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犬神家の一族/石坂浩二版 76年

2022年1/29〜1/30タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿

PV48万突破に感謝込めつつ 小ネタ追記等は追々やります そういやエロゲで河原崎家の一族なんてモノも有りましたっけ エロいキャラ絵目当てでノベライズ小説買ったけど何かイマイチだったからオチすら覚えてません ゲームにアニメも有る……私にそれ買う鋼の神経有るとでも? 寧ろエッチなお店に突入かました方がマシな気がします 大概プライドへし折れ泣いて帰る事になりますが(苦笑)

【 エログロ描写とモラル云々で映像化が極めて難しい乱歩作品と違い 未だリメイクの話が中々途絶えない横溝正史先生の代表作ですが本格的にブレイクしたのは雑誌に小説掲載してから25年以上経ってから 読んでから見るか見てから読むかな角川文庫のキャッチコピーは 森村誠一先生の人間の証明 からですが まんま其れが当て嵌まったのはこの作品だったんじゃ無いかと思います 雑誌掲載当時は自称探偵小説評論家による酷評の嵐だったそうですが読者と編集者は大絶賛 長編シリーズ書くモチベーションになったとか 】


★個人的には古谷一行さんが金田一耕助演じたバージョンも好きなんですが 取り上げるなら別枠で 54年の片岡千恵蔵さんバージョンは未見です


☆今回調べて珈琲吹いたのが小山田いく先生バージョンの存在 平成16年にホラー系の雑誌で描き下ろし 何ときっかり61ページで起承転結纏めてあったとか とは言え雰囲気はどことなく癒やし系(苦笑) 小学生向けだったそうです


英題:THE INUGAMIS

日本 劇場公開作品 

なおテレビ放映前提で製作されてますのでブラウン管比率

原作:横溝正史(よこみぞせいし)

雑誌キング 1951年連載⇒雑誌廃刊により幻の作品に

1972年角川文庫化し 映画化で再ブレイク

今作が殆ど原作順守な映画化第1号になります

コミカライズその他は多岐に渡るため省略


 令和4年1月29日土曜日 喪中の為、今年は正月有りませんでしたが来月初めは旧正月 妹が月桃で (沖縄では芽が出て花咲くまできっかり三年だから月桃=サンニンと呼ばれてます) パウンドケーキ作ってますが 其れは何時もの定番なんでスルーさせて貰うとして 前回投稿のくたばれ港区女子(時事ネタ(笑))……もとい "ティファニーで朝食を" が割と大苦戦したし気分転換兼ねて角川映画全盛期の頃の代表作を 多分平成生まれな世代はDVDか規制緩やかなBS放送で視聴してるんでしょうが 私が小学生だった頃はこの程度のスプラッタ映像や残虐描写見せられてもクレーム云々なんて有り得なかったんだよ 地上波テレビが今で言うツイフェミみたいな匿名の輩に何もかも放映するなと脅される様になった辺りから放送業界は色々可笑しくなったし 見たい見たくないは自分で判断出来る余裕が無くなりました


自由と責任は表裏一体 本来民主主義国家では最低限此れ守らないとかなり暮らし辛くなるのだけれど今も昔も声ばかり無駄にでかい無敵の人は傍若無人 令和4年の現在よりもやりたい放題に見えた昭和51年ですが 方や時代錯誤で高圧的な権威主義が幅利かせ 方や左翼的思想に染まった阿呆がテロ事件やらかす等トラブル多発中 調べてみるとこの頃って朝日&毎日新聞のデマ報道に惑わされるお馬鹿ちゃんの方が大多数 この作品も例外ではなく原作では絹の製糸業で使い切れない程の財を成した犬神家が映画では製薬企業に変更 地元民からは富山県かよと突っ込まれたそうな 変更理由は1968年にノンフィクション小説として朝日新聞から出版された明治から大正期の女工哀史 "あゝ野麦峠" が思いっ切り暗い影落としてまして 長野、特に諏訪湖近辺のイメージが右肩下がりとなった事 


原作小説じゃ明治新政府に抵抗した叛徒呼ばわりし 東北女性に過酷なノルマ課してたブラック企業は 元従業員の口コミでやがて総スカン喰らい軒並み倒産 その反省踏まえ昭和期に製糸工場務める女工の待遇は 休み少ない分、下手な大卒官吏よりも上だったりするのですが 80年代辺りまでブームにちゃっかり便乗しまくった映画やテレビドラマではその辺りのエピソードは大企業やその経営者を賛美してるからと業界潜り込んだ元学生運動家とそのシンパの妨害でばっさりカット……イメージって怖いよね 私もこのサイトで製糸業テーマにした悪役令嬢モノ読み驚いて裏取りするまでそんな偏見持ってました



【 そういや金田一耕助の和装姿も戦前〜戦後の洋装スタイル強要する世間やGHQに対するアンチアーゼでも有りました アメリカ合衆国への留学経験あり白人至上主義な洗礼も迫害されてる黒人やヒスパニックからも向けられた差別も独自のスタイルで受け流して来たって設定でしたっけ 子供の頃、初めてその格好見た時 妙に安心感有りまくりで滅茶苦茶親近感抱いた覚えが有ります 私が物心付いた頃は洋装当たり前でそもそも着物持ってる輩なんて首里の元貴族とかそんなレベルだった筈 修学旅行で長崎へ行き初めて普段着で着物付けてるおばさん見掛け思わず一緒に記念写真撮ったなぁ 】


★ちなみに優しいおばちゃん=元アイドルの高田みづえだよと後日写真見た叔父が大爆笑 どうも相撲の巡業で九州来てたらしい


☆正しいあらすじは他でも沢山検索出来ますので遊んでみました 怒られたら訂正致しますがこんな解釈も有り得るかも


 天涯孤独しかも出自不明な美少年が己の才覚を使い徒手空拳で成り上がる……発展途上国の安価な絹糸や合成繊維による追い上げで徐々に衰退しつつ有った製糸業の街・長野県那須を製薬業の城下町へと変貌させ 更には大陸進出の野望に溺れた軍部や政財界を "ダチュラを主原料としたある薬物の大量供給" で取り込み 己の王国を築いた怪物=犬神佐兵衛(いぬがみさへえ)がその81年に渡る人生を終えたのは昭和22年2月(1947年)の事だった 終生正妻を娶る事が無かった左兵衛の血を継いだのは何れも母親が違うほぼ同世代の三姉妹 松子(まつこ). 竹子(たけこ). 梅子(うめこ) 有能な部下を婿養子として取り込み生まれた孫=後継候補は三人 


ビルマで出征中終戦を迎えた松子の嫡男 犬神佐清(すけきよ) 無事復員し都心で既に父親の補佐を始めている竹子の嫡男 犬神佐武(すけたけ) 同じく支社経営に携わる梅子の嫡男 犬神佐智(すけとも)は竹子の娘 犬神小夜子(さよこ)と結婚前提に交際中 誰が犬神財閥の当主として就任しても可笑しくは無いが遺言状の公開は佐清(すけきよ)の復員を待ってから行われる事に 


実の所佐兵衛は後継者候補達全員を蹴落とす積もりでいたらしい 道半ばで病に倒れ死の床に付いた怪物が思い付いたのは三姉妹と其々が付いた派閥を相争わせ創業一族を排除 財閥だけを生き残らせるとっておきの冴えたやり方 薬物を使った暗示に洗脳………まんまと刺客に仕立て上げられたのが松子(まつこ)佐清(すけきよ) そして母を死へ追いやった犬神家への復讐に取り憑かれた不義の息子 青山静馬(あおやましずま)であり 囮役として育て上げた恩師の娘と言う事になっている最後の子=野々宮珠世(たまよ) 娘を守る為の肉盾として自分と同じ元浮浪児 猿蔵(さるぞう)をSPとして養成 一触即発の状況が動き出したのは真犯人が死亡し7ヶ月後 復員早々に様々な事件に巻き込まれその目撃者となり調停者を全うした探偵 金田一耕助を雇い入れたのは とある理由で一足先に遺言書の内容を知ってしまった古館弁護士事務所に所属する若林(わかばやし)豊一郎(とよいちろう)補佐


其れは最悪の事態に備えた正しい判断からだったのだが既に事態は動き出していた


昭和22年時でも思いっ切り場違いなボロボロの和装姿で現れる金田一 偶々買い物出てた那須ホテルの従業員 はる を呆れさせた頓珍漢な遣り取り 小ネタになるがGHQ統治下日本円は様々な使用制限有り食料は配給制 食事代に通貨の代わりに活用されたのは食事券か持込みの現物=つまりお米だった 何者かに絶えず命狙われている野々宮珠世(たまよ)を狙った三度目の暗殺未遂 珠世のSP猿蔵と金田一の共闘 行き違いとなり待ちぼうけ喰らった若林の変死と不審者として事情聴取兼ね連行される金田一 部下の変死と何者かにより閲覧された痕跡残る遺言書に危機感を募らせた犬神家顧問弁護士 古館恭三(ふるたてきょうぞう)は信頼出来る筋から見た目色々怪しさ大爆発な私立探偵を亡くなった部下に代わり継続雇用 若林の死因はタバコに仕込まれた特殊な薬物だと判明 復員し漸く犬神家に戻る松子の嫡男 佐清(すけきよ)の異様な風体 戦傷負い顔が焼けただれた佐清が被る不気味なゴムマスク そのマスクの下に隠された顔の無惨さに堪えられず泣き叫ぶ小夜子に竹子と梅子


遺言書に佐兵衛自ら新たに書き加えられた優先相続権利者に加えられた 屋敷の客分=野々宮珠世と長年消息不明となっていた筈の愛人の息子=青沼静馬(あおぬましずま)の相続権云々に激昂する三姉妹とその家族 ついでに何故か存在そのものうっかり佐兵衛に忘れ去られてた小夜子も思わず泣き喚く まあアレだ毒にも薬にもならない普通の人だったし色々呆けも始まって居たんだろうと言う事で珠世を娶った者が犬神家の財産総取りとなり始まる内紛 最初の犠牲者となったのは佐清が偽物では無いかと珠世共々疑っていた竹子の嫡男 佐武(すけたけ) 展望台で殺され首は犬神家の年中行事として飾られる菊人形の其れとすり替えられていた 若林毒殺から始まった其れは連続殺人事件に発展 捜査を指揮する那須警察署長・(たちばな)警視は残された遺留品から 佐武(すけたけ)殺害に珠世(ヒロイン)猿蔵(そのオマケ)の関与を疑い捜査を開始 


佐武(すけたけ)の胴体は何処へ消えた? 木賃宿柏屋の主人 志摩九平(しまきゅうへい)の通報から明らかになる顔面をマフラーで隠した挙動不審な復員兵 山田三平(勿論偽名)の事件関与が判明 外部犯行の可能性まで出て来たややこしい状況下 佐智(すけとも)の子を宿した小夜子(さよこ)珠世(ヒロイン)に誰と婚姻結ぼうと勝手だが犬神佐智(私のモノ)を取らないでと牽制 密かに屋敷に出入りし佐清(すけきよ)とコソコソ動く顔隠した復員兵を追う佐智(すけとも) 犬神家で急遽行われた佐武(すけたけ)の葬儀 二人目の犠牲者となった佐智(すけとも)の遺体を発見し発狂する小夜子 犬神家の相続権を継いだ者に託される三種の神器 (よき).(こと).(きく) 佐智(すけとも)の首に巻き付けられていたのは琴に使う弦 殺人犯=復員兵の正体は青沼静馬(あおぬましずま)なのかも知れない 此れは母を死地へ追い込んだ三姉妹への復讐だ 二人目の犠牲者発生で漸くかつての蛮行を語り出す竹子


犬神佐兵衛が自身の後継者として選ぼうとしたのは 祖父と孫程歳の離れた愛人 青沼菊乃(あおぬまきくの)が産んだ静馬(しずま)だった かつての暴君も今やペド野郎に堕ちた 三姉妹とその夫達が率いる派閥により行われた内部クーデターで父親の実権を奪った彼女達は屋敷から逃亡し潜伏する愛人(泥棒猫)を集団リンチし三種の神器を奪還 ボロボロになりながらも息子を庇い続けた菊乃の怨嗟は今も三姉妹を苦しめている 警察による指紋照合でマスクの男は確かに佐清(すけきよ)本人だと判明するもなおもアレを偽物だと疑い警戒する珠世と猿蔵 青沼静馬とその母菊乃の消息追い長野中を駆け回る金田一が辿り着いた真相 那須神社を継いだ現神主 大山泰輔(おおやまたいすけ)から明かされる犬神佐兵衛と後見人 野々宮大弐(だいに) その妻 晴代(はるよ)と娘 祝子(のりこ)そして珠世(たまよ)に繋がるややこしい恋愛関係 そして何者かの手に掛かり那須湖で見付かる逆さまの下半身 其れを発見したのは佐智(すけとも)殺され流れた子供の代わりに馬鹿デカいウシガエル抱いてるキグルイと化した小夜子


斧で頭割られ湖に捨てられていたのは当初佐清(すけきよ)と思われていたが 珠世と色々察した金田一の要請で指紋再検査 佐清を名乗っていた焼けただれた顔の人物の正体は青沼静馬の可能性が出て来る 館に現れ珠世に別れを告げる本物の犬神佐清(すけきよ) 何者かに操られるかの様に動き夢うつつ状態で佐武(すけたけ)佐智(すけとも)を殺害 真相語り母の復讐を果たしたと嘲笑する静馬(しずま)をも手に掛けた母=松子を庇うため殺人鬼の汚名を背負い自決する積もりだった佐清(すけきよ)を潜伏先で待ち伏せ問答無用でボコボコにしたのは猿蔵と彼の通報受け駆け付けた那須署の刑事や警察官達 橘警視と金田一耕助による事件の真相とその動機を列記され漸く正気に戻る佐清(すけきよ) 未だ自分が何を犯したのか全く理解しないまま探偵により行われた憑物落としで 漸く取り返しの付かない罪を犯した事を自覚し動揺する松子 


まるで故人の怨念に操られるかの様に 三人の後継者候補と惨劇止めようとした若林を殺したのは彼女だった 操られ殺戮を続ける母と証拠を隠滅し静馬に言われるがまま生き人形となっていたその息子 不気味な笑顔を浮かべ割れ落ちる犬神佐兵衛の遺影写真 私は心底憎むべき怪物にまんまと操られていた 松子は自らタバコに仕込んだ毒を煽り集まった家族に後を託す 佐清は遺体損壊の罪で裁判を受けるため橘警視と共に再び警察署へ そして実行犯含め5人もの犠牲者を出した忌まわしい連続殺人事件は漸く幕を下ろす 


僕は結局の所惨劇を止められなかった 謝礼と必要経費はしっかり受け取り領収書切りつつも自身を責める金田一耕助 恐らく彼が介入してもしなくても偶々巻き添えとなった若林以外は助からなかったし事件は解決しただろう だが縺れに縺れた事件を整理し離散しかねなかった関係者の心を救い出してくれたのは他ならぬ金田一だった そう語り感謝する古舘弁護士から皆が見送りに駅へ駆け付けると知らされ慌てて飛び出す金田一 感謝されたり見送られるのが何よりも苦手な探偵のドタバタと珠世と猿蔵 橘警視に那須ホテルの自称探偵助手はるの其々の姿を映し出し物語はエンドロールへ 


1/31追記:全ては老境迎えたタイミングで財閥の実権奪った三姉妹なんかに俺が育てた犬神財閥奪われてたまるかと考えた犬神佐兵衛の陰謀だった…………そう考えると辻褄合う訳ですが 名探偵金田一耕助の推測は本当に正しかったのか 今風でリメイクするなら最後に軽くひっくり返すかな? そうしないと遺された者達が誰も救えないからだとね(苦笑) 真相知ってるのは死んだ松子と復讐者としてまんまと操られてた青沼静馬と言う事になっている憐れな道具だけです 


犬神松子を指導する盲目の琴の先生=宮川香琴(みやがわこうきん)こそが死んだ筈の青沼菊乃(あおぬまきくの) 佐兵衛の寵愛受け "息子を守り切れなかった" 彼女の復讐は確かに果たされました

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― 新着の感想 ―
[一言] 今お伺いする前に<フィギア>のホームページを見ましたが、10000円! 誰が買うんだよ!とツッコミましたが、拡大写真を標準装備するだけの恐るべきクォリティで御座いますね! 半分の大きさで…
[良い点] エッセイも映画紹介も濃ゆいですな! でもやはりまだ<獄門島>と混合しております(笑) 小山田いく! 偶然取った写真が! 存在すら知らなかった<港区女子>! [気になる点] <犬神松子を指…
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