サマーウインド ~少女たちが運んだ夏~ 87年
2019年10/29〜10/30タブレット端末にて執筆 深夜脱稿 同日深夜割込投稿
【 オリジナル版は25分間主人公とヒロインがひたすら海辺でいちゃつくか近所のお城風な建物(意味は分かりますね?)かペンション(コッチも死語だね(苦笑))で延々と"大人のポニョゴッコ"やってるだけですから論外ですが…ノベライズ版は大切な人を失った失意の主人公がミステリアスな美少女との束の間の恋愛⇒失恋で再び前向きに生きる決心を抱いたり、ど田舎で人生空回り中な海の家の看板娘が都会からやって来た何処か影の有る名前すら知らない大学生=主人公に淡い恋心を抱く……そんな物語でした。 エロシーン皆無だったら普通に少女マンガですね。 】
★実はアニメ本編は未だ未見です……当時も引いたけど今見ても奇妙奇天烈にも程が有るハウスマヌカン風ヘアスタイル+どう見ても10代前半な女の子とのアレな場面を見てもなぁ(汗) と言う訳でノベライズ版ベースで纏めてみました。
☆ハウスマヌカン…D.Cブランドとか言うファッションが流行った時代、販売店員に奇抜な髪型と店の商品着てもらう事で"うごくマネキン"に見立てた頃の造語。ちなみにマヌカンはフランス語のマネキン…赤くてガジュマルの木に住む妖怪っぽい本編メインヒロインの髪型同様勿論死語で御座います。
日本.オリジナルビデオアニメ
公式にはタイトルに"新くりいむレモン"が入ります
18歳未満御断り作品
ノベライズ版は倉田悠子書き下ろし
ちなみにAICキャラクターデザインとなってますが
本編イラストは平野俊弘&垣野内成美夫婦による合作の可能性が有ります。
バイクは恐らくカワサキのマッハだしアニメなんか目じゃない
クォリティ高いエロいイラストに見覚え有りまくり(^_^)
87年富士見文庫にて出版⇒現在は角川書店が原稿管理
実は"麻衣・夏の扉"投稿した直後にPVアクセスがいきなり増加するという異常事態が発生し、コレは夢だ夢に違いない明日も早いからさっさと寝よう(汗)と1眠りしている最中に夢の中で記憶の彼方に消えた筈の物語…但し1部だよ 流石にキャラクターのフルネームや台詞や細かいストーリーまでは無理です…をサルベージしてしまいまして忘れない内に書き残して置こうと思います。ちなみにこのノベライズ"夏の扉"から僅か3ヶ月後に出版されてるんだよなぁ。当時ワープロは感熱紙使う専用機が出たばかり、今では学校生活除いて有り得ないけど世間一般の作家さん達は専ら原稿用紙にチマチマ書いて脱稿⇒印刷屋さんでは写植並べ現像して版下作ってた時代だったから連続物の小説でも1年〜5年待ちは当たり前の時代に有り得ない刊行の速さでびっくりした記憶が有ります。
後の時代"ラノベ"なんて略され呼ばれる事になる一連の作品は其処からパソコンにインストールされたワープロソフトに進化し更にはノートパソコンやタブレット、携帯からスマホへとどんどんハードや入力ソフトが便利になってゆく過程で増えていった訳ですが…まあそんなかなり退屈で読んでて眠くなる開発史はどっかに放り捨てるとして、この手のエロと萌を統合させるアイデアはビデオソフトそのものが余りに高価な上に執拗に騒ぎ立てる馬鹿が増えたからやがてAVとか美少女ゲームに流れていってしまう訳です…ある意味過度期の作品だと言えるかも。
実際、富士見文庫も部数が伸び悩みこの辺りからソフトポルノ⇒エロも有るけど恋愛要素取り入れたオリジナル作品やバブルガムクライシス等のオリジナルビデオアニメ作品のノベライズに方向転換が始まり徐々にフェアリーダストブランドから距離を空ける様になりますね。では軽く纏めたところで本編あらすじに移ります。但し今回登場人物のフルネームや舞台設定の1部については記憶が曖昧模糊としておりますので名字や一部の人物名とストーリーにデッチ上げが入ります。もし手元に資料有るけどこんな展開では無かった等の指摘頂ければ謹んで訂正致します。では始めますか。
【 色々良い雰囲気がぶち壊しになるからジブリネタは自重しますが当時この物語を読んだ記憶をサルベージしている私がイメージした音楽は"ムーンライトサーファー"と"引き潮"でした。 考えてみるとスマホどころか携帯すらも肩掛けで高校生には無縁だった時代……私が異性と交わす話題は専ら深夜の馬鹿なラジオ番組か音楽だった様な記憶が有ります。 維持管理費が大変な250cc以上のバイクはセレブの乗り物扱いだったなぁ(泣) 】
★それにしてもベースの物語はアンデルセンの"人魚姫"の筈なのにニコ動の主題歌&ダイジェスト場面見てたら"崖の上のポニョ"を思い出したのは何故だろう?
彼女と行く筈だった南の海を見に行こう……1987年.6月の東京 降り止まぬ雨の中、友人や双方の家族達と共に最愛の相手"弥子"の1回忌を終えたばかりの大学生"日比木 陽"がバイクを駆り目指したのは卒業旅行で過ごす予定だった九州・宮崎への当て所の無い長い旅。 それは学生時代最後の夏を2人の思い出が残るアパートで陰鬱に過ごしていたら夢の中で彼女に怒られる様な気がしたからでもあったのだがこれからどう生きてゆくのか指針を定める最後のチャンスでも有った。7月半ば…半年前から予約していたペンションに拠点を構え来る日も来る日も海で無心に泳ぎ続ける変な観光客に声を掛けて来たのは"美奈"と名乗る何気ない仕草や些細な反応が亡くなった彼女を彷彿とさせる少女……忽ち意気投合した2人はウィンドウサーフィンに挑戦したり度々共に泳いだりする内に時折ペンションや海を見下ろす小さな入り江で1晩中愛し合う関係となってゆく。
そーか…彼女が出来たのか………そんな陽を時折羨ましげに見ていたのは、家族で経営する海の家を切り盛りする地元の女子高生"袖木美那子" 毎日の様に2人分の焼きそばや飲み物を仕入れに来る主人公に健康的に日焼けした姿をからかわれたり、時折暗い影がちらつく彼の姿にドギマギしたりする看板娘の片思いの相手は都会からやって来たちょっと大人な主人公……もし自分にも相手が居たらと悶々とした夜を過ごして寝坊したり口がさない同級生の男子達から南京南瓜とからかわれる彼女の意外な艶姿やドタバタシーンを挟みつつ物語はオカルトめいた様相を見せ始めた。
時折不意に姿を眩ましたり、一定時間以上海から離れようとしない"美奈" 誰もがその姿に気付かないまま通り過ぎる彼女の正体は10年以上前この辺りの海でカップルで水難事故に会い未だ遺体が見つからない少女。 事故以来此処へ来ない彼に一目会いたいと半ば水妖化した彼女の本当の目的は心に抑えきれない欠落感を抱えた主人公の命を奪い消えかけた魂を此処に繋ぎ留める事……だが想像以上に優しかった彼に絆され主人公を愛する様になっていた美奈は泡となり独りこの世界から去る決断を下した。8月…季節外れの大雨が降り注ぐ砂浜で主人公を独り残し彼女は微笑みながら消えてゆく
ごめんね。私は共に行けない……貴方は生きて 陽
数日後、ペンションを引き払い東京へ戻る名前も知らない憧れの大学生が駆るバイクと偶然擦れ違った美弥子に手を振られ微笑み振り返す主人公……もしかしたら美奈は未だ亡くなった自分に未練がましい想いを抱く陽に再出発を促す為にやって来たメッセンジャーだったのかも知れない……未だ正体が分からない美奈と過ごした日々を大切な思い出として生きてゆこう。そう考える様になった主人公の駆るバイクに映る少女の姿を映し出し物語は幕を閉じた。




