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ヒポクラテスの誓い 15年

2022年12/26〜12/28 タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿

【 「あなた死体は、お好き?」文字通り飼い殺し状態から抜け出すため法医学の臨床研修の門を叩く事になった栂野(つがの)真琴(まこと)を振り回すのは 昭和の頑固職人みたいな光崎(みつざき)東次郎(とうじろう)教授筆頭に 解剖大好きなキャシー・ペンドルトン准教授等々一癖も二癖もある面々と 色々有ってそこそこ出来る刑事になりつつ有る古手川(こてがわ)和也(かずや)巡査部長に相変わらず頑固親父な渡瀬警部補 毒気は抑え目に割と軽めにトントン拍子で進んで行くけど やっぱりオチは結構強烈なので要注意 】


★なお ヒポクラテスの誓い とは ナイチンゲール誓詞 同様、日本の医療従事者が必ず頭に叩き込まれるモラル


英題:THE HIPPOCRATIC OATH

日本 ミステリー小説

中山(なかやま)七里(しちり)

祥伝社雑誌 小説NON 2014年2月〜12月号掲載

2015年書籍化 2016年文庫化

浦和医大法医学教室シリーズ 第1弾

TVドラマは 2016年 WOWOW 日曜オリジナルドラマにて放映 全5話

❖キャストが大概アレなので……多分私は見ません


 令和4年12月26日 先月の今頃まで中山(なかやま)七里(しちり)先生の名前どころか映画化されたりドラマ化された其れも全く見た経験皆無なニワカな私ですが………… ちゃんと本屋で定価で購入&並んで無かったから馴染みの古本屋をドサ回りする形で掻き集めたのは大凡20冊 本読み耽りながら睡眠時間削りつつ他の作品も見聞きし執筆投稿続けてたらクリスマス終わってたわ(苦笑) なお今日も我慢出来なかったから "毒島刑事最後の事件 22年" 購入し読み終えた所です 流石に今ネタバレ上等で書いたら怒られるので其れなりに時間置き熟成させてから紹介しようと思います。 こんな感じで特定作家さん追い掛けたのは 菊地秀行先生以来かも 笹本祐一先生は 妖精作戦シリーズ 以降は全作品をリアルタイムで追い掛けてたもんなぁ


その内レンタル店回り映画化された其れも借りて見たいとは思っていますが先ずは原作小説読ませてね なお本州辺りでは普通に出回ってると思われるテレビドラマの方は端から視聴諦めてます 此方の大手レンタル店は未だ誰が借りてるのか想像すらつかない○流とか□流ドラマ最優先 海外ドラマどころか右翼的だと嫌がらせ入ったらしく 坂の上の雲 すらラインナップから外されてるし ディズニー映画は尚更お呼びじゃない せめてBS辺りで再放送してくれれば見る機会も得られるのだけれど あっちもメインは改造人間ばかりの○流ドラマが沢山流されてていい加減ウザい 一応有料チャンネルも考えてますが投資金額の元取れるのか? 大量に並んでるあの国のドラマ見たいと押し切られる可能性大だし未だ結論は出せません 


雑誌連載で1話完結形式のシリーズ第1弾 表向きは単位稼ぎ開業医になるために法医学教室に潜り込んだヒロインは精神的に散々叩きのめされる事になる 元々生きている患者では無く 生きている死体を調べ無念の最後遂げた彼等が身体に残した手掛かりを見つけ出すのが法医学だと言われても 解剖実習用の殆どマネキン同然な其れと違い飛沫/接触感染やら腐敗ガスの危険性に加え色々有るから下手なグロ描写よりどぎつい場面満載 場合によってはついさっきまで生きてた相手を開く訳だから罪悪感も…… なんて物語だけど私の場合そこそこお世話になった経験が あまり詳しく此処に書き残すのも身バレする可能性が有るので勘弁を とは言え死後硬直の過程も司法解剖終えて戻された遺体を家まで送り届け葬儀に火葬と納骨まで立ち会った経験も有るよとだけ書いときます だから死体は単なるモノだと割り切れるのだけれど普通はそうでも無いらしいと変な感傷抱くことになりました



【 なお、予算の都合と昔から変わらない人材不足 そもそも演技に携わる役者育成が志願者自身が如何に身を捧げるかに頼らざるお得ない芸能界のあれやこれに 今更無関係な第三者がどうこう抜かす気は有りませんが出来りゃこのシリーズ含め中山七里作品はアニメで見たかったなと思います とかく邦画もドラマもレンタルのみならずあれだけチャンネル有る筈のBS放送でも誰かが不祥事とか不倫云々で永遠に見れなくなる事例が多過ぎる 特にバイオレンスやグロにエロ描写入ってると此処のエッセイ欄みたいにヒステリックに騒ぐ輩が滅茶苦茶増えた 】


★スーパーマンが黒人だったり同性愛者じゃ無いと駄目な欧米みたいにはなって欲しく無いな本当に にしても私学生だからアダルト広告(調べりゃ分かるだろうが此処には元々そんなモノは無い それっぽく見せてるだけだよアレ)を規制しろ? 匿名で投稿してる君が本当に未成年だと誰が証明してくれるのさ エッセイ欄は朝日新聞の毒者投稿欄でも昔のTwitterでも無いぞ阿呆



■1.生者と死者


❖此れ含め法医学教室シリーズ読み終えた数日後に埼玉の新興住宅地で斧使った1家3人殺し…… ずっと被害者付け狙ってた引き篭もりな実行犯逮捕されたばかりで犯行動機は未だ不明だけど なんとも言えない嫌な気分です。


 2011年11月の浦和医大法医学教室 此れ書いてる私みたいに月1の定期検診で通院してると一目瞭然だけど 日本中の何処の病院も開業医に研修医そして看護師だろうが押し掛けて来る患者の数に比べると圧倒的に医療従事者の数は不足気味 特にTPO関係無しで警察から持ち込まれる司法解剖に携わる法医学はその見返りと背負うリスクも含め職場環境は下手なブラック企業営業職の比じゃ無い 臨床研修長の津久場(つくば)公人(きみと)教授の紹介で腑分け屋と陰口叩かれる光崎(みつざき)東次郎(とうじろう)教授の教室に飛び込んだもののけんもほろろに追い出されそうになっていた研修医 栂野(つがの)真琴(まこと)を庇ったのは 折からの人手不足でカリキュラムが進まないと半ばキレ掛かってたキャシー・ペンドルトン准教授


折からタイミング良く掛かって来た電話により覚悟決める暇も無いまま光崎やキャシーと共に遺体引き取りに初陣へ 応援要請したのは検視官の国木田警部補の見立てに違和感抱いた埼玉県警捜査一課の刑事 古手川(こてがわ)和也(かずや)巡査部長 河川敷で見付かった遺体は地元で建設会社経営する嶺岸透(みねぎしとおる)54歳 発見状況と所持品から泥酔しそのまま凍死した可能性が明らかだったが 古手川刑事が違和感抱いたのはその立場とは明らかに場違いな安物の焼酎を抱えていた事 かなりえげつない初めての司法解剖シーンを真琴(ヒロイン)と共に追体験しつつ明らかとなったのは 患者が昏倒した理由が睡眠薬とアルコールの大量接種だったこと 通院記録から判明したのだが付き合い程度ならともかく飲むだけで体調崩す被害者が安酒煽る理由が何処にも見当たらないし遺留品から昏倒した場所は別で敢えて凍死させるため河川敷に放置されていたことが判明する 


突破口となったのは遺体から見付かったサイネリアの花粉 たかが50万の借金のために幼馴染を殺したのかと責められた犯人 瀬川(せがわ)林蔵(りんぞう) もう1人の容疑者として捜査員にマークされていた宇都宮(うつのみや)俊夫(としお)と共に小学生の頃から中学校を卒業するまで峰岸を虐めの対象にしていた瀬川が衝動的に被害者を殺してしまった些細な切っ掛けとは? なおまんま女版古手川(でもしか刑事)だった真琴(ヒロイン)と古手川刑事の初対面は最悪だったらしいのだが鈍さと打たれ強さの類似性は殆ど兄妹な辺りが笑いを誘います 



■2.加害者と被害者


❖逆走に信号無視、果ては酔っ払い運転 交通ルール守れないケダモノ以下な阿呆のせいで道交法が変わり令和5年4月1日より自転車もヘルメット着用義務化 今のところ義務無い三輪(トライク)も今後どうなるやら 貰い事故で痛感したけど安全運転してても事故に巻き込まれる事は多々有ります 車載カメラは必須です なお書籍&文庫版出版当時は自転車は歩道走らないと違反でした 多分新しいバージョンでは修正されてるかな


 『 あの…… そこは解剖してくれるとこですか? 』法医学教室に掛かって来た妙な依頼要請 偶々受話器取った見習い医師(栂野真琴)を戸惑わせたのは 父親の無罪を証明したい娘 篠田(しのだ)凪沙(なぎさ)9歳からのSOS電話 話だけ聞くなら無料(ただ)だからと半ばキャシー准教授に背中押される形で事故処理担当してる大宮東警察署で出食わしたのは此処には居ない筈の古手川刑事 憮然としている彼も光崎教授の依頼で司法解剖の許可取り付けるため大宮東署を訪れていた 自転車で反対車線に飛び出し塾講師 篠田雄作(ゆうさく)の車にぶつかり死亡したのは 栗田益美(くりたますみ) 埼玉県交通戦争についてはその昔、美少女漫画で有名な むらかわみちお先生が自身の短編集 還相 92年 で小林源文先生風の漫画でネタにしてたけど未だ道路監視カメラも未整備な所が多いらしい


幾ら衝突避けようとジタバタした証拠が揃っていても 状況的には車載カメラ搭載してない加害者側に圧倒的に不利 初動対応でうっかり被害者の両親を激昂させてしまい落ち込む2人の代わりに動いたのは光崎教授に尻蹴飛ばされた古手川刑事 両親騙したり大宮東署 郷田監察医の職分横取りする形で始まった司法解剖の結果明らかとなったのは被害者がくも膜下出血により死亡 其れが偶々自転車に乗っていたタイミングだったから交通事故に繋がった事実 法医学は犯罪捜査のみならず望まない最後迎えた被害者と遺族の無念 不幸にもトラブルに巻き込まれた無辜の人々を救うことも有る だけど何故光崎教授は古手川刑事に詳しい説明せずに既従症(きおうしょう) 具体的には浦和医大付属病院に通院してた元患者の変死や事故死を調べさせていたのかは明らかにされないまま



■3.監察医と法医学者


❖報酬は破格だけどかなり無茶な身体の絞り込みに追われるから選手寿命はプロ野球選手以下なボートレーサー 割と頻繁にテレビCMで選手募集してるのはそんな事情から 他の媒体もそうだけど年金貰え悠々自適な晩年送れるのはほんの一握り 


 11月30日 東京都大田区平和島ボートレース場 テレビ中継の最中に真島真司(ましましんじ)選手の駆る2号艇が防波堤に激突 艇は木っ端微塵となり投げ出された真島は海面に叩き付けられる形で脳挫傷により即死 例によって事情説明無いまま光崎教授の依頼で動いている古手川刑事 今回は事故が起きたのが都内だった事から管轄外で動けず代わりに大森署の監察医 剣持達見(けんもちたつみ)が纏めた死体検案調書と解剖報告書を持ち帰ることになったのだが…… 悪筆がどうこう以前に殆どスカスカな内容読んだ光崎教授は剣持が金だけ貰って司法解剖等の仕事を怠った事実を見抜き大激怒 被害者の自宅を訪問した3人が目の当たりにしたのは破損した遺体をそのまま遺族宅に送り付けたその仕事の粗雑振り


遺族の許可を得て遺体を法医学教室へ搬送するも 自身が仕出かした不祥事を隠蔽しようとした剣持は大森署の担当刑事 堀内(ほりうち)警部補連れ司法解剖を妨害 法律の穴を突きイキる剣持を医師免許持っているだけのただの糞虫と罵り心圧し折ったのは遂にブチ切れた光崎教授 堀内刑事も立ち会う形で行われた司法解剖により明らかとなったのは真島選手がレース開始時にはほぼ完全に失明していた事実 アレは事故死と言うより残される家族を案じての自殺だったと判明するがその事実は堀内刑事と光崎教授等により伏せられる事に 実は東京都監察医務院の局長と大学時代からの同期だった光崎教授のフォローにより既に話は付いていた 職務放棄のみならず司法解剖を妨害した剣持監察医には既に未来は無い 11月に真琴が関わった案件だけでも既に3件目 光崎教授は何を考え予算ばかり食い潰す司法解剖に拘るのか 真琴に接触し事情を聞き出そうと動く津久場教授が懸念していたのは?



■4.母と娘


❖ちなみに肺炎で心肺停止し緊急搬送 2週間病棟暮らしだった私の場合、保険適用されても入院治療費は約15万円 月1の検診と薬代は年10万近く掛かります 毎年経費計上し控除書類提出してますからこの程度で済んでますが マイコプラズマ肺炎はもっと経費掛かるのよ 思わず人生終わらせようと考え込むぐらいには


 栂野(つがの)真琴(まこと)の親友 柏木(かしわぎ)裕子(ゆうこ)の自宅療養が始まったのは去年の辺りから 彼女が患った病はマイコプラズマ肺炎 通常の抗生物質がなかなか効かない厄介な病だが時間は掛かるものの安静と投薬で治る筈だった親友の症状は未だ改善の兆しが見えず看病続けるその母 寿美礼(すみれ)の体調も必ずしも思わしくは無い そもそも母子が自宅療養に切り替えた理由は母子家庭な親友の家の経済的なダメージによるものだった 久しぶりの面会から三日後、浦和医大付属病院に緊急搬送された親友はそのまま帰らぬ人となる


親友は何故死んだのか? 光崎教授や古手川刑事が急逝した祐子の司法解剖に拘る理由が理解出来ず反発し法医学教室を辞めようとする真琴 キャシー准教授が初めて明かす彼女が解剖医を目指した原点 頑なに火葬を急がせるあからさまに可笑しい寿美礼の態度 親友の自宅から見付かった密かに減らされていた抗生物質の錠剤がじゃらじゃらと…… ヒロインを心配し久しぶりに電話掛けてきた故郷の母に背中押される形で法医学教室に戻って来た真琴が目の当たりにする残酷な真相 親友は肺炎なんかじゃ無かった 代理ミュンヒハウゼン症候群が再発した彼女の母親による間接的虐待の事実に加え見付かる肺塞栓症 症状が極めて類似するから担当医だった津久場教授による誤診の可能性も有るが直接の死因はベッドに縛り付けられ運動不足に陥れられたことによるもの 古手川刑事より後日談を聞かされた真琴は頭抱えることになった 何故光崎教授はカルテを見ずに彼女の異変に気付いたのか?



■5.背約と誓約


❖医療に関わる以上常に命題となるのは予算について 私もてっきり津久場教授の懸念は其れだと思っていたのだけれど


 生きている人間は好むと好まざるに関わらず必ず嘘を吐く 己や他人そして所属する派閥や組織を守るために…… 栂野真琴が津久場教授の命令で法医学教室に潜り込んだ本当の目的は埼玉県警の依頼受け次々持ち込まれる遺体の司法解剖にのり大学の予算食い潰すと陰口叩かれる親友 光崎教授を守るためでも有った そんな最中内科医研修時代に津久場教授と共に真摯に面倒見ていた幼い患者 倉本紗雪(くらもとさゆき)10歳が腹膜炎の再発により再入院 津久場教授と須見理恵子(すみりえこ)看護師が絶えず付き添い治療にあたる中で交わす叶わない約束

 

面会から僅か2日後、深夜に病状が急変した紗雪はそのまま開腹手術中に心肺停止し死亡 手術担当した新井医師に知らされないまま行われた血液検査と何者かによるデータ消去 法医学教室で体験した様々な事例から不穏なモノを感じた真琴はまんま古手川刑事か光崎教授の様なハッタリ使い遺族への遺体引き渡しを先送り 駆け付けた光崎教授による司法解剖を妨害するため埼玉県警本部を急行させる津久場教授と光崎教授の対峙 駆け付けた古手川刑事による上司 栗栖課長の手玉取り(苦笑) 結局紗雪の死因はエンドトキシンショックによるものでは無くバット・キアリ症候群による肝不全 そもそも腹膜炎ですら無かった……彼女を含む5人の患者を死に追い込んだ遠因はセフトリアキソンと呼ばれる薬剤 此れまで安全だと思われていた薬剤にある種の薬剤を複合使用すると患者を死に追い遣る血栓が生まれる弊害が明らかになったのは割と最近起きた不幸な医療事故から 津久場教授はスキャンダルから病院を守ろうとし隠蔽工作に動いていた事実が明らかとなる 1連の不可解な事件の連鎖はこうして幕を閉じるが真琴には未だ光崎教授やキャシー准教授に明かしていない秘密が残っていた 



裕福な人間は普通に服を着て外出するだけで自分達の生活が満ち足りていることを他人に見せ付ける……中略 見せ付けられる方にしてみれば堪ったものじゃない 同じ場所で暮らしてるのにどうしてこうも違うんだと本人たちの知らない内に逆恨みされてゆく  本編の中で古手川刑事が呟いた名台詞ですが埼玉県で起きた例の1家殺害事件ってそんな理由だったかもと感じたので この作品急遽纏めました 犠牲者の冥福祈りつつ早々に事件の真相が明かされる事を願ってます この間千葉で起きた家主殺害事件もそんな理由だったしなあ

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