冒険者達 67年
2015年10/17投稿 2019年6/16改稿開始〜
【旧稿書いた当時は “アンチクライスト” で精神汚染されたリハビリに、何だコレ?と思いつつ楽しませて貰いましたが 実は小説ガン無視して内容全て弄くり目茶苦茶なオリジナル・ストーリー展開にしてしまったが為に、辻褄が合わなくなり 暗黒街出身の原作者を激怒させ私費を投じてアフターストーリー “La Loi du Survivart=生き残った者の掟/66年” を作らせる事になった曰く付き物件 チャンスが有ればそっちも見てみたいなぁとは思いますが フランス映画って中々レンタルで出回りません デジタルリマスターも必要かな?】
★ちなみに原作版は男3人の友情と挫折 気まぐれからコルシカマフィアに拉致監禁された初対面の女を救い出したが為にマフィアと全面戦争となるそんな物語。 “ルパン三世/カリオストロの城”か宮崎駿監督によるテレビシリーズ最初の “ルパン三世11話/7番目の橋が落ちる時” が思い浮かんだんだけど多少は影響受けてるかな(-_-)
原題:LES AVENTURIERS
最後の冒険者達
英題:THE LAST ADVENTURE
英題では最後の冒険となります。
フランス劇場公開作品.
同年日本公開.77年.95年リバイバル上映.
原作は60年に同題で執筆されたジョゼ・ジョバンニの“生き残った者の掟”
1986年河出書房で文庫化〜絶版.
80年代に入った辺りから日本の少女マンガや海外のテレビドラマで若者とオジサンが1人の美少女あるいは美女挟んで恋愛関係が云々なストーリーが流行ってました 元凶はこの作品だったのではと思います。 ついでに書いとくとアニメ版ルパン三世シリーズの物語の原型はこの時代に流行り出した恋愛冒険活劇や泥棒映画に宝探しのストーリーをインスパイアしたモノが多かった どの映画がどんな影響与えたのかについてはムック本に乗っかってましたけど此処では自重します。 何にせよ下手な柵や老害が皮肉にも第一次〜第二次世界大戦により軒並み居なくなった60年代後半のフランスは芸術文化の発信地であり自由な発想で映像化された作品は世界に影響を与えた…そんな時代の作品でした。
ともあれそんな栄光の時代が永久に続く筈も無く 60年代に毛沢東に嵌った馬鹿が主導し中国の紅衛兵の真似して若者による共産革命をとやらかした五月革命或いは騒乱により当の若者達とやらの検閲&破壊行為により何もかも衰退。 なし崩しにファッションを始めとする文化や音楽の主流はイギリスやイタリアに流れて行って、気が付いたらフランスは廃墟(笑)と化した訳ですがこの物語はその過度期の作品となります。
主役となるのは戦争で家族を失った三世代の男女達 最年少のユダヤ系女性 "レティシア" はホロコーストにより両親を奪われ何もないひたすら貧乏な山間の寒村で育ち故郷を捨ててスラムに暮らす芸術家。 アルジェリア生まれで小型飛行機のパイロットで有る "マヌー" は外地の植民地から追い立てられ空以外何もかも諦めた優男。 最年長のイタリア系移民の末裔 "ローラン" は自動車メーカーをリストラされて埋立地のスクラップ置場で一発逆転を目指し自主制作による新型エンジンの開発に全財産を注ぎ込んだ趣味人 はっきり言って3人共色々追い詰められてるから挫折=即座に死が待っている崖っぷち人生送ってます。
ある意味“傷だらけの天使 (多分日本のソレもこの映画の影響受けまくった物語なんだろうけど)” みたいな主人公達 でも久し振りに映画見た私が受けた印象は“血の繋がらない擬似家族”でした。 アラフィフのローランから見たらマヌーは仲の良い息子、レティシアに至っては手のかかる孫みたいな存在だったんじゃ無いかなとこの歳になるとそう感じてしまいます。 かなり無理して子供の様にはしゃいでもふと我に返り落ち込んだりする描写から迫り来るタイムリミットを理解してるオジサンの悲哀が見え隠れ ファザコン気味なヒロインは其処に惹かれたのかも知れません。 では独自解釈気味な粗筋に移ります レティシアの悲惨な境遇は本編で語られてますがローランの過去とマヌーの破滅願望はあくまでも本編の状況証拠から。 運良く原作入手&其処に描かれていたら後日書き直します。
【パイロット/新型自動車エンジンの発明/自動車スクラップで芸術作品。夢を追い掛け帰る場所も気がついたら無いなと慌てる今日この頃…】
日本語タイトルが古臭いとお思いでしょうが原題もフランス語でまんま「アドベンチャーズ」です。
登場する主人公は3人
旧式の複葉機を操り冒険飛行家を目指した「マヌー(アラン・ドロン)」
飛行場の側に隣接する、場末の修理工場で画期的な新型自動車エンジンの発明を目指す中年男「ローラン」
修理工場に足繁く通い「ローラン」から分けて貰ったスクラップを溶接して芸術作品を作る「レティシア」
やってる事はてんでバラバラなのにちょっとした偶然から年も性別もバラバラな彼等は親友同士になりました。
たまに滑走路で車と飛行機に分譲し“おバカな悪ふざけ”で鬱憤晴らし「レティシア」を中心とした奇妙な三角関係はどこか歪で悲しげに、でも温かく続きます。
でも彼等の夢は呆気なく破綻しました。
全てを捨て、もう夢だけしか残っていない彼等は一発逆転を目指して遥かアフリカ・コンゴ沿岸にやって来ます。
【南の海で宝探し、大金ゲットしましたが彼等は大事な物を失いました】
船をレンタルして一か八かのギャンブル…偶然墜落し海中に合った飛行機の残骸から大金をゲットした3人は子供のようにはしゃぎます。
色々あって「レティシア」を想う様になった「マヌー」
でも実は「レティシア」が好きなのはくたびれ中年男の「ローラン」
2人の事を年の離れた弟妹の様に思っている「ローラン」
だが突然の悲劇が3人を襲います、宝探しの情報を知った犯罪組織の襲撃、銃撃戦の末逃げ回る中「レティシア」が……。
彼女を海に葬った「マヌー」と「ローラン」は大金を山分けして一旦姿を消しました。
数年後…「ローラン」はフランス沖合にある人工島“ボイヤール要塞島”を買い取りレストランを営業します。
それは「レティシア」を殺害した犯罪組織を引きずり出す為の罠でした。
再び飛行機乗りとしてやって来た「マヌー」も合流し犯罪組織へのリベンジが始まります。




