるしか無いんだよ アメリカへ渡る道を選んだ金田一耕助が息子程歳の離れた三津木五郎に言い残した言葉の真意を彼が漸く受け止めたのは何もかも消え去った1980年代初めの事 】


★映画で敢えてビートルズのLet it Be(有るがままに)が主題歌に使われたのはそんな理由からでしたが 代わりに入ったカバー版は…………そりゃあDVDも廃盤になる筈だ 明らかに "うみねこのなく頃に" でインスパイアされた描写有りますが完成度はシリーズの中でも最低ですので色々いじります


☆なお沖縄含む南西諸島(1972年日本返還)小笠原諸島(1968年日本返還)がしっかり忘れ去られてるのに日本は最早戦後じゃ無いと言われてもねぇ 原作小説に引用された56年のあの発言には少しカチンと来たとだけ書いときます 特に小笠原には元アメリカやイギリス国籍から日本に帰化した民間人が其れなりに居たのに祖国復帰したいと抵抗したから日本領に戻れた訳だし


 瀬戸内海の小さな孤島 刑部島(おさかべじま) 島の名は平家の落人伝説に由来する 源氏の追手と共に島に潜伏する7人の落人を狩りたて自決に追い込んだのは8人目の落人 島の神職を司る巫女に婿入りし新たな島の支配者となった名もなき男は刑部の姓を名乗る事になった 元落人と巫女が何故彼等を裏切ったのかはそもそも文献の類が残っては居ない 刑部(おさかべ)家の特徴は双子が生まれやすい体質と女系であること 外から入り婿を取る形で血統を維持して来たものの 明治に入り西洋から富国強兵政策と男尊女卑思想が入り込むにつれ歪にねじ曲がってゆく 


本来双子の巫女としてこの世に生を受ける筈だった刑部巴(おさかべともえ)=巴御寮人(ごりょうにん)は 何故2つの魂を宿す淫靡な地荒神として先祖返りしたのか あの忌まわしい連続殺人事件を何故止められなかったのか 結局の所、現代の法と正義を司る県警の捜査官達も 名探偵と呼ばれた金田一耕助の介入もその尽くが遅きに失したからだと言えるだろう 


「あの島は悪霊に取り憑かれている 腰の所で繋がった異様な赤子 鵺のなく夜は恐ろしい……」


かなり支離滅裂で断片的とはいえ 明らかに錯乱している男の断末魔を録音出来たのはちょっとした偶然が重なった事による 顔は岩盤で砕け全身骨折、偶々近くを通り掛かった小型の連絡船に拾い上げられた男のスーツに刺繍されていたのは青木姓 生まれ故郷刑部島にテーマパークを建設するため20年振りにアメリカから戻った資産家 越智竜平(おちりゅうへい)の依頼で1967年5月から数週間も連絡途絶していた潜入調査員(青木修三)の捜索を続けていた金田一耕助 手掛かり求め身元不明の遺体が上がって無いかと 古い友人で戦友とも言える 広島県警に移ったばかりの磯川常次郎(いそかわつねじろう)警部を訪ねてみたらそんな結末が待っていた 


身元不明者の足取り捜査で判明する薬屋の女主人 浅井はるの絞殺事件 様々な偽名持ち薬屋を名乗りながらもその本業はモグリの産婆で墮胎等も手掛け脅迫や詐欺等、手広くやってた老婆の家から飛び出す所を目撃されてたヒッピーが容疑者としてマークされているもののその行方は依然として掴めない 遺留品から判明した2人の被害者を繋ぐ手掛かりは刑部島 依頼者(越智竜平)への報告もそこそこに船上の人となる金田一 普段はガラガラの連絡船は島の復興事業立ち上げた越智竜平(網元の甥)から日当弾むからと大勢の元島民が乗り合わせほぼ同窓会状態 


和装姿に下駄履き……その姿は後年NHKの人気子供番組 "できるかな" でブレイクするノッポさんの貧相な和風アレンジ (ちなみに相棒変えながら1960年からあの格好とスタイルだった) 連絡船の中で思いっ切り浮いてる金田一に声を掛けて来たのは同じ余所者で長髪をベルトで纏め "何でも見てやろう" と稚拙な英語がプリントされたTシャツにジーンズ姿の若者=三津木五郎(みつきごろう) 同室には五郎(ヒッピー)と同世代で昭和33年(1958年)から刑部島で行方不明となった薬売り(荒木清吉)=父の行方追う荒木定吉(ていきち) 昭和23年(1948年)神楽舞奉納で呼ばれ祭りの最中行方不明となった父=妹尾松若(せのおまつわか)の行方を探す妹尾兄弟 兄=(まこと)と弟=(いさむ)の姿も有る 元島民の噂話だと昭和36年(1961年)にも人形神楽で呼ばれた山城太一(やましろたいち)なる旅芸人も行方不明のままらしい 何れも同じ年代に年恰好の男が数年おきに消えている オヤシロさまの祟りじゃね……オイ(汗) 


島に伝わる淫靡な地荒神(じこうじん)の伝説 女神に見込まれた生贄男が招き寄せられたのは地下鍾乳洞の何処かに有ると言う煉獄=紅蓮堂(ぐれんどう)云々……は長いので省略 大半の集落が神社を守る刑部家の衰退と広島の復興需要で廃屋と化した島を現在取り仕切るのは漁協の会頭となった元網元=越智家の未亡人 越智多年子(たねこ) 彼女の息子吉太郎(きちたろう)は尾道と広島に有る系列神社と娘託した愛人宅を行き来するだけで自宅兼神社に滅多に寄り付かない婿養子で神主の刑部守衛(もりえ)の 名目上の妻=巴御寮人と老境迎え日常生活も時折ままならない留守役 刑部大膳(たいぜん) 広島で物狂い島に送り返された刑部吹雪(ふぶき)のお守役を任されている


此処の王者は捨てられ野生化した多数の野犬 (何故にやたらと毛並み良いジャーマンシェパードやシェットランドシープドッグにドーベルマンに秋田犬が居るのかは監督に聞いてくれ(苦笑)) 海鳥より遥かに多いカラス そして別名鵺と呼ばれるトラツグミの群れ この島に昆虫採集の名目で出入りする荒木定吉(薬屋の息子)によると 高値で取引される蝶やカブトムシにクワガタも多いらしい 気の向くまま島内散策してた金田一は七人塚と呼ばれる崖の墓所で猟銃使い野犬狙撃してる竜兵(依頼人)の従兄弟 越智吉太郎(きちたろう)に遭遇 いきなり走り出した吉太郎(不審者)追い廃集落に迷い込み危うく野犬のランチになり掛けるが辛くも生還 富竹(何処ぞの自衛官)と化した五郎が巴御寮人やその娘で当時私はテレビの前でそのキャスティングに爆笑し監督の悪意に激怒したけど美少女と言う事になってる刑部片帆(かたほ)と双子の真帆(まほ)と出逢いを果たす


まあなるべく原作順守で此処まで書いたあらすじ紹介読んだお客さんは大凡察しが付いているでしょうが 大風呂敷拡げ過ぎて此れ映画化するのはかなり無理が有るのよ 小見出しにも書いた通り "アニメ版で13話編成された魍魎の匣" かまんまこのシリーズをぱく…………もといインスパイアしてる "竜騎士07" の監修 或いはこの手の物語得意な "TYPE-MOON" に再構成させる形でノベルゲーム化しないと収集付かない分量なのよ つー訳で本当にやっつけ仕事な展開が待ってますので勿体ぶらずにばっさり省略するとだな


★注 此処から敢えて原作のネタバレ全開 読んで無いお客様はブラウザバックする事お薦めします 今更ですが(苦笑)




 20年振りに大金持ちとなり追放された刑部島に舞い戻ろうとしている越智竜平(おちりゅうへい)と叔母・多年子(たねこ)の目的は 急逝した巴の祖父 刑部天膳(てんぜん)とその父親と入れ替わる形で孫程歳離れた(ヒロイン)を性奴隷として慰み物としている大膳(たいぜん)と叔父不在良い事にまんまと巴の肉奴隷やってる吉太郎(きちたろう)の引き剥がし ちなみに名目上は夫の地位持つ神主=守衛(もりえ)との事前買収済んでおり 祭の夜に神社の有り金持ち出し雲隠れする予定だった だが其れは大いなる勘違い…………大膳と吉太郎をその身体で惑い狂わせ竜平(元恋人)或いは天膳(祖父)との間に産まれたシャム双生児を産婆(浅井はる)の隙を突いて縊り殺したのは完全に壊れた(ヒロイン)


以降まんま元恋人を彷彿させる旅芸人(山城太一)薬売り(荒木清吉)神楽演者(妹尾松若)を誘惑し肉体関係持ったのは 巴御寮人の双子で狂人の吹雪と言う事になっていたがラブホ代わりに使ってた紅蓮堂で巴と吹雪が同一人物だと気付いた肉奴隷は 歳取り文字通り足腰弱い大膳に代わりお世話係となっていた吉太郎に殺処分され 御神体として葬られていた太郎丸と次郎丸の成れの果て赤子の白骨標本を慰めるためのディスプレイにされていた なお吉太郎の後始末が間に合わずまんまと青木修三に逃げられたが彼の首絞め突き落としたのは大膳 後始末はまんまと大失敗し殺人事件が発覚 元恋人の刑部島帰還を知り更に壊れた(地荒神)ことオヤシロ様は 妹尾兄=誠に懸想し20年前の自分の様に島と家族見捨て逃げ出そうとした片帆(実の娘)を絞殺 


後始末押し付けられた大膳が片帆だったモノを野犬の群れに投げ与え証拠隠滅図った頃に神社へ舞い戻り 裏切り者の守衛(元肉奴隷)を弓矢で刺殺しフラフラ 実は大膳に締め殺された産婆=浅井はるにまんまと騙され越智竜平と刑部巴の長男だと教えられていた三津木五郎は母を庇うため遺体を損壊 其れ其れが思い込みと勘違いにより踏み抜いた事による連続殺人 金田一耕助が語る事件のあらましを聞き最初に真相に辿り着いたのは越智竜平 原作では大膳の自害と吉太郎の暴走による事故死でまんまと逃げ延びた巴御寮人は竜平を誑し込もうとするが…………真相知った彼は彼女を崖から突き落とし 映画版では完全に壊れた彼女はただ走り回り龍穴と呼ばれる落とし穴に落っこちて恐らくは死亡 映画ではばっさりカットされたが五郎の本当の父親は磯川常次郎警部 疎開先で亡き妻が産んだ息子は何故か死産として処理され 本来なら巴御寮人から産まれた子が引き渡される筈だった資産家=三津木秀吉&貞子夫妻の本当の息子として育てられた経緯 早世した両親の遺品整理中、自分が貰い子だと知った五郎は大学を休学し実の両親探してた云々については長くなるから原作をどうぞ


と言う訳でお粗末な演出と棒読み台詞 思いっ切り雑なストーリーを色々誤魔化してたビートルズの楽曲はリメイク版に差し替えられた事で色々台無しに うっかり宿に長靴忘れた金田一耕助が駅に向かう途中偶々すれ違ったパトカーには五郎と磯川警部 二人に気付かず駅へ急ぐ名探偵の後ろ姿がストップモーションとなりエンドロールへ突入 短目に纏めるためかなり端折りましたが書き直すなら映画では無く原作参照にします 今回は此処まで



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― 新着の感想 ―
[良い点] 実はTVで初めて見た金田一でして、この映画のラストシーンが強烈に脳裏に叩き込まれたついでに「Let's it be」を知り、ビートズルの存在を初めて認知させて頂いた点で感謝しておったんです…
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