世界が燃えつきる日 77年
2015年8/13投稿 2019年3/20改稿開始〜
【子供向けにダウンサイジングするにも程が有るボンクラストーリーと放射脳な巨大生物と人食いゴキブリに竜巻等の自然災害の描写はCGやクロマキー合成以前のシロモノだから正直ショボいのですが、この映画の為だけに製作された装甲車ランドマスターが当時半端なく格好良く見えたから限定核戦争後の荒野を駆け抜けるあの場面だけはもう一度見てみたい作品です。】
原題:DAMNATION ALLEY
地獄のハイウェイ
DVD化に当たり“SURVIVAL RUN/生存競争”に変更
アメリカ劇場公開作品.
同年日本公開.ランドマスターが日本縦断する宣伝活動で話題になりましたが私が覚えてるのは月曜ロードショーのアレな映画と叔父が持ち込んだマガジンかチャンピオンの画質が悪いモノクロ記事ぐらいです。
原作は1969年のSF小説「地獄のハイウェイ」核戦争後の北米大陸を舞台にした物語で映画版とは似ても似つかないバイオレンスな作品です
簡単にストーリー説明すると
核戦争でわずかな人類(アメリカ人だけよ他は知らんがな)が生き残った街は
○カリフォルニア州・ロサンゼルス
西海岸の南端。
○マサチューセッツ州・ボストン
東海岸の北端。
残りはほぼ全滅状態な世界で「ボストン」で「線ペスト」が発生。
※中世ヨーロッパを地獄に叩き込んだ疫病:ペスト(黒死病)
致死率70%のこの疫病は未だ生き残ってます。
2014年に中華人民共和国の東北部で大量の感染者が出て3万人が隔離されてた筈ですが以降情報統制が入ってニュースが流れて来ません。
沈静化したとかの続報無しです。
同じ年にコロラド州でも5人感染。密輸した野生動物が原因でした。
事態解決の為カリフォルニア臨時政府は、ワクチンを送り届ける為の決死隊を編成した。
軍に残された僅かな特殊車両「ランド・マスター(原作では単純に“車”で表記)」3台に分譲したワクチンをボストンに届ける為の作戦が始まる。参加チームの中にはある特殊な理由で強制参加する事となった男がいた。
元特殊部隊出身(ここら辺り記憶曖昧です。元ヘルス・エンジェルスだったけ?)で多くの罪状で逮捕拘留されていた天才ドライバー・主人公「ヘル・タイラー」は莫大な報酬ではなく任務達成出来れば「無期懲役からの解放」を条件にチームに加えられる。
アメリカ大陸を横断する高速道路「ルート66」は天変地異、突然変異体の襲撃、残留放射能、野生化した暴走族(北斗の拳でお馴染みのアレです)が襲い掛かる「地獄のハイウェイ」と化していた。
原作はこんな感じで物語のふいんきは「ニューヨーク1997」あるいは「マッドマックス2」みたいな感じです。
映画とのあまりに違い過ぎる内容にびっくりした記憶があります。
【映画版はファミリー向けSF、しかも予算無駄遣いの地雷作品になっちゃいました】
核ミサイル施設に勤務する主人公、名前は原作と同じ「タイラー」ですが普通の気の良い爽やか系兄ちゃんです。
第3次世界大戦の開始直後にミサイルは発射済み。
地球の回転軸がズレるレベルの世界滅亡の中、完全防御の地下基地にいた彼等は核の冬すら生き延びました。
但し、男しか居ない地獄の男子校状態で
命令してくる筈の上官どころか帰る家すら無くなった上
ぶっちゃけ失業状態の彼等は偶に外でウロチョロする巨大サソリを持ち込んだバイクでからかうぐらいしかやる事は有りません。
後数年で酒も食料も水も消える。
最後の絶望的な「夏休み」を過ごす彼等にチャンスと絶望が同時に舞い込みます。
カリフォルニアに生存者が集まり生活が始まったとの無線連絡とタバコの火の不始末による地下基地の崩壊でした。
かろうじて生き残ったメンバーは残った僅かな燃料と食料を特殊車両「ランドマスター」2台に乗せてアメリカ大陸を「東から西へ」横断します。
もしかしたら途中の街に生き残っている人々を探しながら。
…という感じで、原作とは方向も逆です。
放射能で突然変異した「オモチャのゴキブリ」とか「もはやぬいぐるみ状態のサソリ」と温い戦いが繰り広げられます。
子供の頃「月曜ロードショー」で何回も観てた頃は結構あのチープさが楽しい映画でした。




