1941 80年 その②
この話を書くために
DVDを8回見ました。
スーザン・クルーニー嬢の名前が何故か頭の中で「女神」に自動変換されるように成りました。
[前書き・ストーリー1部ネタバレ有り]
1941年12月13日早朝から翌日14日昼頃までの馬鹿騒ぎを描いた物語です。
アメリカ初公開は79年12月13日。クリスマス向けの超大作として公開されました
内容の事前宣伝無し、今までにない戦争スペタクル作品としか知らされていないお客さんは映画が始まり思いっきりズッコケたそうです。
ジョン・ウィリアムズの緊張感溢れる音楽をバックに戦争の始まりを説明する字幕説明。
真珠湾攻撃の1週間後。霧に覆われたカリフォルニア州サンタバーバラ海水浴場から物語は始まります
そこへ1台の車が到着。
中からガウンを着た女神が、海を見ていた彼女は海岸に走り出します。
泳ぐつもりなのか息を弾ませガウンを
「って!全裸ぁっ!!」海に飛び込んだ女神は沖に、そこにいきなりジョーズのテーマが(えっ…)泡立つ海面慌てる女神。そこに現れたのは潜水艦でした!
何が起きたのか訳がわからず女神は潜望鏡に掴まったまま上に(お客さんも呆然)浮上して来た潜望鏡には【イ19】の番号と日章旗が…
日本軍登場です!潜水艦から兵士達が次々と飛び出し戦闘配置。司令塔からは三田村艦長とドイツ人の観戦武官、航海長が姿を見せました。
潜望鏡上の女神には誰も気付いてません(笑)「迷った………。」(・_・)エッ..?
ドイツ第三帝国から受領し”イ19号“と名付けられ、大西洋を越えて来た中古潜水艦の日本帰還任務はコンパスの故障で困難な事態に直面していました。沿岸部の看板を見る限り、ここはおそらくアメリカのどこか……
敵地のど真ん中です、ブツブツ言ってるドイツ人を尻目に艦長は強がります。せっかくなら攻撃し戦果をと。
※映画の中古ドイツ艦とは違い、史実の巡洋潜水艦イ19号は当時最新鋭の艦でした。
荒波の太平洋で戦う為、ドイツ潜水艦の倍以上のサイズと潜水能力、世界最強の性能だった酸素魚雷を多数搭載。水上偵察機も搭載していました。
後年ドイツからUボートを二隻購入しましたが太平洋で使うには性能が悪く無理(新型なのに)戦後アメリカへ引き渡すまで置物扱いだったそうです。
開戦後、日本潜水艦はアメリカ沿岸部の偵察活動&精油施設の攻撃をおこない戦争後半までパニックを引き起こします。
ちなみにイ19はたった1回の魚雷発射(6発)で正規空母ワスプを撃沈、外れた筈の魚雷3発は遥か遠くにいた駆逐艦を撃沈、戦艦ノースカロライナが大破(修理半年)と戦艦大和より活躍しました。
[女神発見!(笑)]
米軍に見つかったら最後です。
潜水艦は潜行準備を始めます
最後に残った航海長がふと上を見ると………見事なお尻が(笑)潜望鏡に掴まったままの全裸の女神を目撃した彼は歓喜&コワれてしまい叫びます。
HOLLY UOOD!!(^o^)
バンザイ!バンザイ!バンザイ!
このシーン何回見ても死ねます(笑)裸を見られキャーキャーな女神(頭上から撮影)と満面の笑顔(スケベ面)の航海長、感動的な曲が流れてるのに
何この間抜けな光景は……f^_^;
映画史に間違い無く残るであろう迷シーンを最後にヒロインは泳いで退場です。
……ベティがヒロインじゃないの?
単なるモブキャラだと思いますf^_^;
※余談ですがアメリカ映画の輸入開始~昭和前半までハリウッドは聖林(直訳)と呼ばれ漢の憧れでした(どういう意味でかは…わかりますよね)女から見れば単なるスケベですが
[作戦開始&ついでに観光も]
コンパスは修理不可能。上流して現在位置を把握する(可能ならコンパスの代わりを)
航海長をリーダーに決死隊はアメリカに上流します。クリスマスに合わせてモミの木に変装(実はこれもオーディションで実施、生き残った猛者が彼等です)
阿呆な米軍はぜんぜん気付いてません(呆)航海長だけツリー飾りが付いてます
女神の信者となった航海長はハリウッドを目指します。漢のロマンですから!
部下はあの格好で記念撮影会してるけど良いのかリーダー…
忍び込んだパインウッド農園にツリーを収穫にジジイが登場、足下に振り下ろされる斧を鍛え上げた足腰で回避(気付けジジイ!)ジジイとポンコツトラックからラジオを確保!
潜水艦に無事帰艦します
[コンパス発見]
ジジイの荷物からコンパスが!とっさに飲み込んだジジイをトイレに監禁、危険な(下ネタなんで検閲)喜びの中ジジイは脱走。民間人に手は出しません。場所が判明!いよいよ夢のハリウッドです。
[夫婦ゲンカは犬も…]
宵闇に紛れロサンゼルスの近くへ…潜水したままだと酸素と電池がもったいないので浮上航行です。
何故か山の向こうがパンパン騒がしい?
花火でしょうか(笑)
手の空いた乗組員は艦上で花火見物です
双眼鏡で周囲を警戒中、崖っぷちに建つ家の老人と目が合いました。何やら家の中から男女の言い争う声が…(-_-#)
今度は大砲の発射音が聞こえてきました、おそらく夫婦ゲンカでしょう(笑)
流石は銃社会。流れ弾に巻き込まれない様、先に進みます。
[ボケはここまで!]
……うん、流石にこれ以上ボケまくるのは無理です。本編を何回も見ないと気付かない日本軍視点でストーリーを追ってみました(特に偵察活動のシーンは5回目でようやく気づいたもん。DVDじゃないと無理です。パインウッド=モミの木と言われても英語圏の人以外は…)
まあ、これ以上は映画本編をご覧下さいとしか言えません(笑)大人数の登場人物が本当にせわしなく動いてる物語なんで主なキャラクターを事前に知らないと誰?コイツ?となるかも。
映画が興行的に失敗したのはそんな面もあったのでしょう
、はっきり言ってオタク向けだったんです。でも問題はそれだけではありませんでした、ここからちょっとシリアスに戻します。
[戦争の現実]
実はこの映画、実際におこったアメリカ国内の恥ずかしい事件を元に作られています。幻のゼロ戦を追い回す戦闘機パイロット、海軍と陸軍による街を破壊するレベルの大ゲンカ、ロサンゼルスで起きた幻の空襲、砂漠地帯のど真ん中に日本軍が!と騒ぐ馬鹿な将校。庭に大砲が…等々
当時の現実を知ってる人々から見るとたまらない事実でした。(日本もどうこう言えません、根性と妄想の区別がつかない馬鹿、大火災をバケツで消す訓練、無敵の皇軍等々)
アメリカの場合もっと間抜けな話があります。戦争をビジネスチャンスとした飲料メーカー(ペプシの元社長が残したコーラ戦争の話がお薦めです)軍需産業、映画業界等々。スピルバーグ監督はありとあらゆる業界から、メチャクチャ怒られたそうです。
監督のコメディ作品は以降封印されます、そういう方向の作品を作る際は新人監督への協力、せいぜい名前を貸す程度となりました。
でもこの映画、日本軍と当時のアメリカの飛行機達が、今見ても魅力的なんです。
[魅力①・日本軍]
組織内での暴力、時代遅れの戦略、致命的な判断力等々。体験談の発表や映画、ドラマ等でうんざりする程の問題を抱えていたのは、誰もがご存知でしょう。
でも対外的にはどうだったんでしょうか? 可能な限り民間人に犠牲者がでない様に戦っていました。悪名高いマイケル・ベイの「パールハーバー」みたいな病院への攻撃は実施していません(腹立たしい話ですが米軍基地向けのテレビAFNでは映画公開以降、毎年12月8日に放映中。あのビッチなヒロインが延々と、日本人を罵る日本未公開バージョンです)
※無差別攻撃の米軍とはえらい違いです
この映画では史実通り軍事関連施設(思いっきり間違えてますが(笑))しか攻撃しませんでした
※航海長なぜ泣いてるの(笑)ああ聖林の女神の国と戦ったからか。
[魅力その②・飛行機と…]
映画の前半、将軍が空港で演説シーンのバックを見て下さい(馬鹿2人が背後でヤッてる事は無視しましょう。)新品同様のT6練習機、B25爆撃機、何より銀色に輝く空の要塞。全て今も飛ぶ事が出来る本物ならではの魅力が凄い。間抜けメカ扱いのM3中戦車(戦車長命名・ルルベル嬢) 40年代のクラシックカーも美人揃いです(メカフェチ?この病気は完治できません(笑))
余談ですが映画にでたイ19は、その後Uボート役で「インディージョーンズ」に登場、今でも活躍中です。
[最後に反省?]
主人公? 航海長じゃないの(笑)
アメリカ側のバカ1同については実際に映画をご覧下さい(笑)前回、キャラ紹介書きましたんで探しやすくなったと思います。
ヒントはまんま「ウォーリーを捜せ!!」ですf^_^;
追伸:まくモンのパンチラシーン…誰得なんでしょうか?
「女神」信仰に染まった挙げ句、今目の前にジョーズのDVDが……f^_^;
SAN値が致命的に低下する可能性の高い映画ですご注意を!!
…手遅れですが。




