ハーモニーベイの夜明け 99年
2022年8/7未明〜同日深夜 タブレット端末にて執筆し脱稿
アンソニー・ホプキンス演じるイーサン視点で物語再構成したらテオ視点の支離滅裂な展開が多少辻褄合うかなと色々弄ってみましたがこんな感じ 何にせよ劇場ではブーイングの嵐だったらしい 勿論制作費の元は取れませんでした
【 人は果たしてケダモノなのか? 咎人の中にも善は有り善人の中にも悪は存在する キリスト教的倫理観と現代の法律で刑が確定した収監者をあくまでも犯罪者として扱い虐待続けるのは受刑者の再犯防止になるのかとか 上から目線で安易にルール押し付けるのは正しい事なのか そもそも人生は出世や成功を求め誰かを蹴落とすためだけに有るんじゃ無いと ダニエル・クィンが執筆し出版したとある寓話をテーマに色々物語として組込んでみたショーシャンクな物語 】
★描きたい題材を何もかも大量に詰め込んだ結果、酷くは無いが名作というには迷走しまくりな困った作品(苦笑) どうも明らかに "わらの犬" が提示した問題点(人は所詮ケダモノ云々……)に向き合おうとした痕跡有ります。
原題:INSTINCT
インスティンクト=本能或いは衝動
アメリカ 劇場公開作品
2000年 日本 劇場公開
原案:ダニエル・クィン著 ISHMAEL 1992年
1994年 ヴォイス社で翻訳出版 イシュマエル/人に未だ希望は有るか なお三部作ですが残り2冊は翻訳待ちかな
令和4年8月7日 今年の旧盆は新盆より早めに始まるので(8/10〜8/12)昨日はそれなりに来客が有りドタバタ 原因は此処何年かで親族に小学生以下の子供達がそれなりに増えたのと家の居候の世代交代が随分進んだから 去年までは爺様犬と婆ちゃん猫が上手く手玉に取る形で応対してたんだけど 何か変なチビ猫がまた増えたから庭で追い駆けっこな展開と相成りまして、訪問した方も出迎えた方も双方止めるためヘロヘロに…………もう少し体力付けなきゃならんかも で、今朝は早めに起きて太陽に身体焼かれる前に墓掃除とお線香 漸く一息入れ前振り書き始めてます 出来りゃこのテーマは8月6日に合わせたかったけど今年も間に合わなかった
今回紹介するこの物語の基本コンセプトになったのは 寓話を題材にキリスト教的価値観で欧米を席巻する欲は正義だとする価値観を否定し、地球温暖化対策の取り組み参加や侵略戦争の不毛さを訴えようとしたある種の哲学書 タイトルのイシュマエルは人語を解し主人公の導き手となるマウンテンゴリラの個体名になります 前回 わらの犬 で軽く触れた老子の 語録=人は天地自然の1部でしかなく決して超越した種ではない 其れは1神教や共産主義&全体主義が唱える聞くに堪えないお題目や優生学とやらを全否定する考え方なんだとかで キリスト教圏の欧米やソ連崩壊で大混乱の最中にあった旧東欧圏にセンセーション巻き起こしたそうですが 申し訳ないけど私頭悪いから全くこれっぽっちも理解出来なくてね…………モーガン・フリーマンが12回編成で1話平均2時間ものな教育番組で大演説かますなら説得力有りそうだけど 自由に幸せになりたいなら何もかも投げ捨ててゴリラの様な狩猟採集民族に原点回帰するべきだどアンソニー・ホプキンスに言われてもなぁ 俺は人間を辞めるぞJOJOと何がどう違うのさ(汗)
そしてもう1つのテーマがアメリカ合衆国における悪名高いスリー・ストライク制度や、心神喪失を理由に裁判では無罪判決出ているものの最低でも25年以上は精神疾患理由に刑務所に閉じ込められたままの人々に対する問題提起 司法が厳格に運用され明らかな冤罪や当時の世論に背中押される形でやってもいないのに こいつ気狂いだから多分犯人だとなし崩し的に裁判員裁判で有罪判決下される事例 管理する方が楽だからと安易に薬漬けにしたり 酷い場合だと生体実験やロボトミー手術で一生廃人になんて話も有り 呆れた事に被疑者や被害者家族が全て死に絶えた後で実は其れは捜査官とマスコミの単なる思い込みだったなんてケースもあるので被疑者の精神鑑定行う精神科医の責任は滅茶苦茶重大なんだけど人が人を判断するのは極めて難しいモノ 特に犯罪実録本や加害者(特に無期懲役囚や死刑囚)の手記が金になるから偽証や捏造も跡を絶ちません だからといって安易に犯罪者の人権守れとか死刑廃止なんてのは極論に過ぎないから、犯罪係数が数値化出来りゃなんてディストピアなアニメも生まれる訳だ
申し訳無いけど何方も明確な解決策なんて存在しないから ケースバイケースで色々内情異なるので自分が立てる位置で最善を尽くすしか有りません
【 欧米やアフリカ……特に最近は民度が紀元前で止まったまんまと明らかになった中共に露助等の特亜3ヶ国が代表的な "無ければ他人や異民族皆殺しにしてでも何もかも奪う遣り方" では現在の文明社会は滅びるだけだ マウンテンゴリラやオラウータンがやってる様に何もかも独占せず群れで共用し残す遣り方こそが正しいんだ まぁそんな観点で物語が進みますが そのゴリラやオラウータンをただ殺すのが楽しいと滅茶苦茶やった欧米の人間が上から目線で説教かね? 本当にふざけんなとなった私は捻くれ者なんでしょうか(苦笑) 】
★そもそもフィクションとは言え自身の心の安定や幸せのために 安易に肉親や夫としての矜恃も責任も放り出すひとでなしに上から目線で言われる筋合いは無いな ゴリ押しで誤魔化してるだけで此奴単なるダメ親父だぞ そんなツッコミ入れつつストーリー纏めます
☆94年当時ルワンダはフツ族による犠牲者数推定50万から100万近いツチ族虐殺事件直後 本編では全く触れ無いのに違和感すら感じるでしょうが虐殺支援してたのフランス政府と中華人民共和国 検閲入るから殺されるのもゴリラになりました
冒頭出てくる山々と自然風景は東アフリカのルワンダ/コンゴ/ウガンダ3ヶ国にまたがるヴィルンガ国立公園 近年はかなり治安改善されたルワンダから入山するエコツーリズムの聖地となってますが撮影当時は徘徊する密猟者にフツ族民族解放戦線がウロウロしてる危険地帯 当時内戦に巻き込まれ生き残ったゴリラは精々500頭前後で絶滅寸前 刑務所というより家畜小屋を連想させる暗く小汚い牢屋でざんばら髪を晒す老人の正体は元霊長類研究者のイーサン・パウエル 94年のルワンダ内戦期に消息不明となり96年に公園保護官率いるレンジャー部隊と衝突 兵士2名を殺害し3名を重軽傷に追い込んだ老人の身元が判明し協議の末、アメリカ国務省に引き渡されたのは逮捕後1年半を経過してからの事
ジャングルに迷い込み孤立しゴリラと共同生活を送る等、精神を病んだと見られる男の表情は何処までもボヤケている 連行中に担当官の不手際と度重なるミスで錯乱状態となったイーサンは空港ロビーで大暴れし 多数の職員に怪我を負わせたが怯える妻と娘の姿を目撃し抵抗を止め 警備員によってたかって抑え込まれそのまま精神病棟では無く重犯罪者や精神疾患と見なされ無罪判決出たものの引き取り手が居ない訳有り患者が送り込まれるハーモニーベイ刑務所へ放り込まれる 発狂理由……大方ツチ族の集落が襲われ住民が皆殺しになるのを目の当たりにしたんだろ 多分初稿脚本のまんまだったらそんなオチで即終わりとなる筈だけど この映画が製作〜公開されてた当時はボスニア・ヘルツェゴビナ紛争にコソボ紛争の真っ只中 どっち付かずの態度取ってる中華人民共和国とNATO最大戦力だったフランス政府に配慮しつつ色々映画撮らないとリベラルからそうスカン喰らうから色々大変だったんだよ
と言う訳で裁判の予備審問を行うに辺り、レンジャー2人も殺した現代のターザンの精神鑑定を行わなければならないなんて支離滅裂な理由作りマイアミ大学のベン・ヒラード学長が推薦し担ぎ出されたのが 同大学で精神科医やってる、野心的で上昇志向の強い黒人青年テオ・コールダー 当初はこんな奇天烈極まるイロモノにインタビューし独占手記書いてボロ儲けなんて甘い考え抱き安請け合いしたものの ハーモニーベイ刑務所キーファ所長とヒラード学長の話合いで急遽イーサン以外の他の精神疾患持ち42名全員の治療にも携わる羽目に 収監者は既に収容限界を越えまるで蟻の巣を思わせる混雑振り 精神疾患が認められ無罪判決を受けているものの受け入れ先が見付からない患者達に対しダックスを筆頭に看守達による嫌がらせや差別は常態化
そんな劣悪な環境に内心眉を潜めていたイーサンは世話になったゴリラのリーダーからマンツーマン?で学んだ群れの統率ノウハウ駆使し 患者達の意識改革や自主性に他人を思い遣る心を学ばせ始める どうせ此処から逃げられないなら住み易い環境に……ルワンダのジャングルで体験した素晴らしい経験は、どうせ欲望に塗れた野蛮な欧米人には誰にも理解出来ないだろうし 元々仕事と研究最優先で家庭を一切顧みない典型的な学者馬鹿だったから今回のあれやこれで妻と独り娘リンにも愛想を尽かれたに違い無い いきなり親切面して現れた慇懃無礼で私よりも世間知らずで間抜けな黒人精神科医の若造をからかう積りでダレブ・ジュハと名付けた どうせ自身のルーツすらまともに調べた事も無さそうなアホにスワヒリ語の知識なんてない筈だ 単なる退屈凌ぎで始めた患者達の環境改善と定期的に行われるテオとの面談 だが無意味だと思われたその交流は患者達を遂には思い上がりも甚だしかったテオの固定観念のみならず頑なだったイーサン自身の考え方をも変えてゆく
刑務所に押し込まれた時に諦めていた 自分を変えた第二の故郷ルワンダへの郷愁 親失格なイーサンから向けられた愛情や学んだ記憶を決して忘れていなかった娘リンとの面談 だが所詮気狂いは気狂いだと自身の偏見を頑なに曲げないキーファ所長の妨害工作により看守ダックスを文字通り半殺しにしたイーサンの精神鑑定は中途半端な形で打ち切りとなり 自由になれるかもと言う儚い希望は敢え無く閉ざされるかに見えた 絶望の中でも生き方を頑なに変えないイーサンに恩を返すべく患者達が行なった囮作戦にまんまと引っ掛かった看守達はイーサンの脱走という大失態をやらかしてしまう 手掛かり求め一度は刑務所から放逐したテオ博士を呼び付け昔ながらの遣り方で此処から二度と出られなくしてやると脅し付けるも遺された手紙読み大笑いしたテオは追跡の協力を頑なに拒否
その価値観が欧米では到底受け入れられるモノでは無く かと言ってマウンテンゴリラの仲間でもないイーサンは艱難辛苦を乗り越え再びルワンダのジャングルで生きるため木々の中へ姿を眩まし 色々吹っ切れたテオはかってイーサンが体験した優しい雨を追体験しようと傘も刺さずに車の外へ歩み始める。
人と類人猿は何が違うのか 其れは言語や文字等を介したコミュニティに与える変化のスピード……良きにしろ悪しきにしろその影響力は他の哺乳類を遥かに上回る
★欧米が改めてルワンダ虐殺の恐ろしさを追体験したのは数々の妨害工作を潜り抜け製作された ホテル・ルワンダ 2004年 のアメリカ合衆国&日本劇場公開が実現してから BBCの報道は単なる黒んぼの殺し合いで多くの人々が黙殺してたしね なお未だに虐殺はフェイクニュースだと言い張るお馬鹿ちゃんは虐殺支援したフランス筆頭に大勢居ます
☆マウンテンゴリラの生息数はその後保護が進んだ事でほぼ倍に……とは言え増えたと喜んでも精々1000頭オーバーだとか 登場したゴリラは何れもコンピューター制御のロボットだそうです




