贖罪の奏鳴曲 11年
2022年12/20〜12/21 タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿
【 こんな身体で生まれたくは無かった…… 真正面から取り上げるとテーマ重過ぎて理不尽なクレーマーの跳梁で映像化不可能な実行犯が抱える闇をどう描いたのか なお若干14歳で幼女殺害&遺体バラバラ事件を起こし医療少年院送りとなった陰惨な過去を持ち 人知れず贖罪行脚続けてる主人公に比べたら滅茶苦茶しょぼい動機だけどね 視野狭窄起こしてる自覚無く 見えてるモノだけが世界の全てだと勘違い まんまと真犯人に利用されてる辺りが嫌過ぎる ドラマ版は何処まで踏み込めたのか気になる所です 】
★思い込みや偏見は人の目を歪ませる 取り敢えず2冊+関連作品2冊を強行軍で読み終えたけど残り3冊は追々
日本 ミステリー小説
奏鳴曲⇒ソナタと読みます
中山七里 著
講談社より出版 13年文庫化
弁護士 御子柴礼司シリーズ 第1巻
WOWOW 連続ドラマWにて 2015年ドラマ化 全4話
東海テレビ/フジテレビ系で2019年ドラマ化 全8話
❖此方はシリーズ4作を纏めたモノ
令和4年12月20日 まずは図書館から借りたシリーズ2作目で嵌り 本シリーズ読みたいと最初に書店へ駆け込んだもののこのシリーズだけ文庫版は何処も置いておらず古本屋へ そこで思わぬホラー体験した顛末を軽く1席 ブックオフに定価の精々100円引き或いは200円引きで並んでた其れは何処となくシミ付いてたり変な臭いこもってアレだったので先代&先々代とそこそこ付き合い有った古本屋で美品に見える本作買ったのですが…………セロファンカバー剥がしページ開くとびっしり鉛筆で書き込みやら作者に対する妬み嫉みその他が延々と綴られており 普通に読めないから消しゴム片手に書き込み少しずつ消去しつつ読み耽ることになりました でも筆圧強く恐らく2H辺りの鉛筆で書き込まれた其れは完全な消去は不可能 それ以前に本編全ページと文庫本解説にまで被害及んでるので全てを消すのは諦め 後日廃棄する時は黙って資源ゴミに回そうと思います
間抜けな事に書き込みやった本人の名前と年齢住所にアパートの部屋番号まで記載されており 俺の本に見向きせず(……いや、お前なんか知らんがな(汗))こんな駄作を買った輩は永遠に呪ってやる云々と裏表紙にもびっしりと 稚拙な手段で嫌がらせやった彼の年齢は恐らく中山先生と同世代で作家志望或いは売れない物書きの可能性が………… 敢えて実名その他は伏せますが図書館から借りたの本のページを破いたり あまつさえ端から読み終えたら古本屋に売払う積りだった本に延々呪詛を書き殴る類いのサイコパスに逆恨みされるこの業界の闇って深過ぎる そんな輩を散々煽りまくる原作者の別シリーズ 作家刑事毒島 って殺しやその他除くとほぼノンフィクションなんだと思わず爆笑することになりましたよど畜生
後これ書き終えたら店主にはビニール梱包前に中身チェックしろよと現物持ち込み抗議だけはやっておこうと思います 以前にも片想いの相手か或いは思い出の女の子の写真が挟まってたり書きかけのラブレターやハガキの類い あまつさえ買ったエロマンガに滅茶苦茶どぎつい風俗店で撮影したらしいポラロイド生写真が紛れ込んだりしてたけどさ 呪詛は流石に勘弁して欲しい なお馴染みの古本屋はオーナー代わる度に店名も品揃えも変わります そろそろ次の代替わりかな
【 税理士同様にそれまで会社の顧問弁護士或いは政治団体か新興宗教団体がパトロンにでもついてなければ清貧洗うが如しだった昭和の弁護士 (死刑制度反対とか軍靴の音が〜と騒いだり 右も左も様々な反社と繋がりあったのはどうもそんな裏事情有ったらしい) が暴対法やサラ金規制施行と弁護士会による報奨金統制撤廃により平成時代終わり頃に始まったある種のバブルが始まろうとしていた2011年 色々黒い噂絶えない企業の顧問弁護士やりながら悪辣な金集めと同時にほぼ手弁当で刑事裁判の仕事もこなす異色の弁護士 御子柴礼司はとある自称ジャーナリストの死体を捨てるためベンツを走らせていた 冒頭から始まる遺体損壊の謎解きは後から明かされるので此れから本シリーズ読むお客様は取り敢えず我慢を(苦笑) 】
★3巻は未読だけど もしかして毎回そんなオープニングなのかね此れ
今進めてる保険金殺人の公判に余計な邪魔は入れられたくない 御子柴の手で遺留品探られ無い様に服を殆ど剥ぎ取られ ビニールシートでぐるぐる巻にされてるのは元スキャンダル専門の雑誌記者で今や同業者にすら蛇蝎の如く嫌われていた恐喝屋 加賀谷竜司 警視庁の管轄となる都心に此れ放置したら時間稼ぎは不可能だ 深夜土砂降りの雨の中、御子柴弁護士が遺体の投棄場所として選んだのは埼玉県の入間川 此処数年埼玉県警における殺人死体遺棄等の重要犯罪検挙率は5割を切りつつある 実はその元凶というか実行犯は医療少年院時代に彼を真人間に立ち直らせる切っ掛け作ったとある少女の成れの果てだったのだが 神ならぬ主人公は未だその事を知らないでいる 運が悪ければ恐喝屋の遺体は骨まで食い尽くすブラックバスの餌 だが幸いにも変死体は翌日すぐに発見してもらえた。
死因は未だはっきりしないが記者会見で遺体写真発表したら即座に身元が割れた 事件の捜査を任されたのは埼玉県警捜査一課の班長 渡瀬警部と古手川和也刑事 出入りの記者から被害者が現在公判が続いている夫 東條彰一に高額の保険金掛け殺害した容疑で告訴されてる妻 美津子の周囲を嗅ぎ回っていた云々の情報を掴むが古手川刑事が気付き探り当てたのは前任者急病により急遽被告の弁護を引き受ける事になった御子柴礼司弁護士の正体 御子柴は14歳当時、幼女バラバラ死体事件で現行犯逮捕され医療少年院に送致された 死体運搬人=園部信一郎だと判明 捜査班により生前の加賀谷が脅迫の相手を美津子の息子で重度の身障者でもある幹也から御子柴に変えていた事実を掴んだ渡瀬警部と古手川刑事は御子柴に揺さぶりを掛けるが彼には鉄壁のアリバイが有りどうしても崩せない
かつて猟奇殺人者だった事実を認めつつも平常運転 被告の無罪の証拠掴むため奔走する御子柴弁護士は何故自身に掛けられた嫌疑を後回しにしてまで明らかに有罪な被告を救おうと動くのか 黒い噂が絶えず裁判で担当検事を翻弄し 守銭奴と陰口叩かれながらも今時の流行りな過払い金請求等に見向きもせず同僚の弁護士からも孤立気味な御子柴はその一方で宣伝になるからと言い訳しながら 敢えて弁護士費用の支払いにも事欠く被告の弁護を続けるのか そもそも加賀谷を殺したのは本当に御子柴なのか 真相は父親が自殺し家族が離散しても我関せずと冷笑してた猟奇殺人鬼が生まれ変わった医療少年院に有る 渡瀬警部と古手川刑事はかつて御子柴の更生に関わった稲見武雄元教官に面会
物語は14歳当時の御子柴視点で描かれる回想シーンへと突入 残虐非道なバケモノを人間に変えたのは初めて尊敬する他人となった稲見教官だけでは無かった 紆余曲折を経て少年院で親友となる噓崎雷也こと磯崎来也との出会い 医療少年院でピアニストとしての才能を開花させ片想いの相手となった島津さゆり 嘘崎通し知り合う片腕の巨漢でもう1人の親友 夏本次郎 其々がのっぴきならない理由で人を手に掛けた事を知り 自分は何故単なる気まぐれから佐原みどりを惨殺したのか色々考え込む様になった御子柴はさらなる奈落の底へ突き落とされる事になる サディストな柿里教官により精神的に追い詰められ嘘崎は反省房で無惨な自殺を遂げ 嘘崎の死で精神的に不安定になった夏本の心を救うため脱走を手引き 立ち塞がる稲見教官を襲い不具にしたその行為は 少年院を脱走した夏本が交通事故により母親に会えないまま死んだことにより何もかも無駄に終わる
幾ら詫びようが死んだ相手は決して生き返らない 救われようなんて夢にも思うな 残りの人生掛けて奈落の底へ引き摺り込まれようとしてる人々を1人でも多く救ってみせろ 少年院を去る稲見教官に発破掛けられ更生プログラムを突破 司法試験を受け嘘崎が将来成りたがっていた弁護士資格を取得した御子柴礼司が医療少年院を退院したのは19歳になってからの事になる その後多くの先達の元で実務者研修を終えた彼は多くの感謝を受ける一方で虐め殺人裁判の元原告 安武里美の嫌がらせで事務所荒らされたり 日弁連会長目指す守銭奴な宝来兼人弁護士等、主人公を目の敵にする輩も増えるばかり
今回の事件の全体像は既に見えているが弁護士は被告の不利になる証拠を開示することは職務規定で許されていない 渡瀬警部や古手川刑事が自分に向けた加賀谷殺害の疑いを突破口とし 眞鍋睦雄裁判長や額田順次検事を翻弄する証拠提示の準備も隆々 不慮の事故により意識不明となり病棟で美津子により機器停められ殺された被害者=故 東條彰一が自身に掛けられた3億もの死亡保険から妻とその共犯者に殺される可能性を理解しながらも息子と共に生きて欲しいと願った状況証拠 被告に不利な証言おこなった保険外交員 塚本由香里が元麻薬中毒患者な被告に嫌悪感抱きつつも文字通り食い物にされている彰一を救おうと動いていた事実 他にも医療機器メーカーの担当者による被害者が命失うに至った古い生命維持システムの誤作動の盲点突く等して控訴審はほぼ被告優位で進むかに見えたが 御子柴は被告サイドの虚偽を全て見抜いていた
「 君は何故父親を殺し母親を冤罪に陥れ加賀谷を殺したんだい 」
既に裁判に勝った積りでいる幹也をかつての自分を見る様に悲しげに問い詰める御子柴弁護士の断罪を暖簾に腕押しで受け流す愚かな道具 既に罠の口は閉じてしまった 埼玉県警の渡瀬警部と古手川刑事が集めた決定的な証拠と共犯者の証言 敢えて2人に其れを伝えず裁判所を後にした御子柴を安武里美の凶刃が襲う 悪魔を斃した喜び踊り狂う里美を追い詰めるおぞましい罪悪感 御子柴が荒稼ぎした報酬は何処へ流れていたのか? エピローグで其れを明かしたのは古手川刑事だった。
本編に組み込め無かったけど本来暴力団のしのぎだった サラ金による過払い金請求交渉に加え逆に借金の取立て交渉や示談に関わる事でボロ儲けしてるのが今の弁護士
ちなみに近頃話題なColaboとやらでNGOと組み東京都や国の弱者に対する支援金ネコババしてるのも…………………… まぁ此方は関わった弁護士先生共は全員地獄見ることになりそうですな




