WALKABOUT 美しき冒険旅行 71年
アボリジニについては有名なニュージーランドのマオリ族や近隣の島々の先住民族も入りますが、此処では敢えて1800年代以前にオーストラリア大陸とオーストラリア領土の近隣島々に移民~現在の人口としています。保護領パプアニューギニアの島民は含んでおりません。遺伝子的に近い部族はいますがね。焼き畑の嘘については機会があれば書きます。どっかの間抜けな広告代理店●通に騙された?日本の怪しいNGOが色々やらかし問題になってるんですがネタに出来なかった。残念。
2017年1月12日昼校了 1月13日投稿 2018年12/31改稿〜2019年9/6終了
【目玉は当時16〜18歳のヒロインのパンチラと色々丸見えな水浴シーンですがアボリジニ少年の“野性動物採ったぞ〜からのかなり雑な屠殺から始まる 解体調理シーン”という悪趣味な演出同時にぶちかまし有り難みは皆無です。 本当にグロ耐性有りなお客様向けでDVDパッケージ含めて色々な意味でタイトル詐欺だと言える作品で御座います。 彼等に好意を持てるかどうかが基準点かな。】
原題:WALKABOUT
英語で“歩き回る”あるいは“お忍び旅行(民状視察)”の意味合いですがこの物語の場合は“迷走”が妥当かな?と思います。走ってないけど。
イギリス劇場公開作品.
日本公開1972年.
2004年リマスター化しリバイバル公開.
冒頭ブリカス&オースコリア白人目線で、ウォークアバウト=アボリジニの“独特な風習”として紹介&説明してますが…彼等はそもそも単一の民族じゃ有りません。独特の風習?、狩猟採取生活をおこなう哺乳類なら近所のノラ猫やカラスに狩猟民族(普通は居ません…が戦前日本が保護政策行った台湾は結構残ってる)すら必然に迫られておこなう、ある種の社会的生存行動という表現が適切かなと思います。当時も時代錯誤だし今じゃ尚更無理やり感がなあ。
種族全部を明記するとキリがないので敢えてポルトガル人が命名したアボリジニ(ラテン語で先住民)と表記しますが、元々動植物のみ霊長類なんざ影も形も無い独自進化遂げたオーストラリア大陸生態系に今から6万年前、白人より先に溶け込んだ言語も風習も全て異なる700種族にも及ぶ島々からの移民の末裔が彼等の正体です。過酷な自然環境は焼き畑も数年で消える程、赤道直下は植物の力が圧倒的に強く居住可能な面積すら無いから農作物の大量生産が不可能な状況から必要に駆られ採取&狩猟生活を行ってきた民族が遺伝子的に大半を占めてるのは大陸との距離的な問題です。
人間は元々空飛ばないしねぇ。
独立しちゃったアメリカ合衆国に代わりイギリス領の流刑地となり、持ち込まれた病原体と阿呆なキリスト教原理主義者達が沿岸部や河川周辺で細々と漁業や農業やってた部族を皆殺し。軒並み滅ぼしたから生存者は長年、砂漠地帯に逃亡。再び明日をも知れない採取生活に戻ります。その過程で大多数の部族が滅亡。以降も各地で陰惨な虐殺繰り広げ彼等は全盛期の約1割しか生き残れませんでした。
人権が与えられたのはこの映画撮影開始の少し前。政府公認の教会組織による子供の誘拐隔離&教化=洗脳も映画撮影当時1969年の法律廃止まで100年もの間、大々的に行われ。文化破壊も進み言語は25種類に激減。彼等に保護の手がようやく伸び始めたのは20世紀後半に外国人が次々移住、事実が発覚してからになります。実は未だに被害状況調査中です。
どんな犯罪も異教徒相手ならOK、例え同朋でも教会で寄付と懺悔すれば許して貰えるキリスト教原理主義を崇拝しているオーストラリア政府は罪を認めず文化や様々な権利保護には関わってません…かつての南アフリカ?いいえクメールルージュ時代のカンボジアか多数のユダヤ人を処分したアウシュビッツの強制収容所ですよお客さん。抵抗する親は皆殺しにして集めたかなりの人数が不審死・行方不明ですからね。結果、彼等の歴史は謎だらけとなっています。
普通ならアボリジニが可哀相となるとこですが彼等は動物ではなく人間です。上から目線の同情は侮辱でしかありません。最近大陸に寄生始めた特亜の外来種や白豪主義の馬鹿よりは遥かに欲望薄いし性格も温和ですが、悪意も性欲も支配欲も多少は有ります。未だにおぞましい差別や虐待受けてるからって単純にはいかないのはアメリカ大陸の先住民と同じです。弱いから抵抗しない?戦わないと待ち受けるのは絶滅のみ。平和主義なんざ殺す側の悪意の前では無意味。家畜だって普通は抵抗します。
どちらにしても既に終わった事です。映画にもちょっとだけその場面登場してますが(色々ひねくれてます)幼少期に親から引き離され、酷い場合は強制労働や性的虐待を受けて育った“失われた世代”と呼ばれる彼等は暴力を振るう者、自ら声を上げ告発する者、敢えて西洋人の感性を持ったオーストラリア人として生きる者等様々な形で復讐を始めてます。都市部に住み“英語しか話せないアボリジニのコロニーも増加中”白人に対する敵対行為で外出すら困難な地方も有り対応策に追われる街が…まあ因果応報ですな。
まともな教育受けた人材は僅か。大半がせいぜい聖書の知識と酷い性体験を自称神父や義理の父親に…。遺伝子的に薬物やアルコールに対する耐性皆無なのに薬物中毒やアル中で粗暴化したのもいます。平均寿命はアフリカの紛争地帯並みなのに独自文化かろうじてを残す250種族の残存部族を遥かに上回る51万人に増えました。それでも国全体の人口比にして2%程度でしかありませんがね。
傍観者でしかない私らに出来るのは白豪主義という蛮行を未来永劫に渡って記録に残し近い将来確実に訪れる彼等愚か者の末裔の破滅を嘲笑しながら見物する事ぐらいですかねぇ。白人民族滅亡の危機?日本人より優秀で優しいらしいクジラやマグロ。あるいは中国政府にでも助けてもらえ。今ならもれなく半島人も憑いて来るぞ(笑)
…なんか今回は毒舌全開となりましたが勿論理由有りますよ。ええ“私にとっては”後味悪い嫌な物語でした(泣)パッケージや裏側のライナーノーツ参考に借りたんです。下心…勿論有りましたよ
面白いけど露骨に説明不足な前回のアレについて資料漁って書いた後、ひたすら事実関係確認と再調査の繰り返し。登場人物の殆どが実在してるって事実から思わず英国紳士録買おうかどうか割とどうでも良い事に悩んでました。そろそろ癒し系の話が観たい。ついでにちょっとやらしい描写も有れば最高だよな……映画本編観て色んな意味で泣いた私は今回に限っては正義だと思います。
まあ多少は笑えるシーン有ったけどさ、かなり悪趣味演出でした。
長々と原題に纏わるあの国の暗部についての記述から始まりましたが今回の物語の舞台となるのはラテン語で“南の大陸”と呼ばれる1960年代末期~1970年代初期のオーストラリア連邦です。最近の中国政府による組織的な植民地化。ちょっと前の海外ホームスティブームやリゾート観光地化する以前の70年代のあそこは白豪主義全開の貧乏国家でした。
主な産業は市場経済相場に左右される穀物や食肉輸出。80年代に開発した地下資源は買いたたかれて欧米が、鉱山労働は移民として入り込んだインド人と特亜中国人が独占。意外と人材が育って無いから大国の筈なのにまともな工業技術は皆無に等しく。最近のニュースじゃ潜水艦(国家機密の塊だから普通は自主開発)もフランスに技術提供懇願…やっぱり未だに貧乏国家かも?
日本は戦前~1941年迄天然真珠の採取→将来的に養殖目指してましたが偏見と根深い差別。戦争による強制収容所の虐待で縁切り。歴史に興味無い幸せな人達(皮肉ですよ勿論)と雑草並みにタフな資源目当てに進出した企業ぐらいしか居ない筈です。以降も天然真珠にダイヤモンド鉱山等、色々儲けてる筈ですが現地は失業者だらけ利益は何処に?。自然崇拝をテーマにした原作から色々改変しましたので現地の登場人物は街撮りシーン等のモブと偶々出会ったアボリジニのボランティア。後は全員英国人の役者達。
主人公“設定年齢14歳の姉”は職業軍人の娘として様々な危険地帯で幼少期を過ごしたジェニー・アガタ。特技は“死んだ目の演技”と“驚異的なスルー能力”経歴調べたら割とヘビーな子供時代過ごしてまして滞在した国は軒並み紛争地帯。最近はもっぱらテレビドラマの役者さんやってます。
※国名書かないけど友好の挨拶が近所で狩ってきたゲリラの生首玄関に飾り立てる風習が残る場所。という表現で誤魔化しときます。ベルファウストや薩州では無いです。肝練りやひえもんとり、上級氏族による厳格な上下階級は当たり前…テキサスだ。だから怖いから書けませんって…
好き勝手やらかし場を苛つかせる“彼女の弟”は当時6歳の監督の息子。おそらく状況説明はなされているけど台詞は勿論全部アドリブですぜきっと。知性と生命力は子猫以下人間以前のシロモノに演技は無理。日本の子役タレントはちゃんと脳味噌搭載してますから比較対象にはなりませんなあ
サバイバル経験皆無な姉弟を親切心から手助けし狩りや水の確保等、色々便利に使われた挙げ句悲惨な運命を辿る“アボリジニの少年”ですが彼も台詞は大半がアドリブです。そもそも彼の姿が時代錯誤?…微妙な役柄やらされたのはデヴィッド・ガルピリル。“失われた世代”のアボリジニで以降も役者続けてます。
以上3名。それぞれ好き勝手に喋り会話は成立してない…という展開を炎天下に延々と続けるストーリーとなってます。何処かで似たような展開が…ああそうか!“ロード・オブ・ザ・リング”をアフリカ舞台のパロディにした“ブッシュマン”と同じなんだコレ。“言葉は通じないけど感情はわかる人間なんだし何とかなるよ。”なノリのアレとは真逆の展開だけどねこの物語。
原作や映画を絶賛し遂にはオーストラリアへ移住したファンも居ますから好き嫌いについては実際に観てあるいは読んでお客様の感性に判断して貰うしか無いです。ええ。
例によってネタバレ有りの展開に舞台となる場所の時代背景交えてやらかしました。ストーリー説明不要なお客様はバックお願い致します。
という事でようやくストーリー説明へ。
【まあ…暑かったからねで。ひたすら不快感催すグロ映像と人間の存在を全否定する美しくもおぞましい風景が広がる世界です。映画観てオーストラリアへ行きたくなるかは知らんし責任持てん】
物語の冒頭は最初に書いた通り、白人視点でアボリジニのある部族の成人儀式をタイトルに基づき説明する字幕。文化形態の違いを“砂漠と岩にアボリジニの楽器で口伝に使用するディジリドゥー”“ビル群にレンガ、文明を象徴するラジオの雑音にテレビの映像”で表現。ラストシーンの伏線となる1970年代のシドニーの風景を見せ物語はようやくスタート。
砂漠のど真ん中、文明らしき存在は舗装道路だけ。姉弟を同乗させ車を運転していた父親は炎天下の荒野に車を停め娘に昼食の準備を頼みます。学生服のまま突然連れ出された主人公(以降姉で表記)は不可解に思いながらも岩で風除けになっている砂場の上に食事を準備。基本的に何も考えてない弟は鞄から水鉄砲を取り出しガンマンごっこ敵役は父親。無理心中を図る為、前もってダッシュボードに拳銃を隠し持っていた父親はおもむろに銃身を姉弟に向け撃ちまくりますが殺害に失敗。ならばと車に放火し自分の頭を撃ち抜き自決しました。
突然の凶行に慌てた姉は食料に水、ポータブルラジオをピクニックバッグに詰め込み砂漠地帯へ逃走。弟に父親の死体を見せない為の判断でしたが見事に裏目にでます。あそこに残って救援待てば燃える車が狼煙代わりとなって救援のチャンスが有った筈です。ラクダやウォンバット。砂トカゲに見守られながら荒地を彷徨う姉弟。食料も水も早々になくなり砂漠に迷い込んだ所で弟がかんしゃく起こし甘えモードに、余計な荷物(弟)背負って共倒れ寸前、泥水の残るオアシスを発見。そこには多くの野鳥と小さな果物が…なし崩しに滞在を続ける姉弟。
やがて鳥は去り水は涸れ何もかも干からび死にかけた状態で、ポータブルラジオの音声が気になったアボリジニの少年が2人を発見します。身振り手振りで水を求める姉弟に親切心から砂漠地帯での水確保の方法を教える少年は“言葉が通じず事情が一切解らないまま”彼等の放浪生活に付き合う事になります。
※無理心中の理由は父親が破産した事が原因。説明シーンは無いです。彼が見ている書類がヒント。
※原作版は旅客機事故の生存者となった姉弟がアボリジニの少年に助けられながらサバイバルする物語で内容色々異なります。
【オーストラリアにラクダが居る理由・外来種による環境激変と色々怪しいウォークアバウトの伝説について】
この作品が“カルト映画”と呼ばれる理由が“英語が話せない”アボリジニの少年の時代錯誤にも程がある異様な姿と生活習慣だったりします。
1800年代ならともかく流石にあの時代ともなるとTシャツにハーフパンツ姿が普通です。英語についても、文章書いたり読んだりする能力が皆無な白人は多数存在しますが、彼等の大半は日常会話程度の読み書きは出来ます。なんぼ国のスケールが違っても海外文明から隔絶したミラクルワールドは存在しません。
あの格好は祭りの時や観光客向けです。壁画やボディペイントも同様ですな、映画みたいな事態が発生してたのはポルトガルやオランダ商人が沿岸部で色々やってた頃ぐらい?そもそも不思議生物扱いで交渉自体無かったそうですが。
大半の部族は主食が芋類や果物と野菜。海岸沿いで生活する連中は魚や貝類。奥地の場合はトカゲ類が加わります。芋虫は非常食・普通は食いません。鳥や動物の狩りは祭りのご馳走でめったに実施しません。変わった物としてアカシアの花や種に蜂蜜。映画のアレは異常なんですわ
流石に最近は食事内容がアメリカ化。朝はコーンフレーク昼はサンドイッチ。夜は肉料理がメインです。勿論イギリス文化圏ですから紅茶やスコーンも愛用…おや?
こら、そこなお客さん何故突っ伏す?イギリス連邦の人間だからティータイムぐらいは普通に有るぞ。インドもそうだし。
ブーメラン(鳥狩り&穴掘り兼棍棒)や投げ槍(主に漁用)は既に博物館の遺物。部族間の戦争自体が数万年単位で殆どなかったから弓矢等の武器も発展してません。火起こしの道具はつる草を使った簡単な道具が島から普及。火縄による虫除け兼キャンプ利用は数万年単位の歴史があります。映画のアレは伝説です手の皮剥けますよ普通。
とここ迄書いたらお気付きでしょうがウォーク・アバウトの風習って明らかにおかしいのですよ。通過儀礼としても未成年者の単独砂漠横断は現在の法律だと保護者による遺棄あるいは青少年虐待となり色々問題が有り、古代からの生活を変えず頑なに守って、そんな風習が存在すると書かれた文献の著者は全員白人。似たような風習が有った古代のアメリカやアフリカの狩猟採取生活をおくる部族の場合過酷な環境下における口減らし。もしくはコーチ役が必ず付いた少数グループの狩猟訓練だったりします。どちらも今から数百年前の昔話です。
単独で狩り…成功率ご存知ですか?犬や仲間のサポート無しじゃ死にますよ間違いなく。
後武器の進化が無かったという事は、そもそもめったに使わないって事になりませんか?アメリカのインディアンは白人との取引で狩りの道具を金属製にさっさと切り替え最終的には銃も導入してます。
アボリジニが頑固で替えようとしない?……4WDの大型車両やバイクにライフル使ってる部族はなんなんですか(笑)
単独で砂漠を横断する(のように見える)彼等を偶然目撃。噂話や妄想から生まれた伝説なのかも知れません?まああくまでも、文献調べた私個人の見解です。隣の留学生会館にアボリジニの人が居たら聞いてみたいんですが見たこと無いし。オーストラリア出身の白人は居ますが彼等の見解は参考になりませんわな。
イギリス領となり多数の白人と共に送られた労働力が映画に登場した過酷な環境に強いラクダです。当初は馬の代わりでしたが野生化し今じゃ最低100万頭が繁殖。野生化したダチョウ共々危険生物です。
他にはキツネにウサギや船舶に紛れ込んだネズミ→オーストラリア独自の毒蛇が繁殖。都市部でも犠牲者が出てます。無責任な飼い主が放置した野良ネコや野犬も問題化。野生動物の天敵となりました。中国人労働者が持ち込み大繁殖してるのがヒキガエルと鯉(食用)他の魚の住み家を奪い。大規模牧場建設で何故か蝗が異常発生。駆除の為インドハッカという鳥も持ち込まれましたが実は雀の仲間で虫以上の好物の果物を襲い失敗。
ついでに芝生餌に何故か大型の赤カンガルーが激増しました。後鯉餌にしてるワニも増えてます
オージー・ビーフ増やす為色々無茶してますから深刻な水不足に農薬散布や抗生物質多用等様々な弊害も起きてます。実情はクジラやイルカ保護なんて寝言言ってる場合じゃね~のよ。早く対策取らないと国土全てが砂漠化します。
ただ食料は充分自給出来てるし地下資源も豊富。国民の数に比べ国土が無駄に広いから緊張感皆無だけどな。という訳で本編戻ります。
【疑似親子の自給自足生活と意味不明の砂漠の調査とアレのシーン。全裸で泳ぐヒロインに併せて野生動物殺害シーンは色々キツいわ。】
アボリジニの少年…父親。姉…妻。弟…子供。少年は自分達の関係をそんな風に見立て、父親らしい行動と狩り(汗)を頑張って行います。
そこら辺りにネズミより大量に居るウサギや辺りで熟してる果物じゃなく、何故かウォンバットやトカゲ類にカンガルーの丸焼きばかりなのは監督の趣味です。多分ね。勿論がさつな殺害シーンもしっかり描写。狩りに慣れてないからアフリカの狩猟映像観てた人には激怒必至の光景です。祈りの言葉や命に対する感謝は狩人の常識。やらないのはスポーツハンティングとぬかす白人下等生物と特亜の人外ぐらいじゃないのかね。
少年を動物だと思っている無礼な姉は無防備にも程があるミニスカート制服での木登りに水浴姿を見せ。同じく無自覚な弟はワケワカメな発言に少年の後ろについて色々武器を漁ったり変な創作童話を語ったりしてますが……そっちは2人ともスルーなんか電波入って怖いし。
その頃、道路に焼けたワーゲンと転がる父親の遺体は通りすがりのアボリジニの家族(少年の部族とは言語も外見も別の裸族)が枯れ木にディスプレイ。ワーゲンには子供達が乗り込んだり色々遊んでました。突然カーラジオが復旧し放送再開。皆慌てて逃げ出します。撮影直前までアボリジニには人権がなく保護名目の人間狩りが行われていたのですよ。ラジオとは言え白人の声は恐怖の象徴でした…まあ自動車やラジオの存在は普通知ってます。演出です。
砂漠では奇妙な調査隊が風船で空気中の何かを分析。女性研究者が何かする度に周りのオジサン達が…。こっちは当時始まったばかりの地下資源調査と1957年までマラリンガの荒地にぶちまけられた核実験の追跡調査の揶揄になってます。
イギリスが軍と共同で落とした原爆は12発。投下直前あるいは直後爆心地に生きた兵士やアボリジニ。果ては重度の障害者や赤子の死体も持ち込み色々やりました。犠牲者数は判明しているだけで最低でも1万名。
放射線物質は大陸全体に広がってますが実態は未公表です。
要所要所で撮影当時の時事ネタを交え、アボリジニの少年と姉弟は徐々に文明の臭いがする領域に接近します。歩くのも大変そうな岩場や荒地からバナナや椰子の木が生える場所。まばらに畑も見える場所に保護名目で隔離されたアボリジニの“失われた世代”子供達がやらされていたのは観光土産の置物製造。
作業を監督指示しているのは神父やシスターの格好をしている“何か”彼等は何故か少年と姉弟の存在や位置を把握していて関わりたくない神父は家の中に。シスターは崖の上に立ち少年が姉弟からちょっとだけ離れた瞬間、彼に逃げ出す様警告しますが彼女の言葉は“英語”少年には理解出来ませんでした。
【廃屋と近代狩猟。疑似親子崩壊に廃工場の光景~そして再びシドニー市内?謎を残して物語はやり逃げです。尚カンガルー肉は不衛生な為、人間の食用禁止でした。でも英国には輸出してます。バレて輸入禁止になったばかりです。】
彼等がたどり着いた農場は死んでいました。住民は壁に思い出を飾り付け庭に埋葬されてています。幸いにも井戸は使えそうです。姉は服を脱ぎ身体を拭き身繕いを…少年は姉の半裸姿を凝視し何かを決心します。
姉弟から離れて狩りの途中、偶々銃を使ってカンガルーを虐殺する馬鹿白人の光景を“自分より優れた父親”と意識した少年は街へ向かう事を拒否。姉弟を本当の家族として部族の集落に迎える為、鳥を殺して羽を引き抜き頭に飾り付けボディペイント。
姉の前で骸骨のボディペイント姿で踊り出しますが彼女には意味不明でした…うん私にも魔除けの踊りにしか見えん。
結局心折れた少年は翌朝木の下でブラブラ…身体には既に蟻がたかっています。
事態を全く理解してない弟をスルーし少年がぶら下がってる木から熟した果実を採取。弟のカバンの中の玩具を捨てて詰め込みます。
放送を続けるラジオは置き去りに、井戸で身体を清め洗濯した制服に着替えたた姉弟は彼の遺体をそのままに農場から出て行きます。
少年は命を救ってくれた存在でしたが白人であり子供でしかない姉弟にとっては言葉も意思疎通も不可能な異物でしかありませんでした。
文明圏にたどり着いたら置いていく。その程度の存在です。
舗装された道路にたどり着いた姉弟はようやく街へ、かろうじて住民が住んでいる家を見つけ救助と保護を要請しますが、赤の他人でしかない元鉱山労働者の爺さんはけんもほろろに姉弟を追い出します。
バスが来るまで姉弟は近くの廃鉱山施設で時間潰し。弟がエンジンの付いてないシャーシだけの車をイタズラしそれはゆっくりと動き出します。
あれから数年後?
シドニー市内のアパートの一室で“姉だったそれ”はカンガルーの生肉を切りながら、黙々と煙草を吸い続けています。
テレビでは食用禁止のカンガルー肉ハンバーグやミートボールの作り方を放送中
※英国内の番組でオーストラリアでは放映禁止。“ルーミート”として売り込みかけてる正体不明の肉についてのイメージアップ作戦でしたが裏目に出ます。動物園で人気の生き物を喰わされてたと知った庶民は大激怒1970年~1993年まで食用輸入禁止くらいました。まあ影でドッグフード用としての使用は行われてます。
最近はある深刻な問題で英国・ユーロ全域ロシアも輸入全面禁止です。狩人の腕や絞め方で味も危険度も桁違いに上がるジビエ肉って難しいのですよ。何故か日本・中国・ダメリカは未だに輸入認可されてます。
やがて交際相手らしい男性が登場。共同経営者を切り捨てるとか、結婚しようとか抱き締めながら色々言ってますが死人の表情を浮かべる元姉の観ている風景は昔の風景。
岩場に出来た泉で姉弟とアボリジニの少年が泳ぐ光景。木の枝には脱いだ服が墓標のように飾り付けられエンドクレジットとなります。
都会生活に戻れたあの後どうなったのか元姉が何を感じたのかな描写はありませんでした。
まあ目が死んでる表情が全てを語ってますけどな。
うん、グロ描写とエロリ描写ばかりの物語を状況整理しながら書き纏めましたが原作自体未読ですし…というか自然崇拝にも文明礼賛。ましてやその批判にもこれっぽっちも興味がない私はやっぱり“この映画嫌いと断言する人となら”老若男女に人種どころか地球外生物でも関係なしで仲良く出来そうな気がします。
(オイ)
【オマケ話:カンガルー肉やクロコダイル肉はジビエですが食べるかどうかは自己責任でどうぞ。彼等は自分達で絞めた獲物しか食べないそうですよ。状況によっちゃ命に関わるし】
先住民人口と反比例に増えルーミートと命名(偽装)されたカンガルー肉は当初は生ゴミでした。牧場の牧草や庭の芝生を食べ害獣として射殺されたり…あの国はダメリカ同様銃天国。白人なら市内のスーパーで自動小銃も買えます。プールにワニが居たりしますからね道路上で跳ねられてお亡くなりになった遺体もゴロゴロしてんのよ。
当初は砂漠に放置して天然の掃除屋さんに、あるいは埋めてましたが図体がデカいから処分に困り、後にカンガルー肉だけはドッグフードの材料として流通。1980年に南部地区の1部州限定、1993年にようやくオーストラリア全土で食肉として許可されます。…アボリジニが云々は割と最近の話で、そもそも殆どの部族が魚や野菜果物中心あまり肉食べません。赤カンガルーは走る速度や好戦的な性格で極めて危険です。銃の使用でようやく補食対象となりました。
そもそも日本じゃ高級品扱いされる魚や、牛羊鶏にウサギも居ますから何食ってるか得体の知れない野生動物で無理しなくとも何とかなんのよ。食料自給率は穀物含めて軽く300%突破してるし常識を疑うレベルで個人消費するチョコレート各種の甘味取り過ぎや油過多の食生活普及でダメリカ同様逆に成人病が心配だったりします。
ネットで色々書かれてるカンガルー肉の効用についてはいずれ別の作品で。
鹿肉もそうですが脂身少なくヘルシー…
別途に脂身欲しくなるだけですよ(笑)
食べて痩せるならデブは増えません。
ではまた次回。
※追記:日本国内で流通するカンガルー肉やクロコダイル肉は大半は日本企業の現地法人による検査&国内流通前の再検査がおこなわれてます。
多少は値段に反映されますが農薬や成長促進剤、得体の知れない細菌感染のリスクは他の輸入国に比べて格段に下がってますので嗜好の問題となります。
実はクジラやイルカ肉もそうなんだけどさ主義主張で色々やらかす馬鹿は世界中に山程いますから食べ物を選ぶのは自己責任ですよ。
お客さん。
あとがきに記載予定を変更しました。
では今度こそ。




