グリーン・レクイエム 85年
2015年10/11投稿 2018年12/13追記&改訂開始〜
PV30000達成回
【映画版については見たいと思い立ち探した頃には監督が逮捕&業界から追放されて既に廃盤扱い。久石譲作曲のCDは持ってますが残念ながら未だ観る機会は得られません…コミカライズ版は読んだけど何かイマイチ(涙)というか2度目の再コミカライズが有ったという事すら知りませんでした。という訳で今回はラジオドラマ版と原作メインのお話となります。】
NHK・FM放送の番組で“二人の部屋”というラジオ・ドラマが有りました。この番組、意外と映画公開直前にオリジナル脚本と音楽でドラマをぶつけてくる事が多かったんですが、中学生だった頃偶々聞いてマジ泣きした作品がこれでした。救いの無いバットエンドなドラマの最終回に衝撃受けて本屋にダッシュ、当時微妙なイラスト入った講談社の文庫版スルーして偶々近所の古本屋で手に入れたのが今は亡き奇想天外社のB5サイズの初版本だったのは色々感慨深いものが有ります。
※数年後にこの番組で新井素子特集がありまして再放送で全話録音。MDに永久保存し、気が向いたらこっそり聞いている事は内緒です。
そう言えばその時に「絶句…」「扉を開けて」「二分割幽霊奇談」記憶違いでなければ「ひとめあなたに」も楽しませていただきました。
今関あきよし監督版の映画公開は何故だか色々事情があった様で3年間延期、結局小規模な劇場で限定公開後、ビデオ化以降も不思議な事に全く見かける事も無く…そう言えばこの人の映画“星空の向こうの国”と言い“りぼん”と言い興味は持ってましたが1度も観た事がありません。不思議です。デビュー作の“アイコ16歳”も名前は知ってるけど観てないわ。そうこうしている内に未成年者と何かやらかして逮捕、業界を追放された状態ですからDVD化も難しいかも知れません。まあ作品の出来はネットで検索出来る画像から判断すると見なくて良かったのかも知れません。
ぶっちゃけると高校時代、このドラマのヒロイン「三沢明日香」が理想の彼女でした。
声フェチだったのは否定しません。
おかげで人生未だに迷走中です。
【おそらく今入手可能なのは創元社SF文庫か講談社の少女漫画ぐらいです】
あの時代にジュブナイル、特にSF作品にはまった人は結構いい年になりました。
ある程度はネタばれ覚悟で進めます。
「少年時代、僕は緑色の髪を持つ少女に心を奪われた…」
何故か肝心な記憶を奪われ不思議な少女の思い出を胸に植物学者を目指す大学院生「島村信彦」は街中にある小さな喫茶店「碧の森」で偶然彼女と再開した。
店内にあるピアノで母の残した唄「グリーン・レクイエム」を演奏する彼女「三沢明日香」は近くにある小さな公園で決まった時間、決まった場所で“日向ぼっこ”をする生活を続ける謎の多い女性。
彼女は珈琲を飲む事は出来るが食事が出来無い、太陽光で髪の毛から栄養を確保し雨が降れば体調を崩す。姉と兄も同じ体質で、ある一定の時間以上植物に近寄ると、その植物に異常な現象を起こす為常に警戒していた。
「…また彼が居る。お店によく来てくれる常連。ちょっと猫背でメガネを掛けた魔法使い…」
主人公と同様に幼少期の記憶が無い「明日香」は喫茶店に通う常連客で茂みを挟んだベンチで休む主人公に興味を抱いていた。
記憶の無い2人が全てを思い出した時、悲しい逃避行と悲劇的な結末が待ち構えていた。




