北京の55日 63年
2015年11/4ガラケー投稿 2021年10/19タブレット端末にて改稿開始〜10/20午後作業終了 娯楽映画で歴史学んじゃいけない見本みたいな作品ですが 散々蛮族呼ばわりされ侮辱された中国人自身が誰一人この時代を映像化どころか娯楽小説としてすら描けない辺りが情けない 大東亜戦争すら色んな連中が騒ぐからどうしても客観的に総括出来ない日本も他人事じゃ有りませんけど
【 蛮族から学ぶ事は何も無い 上から目線で異民族見下す腐れ儒教そのものな中華思想や華夷秩序が仇となり宣戦布告無しでイギリスと日本に喧嘩売った清王朝は大敗北 その結果、列強諸国による領土や資源の切り分けが始まった中で起きた外国人排斥を叫ぶ民衆蜂起=義和団の乱 当時新興国扱いだったアメリカ合衆国は最初から最後まで単なる傍観者だったのですが映画化するに辺り色々都合悪かったから北京の外国人居留地防衛戦では大活躍した事にしておこう(本当は柴五郎中佐と日本軍がイギリスと共に大活躍)………その結果史実知ってるイギリス/フランス/イタリア/ドイツ/オーストリア/ソ連から徹底的に恥知らず呼ばわりされたポンコツ超大作 なお日本だけは関係者全員沈黙してたから普通に娯楽大作扱いです。 】
★勿論中国/香港/台湾でも長年放映禁止 圧力受け日本国内のレンタル店でも殆どが撤去されてる作品 残された資料や当時の映像見てみるとどっちも大概蛮族(略奪参加した日本も有る意味同罪)なんですけどね
原題:55DAYS AT PEKING
北京の55日間
アメリカ劇場公開作品
❖但し撮影場所と出演者の大半はスペインから
中国人エキストラはヨーロッパ全域から総ざらい
同年 日本劇場公開
2015年11月当時にこの作品取り上げた切っ掛けは リーマン時代に愛読してたマイク・リプリーのミステリー小説 “名ばかりの天使 91年” のエピソードで 主役演じたチャールストン・ヘストンのキメ顔入りTシャツを着込み シンセサイザーでこの映画の主題歌を演奏するへボバンドが 史実知ってるイギリス人酔っ払い軍団にヤンキー・ゴー・ホームとボコボコにされるギャグがありまして 散歩中ふとその話思い出し原稿執筆 ガラケーで "義和団事件" 調べてみたら実はアメリカ合衆国は活躍してませんよな真相に妙に可笑しくなり 小学生の頃にゴールデン洋画劇場で見た時の朧気な記憶を思い起こしながら場当たり的に纏めてみましたが 案の定全く読まれませんでしたので5年以上放置 最近漸くDVD入手したから改めて全面改稿をやってみます。
1900年6月20日に始まり1901年9月7日に組織的な抵抗からゲリラ戦に移行した義和団の乱 扶清滅洋=要するに清王朝復興と日本も含む先進諸国11ヶ国の外国人&その手先となった満洲族や漢族以外の民族 キリスト教に帰依した民族の裏切者を根絶やしに………まぁ立場逆転した方が欧米味方にやり返した事が切っ掛けなんですが 当初各地の自警団や拳法組織に秘密結社 果ては山賊紛いの民兵による有象無象の団体を統合し武器を横流しする等、後押ししたのは西太后の意向受け動いていた皇太子 端郡王を始めとする攘夷派 当初 栄禄将軍含め欧米諸国や日本相手に散々負け戦味わった軍部は後先考えない交戦協定と条約破りに抵抗したのですがなし崩し的に騒乱に加担 結果起きたのが北京は紫禁城隣りの在外公館を狙った義和団による襲撃事件 8ヶ国の公館に避難して来た民間人や宣教者達は952名 其れ以外にもキリスト教に帰依した現地民間人が3000名
公館守る戦力は中隊戦力の日本軍メイン 他7ヶ国の警備隊も合わせ総戦力481名・武器はライフルと数丁の機関銃に自作武器 救援部隊到着まで20万規模の暴徒と清朝正規軍を相手に連日連夜55日間の抵抗続けた訳です。 とは言え当作はあくまでも "中隊規模=250名前後のアメリカ軍海兵隊が衛兵規模の他7ヶ国の軍隊と共に活躍する創作物" 興醒めするから映画見終えるまではウイキペディア等で史実の戦闘や犠牲者数が如何程だったかなんて調べないで下さいな(苦笑)
【 史実に近い物語は日本やイギリスの小説家達が纏めたモノが出版されてますのでそちらをどうぞ なお本当に実物そっくりな西太后筆頭に台詞や演技要求された清朝の首脳陣は勿論特殊メイクしたアメリカ人 そもそも撮影当時、中華人民共和国と国交有ったの東側だけですし満洲語なんて話せる輩は海外には居ませんでした 香港や台湾から遥か離れたスペインに丸ごと1つ中華な街の実物大セット作り製作されたので旗のスローガンが京都と北京なギャグとか弁髪がわざとらしい あれカンフーなのかという突っ込みは勘弁を 中国人に対する差別ニダと騒いでる阿呆が日本にも居ますが記録映像や写真閲覧するとかなりリアルなんじゃないの? 】
★史実併記すると物語の辻褄が全く合わないし ストーリー滅茶苦茶になりますのであくまでも映画脚本ベース 阿呆みたいに馬鹿デカイ筈な紫禁城や在外公館が半島宮殿並みにコンパクトで臭そうなのは予算の都合だから流して下さい
1900年6月 数年前から頻発する様になった旱魃による不作に悩まされる中国華北省の朝の風景 首都北京の在外公館ではオーストリア=ハンガリー帝国/アメリカ合衆国/大英帝国/帝政ロシア/共和国フランス/帝政ドイツ/イタリア王国/大日本帝国により競い合う様に掲げられる国旗掲揚と国歌演奏の式典が行われ混沌とした雰囲気を醸し出す 同じ頃、紫禁城では皇太子 端郡王の意向に背き義和団を武力で弾圧した清国正規軍大佐の斬首刑が執行されようとしていた 西太后に呼ばれ登城途中に部下の処刑を目撃した栄禄将軍は 軍の意向無視した居丈高な近衛に激怒し無理矢理処刑を中止に追い込むが 義和団の活躍に期待する西太后は将軍を無礼だと罵り 結局大佐は王命に逆らった将軍の身代わりとして改めて斬首刑に処せられた。
清朝の統治は日本人も含め外国人には区別付きませんが女真族による恐怖政治と民族同化政策 満洲族にへつらい弁髪と纏足を導入し 満洲語を学び忠誠誓う漢族高級官僚を除いて殆どの平民は家畜以下の存在………まぁ支配層の名が共産党に代わっただけで令和3年の今現在も本質的には変わっていません 街中では凌遅刑等の公開処刑やありとあらゆる拷問が官吏や刑務官の気まぐれでも含め横行(此れは史実)
公館警備命じられたのに勝手に中隊率い白人宣教師1家殺した暴徒と戦い戻って来たアメリカ合衆国海兵隊指揮官マット・ルイス少佐を心底うんざりさせたのは 近隣の村々や衛星都市のみならず 北京にも暴徒=義和団が徒党組み入り込み 官吏と共にキリスト教に帰依し宣教師になった中国人を拷問する不快な光景 こんなモノ見せられたら戦死者や負傷者まで出した部下のテンションはだだ下がりだし 在外公館が多い此処には民間人や記者も多いから止めさせようと動くが 官吏は恥知らずにも賄賂を要求 宣教師は既に死んでおり交渉は決裂 金払わないならお前等死ねと少佐に銃向けた義和団の民兵射殺したのはハリー軍曹
清朝末期 首都北京ですらこんな光景は日常茶飯事だった。
ルイス少佐と副官アンディ・マーシャル大尉は身銭切り 8ヶ国派遣部隊の士官官舎代わりに使っているグランドホテルへ イギリス人オーナーが経営するここは在外公館に務める各国の官吏や北京に短期滞在する士官の妻とその家族 現地妻等が滞在しても強盗やレイプ犯に襲われる可能性が極めて少ない安全地帯 この物語のヒロイン=ナタリー・イワノフ男爵夫人は 清朝の軍人 (外国人排斥反対してるヤン将軍) との浮気⇒思い詰めた男爵が自殺した事で義兄でも有るセルゲイ・イワノフ公使から直々に国外退去を言い渡される もし此処に残りたければナタリーが嫁入りの際持参した豪華な首飾りを私の妻に譲れ………勿論ヒロインの答えはNo 既にホテルには近隣の村々から北京へ避難して来た外国人で満員御礼
ロシア公使の命令で荷物ごとホテルから追い出されようとしていたナタリーは 入れ代わりに滞在する事が決まっていた横柄な態度を崩さないルイスに媚び売り 滞在先決まるまで暫くの間同居することに マーシャル大尉を出迎えたのは病死した現地妻との間に生まれた独り娘テレサ だがやり逃げ上等、ヒトモドキとの混ざりものなんざ恥ずかしくて故郷へ連れて帰れない 何より合衆国じゃ混血児は生きて行けないとぼやく大尉は実の娘を孤児院に捨ててさっさと忌まわしい北京から離れサンフランシスコへ戻りたいと言い放つ 病気理由に長期休暇、北京離れて香港に滞在してるアメリカ公使の代わりに 軍を私物化したルイス少佐の解任と部隊のアメリカ本国帰還を言い渡すイギリス公使アーサー・ロバートソン卿
担当官吏が交代しただけで約束事をリセットする清朝の遣り方に心底うんざりし 本国からの命令が無ければさっさと妻子連れイギリスへ戻りたいとぼやくロバートソン卿は ただでさえも不穏な雰囲気が漂う北京から最大戦力が離脱することを望んでなど居なかったが 合衆国は対植民地叛乱に掛かりきり とても北京に遊軍残している余裕は無かった 他にも細かいドラマは色々繰り広げられるが長くなるから省略 ヴィクトリア女王誕生日を祝い英国公使館で開催された晩餐会 セルゲイ公使夫妻の神経逆撫でしたのはドレスアップし優雅に踊るルイスとナタリー 義和団の偉丈夫率いパーティー会場乗り込んだイキリ野郎トゥアン皇太子は真剣使った舞踊で外国人達を威嚇しようとするが 空気読めとダントツでジャイアンだったルイス少佐により義和団戦士は殴り倒され呆気なくダウン プライドをズタズタにされた皇太子は失笑したドイツ公使を逆恨み 6月20日 北京市内でドイツ公使が義和団の刺客達により暗殺され 映画では描写カットされたけど日本公使も清朝正規兵により殺される
公使暗殺犯である義和団戦士とトゥアン皇太子を引き渡せ 紫禁城へルイス連れ抗議に訪れたロバートソン卿を閉口させたのは実行犯の身代わりに義和団の扮装させられ斬首される大勢の男達 公使暗殺は堪え性が無い義和団の無法者達が勝手にやった事 皇太子を犯罪者呼ばわりするのは許さない 此処は清朝の国である 各国の在外公館とその家族は24時間以内に国外へ退去せよ 北京には既に20万を越える義和団の便衣兵が潜り込んでおり 彼等の威を借りた西太后は得意満面の笑み浮かべ公使達に宣戦布告 既に近隣の村々や衛星都市では外国人とキリスト教に帰依した中国人に対する無差別虐殺が始まっており 総勢481名の戦力と携帯武器では脱出する民間人を守り切れない 実はアメリカ公使の動き受けて香港のイギリス軍に連絡 7000名の増援部隊の鉄道輸送を確約されていたロバートソン卿は徹底抗戦を提案 そもそも衛兵程度の兵力しか残っていない他の国々の公使達もその話に乗りバリケード建設と有り合わせのモノを使った武器の手配に取り掛かる。
義和団に捕まれば嬲り殺しが待っている 兵士達の作業手伝う避難民達 義和団側の妨害行為も皆無で兵士達の間では楽観論も飛び出すが 既に鉄道は寸断され電信局も清朝正規軍により制圧済み 本日夕方5時から20万の便衣兵による襲撃が始まる ヤン将軍に呼び出され、彼の副官と共に北京から脱出する様説得されたナタリーだったが 空気読めない主人公に足止めされた挙げ句 最初の戦闘に巻き込まれ副官は戦死 なし崩し的に撃たれたイギリス軍士官助けたことが切っ掛けで看護婦として診療所に残ることに 京都と北京と描かれた旗掲げ城壁制圧 上から公使館に攻撃掛ける敵兵撃退するため 手押し車改造した戦車もどきとスクラップ寄せ集め作った手作り大砲で城壁奪還に挑む海兵隊 3回撃ったら破裂し砲手殺した大砲で敵に大損害与える事に成功したが 流れ弾によりマーシャル大尉が戦死 典型的な海兵隊員で行く先々に現地妻と認知してない混血児大量に抱えてる主人公はロバートソン卿やハリー軍曹に諭さされいやいや大尉の遺児となったテレサに面会
アメリカに連れてって貰えるの? その質問にどうしても答える事が出来ない
イギリス軍は途中で撤退 他の国々の救出部隊も義和団の妨害活動と清朝正規軍の陰湿なサボタージュで中々北京へ向かえない だが僅か半日で北京制圧すると豪語した義和団戦士達は攻勢から半月過ぎても正門突破出来ない見掛け倒しな烏合の衆だった 逆ギレモードな皇太子と西太后に半ば脅迫される形でヤン将軍は攘夷派の清朝正規軍を北京へ差し向けるが 其れは遅延作戦を放棄し救出軍にフリーハンドを与える事に他ならない 清朝軍がターゲットにしたのは女性や老人に幼い子供 ロバートソン卿の息子トミーが狙撃され療養所に搬送された 何とか無事だった妹もそうだが二人子供は北京生まれで未だ祖国を知らない サラ・ロバートソン夫人は息子の手術成功を神へ祈り 楽観主義に駆られ西太后と敵対する道を選んだロバートソン卿は己の判断を悔やむ 幸いにも手術は無事成功 此れが終わったら祖国が何言おうが意地でも帰国する 清朝軍砲撃始まり地獄絵図と化した公使館の庭で抱き合い誓う夫婦の姿
義和団に代わり公使館を包囲する清朝軍の要求は 全ての捕虜の生殺与奪権を皇太子に委ねる無条件降伏 当然ながらとうてい受け入れられるモノでは無い ルイス大佐と海兵隊による紫禁城への潜入 彼等の目的は勝利を祝い馬鹿騒ぎ始めた西太后と皇太子等、攘夷貴族の目の前で弾薬庫を破壊 そもそも自力で銃や大砲の弾すら作れない清朝正規軍の無力化 まぁ色々有ったが作戦は一人の犠牲者も出す事なく大成功 撃ち込む弾が枯渇した義和団と清朝正規軍の申し出により暫しの休戦協定が成立 同じく弾薬が枯渇寸前だった8ヶ国連合軍も武器庫から奪い取ったドイツ製の武器弾薬入手 バリケードの再構築に掛かった ルイス少佐と4人の兵士による救出部隊への接触は線路に仕掛けられた爆弾でトロッコ吹き飛ばされ失敗 診療所のモルヒネや薬剤も全て枯渇 ナタリーはこの後に及んでも公使館内に潜伏してるヤン将軍の部下に接触 自身の首飾りを賄賂に荷馬車いっぱいの医療物資と子供達に与える果物等の生鮮食料品を手に入れるが飢えと渇きに苛まれ暴徒と化した義和団戦士に撃たれ診療所で息を引き取った
清朝軍が持ち込んだ攻城兵器=ロケット砲車の攻撃で大損害受ける連合軍 満身創痍で公使館に生還果たしたルイス少佐となし崩し的に防衛戦に付き合わされている孤児院経営者デ・ハーン神父が手作りした即席の迫撃砲によりロケット砲車は汚い花火となるが最早残弾数は極僅か もし義和団軍全員で襲い掛かられたらひとたまりもない 籠城から55日目の朝を迎えた8ヶ国連合軍 朝日が照らすのは新たに包囲網に加わった清朝正規軍の大部隊と義和団の生き残り約10万 そして墓地に並ぶ新たな墓石の列 8月14日 朝5時37分 遂に敵の総攻撃が始まった 多勢に無勢、次々と大群に呑まれ嬲り殺しに合う兵士達 だが突然始まった砲撃支援により形勢は大逆転 何もかも投げ出し逃げ回る義和団と攘夷派の清朝軍を斬り伏せ撃ち倒す8ヶ国軍の救出部隊 彼等を歓迎する大勢の市民と生き残った兵士達 ちなみに存在感殆ど無かった日本軍の描写は柴五郎演じた故 伊丹監督と救出部隊が敬礼しお辞儀するだけ(笑)
このままでは数千年の栄華誇った中華文明は滅んでしまう 取り敢えず8ヶ国連合軍の罪業追求逃れるため民間人に変装し紫禁城から逃げ出す西太后の嘆きの叫び 映画では敢えて説明描写省いたけど義和団操ったのは皇太子の嫁と言う事にされ攘夷派の貴族共々殺され井戸に捨てられた 惨たらしい姿と成り果てた彼女達を回収し弔ったのは資産保護の名目で略奪にやって来た大日本帝国陸軍の士官と兵士達 かくして物語は大団円 アメリカ公使と後任の士官や護衛官到着に伴い祖国へ帰還するルイス少佐と生き残った海兵隊員達 ロバートソン卿やハリー軍曹に促され迷った末にテレサを馬に乗せる主人公 目的地はアメリカ合衆国サンフランシスコ 取り敢えず香港までの長い旅が始まった。
かなり端折ったけど登場人物多いしエピソードが細かいから6500字越え 折を見て少しずつ文章整理します。




