ワンス・アンド・フォーエバー 02年
2023年3/15〜3/16 タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿 通算1000話目は好みの物語を とは言えやはり道半ばかな
【 劇場公開時はサイゴン陥落&アメリカ軍撤退から約四半世紀 ベトナム戦争をモニターの向こうで見てただけとか 自称帰還兵の証言のみを紛れもない真実だと思い込んでたリベラルな輩が多分こうであったに違いないと物語纏めた反戦・反政府作品ではなく かと言ってアメリカ万歳&民主主義こそ正義だと言う訳でもない ベトナム軍&アメリカ軍双方の生き残った当事者達の監修受けながら可能な限りのやり方で唯一の総力戦となったイア・ドラン渓谷の戦いを再現してみた物語 流石にグロ描写は避けたけど大凡こんな感じだったとか 】
★TV生中継で放映されたあれは双方にダメージ蓄積し 撮影者側の裁量で厭戦気分が反映されたけど開戦初期はね
原題:WE WERE SOLDIERS
私達はかつて兵士だった
邦題のONCE AND FOREVERは 生涯1度きり
アメリカ/ドイツ合作 劇場公開作品
同年 日本 劇場公開
原作:ハル・ムーア&ジョー・ギャロウェイ共著
We Were Soldiers Once…and Yong:la Drang--The Battle That
Changed the Wan in Vetnam 1992年刊
翻訳版は2002年にワンス・アンド・フォーエバーのタイトルで
角川文庫より出版
令和5年3月15日 Si vis pacem, para bellum 汝平和を欲さば戦争に備えよ …………類似の格言に 常に最悪に備えよ なんてモノも有りますが こんな警句をラテン語で書き残したのは名前大凡にしか特定されていないローマ帝国の元老院の1人。 但し古くはギリシャ神話のポエニ戦争における悲劇の巫女カサンドラのエピソード読んでもお分かりでしょうが、頭の中身が御花畑な為政者にしてみれば耳障りな言葉になるとかで大概スルーされた挙げ句に攻め込まれたり滅ぼされこんな筈じゃ無かったと嘆き悲しむ事になります 通算1000本目だけど当初の構想と違いあくまでも通過点 瞬間湯沸かし器呼ばわりされるけど元来割と飽きっぽい性格だし此処まで辿り着くまでにネタ尽きると思ってたんだけどな 第1話初投稿した時の家の居候達は寿命迎えて皆んな向こうの世界へ逝ってしまいましたがもう暫くお付き合いを頂ければ幸いです 今現在は猫4匹になりました 例によって割り込み投稿なのはご容赦下さいな
地上波でも度々再放送されてる割とメジャーなこんな物語を取り上げようと思い立ったのは何となく虫の知らせが囁いたから 東日本大震災の時にも感じた鼻につく嫌な臭いは今度こそ外れて欲しいけがどうなるやら どうせ端から裏切る可能性大な彼の国ブッチ…… と言うかワザワザ別途切り離して始まり終わった中華人民共和国人民解放軍による宣戦布告なき破壊工作や無差別テロを想定した自衛隊と在日米軍の威嚇兼ねた諸島奪還訓練は3月12日で無事終了したけど 此処数日間、無人偵察機を警戒した夜間のスクランブル出撃が続いていますので………… どうも此方側も色々飛ばしてるみたいだけど黒海でもパトロール中の無人機が露助に撃墜されたからね
ちなみにわざわざ共同通信社や地元の民放テレビ局の面々引き連れ 上院下院の予算審議やら企業投資焦げ付かせた阿呆な銀行の後始末で滅茶苦茶忙しいアメリカ合衆国へアポ無し訪問刊行したあの薄らハゲは 勿論何の外交成果も交渉実績も上げられないまま昨日沖縄にノコノコ帰って来ましたが あんなのが未だ県知事名乗ってるのは前回の政権与党側候補推薦応援した輩が公明党であり宏池会とそのシンパな面々だったから 東京都の緑のオバサン共々就任以来公約達成ゼロは伊達じゃ無いそうだけど自慢にはならん(苦笑) ミサイル配備が間に合えば日本列島や南西諸島のみならず台湾含め太平洋全域の安全保障も確約されるのだけれど 露助同様メンツや口減らしで戦争始める頭の中身が紀元前な連中を何処まで抑えられるのか
かつて解放軍か新たな御主人気取りでやって来た仏/米/中共を軒並み追い払ったけど軍民含め軽く150万を越える人的資源を無為な戦争で失ったベトナムはあれからほぼ半世紀近く経った今も自称先進国の経済植民地なまんまだしな。 日本だけが搾取控え色々支援してるけど此処に技術学ぶ目的で入り込んだ連中の中には未だ犯罪行為に現抜かす面々も其れなりに多いのは 近代だけでも半世紀以上続いた侵略戦争で人心荒廃しているからでも有るんだよ
【 共産主義者は病原体と同じで近隣諸国を腐らせるから此処で食い止める 俗に言う割れ窓理論でフランス軍に代わりベトナム戦争に介入してきたのはアメリカ合衆国 まんま満州事変な手口でトンキン湾事件捏造し南ベトナムに軍事クーデターで親米政権樹立した軍が持ち込んだのは朝鮮戦争の反省を踏まえ 大砲の代わりに大量のヘリや航空機による近接攻撃&補給支援による機動戦 まんま独ソ戦を模し大砲駆使したディエンビエンフーの戦いから幾ら何でも中華人民共和国軍の様に兵士を消耗品として使い潰す様なマネはしないだろうと侮った結果発生したのが 本作で取り上げられたイア・ドラン渓谷の戦い 砲兵並べるなら慎重な補給や陣地準備期間も必須だったし ベトナム軍が人海戦術使うなんて思って無かった 】
★なお穴掘って空襲やり過ごす手口教えたのは 60年代後半辺りまで日本帰国諦めてた元インパール作戦の生き残りだったらしいけど全貌が明らかになる可能性は低いかな 推定650人が北ベトナムで教官やってたとか
ベトナム中部 カンボジア国境近くの山岳地帯イア・ドラン渓谷 此処が死の谷と呼ばれる様になったのは第1次インドシナ戦争末期の1954年6月に起きたフランス軍外人部隊が壊滅した顛末まで遡る アルジェリア同様、共産ゲリラなベトミンを二足歩行の家畜だと侮っていた彼等は アメリカ合衆国の軍事支援を受け終始優勢な戦力を保持していたが安易に兵力分散の愚行を犯し、敗走を重ね1956年に全面撤退 和平交渉の末、南北に別れたベトナムは東西冷戦の最前線となった。 あの戦闘における民間人唯一の目撃者となったUPI通信の記者ジョー・ギャロウェイによるナレーションから始まるこの物語はベトナム戦争初期唯一の北ベトナム正規軍vsアメリカ陸軍が繰り広げた総力戦 双方に多くの犠牲者が出た事が切っ掛けでこの戦いは不定期的なゲリラ戦と北爆に舵を切る
其れまで負傷者後送や物資搬送に活用して来たヘリを使った画期的な機動戦闘を 新設の空中機動大隊指揮官として白羽の矢が立てられたのは朝鮮戦争でも活躍し空挺降下の経験もあるハル・ムーアー中佐 妻ジュリーと5人の子供達と共にフォートブラッグに転勤となった彼に与えられた使命は何れ始まるであろうベトナム戦争の前準備 後に第1騎兵師団/第7騎兵連隊・第1大隊……奇しくもリトルビッグホーンの戦で壊滅したあのカスター将軍の悲劇を連想させる忌み名を貰った大隊の構築は文字通り手探りだった。
ジム・クロウ法廃止により此れ迄志願入隊が認められなかった黒人やプエルトリコ系に日系と先住民族 其れ以外に大隊に集まって来たその多くは元イギリス植民地や東欧等から移住してきた食い詰め者達 ムーア中佐を補佐する第二次世界大戦の頃からの叩き上げな強面のペイジル・プラム・リー上級曹長に何故かちょっかい掛けるアーニー・サヴェージ2等軍曹 腕利きのヘリパイロットで癖の強い部下集めてる別名糞蛇ことブルース・グランドール少佐にトゥ・トゥール少佐 厳しい訓練で空陸連携のチームワークを叩き込まれる将兵達 末娘セシルとムーア中佐のほんわかした遣り取り挟み 主人公の妻ジュリー・ムーアが議長となり始まる人種差関係なしな婦人会の遣り取り 遠く離れたベトナム最前線の無線交信を傍受していたチャーリー・ヘイスティング中尉を大佐専属の無線士にスカウト 新任のジャック・ケイガン少尉の妻バーバラの破水と娘誕生 黒人のゴッドボルト2等兵にも公平に接するリック・レスコーラ中尉 他にも小ネタ満載だけどやがて彼等に最前線への派遣命令が下る
当初の全軍投入の非常事態宣言は総力戦にビビった上層部の判断で大幅に縮小 第7騎兵連隊は第1大隊のみが先に派遣される事に 「 新任の将校をやたら増やしたのは戦死した場合の補充前提ですか? 」まるで朝鮮戦争の時と同じだヘンリー・エマーション将軍に抗議するムーア中佐の心労は右肩上がり やがて家族と別れ大凡1年近い従軍の日が訪れる この辺りの描写はかなり愛国的だけど家族に見送られる事なく未明に官舎離れるのは昔からの験担ぎだとかそして舞台は1965年11月を迎えたベトナムへ舞台を移す 11月13日主人公達が与えられた命令は山岳地帯に逃げ込んだ戦力不明なベトコンの掃討作戦 最初に降下出来る将兵は精々60名 ピストン輸送が上手く行かなければフランス軍同様に戦力逐次投入の愚行を犯すことになる 愚痴るムーアとリー上級曹長だったが命令には逆らえない 1965年11月14日日曜日、ムーア中佐等の大隊本部とA中隊は砲兵の支援受けながらイア・ドラン渓谷に降下 逃げる偵察兵を追い第1小隊が孤立 ヘリック少尉とパーマ軍曹が戦死しサヴェージ2等軍曹が戦闘を指揮 奇しくも訓練通りの状況となったのは皮肉でしかない
激戦を縫いトニー・ネイダル大尉率いるB中隊が降下し川底の防衛拠点に陣取り 次いでロバート・エドワーズ大尉率いるC中隊が降下しA中隊の援護に クランドール少佐ことスネーク等と共に救急ヘリが飛来したが増援部隊乗せたヘリの1機がやられ救急ヘリはその場から逃走 以降はスネークとトール等第7騎兵連隊が補給と負傷兵後送に航空支援を兼任 次々と斃れる味方兵に其れ以上の被害被ってる北ベトナム兵 ジャック・ケイガン少尉を始め次々と増援部隊も到着し孤立した第1小隊の救援に向かうが敵も増援部隊繰り出し戦線は膠着 最終便で戦線に飛び込んで来たのはこの戦争に疑念抱きつつも3代続く軍人魂に背中押される形でベトナムに来たジョー・キャロウェイ記者 酷い1日だったが明日はもっと酷くなる 孤立した第1小隊で活躍するバンガム2等兵 第1大隊1000名vs北ベトナム正規軍及びベトコン4000名の戦闘は以降も思いっ切り過酷を極め2日目には0距離戦闘に突入 結局キャロウェイ自身も銃を手に戦う 同じ頃、アメリカ本国ではお座なりにも士官訪問間に合わないと兵舎にタクシー会社が戦死広報の配達手配 幾ら何でも国のために戦い死んだ将兵に敬意を抱けないのか ブチ切れたムーア夫人はギャロウェイ夫人と共に山の様に積み上げられた電報を届ける任を引き受けた
上層部は第1大隊を全滅したと判断 無線聞き付け次々駆け付ける多くの戦闘爆撃機やヘリまで駆け付け押し寄せる大群に立ち向かう中、ムーア中佐をサイゴンに報告のため呼び寄せようとするが中佐は最後まで部下と共に現場に留まり部隊の指揮を全う 延々11月18日まで続いた我慢比べで辛うじて戦線を維持した第1大隊は遂に敵戦線を突き崩し北ベトナム軍を指揮するグウェン・フーアン中佐は遂に戦闘を中断 安全となった戦場に駆け付けたマスコミ関係者の醜態をまるで化け物を見る様な目で眺めるキャロウェイ記者 顔見知りが次々と戦死し偶々仲良くなった翌日、味方の誤爆で瀕死の重症負った日系兵ジミー・ナカヤマ上等兵をヘリに乗せた彼にしてみれば敵味方の死体を物見遊山で撮影してる彼等の姿にとても耐えられない 君が本当の記事を書いてくれ ムーア中佐を始め多くの将兵達と生死を共にしたキャロウェイが彼等の本当の姿を文章に纒めるには其れなりに時間が必要だった 負傷兵も戦死者も単なるモノ扱い 多くのアメリカ人にとって貧困層や移民がアメリカ兵として戦うあの戦争は何処までも他人事でしか無かったのだから
4日間の戦いで第1大隊は1000名中351人が戦死し524名が撃たれる等し負傷者として後送 だが補充兵を送り込まれた彼等の戦争はその後も235日続いた 戦死者1529名を回収し、イア・ドラン渓谷からのカンボジア領への撤退戦を続けたフーアン中佐と政治将校もその後も多くの負傷兵を後送し数百名の将兵を失いつつも北ベトナムに帰還し以降もサイゴン陥落 カンボジアのポル・ポト政権打倒に中越戦争を戦い抜く 物語はベトナム戦争が昔話となった頃老境を迎えたムーア中将が独り戦死者の名が記された慰霊塔を訪れるシーンで幕を閉じる あの戦いから既に50年以上が経過し多くの将兵が鬼籍に入る
★アメリカ本国で出版された原作小説の表紙飾ったのは映画では出落ちキャラ扱いで出版当時&撮影中はモルガン・スタンレー銀行の対テロ対策に奔走してたから名前を出せなかったリック・レスコーラ少尉 プラムリー上級曹長共々、イギリスからの移民で大学進学目的で軍に志願 1967年に任務全うし退役するまでムーア中佐の腹心でしたが21世紀に彼を襲った悲劇があのアメリカ同時多発テロ事件でした 2001年9/11 大型旅客機命中した世界貿易センタービルからスタッフと共にモルガン・スタンレーの社員を全員避難させた彼は仲間や消防士等と共に隣のビルに飛び込み被害者の救出あたってましたが脱出が遅れ帰らぬ人となってます 享年62歳




