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TRANS WORLO トランス・ワールド 11年

2015年10/15ガラケー投稿 2020年4/21タブレット端末にて改稿開始〜4/22お昼前作業終了

【 世にも奇妙な物語を思い起こさせる世界でガソリンスタンド兼雑貨屋で強盗やったら運命の特異点に吹き飛ばされました……ところがとなる低予算作品。 森の中の掘っ立て小屋とその周囲で繰り広げる無い無い尽くしの世界で展開されるタイムパラドックスに巻き込まれた元々違う時代と場所で生きてた男女は "行き止まりの状況" からどう自分の運命を変えてゆくのか? 多分あれから5年以上経過し殆どレンタル落ち⇒視聴困難かも知れません 脚本とアイデア&出演者の演技は面白いけど映画としての有り難みは薄いかな。 】


★怪しいオッサンが店番務める寂れた雑貨屋の金庫に入っているモノは何? 日本なら案外天狗(てんぐ)(たぶら)かされたとか隠世(かくりよ)奇譚 イギリス辺りなら妖精界に連れてかれたなんて説明になりそうです。 だから受け入れ易いのかな?


☆アメリカはカメラマンの労働組合やハリウッドの圧力有るからテレビ出演者を劇場映画に起用したりスマホで撮ると興行上映はまず不可能 でもそんな作品は少しづつ増えてます ちなみに製作費は50万ドル=約6000万円ぐらいだそうです……いや 高いじゃん(汗) 


原題:ENTER NOWHERE

行き止まり 或いは 何処でも無い場所

アメリカ イベント上映作品 (自主制作)

2013年 日本DVDセル

日本版に付けられた英題は "交差する世界(トランス・ワールド)"



 2020年4月後半 コロナウイルス感染⇒発症して自宅待機要請されてるのに観光旅行でリゾート気分をと洒落込んだ言語道断な愚か者のせいで、此処沖縄もいきなり感染者増大しとうとう犠牲者まで出た昨今 何処もかしこも自主休業という形で営業停止となったり入場制限が行われる状況に追い込まれました。 こんな最中でも暇を持て余しているらしい自称文士様達はこのサイトで嬉々として 日本は終わりだとか軍靴の音がと相変わらずシモネタ丸出しの不快なタイトルや○○子や○○たなんて人様舐め腐ったペンネーム読むだけで精神汚染されそうな電波を垂れ流してますが 流石に○○ガイにイカれてると罵っても虚しいだけですので気分転換に専念したいと思います 暇潰しにお付き合い頂ければ幸いです。


今は単なる廃墟と化した元レンタル店でこの作品を手に取ったのは 丁度新作扱いから準新作となり その日偶々更に割引サービスだったから……まあこうまで書いたら大凡推測がつくでしょうが 出演者がお気に入りとか音楽が魅力的だと言う訳でも無く日本版DVDのパッケージが何故か目に止まったからで 実際見た感想は "面白いけど人間関係がややこしくて物凄く地味" と言う身も蓋も無いコメントを携帯に書き綴る事になりました。 冒頭のガソリンスタンドに隣接する場末なコンビニもとい寧ろ雑貨屋 エピローグに登場する風光明媚な海辺のホテル? はともかく物語の大半を占める曇り空に覆われ荒れ果てた森とボロボロな掘っ立て小屋に何の魅力も感じなかったからでは有るのですが人様に読んで貰う事を前提としてる癖に支離滅裂な此れは駄目だろう と言う事で色々遊んでみようと手直し致します。


当時本編見てて私が連想したのはエドワード・ホッパーってが描いた絵画 "Gas(ガス) 1940年" とか "Nighthawks(ナイトホークス) 1942年" あちらの作品にしては珍しくモブも含めかなり登場人物が絞られた低予算映画でしたから何気ない日常風景シーンですらも ふと、とんでもない何かにじっと見られている様なそんな気分になる物語です ホラーじゃ無いのに何故か怖くてクライマックス終え漸く安心した記憶が有ります。 では当時を振り返りながら改めて物語を纏めてみますか うろ覚えで書いてますので事実関係が違ってたら 容赦無くツッコミ入れて下さいな。



【 ミシガン州デトロイトから始まり合衆国大陸を横断する高速道路の太平洋側 森に囲まれた此処を抜ければ海の見えるワシントン州シアトルへ……物語は其処に有る70年以上前からずっと時代に取り残されて来た様な佇まいの寂れ果てたガソリンスタンドに隣接する雑貨店で始まった。 "1984年の初夏" どう見ても金目のモノなんて殆ど無さそうなこの店に拳銃片手に乗り込んで来たのはボニー&クライド気取りなやさぐれ女=ジュディ 胡散臭い店主を脅し付けた彼女が金庫で何を見てしまったのかは定かでは無い。 】


★案外体育座りで出番待ち構える三頭身の青い猫型ロボットだったりして……。


☆ラストシーンとは対照的に興味深い眼差し向ける店主の表情は 出来りゃ繰り返し見て細かな違いを楽しんで下さいな。



 曇り空に覆われたモノトーンで貧弱な冬枯れの森 夫がベトナムへ出征する前に不仲な義理の両親に妊娠を報告するため向かう途中、ガス欠となりオンボロの54年型プリ厶スで寒さと空腹で不安な一夜を明かした女性 "サマンサ" はガソリンスタンドを探しに出たまま戻らない夫を探そうと独り森の中を彷徨い続けている 偶々山小屋を見付け助けを求め駆け込んでみたものの其処に有ったのは壊れているらしい無線機とベッドぐらい 空腹に耐えられず備蓄されているコーンフレークを貪る様に口にした直後 片手斧を持ち小屋に入って来た見知らぬ男に驚き、何故か逃げ出そうした彼女は足を挫き昏倒 とある理由から山を越え隣州へ向かう途中だった青年= "トム" に介抱された。


3日前に車が溝に嵌り救助を求める途中足を骨折 偶々辿り着いたこの山小屋を拠点に斧を杖と自衛のために持ち歩き 助けを求め彷徨い続けているというトムと食糧を分け合い 日が沈み氷点下にまで気温が下がる中、共に毛布に包まり寒さを凌ぐ "サマンサが苦しみながら誰かに電話を掛けようとする夢を見て飛び起きた時" トムは眠り続けるサマンサに渡せる物を探し自身の車へ向かう途中に銃撃され大混乱 悪夢から目覚めたサマンサが小屋の前で見付けたのは意識を失い悪夢にうなされるけばけばしい女 "ジュディ" を介抱するが目覚めた女は錯乱状態 強盗事件起こし逃げる途中どうも悪漢気取りのチャラ男 ケヴィン に独り森へ置き去りにされたらしい 3人がこの山小屋の周りからどうしても抜け出せないと判明したのは罵り合い気まずい夜を過ごした翌日の事


山小屋から抜け出そうと悪戦苦闘する3人は会話中に感じた些細な違和感 同じ写真が入った年代物のロケットを持っていた事から始まるそれぞれが此処へ迷い込んだ事情の吐露から 違う時間軸違う場所に居た筈の自分達が何かとんでもない場所に迷い込んだのだと実感する事になる。 サマンサが暮らしていた時代は1962年 バージニアからニューハンプシャーへ向かう途中此処に迷い込み 荒んだ人生を送るジョディは1984年 シアトル近郊で強盗殺人事件を起こし共犯者により此処へ置き去りに トムは2011年に神父にレイプされそうになり相手を殺し オクラホマの更生施設を抜け出しサウスダコタへ逃げる途中迷い込んだらしい……だがそれだけなのか? 


実際の所サマンサとジュディは自分が断末魔を迎える瞬間を覚えていた。


夫がベトナムで戦死 宗教観の違いや人種差別により義理の両親 (ユダヤ系) に子供を認知されなかったサマンサ (ドイツ系) は救急車が間に合わず娘誕生直後に心臓発作で孤独死。 血の繋がらない祖父に幼い頃から陰湿な虐待受けて育ったジュディは 自暴自棄な人生を送り強盗殺人のみならずチャラ男=ケヴィンをも射殺した罪で死刑 偶々お腹にケヴィンの子供が居た事から刑が執行されたのは息子が生まれた8ヶ月後 度々繰り返すフラッシュバックはベッドに無理やり縛り付けられ弛緩剤を注入される断末魔の情景。 そして死刑囚の子供として養育施設で育てられたトムは 幼い頃から看守同然に振る舞う神父により度重なる暴力 しいては性的虐待を受け続けた挙げ句に相手を殺害。 


出逢う筈の無い肉親で有る彼等が送り込まれた此処は何時で有り何処なのか? 


其れは偶々ジュディが踏み抜いた隠し扉 小屋の近くに作られた避難壕に備蓄された缶詰めや飲料水代わりのワインに表記されたドイツ語のラベルと賞味期限 警戒心を顕に3人へ銃を向ける仲間とはぐれたらしいドイツ軍兵士 "ハンス・ノイマン二等兵" を隙を突いて取り押さえた事で漸く判明する 3人のロケットに収められている写真の女性はハンスの妻だった。 此処は1945年のドイツでありもうすぐ空襲で消える小さな村の郊外 この日偶々森へ投棄された爆弾でハンスが戦死した事で、3人の人生は致命的に歪められたのだ。 この男が死ななければもしかしたらもう少しマシな運命に出逢えるのかも知れない 怯えるハンスに撃たれ刺されながらも懸命に彼の説得を続けた3人の命懸けの奮闘により始まった過去改変による辻褄合わせ 光に呑み込まれ元の時間軸へと戻された彼等は 助けられたハンス二等兵を除いて全ての記憶を奪われ 異なる人生を歩む運命が待ち構えていた。



 "1985年 初夏" 何故私は生まれて初めて訪れた筈のこの店を感慨深く歩き回っているのだろう? 


ガソリンスタンドに隣接する萎びた雑貨屋 偶々目に付いた年代物のメリーゴーランドの玩具に泣きたくなる程の郷愁を抱き購入 胡散臭いが何故か親近感を感じる店主から其れを受け取り母の待つワシントン州シアトルへ向かうジュディ  彼女の敬愛する祖父にして高名な慈善投資家ハンス・ノイマンが最後の時を過ごした屋敷には先に到着し娘を待つ母=サマンサの姿が有った。 あの日突然現れ違う何処かへと吸い込まれた3人の男女に命を救われたハンス二等兵は残された様々な物を元手に妻と共にドイツを離れ合衆国へ移住 ビジネスで成功を収めた彼はとても優しい父で有り祖父で有ったらしい 残念ながら曾孫の誕生には間に合わなかったが幸せに生きた彼はいろんな物を彼女達に残してくれた。


遺灰はお気に入りだったこの海へ流してくれないか 悲しみと思い出を振り返りながら遺言を執行する母と娘 2人の幸せな親子の姿とは対照的にあの雑貨屋には再び災難が訪れていた。 彼等の活躍で多少時系列が入れ替わってもやっぱりチャラ男で人間の屑だったケヴィンと共に強盗を働くのはジュディとは似ても似つかぬ間抜け面のアバズレ女


「生まれた時から不幸だった訳でも無いのに 努力もせずに、他人の懐から小金奪い取る人生の何処が楽しいんだお嬢ちゃん。」


ジュディの時と違い、呆れ果てた表情浮かべる店主が開いた金庫の中に有ったモノは? 此処で画面は暗転しエンドクレジットへ流れ込みます。



★オマケ:自動車社会と言いながら割とアレなアメリカのガソリンスタンド&コンビニ事情



 日本でも、そんなに珍しい光景では有りませんが 全てセルフサービスのガソリン・スタンドは基本現金払いで3〜4種類のオクタン価から選び給油。 当初は街の中心部に乗り付け給炭や給水してた鉄道と違い 街の郊外で数人の従業員が常駐し サービスはガソリンの補充とオイル交換程度だったそれは石油価格の下落と独占企業だった鉄道産業の凋落と自家用車の普及 道路網の発展に伴って街の中心部にも出店し競争が激化しました。


特に人里離れた郊外=隣近所が軽く数十キロも離れている事もザラに有るカナダや合衆国の場合 車が立ち寄り易いガソリンスタンドに併用する形でファストフードやドラッグストア (病院が数百キロ先なんて話もザラに有る) 果ては雑貨屋が軒を連ねるのは自明の理 あちらのテレビドラマにも直々登場しますが店内にフードコートが有ったりとまんま個人経営のコンビニ化が進んでは居ますが 大概営業努力? 何それ美味しいのとなる雑な経営者がザラに居るしそんな駄目な店でも何故か中々潰れません(笑) なんつーかノリは正しくど田舎の雑貨店 逢魔が刻に偶々其れと出会ったら異界への入口に……見えない事も無いかな(¯―¯٥)






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