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戦争の犬たち 80年

2015年11/1ガラケー投稿 2022年9/27タブレット端末にて全面改稿〜9/28深夜作業終了

【 植民地生まれのイギリス人から見たアフリカへの憧憬や大国や大企業が黒幕となり弱者に齎す絶望を描いた原作版から大幅改変 灰色猫=ロシアン・ブルーをそのままおっさん化した外見のクリストファー・ウォーケン演じる色々危なそうな雰囲気漂わせる主人公の顔芸や生活スタイルに萌える妙な後味残る国取り戦争映画になりました ところでお客様は平手でGを潰せますか? この映画でハマった私は出来ますが異性にはドン引きされますのでお薦めしません 】


★もう1つの目玉が70年代末期のサンフランシスコの街並みと雰囲気 舞台をロンドンから此処に変えたのは正しい判断だったと思います


原題:THE DOGS OF WAR

戦争の犬たち

元ネタはシェークスピアの戯曲ジュリアス・シーザーより

アメリカ 劇場公開作品

1981年 日本 劇場公開

原作:フレデリック・フォーサイス The Dogs of War 1974年

翻訳版は角川文庫より1975年に上下巻


 2015年11月当時、私が何を考えあんな文章投稿したのかは本当に謎です……本気で覚えて無いんだよ よって駄文以外の何物でもない旧稿はまるごと削除させて頂きます。 原作小説に手を出したのは学生時代 当時新谷かおる先生の漫画 エリア88 がマークⅢ編=アフリカ舞台の傭兵編に突入してた頃 古本屋に何かそれっぽいのが上下巻各100円で置いてあって 思わず手を出したのが切っ掛け フォーサイス作品はその後まんまヘミングウェイ御大の 老人と海 の現代版リメイクだった物語を表題作にした短編集 帝王 ぐらいかな オデッサ・ファイル とかテレビで宣伝やってた 第四の核 は流石に新刊で買う余裕無かったので大人になったら買おうと誓いつつもどうこうしてる内に冷戦終わり ポリティカル・フィクション小説が冬の時代へ突入し本屋のラインナップからも消えそれっきり 


家の近所や那覇の路地裏辺りに沢山有った古本屋兼古レコード屋も 大手古本チェーン店に軒並み潰されたので今度は電撃文庫や富士見ファンタジア文庫で活字の餓えを凌ぐ事になり 面白いんだか面白く無いんだか買って読むまでは予測不可能な翻訳書籍は以前にも書いた通り消費税導入でほぼ倍額辺りまで値上げとなったので以降はラノベとエロな媒体がメインになりました エロマンガも当時はストーリーが深くて色々考えさせられたり それとは真逆で下手な月刊誌連載作品より滅茶苦茶笑え しかも使える作品多かったからそっちにも流れたか 80年代から90年代末辺りまでは今程パクリだと騒ぐ阿呆や著作権や肖像権がどうのこうのと青筋立てる厄介さんが居なかったから実は読んだこと無いし鑑賞した事も無い古典的名作とかオペラや戯曲 果ては古典落語とか狂言に能に至るまでマンガやラノベ そしてアニメやコントで知らない間に覚えてるなんて事も多かったのだよ


本作も原作小説のみならず他の媒体で描かれたパロディとか 全く系統違うラブコメ漫画でもネタにされてましたから 映画版はオープニングしか見てないにも関わらず歩きながら執筆するガラケーでストーリー何とか纏められたのですが 例によってその内見ようと保管してたDVDが日焼けで危ない そもそも大手レンタル店でのサービス終了してる作品ですので何とか消える前に見て纏めようと思います 安物買いの銭失い……メディアぐらいは国産品にしとくべきだったね。



【 原作版のオープニングは映画版とほぼ同じですが戦場は当時残酷な絶滅戦と化したビアフラ戦争1967年〜1970年 イスラム系アフリカ民族から分離独立目指したイボ族を根絶やしにするため大国の支援取付けたナイジェリア側が使った手段は近代兵器による空爆と焦土作戦 飢餓に苛まれたイボ族は最低でも150万人が餓死に追い込まれる悲惨な戦争 旧宗主国のイギリス筆頭に国連は見て見ぬ振りどころかナイジェリアを支援 彼等に味方したのは傭兵を名乗る僅かな義勇兵と小国群 そして伝説作るスウェーデンの薔薇の騎士ぐらいかな 結局戦争は負けてます 】


★なおフォーサイスは当時BBCニュースのレポーター 飢餓作戦支援してる英国政府批判し職場追い出された因縁の地 薔薇の騎士フォン・ローゼン伯爵の話はリクエスト有ればその内に 昔雑誌航空ファンでその記事読み実は二度に渡るフィンランドと露助の戦争にも飛行機乗って親子二代続けて参戦したと知りぶったまげたんだよ


☆原作版で主人公達が逃げ込んだのは確か国境無き医師団がチャーターした子供避難させるためのDC-3輸送機 描写は遥かに悲惨です


 1980年 中南米某国、首都が陥落し誰も彼もが砲撃の中を逃げ回る 外国人傭兵は降伏しても捕虜として扱われないし死体は晒し者な末路が待っている 空港から飛び立つ最後の輸送機に強引に乗り込む6人の傭兵達 負傷し意識朦朧だった仲間の1人ミラーは座ったまま死んでいるが客室乗務員を手榴弾で脅し強引に出発 地獄の釜と化した地上から大空へ 彼等が報酬受け取り再び集まったのは脱出劇から約半年後、戦死したミラーの遺児リチャード・パトリック・ミラーの洗礼式の名付け親&後見人として 戦場の暗闇で爛々と目を輝かせる立ち振る舞いから仲間内ではキャットと呼ばれるジェレミー・シャノン 命張り儲けた金はその大半を義父の反対で別居中の妻ジェシーに送る主人公の生活は何処までもストイック 


滅多に戻らないアパートには古いダイヤル式の電話と僅かな家具 冷蔵庫の中には装填済の自動拳銃とバドワイザーの缶ビールにチョコレートバー DMの類は黙ってゴミ箱へ 妻から送り返された小切手は記念写真の代わりに残して有る缶バッチと共に引き出しの中へ このアパートでシャノンが暮らしているのを知っているのは偶にお駄賃渡し買い物や荷物持ちを頼む名前も知らない黒人少年だけ 偶に部屋に潜り込みテレビ見てるらしいが元々根無し草な生活に安心感見出す主人公にはどうでもいい話だった 各国政府の紐付きな民間軍事会社と違い殺し屋かテロリスト紛いなフリーの傭兵に仕事を頼む輩は大概訳有りだ とある財団の幹部を名乗るサイモン・エンディーンの依頼は 西アフリカの小国ザンガロの治安調査 前金受け取り科学雑誌の雇われ鳥類写真家として空路乗り込むシャノンが目の当たりにしたのは典型的な軍事独裁国家 


今でこそWikipediaや様々な媒体でその国が何処まで危険なのかある程度あたりが付けられるが 監視衛星も超高々度偵察機も持たないフリーの傭兵は パソコン端末普及前の80年代は大国の信頼出来る大使館員と伝手を持つか直接出向いて命懸けの潜入調査で情報を漁るしかない 実は007シリーズがシリアス路線続けられなくなった理由もそんな技術の日進月歩によるもの 外国人と見るやあからさまに張り付く胡散臭いガイドに自称ホテルのオーナーの独り娘名乗るガブリエル・デクスターの接触 BBCの依頼受け人権侵害が日常的に行われている独裁国のドキュメント撮影に命掛ける映画監督ノースとの友誼めいた遣り取り 監視役のガイドをわざと撒いたり同じ黒人ならともかくスコットランド系の血を引く主人公は間抜けなハニートラップには引っかかる筈もない 敢えて胡散臭い行動やリアクションで軍警察に捕まり依頼人が何を話し何を隠しているのか身体張って調べ上げる 


独裁者排除しザンガロの統治任せても大丈夫そうな政治犯オコエ医師と接触し 色々独裁国の内情調べ上げてるノース監督の撮影フィルム国外持ち出し手伝う代わりに情報掴んだシャノンは国外追放処分受けアメリカへ帰還 再び依頼人(エンディーン)と監視役が現れる前に前準備に掛かる 確か原作では主人公が接触する情報屋(ジャーナリスト)やシャノン達に仕事奪われ落ち目のライバル傭兵の軽挙妄動とか 別働隊としてドリー達が動きエンディーンの動向や電話回線盗聴してたりとか色々有って作戦実行前に黒幕の目的とか ソ連邦の軍事経済支援取付けたいザンガーロの国内事情とかが読者と主人公達に明らかにされるのだけれど 映画は此処で疎遠気味な妻と寄り戻したい主人公のラブシーンに突入するので辻褄合わせは諦めて下さいな


報酬は1人=10万ドルと破格だが、僅か24名の素人同然な反体制派兵士を率いての国取り 成功しても失敗しても黒幕大企業のスキャンダルになるから依頼人は必ず口封じに掛かるし奴等が推薦するザンガロの新しい指導者ボビ大佐は今の独裁者キンバと大して変わらない屑だった オープニングで登場した傭兵仲間ドリー・ブレイクリー(髭=トム・べレンジャー)/白髪交じりの天パなデリク/若禿気味なフランス人ミッシェルが武器や船に輸送ルートの手配にあたり 親族の不幸で若手のテリーは今回不参加 色々知り過ぎてるノースを暗殺するエンディーンの部下を捕獲 口の中に割れたガラス突っ込む拷問の末、何もかも吐いた男を惨殺し依頼人のオフィスに送り付ける 


此れ以上コソコソ監視続けるならアンタも死ぬぞ


官憲の検問やら抜き打ち検査を何とかスルーしマドリード港から小型輸送船トスカーナ号で地中海へ 武器の整備と点検終えアフリカ沖でジンジャー軍曹率いる24名の兵士達と合流 兵士の中には精々10歳前後の子供も居るが大丈夫か? 疑念抱く主人公達だったが笑い声が滅茶苦茶特徴的な軍曹(ジンジャー)が選抜した精鋭達は予想以上に優秀だった。 夜間外出禁止令が出ている首都クラレンスに4時未明に上陸し制限時間15分で重火器や装甲車持ってる敵2個小隊を潰し兵舎で暮らすキンバ大統領を拘束または射殺 この映画で有名になったグレネードガンXM18に小型バズーカやウージー・マシンピストルで始める強襲攻撃 乱戦の最中子供庇う大統領夫人に戦意削がれ背中向けたドリーは撃たれ戦死 襲撃の最中、愛人放り出し有りったけの金をスーツケースに詰め込んでたキンバの姿に失望した主人公は容赦無くラスボス処刑 結局ドリーを含め襲撃側の戦死者は3名となり軽傷者数人程度


無数の戦死者が転がる兵舎兼大統領官邸にヘリで乗り付け勝者気取りのボビ大佐とエンディーンを出迎えたのは兵士達や地元民に助け出されたオコエ医師 お前達は出遅れた 彼が新しいザンガロの大統領だ 激昂するボビ大佐を射殺したのはまたしても友人(ドリー)失い不機嫌顔の主人公 予想外の事態に茫然自失のエンディーンを執務室に置き去りにしたシャノンはドリーの遺体を乗せたランドローバーに一仕事終え疲労困憊のミッシェルやデリクと共に迎えの船へ合流するため早朝の街を離れる



★西アフリカ架空の国ザンガロ=そんな国は有りませんので撮影ロケ地はメキシコお隣の小国ベリーズ 領土の大半がジャングルで主な産業は漁業とリゾート観光 ブルーホールが有名なダイビングスポットでも有ります 住民の大半はアフリカ系で公用語は英語 何処となく日本復帰前の沖縄ぽいっのは建物の配置が外人住宅の其れと大体同じだからかと


☆笑い声聞いてるだけで何か明るくなるジンジャー軍曹演じてる役者さんはガーナの俳優エディ・ダコエ コメディ映画トップ・シークレットでは東ドイツの反共レジスタンスでガソリン愛飲する黒人兵チョコレート・ムースも怪演してます レイダース・失われたアークにも出演してました


★そういや平野耕太さんのマンガ&アニメ HELLSING では何故かフォーサイス作品で悪ふざけする場面が有りましたね 他にはハルコンネン繋がりで砂の惑星やらブルース・ウィリスネタも色々と


★原作でシャノンが依頼人裏切った理由は自身の身体苛む末期癌 アフリカの大地で大国の利益目的での簒奪や欧米企業によるクーデターや虐殺行為を目の当たりにしてきた彼の罪滅ぼし ある日ザンガロのジャングルで自ら頭撃ち抜き人生終えてます

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