永遠のエルザ 72年
2023年6/21〜6/22タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿
【 貧すれば鈍すると言う警句があるが近隣諸国よりも遥かに人材豊富 自然豊かで水資源含め恵まれた環境に有ったとしても とどの詰まり自力で独立果たした近代国家とは到底言えないケニアを始め 大半のアフリカ諸国に暮らす人々の卑屈さや嫉み妬み等の心の貧困克服には至っていなかった ならば彼等を物理的に排除してでも絶滅が心配されるアフリカ野性動物の保護をと動いたアダムソン夫妻の前に立ち塞がるのは此れ迄御主人様面してた欧米人に対する根深い嫌悪感 と言う訳でハッピーエンドとは決して言えない続編となります。 】
★尚、前話にも追記したけどアダムソン夫妻演じた二人が過激な野性動物保護活動家となり戦線離脱 夫妻役だけが急遽入れ替えになったので事情知らないお客様は大混乱 でもタイトルだけそのままなシリーズや類似品が作られてます
原題:LIVING FREE
自由に生きる
イギリス 劇場公開作品 日/米/英同時公開
1973年 フランス 劇場公開
原作:ジョイ・アダムソン Living Free 1961年/Forever Free 1962年
日本での翻訳版は1974年文春文庫にて2作品を3分割
永遠のエルザ/わたしのエルザ/エルザの子供たち のタイトルで出版
令和5年現在は前作同様に廃版となってます
令和5年6月20日 動物は野性の中で暮らした方が幸せに決まってる…………私は全くそうは思いませんけどね。 そりゃあサーカスに使われるライオンや虎に象は狭い檻に閉じ込められムチで打たれたり芸を強要される事もあるし 中国やアメリカの動物園見ててもあからさまに虐待してる光景見てむかっ腹立ったりしますが そもそも幼い頃から人間にありとあらゆる面倒見て貰った野性動物が過酷な自然環境に適応出来るのか? 大体今現在家で面倒見てる(多分奴等は御主人様気取りだろうけど(苦笑))猫様4匹もかつて家に居た犬猫達も出自は無責任な飼い主に棄てられた挙げ句、家や職場に迷い込んで来た輩ばかりだしな 歴代の居候達に至っては寄生虫にやられ衰弱死寸前だったり阿呆な餓鬼共によってたかってボコボコにされて手足骨折してたりと色々大変だったんだよ 勿論中には端から手遅れで助けられなかったり ウズラ猫みたいに最後を看取ることしか出来ない個体もいたので私は人間様のみならず 弱肉強食な自然界のルールとやらにも嫌悪感すら抱いてますとも
今回も前回に引き続き 自ら望んだ事とはいえ、波乱万丈の人生歩んだアダムソン夫妻の物語 イギリス連邦の植民地だったケニアが共和国として独立……その実情は第二次世界大戦による莫大な軍費と動員され戦死または負傷そして復員果たした将兵とその家族の生活保障や年金云々で 搾取どころか維持管理だけで莫大な予算と人材浪費する役立たずを切り捨てただけですけどね その過程でケニアの住民諸共切り捨てられ保護官解雇=夫婦共々無職となった夫妻が少しでも生活費の足しや現地人の生活優先で安易に殺処分されたり端金目当てに密猟されるライオンを始めアフリカ固有の野性動物や植物等の自然環境を守る資金にと出版された写真やイラスト併記された半ば児童向けなノンフィクション作品 "野性のエルザ" が大当たり 続編出版のみならずイギリスでの映画化にアメリカ資本による世界配給とテレビドラマの版権料 果てはテレビシリーズが滅茶苦茶ウケた挙げ句、吹替版で再上映された事により日本に招待されたり様々なイベントで担ぎ出されたことで漸く動き出した野性動物の保護活動
だけどライオンやピューマ等に家畜襲われたり象やイボイノシシやヌーの大群に農作物荒らされるアフリカ人にしてみれば彼等は物凄く目障りだし 折角集まった莫大な資金を野性動物や自然環境の保護に回すアダムソン夫妻に対し嫉み妬みが向けられたのは大凡想像が付くかと 彼等は屋敷に大金抱えこんでるに違いない もしくは俺達に奪われないように身に纏っているかも 原作者ジョイ・アダムソンは1980年に隣国からケニアに潜り込んだソマリ族の若者達により殺され遺体はライオンに襲われたかの様に偽装 ケニアの捜査官達は容疑者3名を捕らえたものの彼等が未成年者だったことを理由に軽い刑罰を実行犯1人に与え残る2人は無罪放免 独り亡き妻の意志を継いで病に苦しみながら保護活動を続けていたジョージが密猟者に殺されたのは1989年 ぶっちゃけるとまともな捜査はなされておらず実行犯どころか容疑者すらも未だ判明してません 夫妻の預金や資産に版権奪おうとしたケニア政府や自称親族の暗躍は何もかも空回りに終わりました 何よりも出演者が加担した財団が立ち塞がったしな
【 過酷な環境下 自然界におけるライオンの寿命は精々7年から10年 動物園やサファリパークの場合だと縄張り争いの絡む殺し合いや 高齢化により群れからの放逐から始まる餓死のリスクほぼ避けられるからその倍が当たり前 最近じゃ研究も進んで飼育下での寿命はどんどん伸びる傾向に有ります でこの辺りの話は状況証拠から推測した与太話の類いになりますので軽く流して欲しいのですが本作の主人公アダムソン夫妻を始め植民地支配下のアフリカで好き勝手やってた青い血の皆様に何故子供が生まれていないのか? 大方親兄弟の骨肉相食む潰し合いを避ける為だったんじゃ無いかと 後年根拠の無いデマや単なる風説の類だと判明しましたがライオンは我が仔を崖から落とす等して試練課すなんて話ありましたので感情移入しやすい対象だったのかも? 】
★アダムソン夫妻も勘違いしてましたがライオンの群れを率いるのは本当はメス プライドと呼ばれる其れはほぼ生涯続き 余所者として受け入れられるのはオスだけなんだそう 尚、平均二〜三年で新たな遺伝子と入れ替えるため放逐されます 面白いのが動物園やサファリパークで暮らす雄ライオンで 彼等の中にはプライドからの追放避けるためメスよりも子育てに長けた個体も現れるとか
1961年1月 定期的に遊びに来る様になったエルザとその家族達の対応を夫のジョージや使用人のヌルやマケッデに任せ 絵の仕事でマサイ族の村に滞在していたジョイ・アダムソンにエルザ危篤の情報を伝え迎えに現れたのはヌルだった マダニから感染するバベシア症と名付けられた其れは奇しくもジョージが生涯苦しめられたマラリアと同じ症状 車からセスナ乗り継ぎ慌てて戻ったジョイは残念ながらエルザの死に目には間に合わなかった。 オスライオンは姿消し石を積上げたエルザの墓から離れようとしない3匹の仔ライオン 上からジェスパ、ゴパ、リトル・エルザと名付けられた警戒心の強い野性の仔達をどう捕え保護するのか? 近隣諸国から潜り込む密猟者に子供達が狙われる心配も有ったし半野良とは言え仔ライオン達は人間を警戒しつつも恐れないから此処で育てるとエルザとその兄弟達の二の舞いとなる
身も蓋もない話だけど監督が動物撮影のみに拘った結果 ストーリーの大半が孤児となった三匹の仔ライオンがフラミンゴの群舞やヌーやマントヒヒの群れにはしゃいだり ワンコ連れて観光にやって来たおばちゃんとのディズニーな遣り取りとか山羊盗まれて激怒する開拓民との対立 迫りくる雨期の描写や此れ迄のあらすじ 中々生け捕り出来ない仔ライオン達に振り回されるアダムソン夫妻とヌルやマケッデの焦り等をメインにしてて物語中盤まで全然ストーリーが進まない地獄絵図 色々悩んだ末に三匹の仔ライオンは此処から1100km彼方のタンザニア共和国に設けられたばかりのセレンゲティ国立公園へ連れて行くことが決まり 弓矢で大怪我負ったジェスパの悲劇挟み 夫妻は貯金を全てはたく形で移送用のトラック確保 総勢4人と三匹を狙う密猟者の嫌がらせとか雨期に現れる鉄砲水の脅威 セレンゲティ側からタイムリミット提示され殆どサファリラリーなノリで2台の車かっ飛ばしたりブレーキ壊れ危うく事故にあいかける等、トラブル重ねつつも何とか期限内でエルザの子供達を安全な国立公園へ送り届けるが公園管理者は保護者気取りな夫妻や使用人達に直ちに三匹を解放し此処から立ち去る様にと命令を下す
と言う訳で映画では解放された三匹の仔ライオンが夕闇迎えたセレンゲティの草原で無邪気に遊ぶ映像で幕となるが アダムソン夫妻も2人の使用人達も解き放たれた三匹と二度と再会果たす事は無かったそうな
❖夫妻殺害以降…… 密猟者や欧米のスポーツハンティングによるアフリカにおけるライオンの個体数の減少は止まらない 2018年時点でアフリカ全土に生き残るライオンの数は僅か35000頭 此れは映画撮影当時から換算すると約3分の1 ケニアに至っては密猟と自然破壊により年100頭ずつ減少しており残り2000頭 欧米で先鋭化している自称保護活動によるサーカスや動物園閉園による安楽死も歯止めが掛からず皮肉にも日本の動物園やサファリパークが個体数増加の頼りとなっている。 なお一時期はアフリカよりも状況悪く僅か15頭だったインドライオンは動物園やサファリパークで保護することにより6000頭まで回復 まぁ人間よりも野性動物優先するのかなんて批判も有るが知った事か(黒い笑い)




