いつまでもショパン 13年
2023年1/9〜1/11 タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿
取り敢えず図書館から借りてる物語から色々取り上げる予定ですが買い込んだ本も沢山有るぞ
【 多国籍捜査機関による合同捜査の結果ヒューマンエラーによる不幸な事故という事で決着付いてますが 第二次世界大戦におけるソ連NKVDによる悍ましい大量殺戮 カティンの森虐殺事件 の隠蔽工作に関する追求続けてた当時のポーランド共和国政府首脳陣と僅かに生き残った遺族96名が軒並み無惨な最後遂げた 2010年4月10日のTu-154Mポーランド政府専用機墜落事故が本当はカチンスキ大統領夫妻狙った爆弾テロによるものだとしたら? ファンシーな装丁とお洒落系なタイトルとは真逆なヘビーな物語ですので軽いドタバタサスペンス期待すると大火傷します 】
★もう1つのメインは当時ヨーロッパを恐怖に陥れていたアル・カイダ系の無差別テロとアフガニスタンにおける多国籍軍の苦闘 ショパンピアノコンクールに関しては 私其処までクラッシックのマニアという訳でも有りませんのでミスや勘違い指摘頂けると有り難いです
英題:FOREVER CHOPIN
日本 ミステリー小説
中山七里 著
宝島社2013年出版 2014年宝島社文庫化
ピアニスト岬洋介シリーズ 第4作目
令和5年1月10日 本作の舞台は最初から最後までポーランドのワルシャワ ポーランドと言えば確か去年の年末辺りから今年の始めにかけて思わず餓鬼道染まった半島生物が日本にやってる賠償金お代わりかよ!!とツッコミ入れたくなるニュースが流れたのを覚えているでしょうか そう未だ露助のシンパがうようよしてるドイツに対する第二次世界大戦期のあれやこれの賠償金請求のアレ………… 実は東西冷戦で最前線となったのを良い事に旧東ドイツのみならず西ドイツも侵略戦争とユダヤ人虐殺ついでに住民の遺体諸共瓦礫の山に仕立て上げた東欧諸国には謝罪はおろかビタ一文足りとも賠償金払っておらず 当たり前だけど冷戦時代は敵だったから欧米諸国からの支援もゼロだったのだよ なのに東西冷戦終わってからはやれユーゴスラビア紛争だイラク戦争にアフガニスタン戦争 そして未だにシリアやリビア等のアラブ・アフリカ諸国に国連軍派遣しろと圧力掛けられてるので国の財政状況はぶっちゃけ冷戦末期よりもカツカツ
以前BSの海外ドキュメントでその悲惨な現状レポートしてたけど 主要産業の農産物は規格がどうこうと安く買い叩かれ 技術は有ってもソ連傘下時代に徹底的に独自開発能力潰された工業製品は良質なのははともかくバラエティに欠ける ポーランド/バルト三国/ルーマニア/ブルガリア等の東欧圏では中々仕事見付からないから家長がフランスやイギリスに出稼ぎしその仕送りで遣り繰りしたり 若年層も海外へ送り出さないとどうしようも無い状況下 露助のウクライナ侵略で発生した大量の避難民の経済食料支援に追われる日々 特にポーランドの場合国内にはカリーニングラードと言う露助の侵略拠点抱えてるから(マケドニア共和国もそうだね)軍事的リスクにも注意を向けないとカティンの森事件やアウシュヴィッツ強制収容所再びとなりかねない 既に流れ弾で犠牲者出てるのにやれイスラムやアフリカの経済難民受け入れろだの良質の石炭やシェールガスの採掘止めて脱炭素化社会になれだの圧力掛けられたらそりゃあブチ切れる
言った方も今更83年前の侵略占領をネタに謝罪をそして賠償金奪えるとは夢にも思ってないし ポーランドに関しては終戦直後に起きた収容所から解放されたユダヤ人に対する殺害事件やナチに協力或いは黙認したウクライナ系ポーランド人とドイツ系ポーランド人の追放に加担 他の東欧諸国同様に彼等の資産等をネコババした引け目も有るから到底被害者面なんて出来ないのだけど…… いけしゃあしゃあとヨーロッパの盟主面するドイツや結局口だけ番長だった英国やフランスに何も感じない筈はありません アメリカに関しては本作に出て来るアフガニスタン戦争のアレやこれ 以前に紹介した忘れられたイスラム原理主義民兵相手の戦闘描いたノンフィクション 4デイズ・イン・イラク 15年 の件でもお分かりの通り露助とどっこいどっこいかと だからフィンランド同様、親切にして貰った過去しか持たない日本人に対しては友好的になる訳だ。
【 フィクションな世界に史実やその国が抱える矛盾や既得権益に塗れたあれこれの問題提起する事で物語に深みを出してる中山七里先生の作品ですが ポーランドはワルシャワを舞台とした本作はあくまでも徹頭徹尾フィクション…… かつてロシア/ドイツ/ウクライナ/ユダヤ系の同国人が敵の協力者となったり侵略の手引きやった陰惨な過去を持つポーランドは国連軍として対外的な戦闘に参加する事を条件にイスラム圏やトルコにアフガニスタン等からの難民や移民を断り続けていますし勿論LGBTQとかBLMなんてカルト宗教なイデオロギーの持ち込みも認めていません だから爆弾テロや難民による暴動や略奪行為とも無縁です 】
★国民性もあるだろうけど妥協による我が儘やヒステリックなエゴを許さない だからリベラルなお馬鹿ちゃんには嫌われてるけど治安は日本に若干劣る程度で保たれてます フランスやイギリスとは比較にすらなりません
2010年4月10日 ロシア西部上空 まんまプーチンの操り人形なロシア大統領の不誠実な振る舞い(ロシアは未だソ連NKVDによる組織的な虐殺行為を認めていないし度々プレートも自分達の都合に合わせ書き換えている)に不快感を顕にしつつも専用機内で其々の趣味に勤しむポーランドのカチンスキ大統領夫妻を襲ったのは機体に仕掛けられた時限爆弾によるテロ 濃霧に覆われた空でのパイロット達の奮戦虚しく尾翼を吹き飛ばされた機体は地上に叩き付けられ政府首脳陣やカティンの森事件の遺族を含む96名もの乗客乗員は全員死亡 当初はロシアの関与も取り沙汰されたものの結局犯人はアル・カイダの謎多きテロリスト=ピアニストによるモノと判明 物語はそのエピソードをプロローグに 第16回フレデリック・ショパン国際ピアノコンクール を4日後に控えた初秋のポーランド共和国ワルシャワ市街へ
テロによる犠牲者達の慰霊も兼ねた今回の大会は必ずポーランド人が優勝しなければならない 4代揃って音楽家な名門ステファン家 息子を自身の出世や名誉を彩る道具としか考えていない父ヴィトルドの振る舞いに不快感を抱く18歳の青年ピアニスト=ヤン・ステファンスの気晴らしはワジェンスキ公園の象徴となっているフレデリック・ショパン像と 此処の樹々を行き来するリスに餌を上げるのを日課にしている少女マリーとの他愛もない会話 偶然再会した元恩師アダム・カミンスキは今回のコンクールの審査委員長 周囲の期待とプレッシャーに心折れかけているヤンを励ますカミンスキーの口から語られる2人の日本人ピアニスト 盲目の天才 榊原隆平と岬洋介の情報
10月2日 予選初日 嫌がらせ兼ねロシアが送り込んで来たのはショパンの音楽をスラブ人好みに魔改造した実力派2人 このシリーズじゃメインはクラッシック音楽好きなお客さんには堪らない演奏シーンの描写がメインになるけど 猿山のボス争いじゃ有るまいし元々音楽やらアイススケートの訳分からない芸術点とやらでマウンティングするのは流石にどうかと思う私みたいな輩にはただ面倒臭そうだなとか 何故に本来楽しむべき音楽の演奏技術で蹴落とし合うのか理解出来ないのでばっさりカットさせて頂きますが お祭り騒ぎに苛立ちを顕にしてるのはポーランド国家警察のアンソニー・ヴァインベルク主任警部等捜査官達 4月の大統領機爆弾テロ以降 5月に旧市街地市場広場で買物客を狙った自動車爆弾 7月に聖ヤン大聖堂に集まったミサ参加者を狙った仕掛け爆弾 多くの犠牲者が出ているものの未だ犯人の手掛かりが掴めていないそんな状況下で開催された国際イベントは正しくテロの攻撃目標に他ならない
猟犬の才能買われ国際テロ特別対策本部に引き抜かれた元部下スタニスワフ・ピオトルからの情報提供 遺留品から判明した爆弾製造の癖からFBIが特定した犯人は 性別年齢国籍不明なテロリストで通称ピアニストと呼ばれる輩 ワジェンスキ公園で予選突破したヤン マリーのもう1人の友人は慣れないポーランド語に悪戦苦闘する日本人離れした美型の青年 岬洋介との印象的な遣り取り ロシアから来たライバル=ヴァレリー・ガガリロフと共に予選2日目を観戦に来たヤンが目撃する恩師カミンスキー負傷 撃たれた後に10本の指を全て切り取られ持ち去られたピオトル捜査官の遺体発見 遺体を見付け警察に通報したのは榊原だった ポーランド語に不慣れな発見者の付き添い兼通訳役を引き受けたのは岬洋介 そもそも盲目なピアニストが何故殺人事件に気付いたのか元部下の殉職知り駆け付けた主任警部との情報交換 予選は結局翌日へ持ち越し 今度は岬も加わり論外扱いだったアメリカ代表のエドワード・オルソン あのガガリロフですら圧倒されたと絶賛する榊原の演奏に衝撃を受けるヤン
10月9日 ワルシャワ市内のホテルを狙った自動車爆弾でまたしても観光客と従業員が犠牲に 監視カメラの映像が証拠となり翌日捕らえられたのはアル・カイダのテロリスト=アズハル・オマール 主任警部の尋問に屈したアズハルから明らかとなる爆弾魔の重要な手掛かり ピアニストの人種は未だ不明だが男性であり爆弾製造によるテロ加担はあくまでも副業で渾名の通りテロリストの本業はピアニストだと判明 ヴァインベルクは状況証拠からピオトルを殺した犯人がピアノコンクール参加者の中に居ると容疑者を絞り込むが肝心要の容疑者を見落としてる事に気付かない 2戦目に挑むヤンとフランス代表のコンダクター=エリアーヌ・モローとの電撃的な出会い どうもテロリストの正体に気付いているらしいヤンの父親ヴィトルドが抱える不名誉な過去と因縁 徴兵義務を拒否し逮捕勾留覚悟で年齢制限の有るショパンコンクールに全てを掛けたヴィトルドの前に立ち塞がったライバルはヤンの恩師だった
10月14日何時もの様に公園を訪れたヤンが知るマリーが公園で時間潰す陰惨な理由 そのままフラフラと立ち寄ったコンクール会場ラクチンスキー宮殿の客席で起きたアラーアクバルの叫びと自爆テロによる爆風が巻き起こす嵐 犠牲者は18人 コンダクターも含む重軽傷者に至っては数百人はくだらない だがテロに抗おうと呼び掛けるカミンスキー審査委員長の演説により続行されるピアノコンクール 10月15日に開催される第三次予選2日目 漸く描かれる岬洋介のピアノ演奏に圧倒されるもヤンは知ってしまう 突発的難聴という時限爆弾を抱えた岬洋介の壮絶な生き様を 同じ頃、遠く離れたアフガニスタンはカンダハル州アディカル山地でアメリカ軍特殊部隊の一員としてタリバンと戦いながら弟エドワードのコンクール挑戦をNETで見守る兄ハロルド・オルソン少佐 彼等が救出を目指すのは偶々国境近くに行商に来ていた故にタリバンに誘拐されたパキスタンの女子供を含む民間人24名 数日後にハロルド少佐は弟と岬洋介のピアノ演奏を使い人質救出作戦を成功させるのだが 例によって文字数5000字越えそうだから詳細は省く
部下の復讐のため爆弾魔と対峙するもロシア製の神経毒で敢え無く返り討ちとなるヴァインベルク主任警部の遺体使ったブービートラップはワジェンキ公園で炸裂 ヤンと岬にマリーもテロの餌食となりマリーは即死 テロの犠牲者云々よりもお前に掛かった投資が名誉がと喚き散らす父親の言いなりとなりコンクールの優勝を目指すのか 其れ共かつての父親の様に何もかも投げ出すべきなのか雁字搦めなヤンの背中を押したのはコンクールで切磋琢磨したコンダクターの同胞達 伝統に基づいた解釈では無く漸く自身のスタイルを生み出したヤンの演奏は榊原やエドワードにエリアーヌそして途中病に倒れながらも演奏を遣り遂げた岬洋介の背中も押した 第16回フレデリック・ショパン国際ピアノコンクールはテロの脅威に屈することなく無事演奏日程を終える 結局楽曲変更せざるおえなかった岬洋介はルール違反で失格 壮絶な首位争いを勝ち抜いたのはヤンだったが仲間と共にテロに立ち向かった喜びこそあれど優勝なんざ瑣末事に過ぎなかった
真犯人が息子の恩師で元ライバルのカミンスキーで有る事に気付きながらもテロを傍観 捜査当局に密告しイキリ散らす父親に軽蔑の眼差し向けるヤンは父親との縁を切り カミンスキーの犯行動機はパキスタン国境で国連軍の一員として派遣され味方兵士等に民間人諸共殺害された息子の復讐 ポーランド共和国そのものを滅ぼす積りだったテロリストに軽蔑の眼差し向けるカミンスキー大統領と捜査官達 クライマックス=岬洋介の演奏をNET配信のモニター越しに名古屋のコンクール控室で見守るのは城戸晶に下諏訪美鈴と再出発果たした1作目のヒロイン香月遥こと片桐ルシア 奇跡を知らないままヤンに見送られ空路日本へ戻る岬洋介 取り敢えず物語は此処で幕を下ろした
さよならドビュッシーは此れ書きながら読んでます 感想その他は後日映画も見てからかね




