アフガン・レポート AFGHAN REPORT 14年
2021年10/31〜11/2昼前タブレット端末にて執筆し脱稿 同日お昼投稿
映画としてはかなり地味な題材なんだけどね 見終えた後、安易に戦争反対とか賛成なんて口に出せなくなる作品だと思います。 登場人物の名前と顔が中々一致せず誰が何言ったなんてミス探すのが大変 指摘頂ければ喜んで直します。
【 そもそもソ連軍は何であんな所に大量の対人地雷仕掛けてたのか? 結論から言わせて貰うと埋めた場所は本来別のポイント 映画本編では敢えて其処まで踏み込んでませんが大方こんな所だったんじゃ無いかと推測出来ます。 海外では割と有名な事件だそうで以降国連軍の士気は右肩下がり 近代化拒否した挙げ句、リチウムを始めとする地下資源目当てな大国により何もかも滅茶苦茶にされたアフガニスタンに暮らす民間人のみならず 当該国に関わったどいつもこいつもが救いようのないレベルの無為無策で底無しの阿呆だったからこそあんな結末迎える事になったと考えると この四半世紀は本当に無駄な努力だったなとなる物語 】
★アルバトロス配給作品ですので見掛けたらチャンス テーマも地味目だから多分テレビ放映も有りません
原題:KAJAKI / THE TRUE STORY
アフガニスタン ヘルマンド州 カジャキ の事
1970年に当時のアフガン政府+英国&アメリカ肝入りで建設したダムが有名
イギリス/ヨルダン合作 劇場公開作品
日本は配信のみで劇場未公開
2016年DVD化
令和3年10月31日 よりにもよって私が暮らす選挙区の代表候補は揃いも揃ってイロモノばかり(号泣) まともに見えるのが近所に越してきた○○○推し (しかもあからさまに移住者集会やってる) な辺りが本当に腹立ちますが 義務は果たさないといけないからちゃんと投票には行きました まぁ誰に入れたかは一生白状しませんが さっきニュース速報検索したらまともな展開になっててホッとしてます それにしても最高裁判官の審査は何処も誰がどんな判断下したか あからさまに報道しない自由行使するのはどうかと思います 裁判官と弁護士にはリアルで嫌な体験を山程してるからまともな人間選びたいモノです 半島みたいになったら悲惨なんてレベルじゃ済まないし(-_-)
ハロウィンも選挙も終わって此れからXmas商戦にかかる11月始めに ノンフィクションで事実上再現ドラマな物語を取り上げようと思ったのは 偶々NET検索していて目に付いた不愉快なニュースから イスラム原理主義勢力の介入開始以降繰り返されたヒマラヤ杉の違法伐採と密売 ケシ栽培が原因の連作障害により砂漠化が進むアフガン中南部支配するタリバンにより 僅かな小麦と大量の武器と引き換えに今回の物語の舞台となったカジャキ・ダムと イギリス&インドの技術協力と経済支援で40年掛かりの月日費やし完成漕ぎ着けたサルマ・ダムが中華人民共和国=国営企業の手に落ちたから 何方のダムも日本の約1.7倍の国土を潤す彼の国の大切な水源で有りライフライン 都市部の発電担って来た貴重な発電所も中共の所有物と成り果てた事 一応此れ以外にも故 中村医師率いるペシャワール会など多くの海外NGOが主導して建設した小さな砂防ダムや溜め池に井戸が有りますが 正直アフガニスタンの民間人に行き渡らせるには全く足りない
違法伐採と連作障害が原因で2020年から始まったアフガン史上最悪の大旱魃をどう終わらせるのか? 支配者気取りの狂信者達は未だ井戸掘り続けてる外国人脅して支援金寄越せと先進国に乞食したり 小麦分けるから水どうにかしろとクメール・ルージュの其れそのまんまな都市部の人間使った用水路建設を始める積りのようです 確かカンボジアも此れで不要な知識層皆殺しにした挙げ句 住民居なくなった土地奪いルビーやその他の地下資源独占してましたっけ………バイデンの爺様が臆病風に吹かれ米軍逃げ出し 特亜とロシアがやりたい放題な国連安保理も動く積りは無いそうですが やはりイスラム原理主義勢力タリバンとあの国は人類の敵だと思うのよ 一向衆と同じで老若男女容赦無しで根切りしないと やがて近隣諸国巻き込み手遅れになるぞと書いときますか
【 旧ソビエト軍と当時のナジーブッラー政権下のアフガン政府軍がカジャキ&サルマの両ダム周辺に大量の対人地雷と仕掛け爆弾セッティングしたのは CIAやパキスタン諜報部にサウジアラビア軍暗部の支援受けた自称聖戦士による山賊行為やダムの破壊による洪水や発電所を盾にした脅迫行為やアジト化を恐れたから 実際ソ連軍撤退してからダム管理してる職員皆殺しにしたり略奪目的の襲撃事件が多発したから 地雷はかなり役に立ったのですが 致命的だったのは9.11同時多発テロを切っ掛けに始まったアメリカ軍の空爆作戦でした タリバンやアルカイダの拠点となってる周辺集落を根こそぎ潰すためダム爆破 濁流により押し流されたのは敵兵や村人だけじゃ無かった訳です。 】
★つまりソ連&傀儡政権の妥協策と数百年前の戦術ドクトリン未だに妄信してるアメリカ合衆国の稚拙な共同作業の結果が 英国アフガン派遣軍第3空挺大隊の某分隊メンバーを殺し傷付け苦しめた訳ですが……勿論映画では其処まで追求してません こんな危ない危険地帯はアフガン全域に実在します。
☆2006年当時のヘルマンド州はタリバン&アル・カイダvs英国&アフガン政府軍vs地元部族でイランの支援受けてるヘクマティヤール派民兵による三つ巴の交戦地帯 勿論どの派閥にも属さない地元民もソ連軍の装備で武装してます。
パキスタンのヒンドゥークシュ山脈からの雪解け水が流れ込むアフガニスタン最長にして最大水量誇るヘルマンド川 パンツ1丁で無心に泳ぐこの物語の語り手 ダクこと軍医ポール・ハートリーを我に返らせたのは 泳いでいる主人公にお構い無しでダイナマイト漁始めた地元パストゥーン人の子供達 1970年にアメリカ合衆国や大英帝国を始めとする多くの国々の経済技術支援受け完成したカジャキ・ダムは塩分過多な土壌に覆われ赤茶けた荒野を広大な農地に変える切り札となる筈だったが1950年代後半から始まったパキスタンのイスラム原理主義勢力による騒乱から始まった治安悪化により停滞気味 特にタリバン支配地域では小麦や大豆の代わりに 旧ソ連のタジキスタンやアルバニアのマフィア向けに換金性が極めて高いヘロインの原料=ケシ畑が拡がっている
アフガニスタン政府軍と国連軍所属英国軍が此処に派遣された理由は 山賊であり麻薬カルテルそのもなタリバンを排除し 近隣都市や集落の重要なライフラインと言えるカジャキ・ダムとサルマ・ダム そして水力発電所の安全確保と再建中な工事現場(米軍が爆弾落としてズタズタにしたからねぇ)の警護 但し兵力の都合が付かずカジャキ・ダムに配属されたのは第3空挺大隊の1分隊程度で後はアフガン政府軍 住民を巻き添えにしながら繰り返された空爆により既に数万を超える狂信者がミンチと化したが 減った分は直ちにパキスタンやアラブ諸国から半ば追い立てられた志願兵で補充されるから殺しても殺してもきりがない そもそも52ヶ国/最大時でも僅か13万名前後の地上兵力とほぼ同数だが練度も信頼度もかなり疑わしい政府軍だけで阿呆みたいに駄々広い荒野を守るのは不可能だった
英国派遣軍は精々1000名未満……この事件切っ掛けに世論の圧力も増え カンダハル陥落前後は500名程度の戦力しか残されていなかったと書けば大凡察しが付くと思う 補給物資や飲料水積んだ定期便チヌークヘリ到着 荷物と一緒に降ろされたのは ジグ=ジョーンズ・ジェンシー通信士 2台のランドローバーに荷物と補充兵乗せダム高台に設けられた貧素な防衛拠点へ 此処に滞在する将兵を悩ませるのは無数の蝿とコソコソ動き回るタリバン民兵 近隣と繋がらず調子の悪い無線機とバッテリー注文したのに届いたバッテリーケースの中身はエロ本だった 暑さと退屈さ苛つく蝿の羽音誤魔化す様に軍医が持ち込んだ音楽プレイヤーから流れる少し時代遅れな流行歌 2006年9月6日未明 ガソリン補給施設狙ったタリバン軍の攻撃 航空支援要請したが爆弾は大外れとなり 燃料も足りないとかでさっさと帰投 驚いたタリバン軍はチリヂリバラバラに逃げて行く 迫撃砲も射程圏外でダメージは与えられない
任期終えたら本国で特殊部隊の試験受ける予定のステュー・ピアソン伍長とジグの何気ない与太話 この国はまるで軍隊のガラクタ置き場だ ソ連が残したのは自動小銃とムジャヒディン 推定1000万発を越える地雷や処理忘れた不発弾に至っては考えたくも無い 双眼鏡で連絡路を監視がてら朝飯目当てにやって来たアフガンハウンドの血を引いてるらしい微妙にブサイクな野良犬にビスケット投げ与える 兵士達を怒らせたのは占領軍気取りなタリバン民兵が始めた地元民に対する通行料の徴収 馬鹿は徹底的に叩き潰さないと無駄に迷惑が掛かる 今度は迫撃砲をもっと前に設置し山賊共を確実に仕留める 選んだ場所はワジの反対側に有る岩だらけの高地 ステュー・ヘイル伍長をリーダーにジャーヘッド=クリス・ハーヴィーとファズ=ケリー・ファロウェルの3人で 通称ヤギの道=安全だけどひたすら細い獣道を通り 枯れた川へ歩みを進めようとした時、ヘイル伍長が片手片脚を吹き飛ばされた ジャーヘッドとファズで何とか応急処置施し救援要請 高台から次々と仲間やアフガン政府軍が駆け付ける
2人目の被害者となったのはピアソン伍長 ヘイルを高台へ運び気が抜けた瞬間に両足を吹き飛ばされる タリバン民兵が接近始める中、ブラックホークヘリの代わりに地雷原へ飛んで来たのは大型ヘリのチヌーク ダウンバーストにより地雷が次々と爆発しマーク・ライトが胸に致命傷を負い 軍医は鼓膜破れピアソンとヘイルも再び負傷 2人の脚元にも対人地雷が有りタグの目の前で再び爆発 2人に水飲ませてたアンディ"バーロゥ"ケンが左脚失いピアソンとヘイルにもダメージが チヌーク送り込んだ阿呆のせいで7人が負傷し周りにいた兵士達も死屍累々 出血性ショックで昏睡状態に陥りそうな仲間の意識保つため炎天下で歌を歌い下らないジョークで少しでも時間を稼ぐ 無線機が混信続く中、戻ったチヌークヘリのパイロット達から漸く事態の深刻さを知った大隊本部が4機のブラックホーク派遣し吊り下げる形で負傷者達を助け出せたのは事故発生から4時間後
緊急搬送される中、最後まで他の負傷者を気遣ってたマーク・ライトが心肺停止したのはヘリの中だった。
再現ドラマは此処で終わり 物語に取り上げられた18人のその後が字幕スーパーと2014年現在の其々の姿が画面に映される 普通に語れば本編より長くなりそうな映画本編では端役扱いなメンバーまで含めたその後の人生は申し訳無いけどあまりに長いから省略 タグ=ポール・ハートリーは2008年に軍を退役 慈善団体に務めながらこの戦争で負傷した将兵達のケアを続けている。
★2007年8月23日 カジャキ・ダムを狙う武装勢力と交戦中の分隊支援する目的駆け付けた米軍のF15戦闘機が見事に誤爆し第3空挺大隊は3人の兵士が即死し7人が重軽傷負い離隊 例え義足でも下士官となり現場復帰したステュー・ヘイル元伍長は英雄だった。 アメリカ空軍の誤爆や誤射による戦死負傷者は結構多い 2001年〜2020年迄の英国軍戦死者は456人で負傷者は2188人 その大半は戦闘では無く地雷踏んだり誤爆によるもの。
☆後年NHKでも問題提起だけして逃げてましたがヘルマンド州の土壌改良と農地開発を成功させるには機械化が不可欠 日本もそうでしたが農民が自活出来るまで収入上げたいなら作物を全土に流通させる交通インフラも不可欠でした 其れなりに広いあの国にはまともな道路網や列車が必要………但し其れ以前にタリバンがやらかしたエリート層根絶やしにより右肩下がりの下手な半島生物より悲惨な識字率を上げる必要が有ります
★追記:ヘルマンド川の水は多量の塩分含みます 飲めない事はないのだけれどそのままでは農業には使えません 映画冒頭、イギリス軍がヘリから下ろす補給品でやたら飲料水が多いのはそんな理由から




