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翼がなくても 17年

2023年10/17〜10/19タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割込み投稿

【 陸上200m走で日本代表選手としてオリンピックに出て名を残したい 何もかも投げ捨てただひたすらに夢を追い続ける……有る意味我欲に塗れた陽キャラだからこそ"人でなし(アスリート)"と成り果てたヒロイン市ノ瀬(いちのせ)沙良(さら)を泥濘に叩き落としたのは 本当に人生のドン底に陥った時ですら見向きもされなかった元幼馴染み相楽(さがら)奏輔(たいすけ) 故意に引き起こされた交通犯罪に関して何処までも罰則規定が抜け穴だらけとなったままな日本の道路交通法の悪法さ加減とか 今作が出版社超えて初対決となる犬養隼人警部補vs御子柴礼司弁護士の絡むミステリーが目玉な物語 】


★多分視野が何処までも狭いヒロインに嫌悪感すら抱くお客様が滅茶苦茶多いと思いますが ぶっちゃけ賞味期限が短いアイドルやアスリート稼業なんて大概人でなしばかりです だから碌な死に方しない訳だ(苦笑)


日本 ミステリー文学小説

中山(なかやま)七里(しちり)

2017年 双葉社 刊 2019年 双葉社文庫化

❖書き下ろしだけど有る意味2シリーズのスピンオフ

実は"七色の毒"に書き下ろした短編のリメイクでもあるし


 令和5年10月18日 銀行で缶詰め状態で色々手続き終えた後、始まったのはNISA制度なる投資信託のお勧め………… 此れから来年度の固定資産税支払いだの健康保険料請求だの色々忙しいから年6万程度の投資で年4万は儲かると甘言並べる増税クソ眼鏡(勿論担当者はそんな渾名で呼ばないけど)と財務省がアメ公に言われるがまま日本に持ち込もうとしてるマネーゲームとは名ばかりのギャンブルなんかに現抜かす暇は無い 庭仕事か此処で僅かなお客様の反応目当てに文章書いてるよ(苦笑) もう暫くは他人に会いたくないと思うぐらいには精根尽き果てました 大量に貰った年金申込みだの投資信託プランの書類は暫く見たくも無いです だいたいこちとら朝から定期検診でごっそり血抜かれ眠いし 志村けんさんのコントに出てきそうなヨボヨボの医者から有り難いけど途中で心肺停止しそうな立ち振舞いに心の中でツッコミ入れつつ健康相談終えて二戦目だからもうボロボロで と言う訳で気分転換も兼ねてこんな作品紹介と時事ネタ絡めた前振りでも書かせて下さいな


本年度4月からスタートした改正道路交通法 あまりに予想通りだったから嘲笑う気にもなれないけど、案の定中国の手先やってる企業とパヨクお勧めな電動自転車及び電動キックボードによる人身事故に道路交通法違反は倍々ゲームの様相となり 特に無免許だろうが未成年であっても金さえ有ればNET通販で簡単に入手可能な車両の暴走問題はかなり深刻に 7月から慌てて法令追加して原付免許とナンバープレート必須でヘルメットに道路交通法遵守の路側帯走行が最低限のマナーの筈なのに 説明されなかったとプレート無しのノーヘルで歩道乗入れ暴走させ人跳ねたり転倒事故やらかして死んだり不具になったりともう滅茶苦茶 煽り運転による死亡事故が多発した結果、漸く2007年に導入された危険運転致死傷罪/未熟運転致死傷罪適用しようにも、あまりにも判例少ないものだから車使い意図的に轢き殺した事例であろうが精々懲役5年〜8年の不定期刑 衝動的に刃物で人殺すより滅茶苦茶軽い判決出るのは当たり前となっており無免許運転や飲酒運転にスピード違反の末に集団登校してる子供轢き殺しても殺人罪は適用されないんだよ


その昔、自宅前の狭い道を制限速度ガン無視して行き交う大型トラックに危うく子供轢き殺されそうになった恐怖体験を元にスティーブン・キングが執筆したホラー小説"ペット・セマタリー"がそうであったように海外でもこの手の無敵の人に対しては 自動車メーカーの露骨なロビー活動(政治献金名目だけど実情は賄賂)が邪魔して中々取り締る法律が執行されない だからって敢えて日本も其れを遵守するのはどうなのさ? 他にも書籍版出版当時はバラエティ番組やスポーツ番組でも冷や飯喰らいだった障害者スポーツに纏わるスポンサー確保の難しさとか無意識下の偏見 この頃漸く画期的なデザインが登場した陸上競技用の義足ネタ等、色々盛り込んでます なお謎解きと御子柴礼司弁護士vs犬養隼人警部補の対立や駆け引きはあくまでも今回オマケ どう考えても今回噛ませ犬と化した警視庁捜査一課麻生班の面々には謹んでご冥福を 流石に相手が悪過ぎた(苦笑) 



【 本編でほんのさわりだけ浅草署交通課の柏葉刑事との会話で語られた無敵の人が起こした悪質な交通死亡&傷害事案は 平成24年4月23日朝8時前に起きた亀岡市暴走事故 京都府道402号線の歩道を保護者や教師等と集団登校していた小学生の列に居眠り運転で突っ込んだのは以前から飲酒運転や暴走行為を繰り返していたアウトロー気取りの未成年者達6名が乗ったライトバン 時速150kmで10名が撥ね飛ばされ保護者1名(なお胎児も助からなかった)と児童2名が即死 事故車所有してた大学生は懲役6ヶ月で執行猶予3年 居眠り運転で実質4名轢き殺し7名に一生障害残る大怪我負わせた未成年者は懲役5〜8年の不定期刑 無関係者装った未成年者は児童相談所送りとなり残る3名は不起訴扱い 賠償請求は加害者が未成年で無免許運転だったから裁判官判断で思いっ切り減額され11名分で合わせて1500万 勿論全額支払いは未だ実現されてすら居ない 】


★なおかなり胸糞悪い後日談がSNSで被害者家族に加えられた陰湿な嫌がらせ 被害者や加害者サイドとも全く無関係な福島県の高校1年生が名誉毀損で訴えられてるが其奴がその後どんな惨めな人生送ったのかは調べられなかった


 地位も出自も民族も宗教すら関係なく ただ己の運動能力だけで世界の頂点を極め歴史に名を刻むオリンピックの日本代表選手になる。 インターハイで優勝直後に西端化成のスカウト受ける形で実業団に所属し早2年、がむしゃらに夢だけを追い求めるアスリート=市ノ瀬(いちのせ)沙良(さら)にとって幼稚園の頃からの幼馴染みでしかない隣人の相楽(さがら)泰輔(たいすけ)は単なる人生の負け犬 相楽家の没落の切っ掛けは泰輔の父親が会社の金を使い込み自殺した事が始まりで 以降幼馴染みとその母親がどんなに苦しもうが興味は皆無 元々他人を蹴落とすことで這い上がって来た沙良(ヒロイン)の日常は常に競争 そんな振る舞いが幼馴染みからはどう見えるのか考えだにした事もない


翌朝出勤途中の沙良は暴走するライトバンに故意に撥ね飛ばされ左脚切断 加害者となったのは泰輔 交渉に弁護士を立て謝罪にも弁解にも応じようとしない相楽母子に沙良は怒りを顕にするも、泰輔(被疑者)は無免許運転で事故を起こしたがために危険運転致死傷罪の適用外となり よりにもよって相楽家自体が高額の弁護費用が掛かる御子柴(みこしば)礼司(れいじ)弁護士を雇い入れたことで破産申請が通り賠償請求も無効となる 其れまでのチヤホヤ振りを掌返し、走らなければ実業団に居る資格は無いと西端化成は沙良をチームから退団させるのみならず会社からも自主退職を求められた そんな最中、裁判後もそのまま自宅に引き籠もっていた泰輔が何者かの手に掛かり殺害され 退職に追い込まれ貧窮している筈の沙良は何者かの支援受ける形で陸上競技用の高額高品質の義足を制作する零細企業・舘野(たての)製作所のオーナー兼技師と共にパラリンピックの出場権を掴むため二人三脚での再出発 退職金が支払われるのは早くても3ヶ月後 元々競技優先で実家暮らしでもギリギリの生活だった彼女は何処からその資金を工面したのか


未だ容疑者不明のまま凶器すら見付からない殺人事件 端から怨恨の線を疑う警視庁捜査一課麻生班は重要参考人として市ノ瀬家の人々をマークするも勤め人の父輝夫(てるお)も娘のリハビリに一喜一憂するその母利津子(りつこ)もアリバイと数々の物的証拠から呆気無く除外され 被害者に殺意すら抱いている沙良(ヒロイン)は当時歩くことすらままならず そもそも隣近所とのプライバシー空間なんざ何処にも無い浅草の下町で 深夜で有ろうが誰にも見咎められずに二階建ての家の壁をヤモリの様に攀じ登り空いた窓から被害者宅に潜入 一階には被害者の母親が寝泊まりしてる状態で気付かれずに相手の心臓一突きにして再び脱出する事が可能なのか? 彼女は何か嘘を付いている アスリートやいきなり不具者となった沙良に妙な偏見や先入観を抱く犬養(いぬかい)隼人(はやと)警部補と高千穂(たかちほ)明日香(あすか)巡査部長は沙良(ヒロイン)に揺さぶりかけるがヒロインは頑なに口を閉ざし 少なくとも五千万以上の現金融資を続ける支援者の正体すらも明かそうとはしない やがて明らかとなる被害者が契約変更し多額の受取金を託した相手は御子柴(みこしば)弁護士で有る事実が判明


よりにもよって彼奴かよ……とある事件で散々な目に合わされた麻生班長がドン引きする中 意気揚々と悪徳弁護士(笑)の貧相な事務所に乗り込んだ犬養と明日香だったが 始めての対決は犬養側が色々捜査情報を逆に引き出される形で大惨敗 相手が男性なら必ずその嘘を見破ってきた犬養警部補にとってずっとポーカーフェイスな御子柴弁護士は非常勤講師となったあのずっと笑顔で毒吐きまくる作家刑事とどっこいどっこいな手強い相手 特に御子柴弁護士相手に端から喧嘩腰だった明日香は捜査官としてのプライドのみならず視野の狭さや人としての器の狭量さ加減に至るまで徹底的に叩き潰される事になる なお今回出落ち出演の秘書 日下部(くさかべ)洋子(ようこ)と刑事コンビの遣り取りは本作唯一の癒し枠 まぁ此れ迄、御子柴弁護士ドン引きさせ此奴に喧嘩売るのは絶対駄目だと思い知らされたのはピアニストの岬洋介と元依頼人の娘な津田倫子ぐらいだしなぁ 


沙良視点で描かれるメインストーリーには彼女の苦闘や努力を付け焼刃でしか無いと敵意剥き出しにするパラリンピック目指すアスリート多岐川(たきがわ)早苗(さなえ)が立ちはだかる 今迄の義足では此れ以上記録を伸ばせない アメリカ人で湾岸戦争を始め数多くの戦傷者の義肢や義足を作ってきた競技用義足制作の先駆者デビット・カーターの滞在先に乗り込み強引な直談判 競技者同士が己の肉体と運動能力で鎬を削る通常の陸上競技と違ってパラリンピックは選手と其れを支援する義肢&義足技師や人体工学の専門家のチームワークで成り立つモノ デビットから紹介された東大の鬼怒川教授や生産技術研究場の小岩井所長等、多くの人々を巻き込みながらただがむしゃらに多岐川に挑み障害者スポーツの新記録更新目指す沙良には既に片足奪った幼馴染みに対する恨みすら無い 明日香を使い情報収集 とある手段で漸く相楽泰輔殺人事件の真相に辿り着いた犬養警部補は答え合わせを兼ねて御子柴弁護士と再び対峙 此処で漸く何故そしてどんな手段で泰輔が殺されたのか明らかになるが実の所、其れは沙良や彼女を容疑者ではなく只1人のアスリートとして認知している人々には瑣末事 真相を知りまた辿り着いた関係者が被害者と加害者の名誉のため口を噤み続ける以上この事件は解決してはいけないのかも知れない


相楽泰輔の犯した犯罪とその罪滅ぼしはあまりにも浅はかだった 幼馴染みが彼女の身体と心に与えたダメージやその贖罪行為すらはっきり言って無駄だったと御子柴弁護士はバッサリ切り捨てる 例え翼が無くとも、きっと彼女は無理にでも飛び立つだろう 何処までも諦めの悪い人間を押し留めることなんて誰にも出来ないのだから 



❖世の中には自身の生命財産のみならず家族や周囲の無関係な人間を巻き込んでまでもただひたすらに前向きに夢を追い続ける本当に厄介な陽キャラが実在します 其れをヒロインと褒め称えるか自我に塗れ何もかも地獄の底へ叩き落とす人でなしと捉えるかは当人次第 多分映像化したら滅茶苦茶嫌われそうな今作のヒロイン=沙良はどっち側に見えますか?

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