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赤い闇 スターリンの冷たい大地で 19年

2022年5/24深夜〜5/26午後 タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿

㊗PV57万突破に感謝込めつつ 

11月26日はウクライナのホロモドール犠牲者追悼の日 なお同じ様に民族絶滅に追い込まれたのはグルジアやアゼルバイジャンも 呆れた事に世界はその惨劇を黙殺し隠蔽しようとした史実が残る

【 世界は何故この残虐行為を黙認しホロモドール目撃者達の証言に耳を塞いで来たのか? 其れは当時ウクライナが世界中相手に侵略戦争繰り返してきた旧ロマノフ王朝に味方した過去と 後に復讐目的で始めたナチスドイツとの共闘 プロパガンダにまんまと騙されソ連もとい共産主義革命こそが愚かな宗教がかった迷信や権威主義的不平等を打ち砕いてくれるかもと見誤ったその結果 王ではなく多くの人々の中から選ばれた優秀なエリートが未来を切り開く フランス革命から始まった血の粛清による復讐の連鎖と全体主義の台頭は最悪の事態を引き起こした訳です 】


★第二次世界大戦で解体するべきだったのはソ連⇒ロシアでありその劣化コピー品な中共とこの2ヶ国が関わる傀儡政権国家 10年後の歴史教科書ではそう記されてるかもね


原題:Obywatel Jones/Ціна лради/Mr.Jones

左からポーランド語/ウクライナ語/英語でミスター・ジョーンズ

この物語の主人公ガレス・ジョーンズ記者から

ポーランド/ウクライナ/イギリス合作 劇場公開作品

2020年 日本&イギリス 劇場公開

❖PG12作品


 令和4年5月24日深夜 空から落ちてきた時からかなり癇癪持ちなウズラ猫でしたが たった今2つ目の哺乳瓶の吸口噛み切りやがりました 流石にもう予備なんて無いから明日晴れたらバイクで30分の距離に有るホームセンターに買いに行くしかねぇな此れ(汗) 私が暮らす此処沖縄はGW半ばから1足早く梅雨入りし しかも今年は環状降水帯なるものに覆われ降水量はそう大した事ないのに雨が中々止まない 例年ならばテッポウユリやらアネモネやらの強烈な香りが立ち込める中を羽化した蛍が飛び交う季節なんだけどね 蝉の登場も少しばかり遅れそうです。


スターリングラードにおけるトラクター工場の戦いを教訓に故フルシチョフ書記長とブレジネフ書記長が築かせた 対NATO軍用防衛拠点=マウリポリの製鉄所地下を巡る戦闘は疲弊し尽くしたウクライナ側の撤退で終わりそうですが 露助の対ウクライナ侵略戦争は既に頓挫 親ロ派傀儡政権が支配するドンバスとルガンスク地方もジリ貧の一途 そればかりか黒海艦隊の拠点で有るクリミア半島の陥落も既に時間の問題となりつつ有るこの時期に何故こんな題材をとお思いでしょうね 実は去年 "ソハの地下水道" "カティンの森" と共に3本纏めてDVDで見た時、あまりの後味悪さに心がポッキリ折れたんだよ 視聴からそろそろ半年経過しこのままだと永遠に作品紹介出来ないかも知れないので プーチン失脚或いはロシア共和国崩壊で時期外れになる前に取り上げてみようかと


ロマノフ王朝崩壊後、程なくして始まったロシア内戦 辛うじて戦争に勝利したボルシェビキが始めたのは イギリスやアメリカ等の支援受け抵抗続けたコルチャーク将軍を首魁とした白露側に付いた反革命勢力の皆殺し 第1次世界大戦の途中で共産主義革命起こし連合国側の意向ガン無視する形で勝手に枢軸国側と和平結んだソ連が悪いのだけれど 奴等は何処ぞの半島生物と全く同じ 政権や王が代替わりしたら国際条約なんざ平然と破るし そもそも約束の概念や他人に対する同情心に思いやりとやらが致命的に欠落 曲がりなりにも道徳の基準だった宗教すらも革命により崩壊 紀元前の悍ましいバケモノに先祖返りした訳です 


元々疑心暗鬼に駆られ他罰主義的な革命政権が始めたのは 自称エリートな彼等が教科書としたフランス革命のやり直し 貴族や富農そして宗教指導者達をただ血が繋がってるだけの幼い子供やそのペットまで皆殺しにしたら 次は自分達を蹴落す可能性が少しでもある知識層や技術者達にボルシェビキ思想と相容れないエリート将校達とそのシンパ そして国内最後の敵は革命思想に与せず傍観者だった愚かな市民 その後始めたのは異民族に対する絶滅政策だったと書いたら大凡察し付くでしょうがまんまナチス・ドイツやフランス革命で未だ悪名高きロベスピエールの恐怖政治と同じモノ かなりの無駄死に出した共産主義と言う社会実験は100年も続かずクメールルージュの様に滅びる筈でした 西側諸国が中途半端に手を差し出さなければウクライナのみならずジョージアにチェチェンそしてシリアの民間人虐殺は防げたかも知れません



【 この物語を語り整理する前に……本当に世界の報道機関や当該政府はウクライナ/カフカス/クバーニ/カザフスタンで行われた飢餓輸出を知らなかったのか? 勿論知っていました。 NKVDの執拗な口封じや住民封じ込めを逃れポーランド等の国々に儲けられた難民キャンプに辿り着いた人々は数万単位 以前NHK BS で再放送された 映像の世紀 にてその惨たらしい様は記録映像とニュース映画として残されてます でもね、当時は東欧のみならず世界中で難民発生 ウクライナ人もカザフスタン人も薄汚い露助の亜種扱いで西洋文明人じゃ無かったのよ。 】


★前振りだけで軽く5000字越えるからオミットしますが アメリカ発の大恐慌が遠因となり世界情勢は滅茶苦茶でした 主人公の告発が黙殺されたのは何処も動けなかったって理由も有ります


☆なお此れ書いてる最中、中共のウイグル人絶滅収容所データが流出しBBCがスクープ報道してましたが国連は動くのか? 担当者が中共から大金貰って黙殺してた事実発覚したけど何処も動いてない辺りなんか吐き気が…………やはりあの2ヶ国は人類の敵です


 私達はただ生き延びるために醜悪な共産主義者(バケモノ)に手を差し伸べてしまった 1945年イギリス スコットランド 妻の急逝を期に従軍記者を辞職 後にナチズムや共産主義の恐怖と愚かさを寓話化した名作として今も読み継がれる物語 動物農場 の冒頭部分を執筆していたジョージ・オーウェルが豚のスノーボールとナポレオン率いる革命政権により追放される農場主(唯一の人間)としてイメージしたのは アドルフ・ヒトラー率いるナチス・ドイツとヨセフ・スターリン率いるソ連の危険性を訴えつつも イギリス政界や大手報道機関から煙たがれ追放されたデビット・ロイド・ジョージ元英国首相の外交顧問ガレス・ジョーンズだった。 


アメリカ発の世界大恐慌による残滓が未だ残る1933年 元首相の特使としてベルリンへ派遣され数年間に渡るナチス政権首脳陣との交流を続けてきた主人公(ガレス)は 元大臣経験者を集めた賢人会議で当時反共の旗頭と見られていたナチス・ドイツとヒトラー総統を危険視し再軍備を警戒するべきだと訴えるが老人達は熱意を空回りさせるガレスの意見に嘲笑じみた野次を浴びせる ロイド・ジョージ元首相も同じウェールズ出身とは言え政権取ったばかりのナチス党に露骨な嫌悪感を顕にする主人公を庇い切れず解雇を決断 再び後援者無しのフリージャーナリストとなった主人公が取材対象として着目したのが この御時世に右肩上がりの好調な経済成長を続けているソビエト社会主義共和国連邦国 友人でリベラル系の新聞社ニューヨーク・タイムズに務めるポール・グレブ記者が掴んだ手掛かりを求め 表向きはスターリン書記長への単独インタビューを希望するジャーナリストとしてモスクワへ


だが接触する筈だった友人(グレブ記者)は主人公が謎めいた遣り取りを電話で交わしたその夜にモスクワ市内で強盗殺人に巻き込まれ物故 ニューヨーク・タイムズ・モスクワ支局(以降NYT-M)を取り仕切るウォルター・デュランティから警告めいた忠告受けつつも独自調査を始めたガレスが目の当たりにしたのは首都圏から出られず まともな取材どころかソ連秘密警察の圧力でホテル長期滞在もままならないあからさまな嫌がらせと 端から取材諦め当局の機嫌損ねない様に記事を検閲するデュランティ セールス目的でソ連にやって来たメトロポリタン・ヴィッカース社の6人を歓迎し行われた乱痴気騒ぎに招待され危うくハニー・トラップの餌食に………… 妻子がロシア人で半ばソ連の協力者に仕立て上げられてる支局長はどんな方法を使ってもグレブ記者の死の原因を探られたくないらしい


ナチス台頭を嫌いドイツを出奔しソ連に入国 NYT支局に務める女性記者エイダ・ブルクックスとの交流と疑似めいた恋愛 アメリカ国籍取得するため故グレブ記者と交際していた彼女から明かされるウクライナの小麦に纏わる不可解なデータ数値 ヴィッカース社よりも優秀なソ連技術者達によりハリコフ(ハルキウ)に設けられたトラクター工場の見学を申請 デュランティ支局長の付き添いで有ればと漸く許可取り付け かつて母が青春時代を送ったと言うロシアの穀倉地帯ウクライナへ列車で向かう 途中支局長酔い潰し外国人専用車両からこっそり集団農場に移り住む人々を取材しようと1販客車へ潜入 だが何か様子が可笑しい 食糧配給で食べ物には困らない筈の農民達は何故あからさまに飢えているんだ?  


こっそり列車降り地元民に扮して周辺を散策 至る所に転がる老若男女の凍死体や国家反逆者として銃殺或いは絞首刑にされ晒される人々 多くの人々が僅かな黒パンの報酬目当てに荷担ぎに従事 住民に事情聞き出そうとしてスパイとして官憲に追われる 灰色の地獄と化した森に鳴り響く止まらない銃声 漸く辿り着いた村は既に死んでいた 餓死よりは楽な終わらせ方を……最後の食糧を食べ尽くした老夫婦は暖炉の火を止め凍死している 飢えの絶望と屠畜される恐怖を歌う子供達に囲まれ鞄に詰め込んだ食糧は全て奪われた 生きている者がどこにも見当たらない世界で樹皮を齧り僅かな食糧と暖かい寝床求め彷徨い歩く とある廃屋に逃げ込んだら同じ様に捕食者と化した大人達から逃げ回る幼い三姉妹に遭遇 彼女達の非常食は先に衰弱し死んだ兄コーリャから削り落とした人肉だった


飢えと絶望で半ば錯乱した状態でNKVDに取り押さえられる主人公(ガレス) 国家機密を知ってしまった元首相のエージェントの口を封じるために秘密警察(NKVD)は ヴィッカース社の社員6人をスパイの冤罪で捕えガレスを脅迫 もし海外でウクライナの現状をリークすれば彼等の命は無いものと思え 担当官にそう入れ知恵し主人公を無傷で国外追放する様に交渉したのは自らのミスを悔いるデュランティ支局長 イギリスに強制送還され元雇用主(ロイド・ジョージ)に接触図りホロモドールを外圧で止めさせようと奔走するガレスの前に立ち塞がる 無関心とソ連寄りな大手マスコミ業界の論調 デュランティのみならず脅迫に屈したエイダも主人公が捏造目的で取材行ったとソ連寄りの記事を書かされそうになりアメリカ国籍取得を諦めナチス政権下のドイツへ帰国 誰にも相手にされず主人公は遂にはアパートの家賃支払いにも事欠く様になりロンドンを離れ 父親を頼る形で故居ウェールズへ


恩人である編集長のコネで地元新聞の記者として再出発を図るもガレスが配属されたのは文化欄 失意の日々を送る主人公が編集長に紹介されたのは反共にして反ナチスでもある新進気鋭の作家にして新聞記者のエリック・ブレアことジョージ・オーウェルとの会食 主人公だけがあの時の悪夢の様な光景思い出しどうしてもローストビーフが食べられなかった対談で彼が何を語りオーウェルがどうその話を受け止めたのかは明らかにされていない ウェールズに保守派で有名なアメリカのメディア王ウィリアム・ランドル・ハーストが公演目的でやって来た かつて捏造報道で米西戦争を引き起こした過去を持つハーストに接近する事を周囲の人々は反対するも このままでは人質として捕らえられたままのヴィッカース社の6人は永遠にイギリスに戻れない 


不法侵入の罪で逮捕される事を覚悟しハーストに全てをぶちまけるガレス ピューリッツァー賞を受賞したデュランティ記者の捏造報道 ソ連の不可解な経済成長の秘密を探ろうとして何者かに暗殺されたポール・グレブ記者の悲劇 ウクライナのみならずカザフスタンやカフカスそしてクバーニの黒海を囲む穀倉地帯で行われている飢餓輸出のおぞましい現状 当時そのセンセーショナルな論評を掲載したハースト配下の写真雑誌に新聞記事そしてラジオ報道は其れなりに効果を上げ 世論の後押し受けヴィッカー社の社員達は無事生還 ベルリンでその報道知ったエイダからもお祝いの手紙が届くがホロモドールは止められなかった やがてナチス・ドイツは従来の反共主義を反故とし世界から総スカン喰らうソビエト連邦と再軍備の為の秘密協定結び スペイン内戦、ナチスによるチェコスロバキアやオーストリア併合 ソ連によるバルト三国併合にフィンランド侵略を黙認し遂にはポーランド侵攻を切っ掛けに世界大戦へ そして再び掌翻したナチスによるソ連及び連合国との総力戦へ移行する


ハーストを焚き付けた主人公に向けられる狂人のレッテル 冷や飯食いの記者を嘲笑う子供達の姿にウクライナで目の当たりにしたあのおぞましい歌声を重ね合わせ無力さを痛感し泣き崩れるガレス 再びフリージャーナリストとなった主人公が次の取材地として選んだのは満洲国 思想信条的にソ連の隠れシンパと化した関東軍エリート将校や地元軍閥のインタビューを続けていたガレスがNKVDが送り込んだ工作員の手で強盗殺人の犠牲者に仕立て上げられたのは1935年8月の事だった ニューヨーク・タイムズで戦中戦後も一貫してソビエト連邦の擁護記事を書き続けたウォルター・デュランティが73年の天寿を全うしたのは1957年の事


旧ソ連から遂に分離独立を果たし隠蔽され続けたホロモドールの記録を世界に公開したウクライナの人権擁護団体と政府は 2005年、故ウォルター・デュランティ記者のピューリッツァー賞剥奪を賞理事会を運営するコロンビア大学に求めているが 2022年現在もその訴えは黙殺されたままである。



★追記しておくと英国も飢餓輸出の歴史を持つ 悪名高いのが19世紀にアイルランドで行われた別名ジャガイモ飢饉 領主が小麦根こそぎ持ち出し非常食だったジャガイモが疫病で全滅 抵抗する農民は根絶やしにされ犠牲者数は推定100万以上 弾圧逃れ合衆国に新天地を求めた人々の物語はまた何れ


1931年〜1933年 組織的民族絶滅と飢餓輸出=ホロモドールの犠牲者数は最大推定1450万人 その大半が餓死や凍死に栄養失調による衰弱死だが共食いや公開処刑 強制収容所で原因不明の死を迎えた者もかなりの数に上る 今のウクライナ共和国の住民の大半はホロモドール後に他の地域から強制移住を強いられた人々の末裔でロシア人のみならず親ソ派ユダヤ系も開拓移民として送り込まれ ウクライナ分離独立派の憎悪を浴びることになった

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