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クレイジーズ 10年

2019年2/16〜2/18タブレット端末にて執筆し脱稿 同日投稿

【 オリジナルはTVムービー 当時の倫理規制により出来なかった軍による自国の民間人大量虐殺と原爆投下による証拠隠滅と感染封じ込め この二つを映像化しただけでもリメイクの価値は有ったのかなと思います 後細かい突っ込みは無しで楽しみましょう、うっかり生物兵器流出させちゃった(汗) 真相知ってる人々皆殺しにしちゃえば誤魔化せるよねな内容は70〜90年代のポリティカルフィクションとパニック系ポンコツホラー映画では定番のネタでした。 ミラジョボのバイオハザードはまんまソレをパクっただけ 王道はコチラです。 】


原題:THE CRAZIES

狂人達

アメリカ・アラブ首長国連邦合作

劇場公開作品.

同年日本公開.


 オリジナル版は73年にロメロ監督が撮影した記録映画(ドキュメント)スタイルの物語ですが、随分昔にビデオ借りて1度見た程度の記憶しか有りませんので其処まで思い入れは有りません。確か“第二のカサンドラ・クロス事件”みたいなサブタイトルが付いてた筈です。まあチャンスが有ればもう一度見直して見たい作品では有るのですがテレビ放送前提に惨たらしいシーンは敢えて自主規制(ベトナム戦争の悪夢が色濃く残る時代だからこそ、組織的に自国民虐殺するアメリカ軍は撮りたくないしね。)してましたから今回のリメイク版程にはインパクトは無かったと思います。つーか意外に感じる人も多いかも知れませんが初期のロメロ作品って割とスプラッタ描写はおとなし目です。スプラッタ描写がキツいランド・オブ・ザ・デッド辺りでもゾンビなんかより遥かに人間が悍ましく怖いイメージが有りますなぁ。


☆動画サイトにオリジナル版が有りますがそちらはあくまでも封鎖作戦に関わった軍部や医師目線……迷った末に壊れているのかどうか分からないから逆に殺されたりと、リメイク版より難しいドラマやってますね。


でリメイク版にあたるコレを何故見ようと思い立ったか……偶々動画サイトで見てしまった日本版の予告編にゲイリー・ジュールスのMAD WORLD(ドニー・ダーコのクライマックスで使われた名曲)が使われてましてついフラフラとってのが有りました。因みに本編のイメージそのまんまな歌詞ではありますけど映画では使われてません(笑)此処ら辺りは宣伝担当者のセンスだと思います……本編の異様に明るい郷土愛いっぱいの50年代風ポップスも皮肉的だけどね。鎮圧に携わる軍部の迷走や政府サイドの対応とかもっと色々な視点が欲しかったけどテレビドラマと違って制限時間が有るからまあこんなモノかなと思います。


発症者が何故かゾンビと被って見えるのは元々狂犬病(ラブドウィルス)感染者の諸症状がまんま一緒だから……凶暴化し噛み付いた時の唾液から傷口に入り込んで感染するのが本来のルールなのですがクレイジーズのソレは飲料水で感染するタイプです。


後、キャラクターの名前と最後が性別や職業に多少の違いは有るものの結構被っているのはちーとばかし残念で御座いました。分かる人は名前聞いただけでどんな最後迎えるのか丸わかりだから緊張感が出ないのですよ。コレからレンタル或いはデータ配信でこの物語を楽しもうと考えてる御客様はなるべくこのリメイク版を楽しんでからオリジナル版を見た方が無難なのかも知れません。ではそろそろネタバレ有りのあらすじへ移りますね。内容についてはあくまでも独自解釈含みますので御容赦下さいませ。


……“処刑軍団ザップ”ネタは多分誰も覚えてないだろうから自重します。なお動画サイト及びDVDレンタルで視聴出来ますがお勧めはしません(笑)本物のドブネズミの串焼きなんか食いたくねーしジタバタ動くソレを調理する映像なんて見たく無いわな。



【 合衆国中西部(ハートランド)アイオワ州ピアース郡オクデンマーシュ 雪解けの春を迎えたばかりの何処までも広いトウモロコシ畑が広がる中部の小さな町が狂犬病(ラブド)ウイルスの感染者発生を切っ掛けに滅亡したのは最初の発症者が発生してから僅か4日後の事だった。 物語は3日目の夜に暴徒と化した発症者と鎮圧にあたる軍により放火され燃え盛る町の建物や破壊された車両の無残な姿を映し出し 事件が始まったとある日曜日の朝の光景を映し出す。 】


★ちなみにアイオワ州は五大湖に繋がる1級河川・ミシシッピ川とミズーリ川が流れておりシカゴの飲料水も此処から入ってますので映画の様な事態が起きたらアメリカどころかカナダも終わりです。ある意味本作最大の突っ込み所……つーかラストのアレ見る限り北米地域の連中全員既に発症してないかな?


 雪解けシーズンであり農閑期の最大の楽しみである地元高校とセミプロチームの野球試合の最中、前代未聞の惨劇が起きてしまう。野球場にショットガンを持ち出し無差別発砲を始める直前に主人公“デヴィッド・ダットン保安官”に射殺されたのは元アルコール中毒患者だった中年男性ロリー・ハミル…当初は酔って犯行に及んだ可能性を疑われたのだが、検査の結果体内からアルコールは検出されず薬物反応も認められ無い。


翌日主人公の妻で妊娠2ヶ月目の“ジュディ・ダットン医師”が経営する診療所にはロリーの隣りに住むビルの様子が可笑しいと担ぎ込まれる…痴呆症或いは鬱病の初期症状の様な見せるビルに様々な検査が行われたが、心身共に異常が見られなかった事から一旦帰宅する事になった。だが深夜豹変したビルは自宅にガソリンを撒き散らし妻と息子を部屋に閉じ込め火を放つ…2人を死に追いやったビルは警察署が有る隣りのシーダーラビッツ市から迎えが来るまで留置場に留め置かれる事になる……そこへ更なるトラブルが降り懸かる、禁猟期にこっそり沼地へ出掛けていた地元の不良ハンター達が腐りかけたパイロットの遺体を発見したのだ。


パラシュートが絡まり溺死したと思われるパイロット姿の遺体は検死の結果死後1週間程度と判明した。何故軍が動いて居ないのか?疑問を抱きつつも与太話として聞き流した情報元に川へ向かった主人公と“ラッセル・クランク保安官補佐”はミシシッピ川の底に沈む巨大な輸送機を発見。化学物質の流出の危険が有る為に町長へ水道水の取り込み禁止を提言するが最早手遅れだった。町に戻った2人が目の当たりにしたのは歩いてる人々が殆ど居なくなったまるでゴーストタウンの様に変わり果てたオクデシマーシュ町の姿と留置場で丸でゾンビの様に変わり果てたビルの無残な姿、既に携帯やパソコンと電話回線も封鎖され救助を呼ぶ事が不可能な状態。


 検死官事務所に鳴り響く異音を聞き付けたデヴィッドとラッセルは葬儀屋も兼ねた建物の中で両目を傷付けられ手足を拘束、果ては口を縫い合わされたフィンリー検死官を救い出す…彼をそんな風にしたのは射殺された筈のロリーだった。解剖用チェーンソー片手に物凄い力で暴れまくるロリー相手に壮絶な格闘戦の末に辛うじて生き残った2人は慌てて自宅へ駆け戻る、原因は未だ分からないが町の人々が次々と可笑しくなったのは水道水に紛れ込んだ化学物質を摂取した可能性が高い…軍が事故を隠蔽し情報を遮断している可能性が高まった以上家族を避難させなければと、だが全て手遅れだった。


既に街中では防護服姿の軍と発症した人々との殺し合いが始まっている。着の身着のままで拘束された主人公(デヴィッド)とジュディはスクールバスを徴用した護送車に乗せられ郊外のショッピングモールに設営された収容所に送り込まれた。シーダーラビッツ市へ救援要請へ向かった筈のラッセルも車を破壊され収容所へ…無理に突破を図った連中は問答無用で射殺されたらしい、まるで家畜の様に検査され区分けされる人々、其処へ飛び込んで来た自警団と軍の銃撃戦が始まった隙を突いてデヴィッドとラッセルは檻から脱出。発症していると勘違いされたジュディと同じく手違いで拘束された彼女の同僚“ベッカ・ダーリング=以降レベッカ”を助け出し4人は炎上する町を抜け納屋に車をしまっている主人公の自宅へと向かう。


既に発狂しているハンター達の蛮行を目撃し、レベッカの恋人であるスコッティが母親諸共、感染していないのにも関わらず軍に射殺される惨劇を目の当たりにする。辛うじて自宅納屋に残された車で町からの脱出を図る4人に襲い掛かるのは狂人と化した知り合い達と軍の戦闘ヘリや追撃部隊…既に軍も自制心を無くしており生きとし生ける者へ容赦無く銃弾を浴びせかけて来る状態。レベッカは結局ガソリンスタンドで待ち伏せしていた狂人の罠に引っかかり絞殺され、ラッセルは逃避行の途中で遂に発症…危うく主人公とヒロインを手に掛けそうになるがギリジリでソレを回避した。だが途中で捉え尋問後処分した技術士官の話では一度発症したら2日で命を落とす事になるのだと言う…2人を助ける為ラッセルは囮を志願、彼の命懸けの時間稼ぎにより封鎖線を突破し漸く収容所へ辿り着く。


 だが其処で主人公達が目の当たりにしたのは軍により射殺され火炎放射器で避難車両ごと焼き払われた人々の無残な死体の山と自分達と同じ様に封鎖線を突破し殺戮を続ける暴徒達の姿。彼等は端から誰も助ける気など無かったのだ。最早発症していようがいなかろうが関係無い、大型トラックを手に入れる為壮絶な殺し合いを展開した2人は追い縋る軍を振り払い町の郊外へ脱出を図る、逃げる途中で偶々手に入れた軍の無線機から聞こえるカウントダウンが一体何を意味するものなのか…ソレは逃げ遅れた兵士や逃げ回る人々を丸ごと処分する為に落とされた熱核融合による浄化作戦。車はズタズタになったもののトラックの装甲により命を拾った2人は刈り取られたコーン畑の平原を抜け隣りのシーダーラビッツ市へと向かうのだが……128,000名が暮らす安全な筈のその市でも既に異変が始まっていた。



2022年4/6追記 少しだけ手直しついでに予告編見たらまんまウクライナのマリウポリ……頼むから原爆やら生物兵器の投入は見たくないなぁ

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