図書館迷宮と断章の姫君② 10年
2016年9/4ガラケー投稿 2020年11/13改稿開始
【敵に廻った美少女クラスメートと謎の美少女転校生は物語の定番ですが自己紹介で乙女モードを暴走。サムライと公言し御主人様募集中の段階で怪しさ大爆発です】
※本来なら前回で全て書き上げる予定→流石に無理ッス。という訳で“続き”です。何故か3日連続でサーバーストップしたから書き込んだデータもかなり消えました(涙)あと1回は続けます。
村と異空密儀教典その断章を巡る攻防戦で王国同盟のヴィーゼル=正体は中等部からの美々子の友人“針原理瑠”を何とか撃退した刻馬達。週明け、心も身体もヘロヘロの状態で迷宮探索訓練校に戻った彼等を待ち受けていたのは“理瑠”が自主退学したニュースと露骨に怪しい転校生の登場でした。
「サムライとして剣も身も心も捧げて生涯お仕えする殿方を探しています」
和装姿が似合いそうな転校生“宗近刃紋”は言い切った…。
上手くゆけば魔導書を獲得。高収入で優雅な生活が送れますが迷宮探索で露骨に命張る事も多いこの学校、百歩譲って“自主退学”は珍しくない…ライブラリ・チルドレンしかもテロリストやってる事が友人にバレた“針原理瑠”の撤収は予想通りの展開ですが、代わりに同じクラスに転入。更には“理瑠”が抜けた刻馬達が所属する“2班”に入ってくる訳ですから怪しいにも程がある。
ところが“宗近刃紋”…この娘基本エロい事と斬る事しか考えてません
“王国同盟”新規メンバーですが余りの傾きぶりからリーダー直々に“自由にやって良いよ”と諦めモードの許可貰ってます。“恩人兼初恋相手”を探し出す為、正攻法で手っ取り早い方法を選んだだけです
基本脳筋な彼女は“何か隙が無く腕が立ちそうだ”という理由で転入初日から刻馬と壮絶な模擬戦をやらかし。同じ班となった美々子やイクミ。班のオマケキャラお調子者の誠十郎と交流。事情を知らないオマケのおかげで学生名簿を確認し“ヴィーゼル=針原理瑠”の潜入→自主退学の謎の顛末を知ります
その日の夜、暴走した挙げ句の任務失敗&更には“スリーエル”に殺された昔の仲間達の夢を見て落ち込む“ヴィーゼル”の前にノコノコ現れた刃紋。独断で学校侵入と情報収集を成功させた天然振りに“無言で突っ伏す”彼女の姿が……勿論この段階まで村&刻馬達襲撃の状況もそもそも何で“異空密儀教典の断章”集めてるのか興味も無いし知りません。
未だ見ぬ彼を想い(妄想です)見事なスケベ笑いと乙女モード(エロい意味で)繰り広げる“刃紋”に色々やり切れない想いを感じながらも“ヴィーゼル”の説得はどうにか成功。王国同盟リーダー“キング”の要望“刻馬達との伝手”を確保します。
…らぶこめが得意な作者の世界でシリアスモードやってたら露骨にへし折られます。主人公達みたいに“息抜きの合間にシリアス”やんないと白髪が生えるぞ理瑠。
【その日の夕方、読書訓練&魔法に対する嫌悪感克服の為“イクミのスカートに手突っ込んでた主人公”シリアスモードなのに何故か“エロゲ”のアレ風なのは普段のおこないが悪いから…勿論物影には家政婦もといメイド姿で心配する美々子が居ます…なに?このマヌケ空間】
前回書きそびれましたが人化した魔導書読む光景ってこんな感じです。相手の体温・息・匂いを感じながら魔法陣に手が…よほど相性が良くなければ悲惨な光景が誕生します。
※人化したら同性とか外見年齢差があり過ぎると……。
勿論普通に本に変化して読む事は出来ますがイクミの場合“もしかしたら大惨事の原因に?という不安感…記憶無いし”そんな理由で制服のスカートたくし上げて読ませようとします。
性的な知識は5歳児レベル(お風呂は必ず美々子と入る理由は胸触り放題女性としての知識習得です…たぶん)だから出来る訳ですが、自分で己自身を理解する事はそもそも不可能。勿論本もです。
迷宮誕生前後に人化可能な状態で封印。長年隠蔽されてた段階で怪しいのに“図書館迷宮顕現”の原因の可能性も有り。更には主人公の父親が頭目の怪しい魔導師結社“ダァト(ヘブライ語で「知識」の意)”による魔導書の加工等、疑惑は山ほどあります。覚悟して読まないと辛いのに何ラブシーンやっとんだ?となりますなぁ。
結局確保した“断章”も特訓の末漸く読めるようになった記述部分も空間を吹き飛ばしたり違う世界に侵入出来る“異空の扉”の“ほぼ同じ内容”のマニュアルだけ…魔導書ですから普通は他の魔法や知識の記述もある筈が…まるで金太郎アメ。
イクミには死んでも言えない記述も見つかります…そもそも1人の魔導師だけで異空密儀教典の使用は不可能。
魔法制御の為の道具=膨大な魔力を持つ人間“無限の杯”&膨大なデータを処理する人間“無数の仮面”母体の管理と胎児の加工方法。つまり人造魔導師製造ノウハウ。
奇しくも自分が産まれた理由を知った刻馬は内心の苦悩を何とかごまかしながらも悪夢となって苛む実験の恐怖に苦しんでいます。
小学生の頃、研究所の実験で刻馬は椅子に縛られた実験動物=同い年ぐらいのライブラリ・チルドレンの女の子を魔法で破壊する事を命じられます。元魔導師結社ダァトの重鎮で研究員“鳴海冴香”の独断でおこなわれた洗脳実験は無惨な結果に終わり。拷問によって重傷を負い生死の境をさまよった刻馬は後遺症で一部の記憶を無くしました。
自分が拷問の末、縛られた彼女を破壊したのか?未だ彼は思い出せません。
“実験で殺せと命じられた彼女に似ている…”
ところが“刃紋”を見た刻馬の取り乱した反応を美々子&イクミは思い切り勘違い“謎の美少女転校生”から刻馬を取り戻す為のお色気作戦を風呂場で相談します。が。結果的に主人公の社会的立場が見事に“鬼畜ハーレム野郎”となる展開はお見事です。
事実確認の為ホームルームの直後、朝駆けで“刃紋”に質問する場面で間に割り込み。“夕飯は中華だからチャイナドレス着ます”とコスプレ予告するナイスバディな“正妻”美々子。
※1巻で菱谷家消滅→九条家ではメイド姿で同居。それ以前から距離感ゼロの妙な主従関係と夫婦ぶり“衣食住だけでなく全ての事は彼女の絶対管理下にある事も”クラスメート全員周知の認識です。今回夜はエロい格好させている。と余計な尾鰭が付きました。
再チャレンジの休み時間。いきなり九条家で同居の事実と読書魔法を使いやすくする為今後は“スクール水着を着る”と公言する“居候”イクミ様。
※この告白まで周囲の認識は美々子ついでに刻馬と友人関係にあるミステリアスな魔導書の少女。クラスのマスコットでした。
…そりゃあ刃紋だけじゃなくクラスメート全員から
「いつか刺されるぞというか刺されろ!この人でなし!!」
と余計に事態はややこしい事に(笑)
※因みに異空密儀教典=イクミを読む際、魔法陣に触れる必要が有りますが彼女のソレは右太股の内側にあります。
※追記になりますが無機物の書物から人化あるいは獣化し行動や思考の自由。食事や入浴を経験すると戻る気がしないのは当たり前の話ですなあ。
微妙な行き違いで刃紋の刻馬に対する認識は“正体バレたら何されるかわからない”“チャンスがあれば切り捨てるべきな女の敵”となります。
誤解が解けて“実はあの時の少年・少女の正体が…”となるのは迷宮でガチの殺死合を繰り広げてからです。
【その頃王国同盟は図書館迷宮地下12階。赤い大地と赤い空が広がる不毛の地。かつて大勢の仲間が殺された場所。レジスタンス結成の場所に居ました。】
迷宮に取り込まれた人々と人化あるいは獣化した書物達。安全な地上を目指して生き延びた人間がリーダー含め既にいない為詳細は不明ですが最深部地下25階から仲間を集めつつ這い上がった人の末裔が彼等ライブラリ・チルドレン。
更には救援に来た筈の企業調査隊による魔導書目当ての大虐殺と生け贄狩りを生き延びたのは僅かです。
今現在も他のレジスタンス勢力や企業調査隊、特にスリーエルの実戦部隊“騎士団”との殺し合いは続き、憧れの地上は滅ぼすべき敵地に変わりました。“王国同盟”を設立したメンバーは最年長者でも16歳以下。親の顔も名前も知らない彼等はリーダー以外は偶々書物で覚えた名前を付けています。
身体の小さい“針原理瑠”の本名は“ヴィーゼル(イタチ)”名付け親は“キング”です。
彼女を慕う今では身長も胸のサイズも抜いた妹分“イオ”彼女に従う3つ目6本足の雄ライオン“フライディ”獣化した書物である彼の魔法陣は鬣の中に有ります。
肉弾戦に特化した身体の少年“ティタン”と赤いチャイナドレスにシニョン姿の娘“ミンユィン”は元占術書“易書”魔法陣は鎖骨に記されている為触って良いのはティタンだけです。
この場所まで辿り着けたのは子供ばかり40人。最古のメンバー・5人と1頭がここに集まった理由は“お墓参りと報告会”です。
キングの想い人“ラスク”の憧れだったお菓子ラスクを供えながら現状報告と今後の活動計画。既にレジスタンス勢力の大半を傘下に収めた彼等の目的は犠牲者を無視。書物による利益だけを享受し魔導士を道具として使い捨てる地上人への復讐。銃器や戦車等、地上勢力の兵器が無効化される“図書館迷宮の拡大”です
“ヴィーゼル”が集めた地上の情報から人化した異空密儀教典=“イクミ”の情報と彼女の魔法“異空の扉”を制御して見せた“九条刻馬”の存在を知った“キング”はある確信から彼等との直接交渉を決断します。
※ここ迄読んでお気付きでしょうがシリアスとらぶこめのギャップは普通に酷い物語です。売れなかった失敗作ですからご容赦下さい。
チャンスは学校の探索実習日。“ヴィーゼル”は空間転移の罠を準備し“刃紋”に協力を依頼。
当日まんまと罠に引っかかった2班・刻馬.美々子.イクミ.誠十郎そして刃紋は今まで到達した事が無い階層8階に飛ばされます……が村との交流特に前巻で“イクミに胸もまれまくった巨乳女戦士(元戦記物語だが食事描写が多かったから料理好き)”の影響で迷宮生物の調理法や水の確保をマスターしていた彼等は“活き活きとサバイバル生活”クマサイズの角狼や肉食のダチョウ、大型犬サイズのネズミの群れすら仕留め美味しくいただかれる為、全く追い込まれる気配がありません。
更には“刃紋”がライブラリ・チルドレンである事も刻馬と美々子にしっかりバレてました。
※ここら辺りの描写は小説でどうぞ誠十郎をエサに刻馬が狩り美々子が調理イクミがタルタルソースのチューブ片手に美味しくいただきます。将来の夫の為特訓した“究極のカエル料理=姿焼きザクロソースかけ”が密かな自慢だった刃紋のプライドもズタズタになります。多分泣いて喜ぶからぜひ食わせましょう(笑)
逆に追い込まれた刃紋は隙をついて刻馬に一騎打ちを挑みます。結果刻馬の剣は真っ二つ。誤解が解け事実を知った刃紋はいきなりその場で脱衣。危うく主人公の貞操も終わるとこでした。
以降ワンコキャラと化した“刃紋”は刻馬を“お館様”美々子を“奥方様”イクミを“側室様”と慕い自らも“側室”に加わるべく楽しいサバイバル生活に参加します。
※因みに折れた刻馬の大剣はめでたくフライパン代わりに活用されます。
※メンバーの中で一番感が良い誠十郎は高評価書物ゲットする能力は最強です。この時確保した“ハッカー小説”が伏線になるとは…当時リアルタイムで読んでた私も忘れてました。このシーンで拾ってたのね(笑)
…罠にかかって数日間。“刃紋”からの連絡が無い事に業を煮やした“ヴィーゼル”刻馬達が迷宮生活エンジョイしてる上に再開した刃紋から開口一番。
「あ、先輩。あたし王国同盟辞めますので」
緊迫感ゼロのらぶこめ描写に無言で崩れ落ちるヴィーゼルの姿が……何とか王国同盟リーダー“キング”との会見取り付けた彼女に最早戦意は有りませんでした。
【王国同盟リーダー・通称キングの正体と16年前の惨劇の真相は…】
12階層で待ち構えていた王国同盟リーダー通称“キング”彼の本名は“九条マルクト”刻馬の腹違いの弟だった。
再会早々“想い人が見つかったから王国同盟辞めます”とやらかす“刃紋”を祝福しつつ16年前の惨劇“図書館迷宮顕現化”の真相。彼等がどうして地上と対立する事になったのか怒涛の展開が待っていました。
無限の知識を独占する為に何千年も続いていた魔術結社ダァト。“異空密儀教典”を手に入れた彼等は魔力制御の為に“無限の杯”コクマーと“無数の仮面”マルクトを製造。彼等を使い図書館迷宮を召喚する筈が結社は暴走。騙されて“断章”を持たされた10名以上の魔導士と多数の市民を生け贄に図書館迷宮顕現化がおこなわれた事と王国同盟設立の原因となった虐殺事件。
未回収の“断章”は 迷宮内で暴走する可能性があり刻馬とイクミの協力が不可欠な事。他にも様々な謎や疑問は有りますが一旦休戦。
王国同盟と刻馬達は8階層で“竜”に成りかけている“断章”を取り押さえる為、共同戦線を展開。
総勢な戦闘&精神攻撃でボロボロにされた末に“異空の扉”でかろうじて勝利します。
地上への憎悪を未だ克服出来ない“マルクト”と刻馬の決着は尽きませんがどちらも戦う気力は残っておらず。休戦状態のまま物語は最終巻に続きます。
ところで今回のダイジェスト禁止→特定出版社の作品排除には呆れています。
読者や書き手を巻き込んだ混乱起こした段階でどちらの側の会社経営も人気も簡単に傾きますよ。実体験ですけどね。




