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狼よさらば 74年

2022年7/19昼〜7/21深夜 タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿

【 初めは理不尽な世の中に対する怒りと絶望から やがて自分と同じ不幸を誰かに味あわせたくないという正義感とあの時何も出来なかった罪悪感から でも悪党狩りをしている内に気付いてしまう…… 俺はただ西部劇のヒーローの様に銃を手に命賭けチンピラ相手に後先考えず殺し殺されてゆく事が楽しいんだ シリーズ通し主演したブロンソンは明らかに俺は明らかにミスキャストだよと自嘲してましたが 原作通り見た目温和で優しい主人公だったら後味悪過ぎて売れなかった 彼だからこそ最後の1線守るという安心感有ったし 】


★地下鉄での殺戮シーンや階段使ったあれやこれ まんまJOKER(バットマンのアレと堺雅人さん主演のドラマ)でインスパイアされたのみならず多数の作品に影響与えた物語 でも此れが最初でも最後でも無いあたり自警主義(ヴィジランティズム)は闇が深い


原題:DEATH WISH

死への衝動……… 自身或いは他人に向ける衝動的な殺意

アメリカ 劇場公開作品

同年 日本 劇場公開

原作:ブライアン・フランシス・ガーフィールド Death Wish 1972年

翻訳版は1974年 ハヤカワ・ノベルズにて出版


 令和4年7月19日 今月はGW前後から色々有り過ぎてそれに伴い臨時出費も大概嵩んだから なるべく大人しくと買い物すらも自重してたんですが…… 今度は風呂の給湯機が壊れました(泣) 幸い臨時出費は4万以内でどうにか抑えられたんですけど業者に連絡し修理終わるまで3日間は冷水シャワー 夏場じゃ無かったらヤカン片手に何とか耐えなきゃいけなかったね 其れに比べ爺様が作り述べ50年 10年前区間整理で実家諸共解体されるその日まで延々1度たりとも壊れなかった薪風呂の凄さが分かります 風呂のみならず洗濯用水や農業用水も井戸から電動ポンプで汲み上げ使ってたから二世代3家族が暮らしても水道代は滅茶苦茶安かった 今の家は割と高台に有るから精々雨水溜めるタンクしか使ってませんけどね 案外ロートル扱いの技術や知識って覚えておいた方がいざという時困らないと強引なオチ付けた所で今回紹介する物語の話でも なお今月の水道代は洗濯用水が割とシャレにならず軽く1万円突破 いっその事シャワーの水を流さず風呂桶に貯めようかと本気で悩んだよ 洗濯機のセンサー壊れるから雨水再利用も諦めたけどな


自分の身は自分で守るしか無い 此れは銃犯罪や粗暴犯による犯罪が桁違いに多いアメリカ合衆国の特定地域のみならず 平和で安全に見える何処の世界だろうが鉄則 不意打ちは犯罪に事故だけじゃ無く自然災害や武漢コロナみたいな疫病も 現代社会における警察や医療従事者に行政機関は其れを警告する事は出来ても事前に危険人物を間引いたり追放する権限は与えられておりません ところがわざわざ自分から動かなくても其れなりに行政サービスが行き届く都会のぬるま湯生活にどっぷり浸かってると人は簡単にそんなルールを忘れてしまうもの この間偶々NETに投稿されたニュース見て引いたのが 草刈鎌片手に駅構内へ侵入図る不審者を駅員総出で取り押さえるそのすぐ横で スマホ構えて映像取ってたり見て見ぬふりして普通に開札通り抜けるお馬鹿ちゃん達 アフリカや南米の寒村みたいにイキる阿呆が暴れたら住民総出で死ぬ迄リンチなんて極端な其れも大概だけど せめて少しはまともな反応出来ないの? ついそんな気分になったので本作の紹介を


ニューヨーク筆頭にアメリカの大都市における治安が何故悪化したのかについては他の作品でも散々書いたのでバッサリ省略 銃の携帯と其れを使った正当防衛が決して認められないリベラルの聖地(笑)ニューヨークは 60年代後半〜70年代後半まで路上強盗に殺人等々が極端に増加 原作小説が出版され映画化された頃は昼間でも白人は地下鉄にすら危なくて乗れませんでした 勿論簡単に押し倒せるし引ったくりに使われるからマンハッタンはバイクも乗り入れ禁止 皮肉にも本作やダーティハリーシリーズの大ヒット 作品に否定的な映画評論家が新聞やワイドショーで大騒ぎした事で官憲や政治家が動いたり 今もニューヨークメインに活動続けるボランティアの自警団 ガーディアン・エンジェルの結成に繋がります とは言え昨今はBLM運動による極端な人種差別 武漢コロナと共にSNSで撒き散らされた無根拠なデマ盲信し 中国系や半島系のみならず日本人すら街中で黒んぼや白んぼにバールで滅多打ちにされたり殺される例も出てますので 令和4年6月末とうとうニューヨークでも自衛目的の銃所持を認めろと裁判所が判決を…… 根本的な問題解決しない限り今度は銃乱射=大量殺戮事件になりそうだけどな



【 原作者ブライアン・ガーフィールドは他にも多数のペンネーム使い分け 日本で言う所のライトノベル=ペーパーバックにありとあらゆるジャンル網羅したラノベ作家 なお割と沢山書いて来たのは数作が映画化された西部劇だったそうです(何故か映画化された最後の著作と共に並べられてたから次回借りてきます) 映画ダーティハリーの大ヒット受け彼が挑戦したのは現代の西部劇 だからこそこの物語の主人公で朝鮮戦争では訳有って医療班将校として活躍してたポール・ガージーが出張先のアリゾナで昔ながらのワイルドウエストショーに嵌った設定となりました 】


★傍証ですがペンネームの由来と原作小説版ポールのモデルはデズモンドDAガーフィールド?(戦争当時は新聞にも掲載された英雄で映画ハクソー・リッジの主人公) だとしたら中々興味深いのですが


 大手事務所で都市開発に携わる建築設計士 ポール・ガージーの人生は決して順風満帆とは言えなかったが其れなりに満ち足りたモノで有ったのは間違無い 1人娘キャロルの結婚を機に共に頑張って来た妻ジョアンナと自分に対する銀婚式の御褒美は2週間の有給休暇と初老迎え漸く叶えたハワイへの新婚旅行 戻ってきたニューヨークは60年代半ばから急速に悪化した排気ガスによる環境汚染と慢性的な道路渋滞 他州から流れ込む貧困層が引き起こす殺人や強盗事件も右肩上がり だが主人公達が暮らすマンションは大通りからさほど離れていない高級住宅地 建物には昼夜警備員が常駐し夜間に出歩かない限り安全性は約束されている 初老を迎え設計士の仕事も精々後10年ぐらいで御役御免 都心を離れるのは引退してからでも遅くはない


今日は義理の息子を加えての久し振りのホームパーティー 定時に仕事終わらせようと業務に勤しむ主人公に掛かって来た電話は スーパーの配達員を装った3人組の暴漢に襲われ(ジョアンナ)(キャロル)が緊急搬送されたという知らせ 慌てて病院に駆け込んだ主人公は地獄の底へ叩き落される 打ち所が悪かった妻は死にレイプされた娘は錯乱状態 事件の対応にあたるNY市警21分署は激増続ける強盗致傷や殺人事件にかかりきりで妻の葬儀終え2週間以上経過しても容疑者の特定や捜査の進展に繋がる有力な手掛かりを何1つ掴んでは居なかった 職務に没頭することで絶望と怒りを堪える主人公の姿を見兼ねた上司から持ち込まれたアリゾナ州ツーソンのニュータウン開発に関連する長期出張の申し出 前日の夜、義憤に駆られるままコインとストッキング使った御手製のブラックジャックで路上強盗をボコボコにした主人公(ポール)は自身の心に巣食う闇に戸惑い気分転換を兼ね空路アリゾナへ


経済効率優先な画一的なニュータウンでは無く故郷(ホームタウン)として暮らせる自然豊かな街を作りたい 再設計を切っ掛けに友人となった依頼主の不動産屋エイムス・ジェンチェル 二人三脚で荒野を駆け回る測量作業 すっかり嵌った街の観光名物ワイルド・ウエストショー 深夜の息抜き兼ねるガンクラブでの射撃体験 気心知れた会話から明らかとなる主人公の半生 猟師だった父親は熊と間違われ素人ハンターの誤射で死亡 後継ぐ積りだった彼は母親を怯えさせないため銃を持たない人生を歩んで来た 銃持てないから良心的兵役拒否者として朝鮮戦争に医療将校として従軍 だがものは試しと持たされた年代物の銃で次々と標的の中心部を撃ち抜いてみせる 


焦燥感に駆られる主人公に西部の心得をアドバイスするエイムス 銃は所詮は斧や包丁と同じで身を矜持を守る道具でしか無い 此処アリゾナは誰も彼も銃を携帯しているが 治安は銃の所有や正当防衛を禁止しているニューヨークなんか比べモノにならない 綺麗事を幾ら喚き散らそうが何も解決しないし 警察は事件が起きてからしか動けない ケダモノに応対するなら相応の力が要る あの街が合わないと思ったらさっさと抜け出しちまえ 餞別として渡されたのは32口径4インチバレルのコルト・ポリスポジティブ 病状が悪化し鎮静剤が無ければ自傷行為が止まらない娘を精神病棟へ もうあの娘の人生は終わった様なものだ コートに御守り代わりの拳銃隠し深夜の繁華街を犯人の手掛かり求め独り彷徨い歩く主人公 初めて射殺した悪党は仮釈放で出てきたばかりの凶悪犯 だが警察の初動捜査は犠牲者が拳銃所持した前科持ちだった事から適当に処理される 


2度目の殺人は通りすがりの初老男性を3人掛かりで襲っていた強盗犯 助けられた男性は犯人射殺後、漸く駆け付けた警官の質問に頑なに口を閉ざす 犯罪者にも人権が有ると喚き散らし真面目に働く官憲を条件反射的に暴力警官と罵るこの街に どうも時代錯誤も甚だしいガンスリンガーが現れたらしい 殺人課のフランク・オチョア警部をリーダーとする捜査本部設立 3度目の殺人は走る地下鉄の中 ナイフ片手にイキる2人を新聞越しに射殺した主人公(ポール)は何食わぬ顔で次の駅を降り雑踏に消える 凶悪犯を次々と殺して回る謎のガンスリンガーを警戒し 強盗事件や暴力事件は急減 NY市警のドライヤー署長はテレビ放送を通し違法行為の停止と自首を呼び掛けるが其れまで誰かが襲われても見てみぬふりをしてきた多くの人々は正体不明のガンマンの行為に喝采浴びせ やがて自警団を組み強盗犯を集団でブチのめしたり ひったくり犯を相手に針やハサミで抵抗し追い払う様になってゆく


見た目はアレだが切れ者のオチョア警部指揮下狭まるガンスリンガー包囲網 4度目の殺人は風俗街で獲物漁っていた黒人ギャング達 3対1の近距離戦闘で初めて反撃受け左肩をナイフで刺された 妻を殺し娘を壊した犯人達を仕留めるまで捕まる訳にはいかない 浴室で軍人時代に学んだ遣り方で応急処置 自ら傷を針と糸で縫い合わせる 明らかに挙動不審な主人公に怯える同僚と義理の息子 遂にポール・ガージーこそがガンスリンガーだと確信した警部(オチョア)だったが犯人逮捕に待ったをかけたのはNY市警の上層部と警察委員会に担当検事 街の浄化に貢献した英雄を迂闊にも捕らえたら再び犯罪増加に歯止めが掛からなくなる なるべくなら説得しマンハッタンから追放を 或いは英雄として名誉の戦死を遂げてくれたら後腐れも無い


もしかしたら妻と娘を手に掛けた犯人達は街を離れたのかも知れない 或いは別件で警察に捕まったり仲間割れで死んでいる可能性も有る 此れが最後と覚悟決めまんまと捜査班が敷いた包囲網を突破 再びリバーサイドの公園を彷徨う主人公の前にノコノコ現れた阿呆3匹 何気ない受け答えから彼等が探していた犯人だと確信し始まる殺し合い 2人を撃ち殺したものの最後の1人を仕留め損ね右脚を撃たれた主人公は廃工場に逃げ込んだ敵を遂に追い詰めるが出血に絶えられず昏倒 押し寄せる警察官達により犯人達の最後の生き残りは捕らえられた 多くの凶悪犯を手に掛けたガンスリンガーを庇おうとする平巡査の態度に苦笑し代わりに拳銃預かるオチョア警部が向かったのは 強盗に襲われ正当防衛で2人を撃ち自らも撃たれ重傷を負ったついてない一般市民(ポール・ガージー) 実は主人公同様、熱狂的なワイルドウエストショーファンで西部劇マニアなオチョア警部の説得に応じ復讐譚は幕を下ろす


その後、傷が癒えた主人公(ポール)はシカゴの設計事務所に転勤 出迎えに現れた駐在員の歓迎受けつつも駅構内でイキるチンピラ達から決して目を離さない 荷物奪われからかわれた女性に手を差し伸べる傍ら なおも調子づく無法者達にゆっくり指鉄砲を向け にっこりと嗤うその表情は獲物見付けた捕食者の顔




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