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トゥルー・ディテクティブⅢ④ 19年

2023年9/29〜9/30タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割込み投稿

漸くシリーズⅢ最終回まで 此れ以上短くても長くても駄目な作品って意外と多いから今後も増えるかな ハリウッドがあんな体たらくじゃもう映画には期待出来ないし

【 まさか主人公の渾名(あだな)でジミ・ヘンドリックスの楽曲 "紫の煙(パープル・ヘイズ)" が物語の伏線だったなんて予測出来る筈が無い 此れ読んでる大半のお客様は"ジョジョの奇妙な冒険"のあのスタンド連想するんだろうとけどエンドクレジットで私の頭の中に鳴り響いていたのは、坂本冬美/細野晴臣/忌野清志郎が期間限定で活動した音楽ユニットHISの"パープルヘイズ音頭"でした(苦笑) なおオリジナルの歌詞は麻薬(恐らく大麻)で過去と現在の記憶すらもあやふやとなった酩酊者の妄想 まんま老境迎えレビー小体型認知症が引き起こす幻聴や幻視に記憶障害に追い詰められるウェイン・ヘイズの窮状そのまんま 】


★建国以来、その差は開く一方の貧富の格差 弱者を蔑み踏み躙る事でしか鬱憤晴らせない惨めな人々に冤罪や未解決事件の元凶になっている同調圧力や価値観の押し付け合い 他にも小ネタ満載だけど彼の国が抱える病は殆ど末期症状


 令和5年9月29日 朝から鳴り響く蝉時雨に今頃満開な百日紅 本日は爺様の三回忌なんで時折やって来る弔問客に対応しつつ そういや中秋の名月も今夜だったね 昨晩の夜は時折不意打ちの大雨と燦々と降り注ぐ月明かりに浮かれた家の猫様達が外出して中入れてと網戸にへばりついて騒ぐからあんまり熟睡する時間無かったよ(奴等自分で開けられるけど寝てる私起こして開け閉め任せる) 多分今夜もそんなドタバタ繰り広げる訳だろうね 何かまた後ろ脚2本靴下な新しい居候一匹増えてるけどお前何処からやって来た(汗) 本作は偶々TSUTAYAでレンタル続いていたから借りたんですが 出だしはともかくオチは大山鳴動して鼠一匹な結末で主人公達は見事に無駄足踏んだのみならず 実の所、惨劇の切っ掛けは不可抗力で起きてしまった事故を誤魔化そうとした結果死屍累累の大惨事だった為 当初前振りで取り上げる予定だった日本のエプスタイン=ジャニー喜多川とその性的被害者達の正直他人事だし面倒臭さしか感じないアレや此れは全て没ネタとなりました 


本編予告編しか見てないのにイメージだけで取り上げるもんじゃないな シリーズ1作目と違いそんな映像媒体と生贄ショーで荒稼ぎしてる新興宗教団体もペドフィリアな金持ち(エプスタイン)も存在せず悪趣味な人身売買も関係無かった訳だし だからまあ最初のアレよりはやっぱり毒気が薄めです 何故か本シリーズのみR15作品で貸出し制限してたのは……多分レンタル部門の担当者が予告編だけ見てまんまと勘違いしてるのかと もしくは日本では幸い入手困難とは言え市販薬使い拉致した児童を洗脳する過程があまりにも具体的で危ないのかも 使われたのは炭酸リチウム 本来は双極性障害(極端な躁鬱病)を抑え込む精神安定剤なんだけどとある精神病院で医師や看護師に反抗的な患者を抑え込むのに使われた事案が発覚し問題に 記憶障害を引き起こし徹底的に自我を奪い命令のままに動くある種のロボトミー 勿論此れも今では虐待事案として検挙されますが とある数カ国は未だ続けてる可能性が極めて高いとだけ書いときます そんな形で製造された子供兵士や人間爆弾を纏めて殺処分するシーンが有る伊藤計劃先生のアニメ版"虐殺器官"に関してはDVD持ってるからその内機会が有れば



■第7話 秘密 The Final Country/最後の国または最後の逃げ場所


❖アーカンソー州における人種差別の歴史はかなり根深い 様々な人種差別撤廃法案が施行されても頑なに黒人やヒスパニック等の有色人種は専門校へ 白人専門だったリトルロックの高校や大学にカラードが通える様になったのは1978年 州兵を動員し反対派を排除、執拗な嫌がらせに耐えリトルロック高校を卒業できたのは9人中1人だけ 其れは21世紀に突入しそろそろ四半世紀の今も変わらない


 1990年9月 人種差別に怯える娘レベッカを高校へ送り届けたウェイン・ヘイズ刑事に緊急連絡が届く デビルズデンのあの火の見櫓で頭を撃ち抜いた自殺体として見付かったのはエドワード・ホイト邸に銃を片手に乗り込み何かを見てしまったトム・パーセル 俺達が奴をウィルを殺した犯人と疑ったからか? 落ち込むローランド・ウエスト警部補と主人公 だが未解決事件を追う2015年のTV局女ディレクター=イライザ・モンゴメリーと調査チームによるとトムの死因は明らかに何者かにより偽装された殺人だった 現場で見付かったタイプライターの遺書を根拠にジェラルド・キント州司法長官は兄妹の失踪及び(ウィル)殺害の真犯人は父親のトム・パーセルだと記者会見でぶちまけ6人を殺し主人公により射殺されたブレッド・ヴッダートは無実が確定 郊外のモーテルに滞在していた故ルーシーの従兄ダン・オブライエンは愛車と財布等荷物残し行方不明 恐らく2人は何者かに口封じされた可能性が浮かび上がる


アメリアは2人の子供連れサイン会に現れジュリーの行方を強引に問い質そうとした黒人で謎の片目男の手掛かり求め故ルーシーの元友人宅へ あの事件から10年が経過しヴッダートの件や兄妹の失踪事件を契機に多くの人々がシュービックレーンの街を離れ住宅街はゴーストタウンと化していた 友人が残していた写真に写るウィルとジュリーそしてお化けに扮装した謎の男女 ルーシーがかって勤めていたドライブインで何かを遣り取りしてたダンとワッツと名乗る片目の黒人男性はルーシーとも接点があったと判明 2015年、ウエストと共に事件の再調査を続けるウェイン エドワード・ホイト邸でハウスメイドを長年勤めてた老女が明かすホイトの独り娘イザベルを襲った悲しい事故 最愛の夫と娘を失った彼女は心を病み屋敷の地下室に儲けられた子供部屋に長年引き籠っていたという そんな彼女の面倒を見ていたのはジュリーと呼ばれていた黒人男性 その特徴は明らかにアメリアが90年に脅迫めいた遣り取り交わしたワッツの特徴と一致した そして主人公の妄想だと思われていた謎の監視者は実在した 咄嗟に車のナンバープレート番号控えていた事で明らかとなる所有者は片目の黒人男ジュニアス・ワッツ


舞台は再び90年へ トム・パーセルを自殺に魅せかけ謀殺し 当時は生死不明だったダン・オブライエンをモーテルから拉致 そして航空機でラスベガスに向かいルーシー・パーセルを薬物乱用死に見せ掛け殺害した容疑者が浮かび上がる 捜査本部が解散となる中でウエストとローランドがカーチェイスの末取り押さえたのはホイト社の汚れ仕事を一手に引受けていたハリス・ジェームス 拷問の最中に反撃しナイフ片手にウエストを刺し殺そうとしたハリスはローランドに撃たれ即死 遺体は2人掛かりで森の中に埋められた 深夜血塗れで帰宅し証拠となる衣類をドラム缶で焼く主人公を目撃してしまう(アメリア) 翌朝主人公宛に掛かって来た電話はハリスの雇い主で事件の真相を知る黒幕エドワード・ホイト 


「 もし私の招待に応じなければ君も家族もローランドも破滅するぞ 」


早朝現れたリムジンの出迎え そして物語はクライマックスへ



■第8話 墓標 Now Am Found/今、見付けた


❖川を堰き止め作られたトルーマン人造湖が完成したのは1978年 住む者が居なくなったシュービックレーンはやがて湖に呑まれ 学校や火の見櫓も全て取り壊された 人造湖の周りに新たに造成されたニュータウンがグリーンランド アードワン造園があるアレグラレーン1208番地には優しい妻と娘を見守る優しい心持つ造園主が今も元気に生活してる


 1990年 パーセル事件はジェラルド・キント州司法長官の圧力に屈する形で父トム・パーセルを犯人に仕立て上げ捜査本部解散 上層部に反抗し妻アメリアを守る形で刑事を辞めたウエスト・ヘイズの再就職先はウエストフィンガー公立学校 アメリアも此処に教師として赴任し共働きの生活が始まる もう共に手を汚すのは充分だろう ハリス・ジェームスを主人公とローランド警部補が殺した事を知っているエドワード・ホイトの要求は此れ以上の捜査の打ち切り その代わり我々も未だ逃走続けるジュリーを追わないし君達の家族や知り合いにも手を出さない 何も知らないローランドとは喧嘩別れする形で再捜査は打ち切られた


2015年ブルースカイ療養施設 行方不明となった夫を未だ待ち続けるハリスの妻と面会 ジュニアス・ワッツはハリスの監視者でもあった ホイトが亡くなり屋敷も会社も他人名義に 廃墟と化したホイト邸の地下室に儲けられたピンクに彩られた子供部屋 其れはジュリーが描き残したスケッチそのままな内装で2人は知らないが最後にトムが目撃したのは娘が壁に描いた新しい名前の自画像と母となる女性に執事の仕事してるジュニアス・ワッツの絵 晩年を迎え罪悪感に駆られる形で主人公宅に出向き自首するかどうか悩み続けたワッツ 2人を自宅に出迎え語る事件の真相 夫と娘を事故で失い双極性障害となったイザベル・ホイトがウィルやジュリーと知り合ったのは会社のピクニックイベント 娘メアリーにそっくりなジュリーを見初め危うく誘拐未遂仕出かしたイザベル ハリスとワッツは2人の母ルーシーに高額の慰謝料と引き換えに定期的にイザベルと子供達を会わせて欲しいと交渉 そればかりか夫トムに内緒でジュリーとイザベルの養子縁組の話が進められていた かくれんぼ遊びの最中薬が切れ錯乱状態となったイザベル ウィルが岩場で転び頭打ち亡くなったのは事故だったが表沙汰になればイザベルもジュリーも不幸になる 3人はウィルの遺体を洞窟に残し屋敷地下室で潜伏生活 ハリスは事故を事件に見せ掛け何もかも隠蔽する方向へ動き出す


ワッツがジュリーの異変に気付いたのは潜伏生活2年目のこと あろうことかイザベルは自身に処方された炭酸リチウムをジュリーに飲ませ記憶を奪い 恐ろしい偽の父親から逃げ回るお姫様メアリー・ジュライとして記憶を埋め込まれていた 時折元の記憶をフラッシュバックさせ錯乱状態となるジュリー 気の触れた(イザベル)を持て余す雇い主エドワード・ホイトは仕事に逃げ場所求め滅多に屋敷に戻らず何もかもハリスとワッツに丸投げ 調査の結果子供達を事実上育児放棄していたルーシーを事故に見せ掛け殺害 脅迫者と化したダン・オブライエンを会社の暗部と共に追い詰めるハリス 兄妹の父親トム・パーセルも実は隠れ同性愛者だと判明し亡くなったウィルはともかくジュリーは不義の子だと明らかになる このままでははジュリーも薬物過剰摂取による惨たらしい最後が待っている ワッツはイザベルからジュリー=メアリー・ジュライを引き離す決断下し彼女の地下室からの脱出を支援するもジュリーは錯乱状態で行方不明となり イザベルは自ら薬物を飲み干し自殺 その後、ありとあらゆる手段でジュリー=メアリーの行方追うワッツは 1997年に漸くフォートスミスの修道院に隣接する犯罪被害者シェルターで修道女として潜伏生活続けるメアリーを見付け出すが 数ヶ月前にHIVに感染し懸命の治療も間に合わなかった彼女は既に墓の下 雇い主も亡くなり己の罪に向き合う晩年を苦しみ抜いたワッツは救いを求め俺を逮捕するか殺してくれと懇願するも 同じ様に己の罪から逃げ回る人生歩んだ2人は到底そんな気にはなれなかった 


後味悪い結末だったがとにかく謎は解けた 主人公宅で故アメリアが遺した資料を整理し箱詰めする主人公とローランド 陰遁生活にもそろそろ飽きた 主人公の息子でアーカンソー州警察で刑事やってるヘンリーと相談 記憶障害や徘徊繰り返す主人公の看取り役として志願したローランドは以降、週1ペースで主人公宅に滞在することに 翌朝箱詰めした資料を倉庫へ戻そうとした主人公がうっかり落としたこの事件の顛末纏めた妻の書籍 改訂版に書き加えられたマイク・アードワンの経歴とジュリーの墓が安置された修道院で偶々出食わした仲良さげな造園業営む父マイクとあまりに印象的だった娘の面影 そして再び現れた妻の幻影との遣り取りで漸く隠されたもう1つの真相に辿り着く主人公 ジュリー=メアリー・ジュライの墓はワッツ等の追跡恐れた修道院が彼女を逃がすため打った最善の手段 事件捜査打ち切り後も独り初恋の少女(ジュリー)を取り戻すため諦め無かったマイクと記憶失ったジュリーが再会したのは1997年のとある日 修道院で亡くなったことにして新たな名前で幸せな人生送る3人と何とか再会するも再び記憶を失った主人公 迷子となったウエストをヘンリーと共に迎えに現れた娘レベッカとの和解 そして物語は80年の主人公のプロポーズシーンと左遷の顛末 90年の再捜査断念に伴う夫婦の危機を切り抜ける主人公達 そして息子夫婦に娘や孫と穏やかな晩年を迎えた主人公が遊びに来たローランドを出迎えるシーンで幕を下ろす


エンドクレジットで流れるのは"(セント)ジェームス診療所のブルース" 


やがてこんな穏やかな晩年も終わりの日は確実にやって来る せめてそれまでは幸せに生きたいモノだ


なお2022年製作スタートしたシリーズⅣはジョディ・フォスターが主演予定だとか

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