能面検事 18年
2023年5/27〜5/28タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿
読んでて連想したのが中山七里先生の御子柴弁護士シリーズの原点でもある"神戸連続児童殺傷事件 1997年2月〜5月"の捜査資料と証拠品の廃棄 大阪地検や東京地検の許可を得ないまま担当者のイデオロギーとやらで廃棄された其れは一体何の目的で? 多分此れから色々明らかになれば良いなと思いつつ
【 被疑者に踊らされ被害者を救えなかった過去の取り返しのつかない失態を悔やみ どれだけ上の立場からで有ろうが圧力にも屈せず 同僚だろうが其れなりに仲良くしないといけない警察関係者だろうが誰に何と言われ忌避されようが無表情 その鉄面皮振りからどんなイキり犯罪者で有ろうが罪状認否に関する聴取面談で怯え心折れる不破俊太郎 影で上司や同僚からも《能面》と揶揄される大阪地検1級検事が敵に回したのは大阪府警の捜査官と全上層部 その低い検挙率と不祥事の多さから地元の住民に現実世界でも嫌われてる云々描いた物語 】
★勿論本作は徹頭徹尾フィクションですが 関西人は元々官憲も役人も嫌うからねぇ(苦笑) 権威主義者なら嫌われて当たり前ですが
日本 ミステリー文学小説
中山七里 著
光文社 雑誌 小説宝石 2017年1月号〜2017年10月号
2018年光文社刊 2020年光文社文庫化
❖能面検事シリーズ第1弾
2025年テレビ東京系列でドラマ化
令和5年5月27日 私自身常々自戒してるけど、人はそう卑下する程愚かではないがさりとて一を聞いて十を知るような誰も彼もが優れた洞察力を持っている訳でもない 実はアニメ始まるまで全く注目してなかった "推しの子" にて雑誌連載当時に共演者のみならず番組製作スタッフに自称番組ファンすら事件後も見て見ぬ振りだった故 木村花さん をもしかしたらこうやって救えたんじゃ無いかと怒りを作品に変えぶち撒けたエピソードがアニメで放映され 登場人物たちの活躍に何か救われた様な気分を感じたけど そんな物語が気に入らないどころかSNSを使った陰鬱なリンチによる自殺強要の事実を無かったことにしたい勢力が世の中にまだ一定数おめおめと生き恥晒してるようでね 少しムカついてます
反社組織Colab代表な仁藤夢乃との繋がり見てても丸分かりでしょうが 他人に言われるがまま操られ失言重ね、どうも可哀想な母親役に耽溺してる木村某さんも大概だけど 御年48歳、曲がりなりにも大勢の役者さんや声優さんに其れがアニメなら製作スタッフの纏め役も熟さない立場の人間が 事もあろうに自身の顧客をキモヲタ呼ばわりした挙げ句、やれこのアニメの放映止めろだの表現や思想信条の自由を全否定 結果またしても反論者脅し付けた挙げ句Twitter凍結食らったのがイキり発言で業界に居場所無い山本寛(元監督) まぁこのサイトのエッセイランキング見てるとそんな他罰主義者なアホウは山程居ますけどさ 曲がりなりにも社会人やってるなら自分の無責任な発言が他人を傷付けるかもなんて配慮ぐらいは考えなよ 誰も彼もが貴方を甘やかしたりちやほやする訳じゃ無いんだぜ
誰もが絶賛し納得する創作物なんて どんなAIソフトやハード駆使しようが天才的な才能持つ個人ですら生み出せない 特にエログロ絡みの其れに関しては癖も有るし刺激も強過ぎる だからってたかが貴方如きが他所様に其れを見せるな公開するなって喚く権利は何処にも無いんだよ 私は女性で未成年だから心底耐えられない? ならば目を背け耳を塞ぎそんなモノから距離を置いたら如何かな(怒) 私はリーマン時代に会社広報の仕事付いてたから やれ地元の農家産野菜には青虫付くかも知れないから安全な中共製の冷凍野菜使えだとか 自身の海外旅行費稼ぐため御社のTシャツ転売するためタダで寄越せ 私は女性でか弱いから生活大変なんだと応接室で泣き喚く自称被害者様のクレーム対応やってたからもういい加減うんざりなんだよ 気に入らないなら見るな読むな 此れは貴方のためだけに綴られた物語では無いし世の中は貴方のために或る訳じゃない。
【 で……今回紹介する中山七里先生紹介通算27作目のこの作品ですが ストーリーは面白かったんだけど肝心要な能面検事をどう評価し説明したものか思いっ切り悩む事に なんつーか無表情な上に言葉も足りず初対面な読者に物凄く取っ付き難いキャラクターだからストーリー再構成するに辺り数日間悩む事になったんだけどアレです 鬼滅の刃に出て来る物凄く頭可笑しい鍛冶師の鋼鐡塚蛍みたいな輩かと あっちは火男の面と精神安定剤の代わりに笠に大量の風鈴ぶら下げてますが令和の時代に其れやったら単なる不審者ですので此方は徹頭徹尾無表情 常にブチ切れモードなのは元からの性格かと 】
★検察官のお仕事について詳しくは政府広報を 主な仕事は逮捕勾留された被疑者に被害者やその遺族と遣り取りし捜査 相応の求刑を決め提示する訳ですが裁判により罪が減じられたりまた増える場合も有ります。
「 君の様な事務官は要らん。出ていきたまえ 」 2016年3月下旬、研修期間終え配属されたばかりな初対面の部下 惣領美晴検察補佐官をいきなり罵倒するのは大阪地検1級検事の不破俊太郎 其れは難関試験を突破し厳しい研修でも其れなりに成果示したものの トレーナー役の仁科睦美総務課長からも感情が顔に出やすいとかリトマス試験紙呼ばわりされる彼女の将来を色々危惧してる自身にも他人にも極めて厳しいこの偏屈者な能面検事なりの叱咤激励であり警告。 被疑者のみならず担当裁判官や捜査資料の遣り取りで其れなりに友好関係結ばないと碌な目に合わないと分かっている筈の所轄署刑事達や職場の上司同僚にすら嫌われても構わないとする超然的な態度 怒るか心折れるかする筈だった美晴が平然と言い返した事で暫定的に受け入れられた主人公が最初に担当する事件は 8年前に出所し半ば引きこもり状態の幼女誘拐監禁事件の前科持つ被疑者 八木沢孝仁32歳
自他共にペドフィリアな性的嗜好を公言する八木沢の容疑は幼女 滝本留美8歳の殺害 現場の公園で見付かった様々な遺留物や足跡 崩されたアリバイと関係者の証言など状況証拠から言い逃れが不可能な筈の被疑者は何故か殺害を否認 担当刑事から提出された事件報告書から美晴は被疑者に露骨な嫌悪感を抱くものの能面検事だけは見抜いていた 被疑者逮捕送検は半ば世論やマスコミに先入観を植付けられた捜査官達の見込み逮捕でしか無いことを
プロローグにあたるこのエピソードで描かれるのは性的嗜好が気持ち悪いと罵られ家族からも社会からも忌避される人生歩む前科者に対する偏見と思い込みの怖さに 自我が芽生える前の子供が仕出かす残虐性 どうせ此れからも碌な未来が存在しない被疑者は自身が例え冤罪の末に無期懲役 或いは刑場の露と消えることになっても真犯人を庇うため そして真犯人は自身が幾ら罵られても心折れなかったが 発言の意味すら分からぬ幼女に八木沢をロリコンと罵られたが故に1線を踏み越えた真相が明らかとなるが不可解な謎は残される 事件の証拠品を詰めた大正署のダンボール箱から抜かれた決定的な物的証拠 担当刑事等が未だ紛失の事実に気付かないどころか不破検事を逆恨みする様に怒りを抑えきれない美晴 なんだかんだと破れ鍋に綴じ蓋なコンビの活躍は此処から始まる。
民間企業とは比較にならない高給貰える官僚を羨む者は多分私だけに限った話じゃ無いかも知れないが その職場環境はブラック企業の比じゃない 休日出勤に徹夜仕事も当たり前だけど労基が動く民間企業と違い 検察官や検察補佐官になったらまともな休みなんて存在しない 此れが自衛官や消防士だったら殉職は年1度慰霊祭が開催されるけど省庁で過労でぶっ倒れた輩には無能のレッテルが貼られるだけ ちなみに美晴の直属上司な能面検事はそのプライベートすら明かさない徹底的な秘密主義者 本日初件の案件は数日前の4月15日、西成区岸里のアパートで発生したストーカー殺人 被害者となったのは部屋の主 須磨菜摘25歳と同居人男性の楠葉峰隆34歳 致命傷となった傷跡と容疑者が愛用するその兇器の遺留物が決め手となり逮捕されたのは菜摘に付き纏っていた谷田貝聡35歳
前回の事件同様、被疑者は付き纏いの末に相手をナイフで傷物にした前科持ち だが報道機関が連日連夜や新聞雑誌にワイドショーで大騒ぎする中でも被疑者は犯行を否認 特に立件に辺り厄介だったのは肝心要の証拠品を含む遺留物や捜査資料を収めたダンボールから様々な証拠が抜かれていた事実 そんなモノが無くても状況証拠は明らかだし世論は容疑者を刑務所へ送れと騒いでる 高圧的な態度を崩さない所轄署に乗り込み隠蔽続ける証拠品の紛失を挙げたのは不破検事達
「 公務員は平気で嘘を吐く 帰属する組織に良かれと思って……以下略 」
資料を紛失し隠蔽していたのは西成署上層部だけではなかった 能面検事に追い詰められる形で明らかとなったのは大阪府警管轄下の所轄署全てで常態化していた捜査資料の紛失とその隠蔽 件数は府警上層部が明らかにしただけでも軽く200件は越える 懲戒免職は4人で其れ以外にも減給や停職処分を受ける者だけでも軽く72人 その多くは処分明けに自ら辞表を提出することになるだろう そんな最中でも頑なに被疑者谷田貝の立件と裁判所送致を認めない不破検事に対する大阪地検上層部に府警や所轄署の尊敬する上司に泥塗られたと逆恨み顕にする捜査官達 四面楚歌に追い込まれた主人公達に味方するのは美晴や能面検事の理解者でもある仁科総務課長や隠蔽命じられ内心怒りを封じ込められていた裏方仕事やってる面々ばかり なおマスコミや世論は騒いでばかりで全くアテにならないのは言うまでもない
東京地検の前途有望なエリートだった不破検事を能面検事に変えさせた致命的な捜査ミスとは何だったのか 仁科総務課長の調べで明らかになる陰惨な過去 執拗な資料閲覧と所轄署の協力得ないまま続ける地廻り捜査で例によって不破検事だけが西成区ストーカー殺人の真相へ辿り着くが 府警本部前に待ち伏せていた何者かによる銃撃による口封じで美晴庇い撃たれたのは不破検事 またしても大阪府警の権威を失墜させかねない不祥事に府警上層部や大阪地検上層部が右往左往する中 奇跡的に意識を取り戻した能面検事は美晴検事補佐官に介添えして貰いながら真犯人を追い詰め 彼の主導で行われた証拠品の廃棄処分の胸糞悪いその目的を明らかにした
❖溜まる一方な捜査資料を何故電子化出来ないのか……ぶっちゃけるとデータ化したら何もかも簡単に改竄出来るから 確か海外TVドラマのXファイルやコールド・ケースでもそんな描写有ったけど箱詰めされた資料閲覧は其れはそれで探し出すのが大変だけどそんな事情が有る訳です




