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続 黒猫館 93年

2014年7/26投稿 2019年11/2改稿&追記開始〜

【結局の所、其れは鮎川家の人々(但し女性陣限定)に再び逢いたいと願う主人公が見た幻だったのかそれとも焼け落ちた黒猫館に独り無傷で取り残された染井吉野が見せた1夜の夢だったのか……となった割と無理矢理感の強いカーテンコールでした。 なんつーかよくもまあこんなヤリ逃げ企画で作られた端から辻褄が合わないアニメをちゃんと1冊の物語に纏め上げたもんだと思います。】


☆東京に鮎川邸が勃つOAVについてはとある個人サイト経由で何とか閲覧出来ましたが ノベライズ版と違い突っ込み所満載でエロなんか見ている余地がねぇ 戦前生まれな主人公が80年代の若者の価値観で動いてます(泣)


★あれから早5年 馴れないガラケー使い自己満足で書いてた黒猫館共々、ノベライズを参照に書き直す積りでしたが、入院している間に部屋でお宝探しやらかした甥っ子達により京都旅行の資金の一部になってたようです(泣きたい…) よって当時読んだ記憶をサルベージしながらとなりますので事実誤認が有りましたら感想欄にでも記載下さい 責任取って直します。


日本オリジナルビデオアニメ.

18歳未満御断り作品.

新くりいむレモンシリーズ最後のアニメで

ファンタジー方面に活路を目指した富士見文庫

最後のノベライズ作品となります。

稲葉真弓=倉田悠子.著

ノベライズ版のみキャラクターデザインした

真光寺たつやが表紙&イラスト担当.



 くりいむレモンシリーズが終わる そんな話を知ったのは、当時ブラックな職場に就職し、平日は朝8:30〜22:00ぐらいまで残業と勉強会が続き終末土曜日は昼過ぎ迄勤務し一旦帰宅 夜21:00〜深夜26:00までレストラン勤務 休みは日曜日だけだけど祝祭日は休み無しという 今思い出すとよくもまあ辞めなかったよね私となっていた頃でした。 あれだけ働いてもその殆どが市民税と厚生年金ついでに失業保険の積立金とやらで掻っ攫われ本社事務員は高校生のアルバイト以下な手取り7万前後、土曜日夜出勤の現場勤務の手当てが同額な辺り本気で泣こうかと……うん愚痴は此処までにしときましょうか 昔の話だしあの頃の私は働き盛りの父親を亡くし裁判所通い、いきなり様々な責任押し付けられ睡眠薬の代わりにウイスキーボトル開ける等、文字通り自暴自棄に駆られていたしね。


世間様は1988〜89年迄繰り返された宮崎勤による東京埼玉連続幼女誘拐殺人事件 4人を殺し2人に性的イタズラやってる最中取り押さえられた事件で内1人の遺体損壊場面をビデオ撮影し別の犠牲者の遺骨を家族へ送り付け遺族を愚弄、近隣で起きていたペットや小学校で飼育されていた動物達の殺戮にも関与していた可能性が高い⇒2008年死刑執行 で犯人の部屋を猟奇的に演出したいテレビクルー&朝日新聞/毎日新聞/東京新聞の記者による合同で描かれた捏造報道(敢えてロリ関連やグロ映画のビデオ並べ直して撮影 木村透さんと言うライターが後年告発したが何故か当該ブログは抹消された。)により無責任で執拗なバッシングや悪書追放運動に青少年健全育成条例の成立。 


果てはマンガや小説にアニメ作品に対する出版差し止めとか自主規制で何もかも辞めちまえ なんて世論が蔓延し まんま小説版"黒猫館"の冒頭場面みたいな状況になってまして 様々なバラエティ番組やコミック果てはテレビアニメですらも無理矢理最終回になったり連載打ち切られたりとそんな某○○たみたいな権威主義者 他人に纏めてレッテル貼付け足蹴にする事で自己満足するゴミみたいな連中にしてみりゃ夢の様な時代だった訳です。 そういや2019年11月にまたしても麻薬所持で捕まった田代まさしってこの時の騒ぎが原因で"夕やけニャンニャン"の仕事失い数年後初めて麻薬で捕まってますね 因果関係は不明だし其れ以前から噂は有りましたけど


色々ギスギスしていた職場で迂闊にヲタバレた日にゃ人生終わりな状況でしたからこの物語の主人公 村上正樹(むらかみまさき)に感情移入 力が無いが為に大事なモノを取り零していく描写に揺さぶられ、物語の半ばで再び始まる酒池肉林な場面ですら 嗚呼終わってしまうんだなと妙に悲しくなって正直実用性は皆無(ナニをと聞くな(笑))だった記憶が有ります。 つーか続編のメインヒロインって小説オリジナルの登場人物、少女娼婦の"まや(スイマセンど忘れしてますが多分)"か最初から最後まで敢えて姿を見せない"大室(おおむろ)あや"でしたね。 表紙になってる鮎川冴子(あゆかわ さえこ)と彼女の奔放さを受け継いだ鮎川有砂(あゆかわ ありさ)に至っては まあアニメ版で裸エプロン披露するだけのイロモノメイド"ふみ"よりはマシですけど(苦笑)


小見出しにも書いた通り今読み返すと割と支離滅裂な自己満足気味な文章を整理しあの時代の徒花と言える物語の残滓を残してゆこうと思いますが、続編のコレについては些か覚束ない記憶と多少の思い出補正が入っていると思いますので御注意下さいませ。なにせ確認しようにも現物無いし(泣)






 媚薬入りワインで身体を壊した事が原因で友人の結核に感染。戦争の最中に隔離施設(療養所)で生死の境をさまよった主人公の戦後は闘いの日々でした。


戦後の混乱期に弱い者が更に弱い者を搾取する光景に悲しみと怒りを抱いた「正樹」は必死に勉強を再開し司法試験に合格。


※生活の為身体を売っていた有紗そっくりな女の子との出逢いと悲しい別れも闘う理由となりました


 弱者救済に奔走する弁護士となり同じような体験をした仲間達と事務所を立ち上げました

後に同僚の女性と職場結婚、行方不明のままの「有紗」「あや」との再会を願いながらも仲間の為に、産まれて来た娘の為に一生懸命生きてきた「正樹」

はいつの間にか50代のオジサンになっていました。


 2人の行方を探している興信所からの捜索報告も途絶えがちとなり。

健康面でも老いを自覚する様になり

年頃になった娘(大学生)の我が儘に手を焼きながら既に日課となった新聞の「訪ね人&募集欄」を見ていた「正樹」は奇妙な広告を見つけます。


【書生求む:軽井沢 黒猫館○○○‐○○○○鮎川冴子】


……それは昭和16年に「正樹」が黒猫館を訪ねるきっかけとなった家庭教師の募集広告でした。


 切符を買い列車に乗った「正樹」がトンネルを越えた時、「正樹」が目にしたのは当時のまま再建された「黒猫館」に別れた時の姿のまま年を取っていない「冴子」「有紗」の姿でした。


【変わらない者と新たなる登場人物達】


 「正樹」ならあの懐かしい広告で再会出来る筈と嬉しげに微笑む「冴子」と「有紗」


…だがそこには、あの健気なメイド「あや」の姿は有りません。「あや」とそっくりな外見ながら性に奔放なメイド「ふみ」と正樹の前に何故か姿を見せない「ばあや」と有紗が慕う謎の女性が「黒猫館」の新しい住人でした。


 自分の姿が20代当時に戻っている事に疑問を抱いていない事を不思議に思いつつも「正樹」は再び彼女達との楽しく淫靡な日々に溺れてゆきます。


【桜の木の下で…】


 昼間はまるで長年連れ添った家族の様に過ごし、夜はかっての「黒猫館」の様に淫靡な生活に溺れる正樹。


 だが微睡みの中で

「そんな現実は随分前に終わっていた」事に気付いてゆきます。

初対面で明るい筈の「ふみ」が正樹の前で不意に見せてしまう悲しみに満ちた表情。

「こんな所に居てはいけない」と厳しくも、この優しい世界の矛盾点を教えてくれる「ばあや」

闇の中で怪しく輝きけして散る事の無い桜の大木。


…全てを思い出した正樹の目の前で桜の木に雷が落ち館も彼女達の姿も消えてゆきます。


正樹の耳に彼女達が告げる「別れの言葉」

…その中には居ない筈の「あや」の声もありました。



【あやが見せてくれた夢】


 燃え落ちた桜の下で気絶している正樹を発見してくれたのは別荘地を散策中のハイカー達でした。

 突然飛び出して数日間行方不明だった正樹を心配してくれる家族や事務所の同僚達に感謝しつつも、あまりに現実離れした不思議な体験を説明出来ないでいる正樹の下に、久しぶりに興信所からの捜索報告が届きます。


…それは「あや」と「有紗」が戦後直ぐに亡くなっていた事を纏めた悲しい報告書でした。


 悲しみの中「正樹」はあの不思議な体験から助けだしてくれたのが「ふみ+ばあや=あや」だった事に気付いてしまいます。


 数年後、仕事の為に再び新幹線の乗客となった正樹はあのトンネルの前で微睡みながらふと思いました

「いつかこの人生を終えた時、再び彼女達に逢えるだろうか?」


その時不意に新幹線の音があの時の機関車の汽笛に聞こえる様な気がしました。




【敢えて書かなかった事】


 ある事故が原因で家族の崩壊→滅びの道を自ら選んでしまった鮎川家。


主人公の「村上正樹」以外にも数人の男性キャラクターが登場します。

息子の怪我の原因を作り自らを責め悩んだ挙げ句、命を絶った鮎川家当主。


「冴子」に想いを寄せながらも嫉妬に苦しみ最後の1線を踏み越えてしまった専属運転手。


「有紗」の優しいお兄様で「あや」の想い人だった主人公と瓜二つの次期当主。

実は「冴子」が最後の1線を踏み越えてしまったのも主人公が彼だったのが遠因でもありました。


殆どの登場人物達が彼を「代理品」ではなく「村上正樹」と認識してさえいれば……

悲劇的な結末は避けられたのかも知れません。


…ともあれ昭和16年の冬に全てが終わってしまった物語の続編はかなり寂しい結末でエロ要素満載だったにもかかわらず


読んだ後しばらく立ち直れませんでした。


小説の評判もさることながら最悪の演出と脚本で全てをぶち壊したアニメ版については敢えて書かない事にします。


※余談ではありますが「有紗」はアニメ版では「亜里沙」となっています。

小説版に準拠させました。


※2003年に「黒猫館 亜里沙の肖像」のタイトルでビデオ映画になりましたが、全く別の物語となってしまいましたからこちらについては割愛します(笑)



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