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うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー 86年

2014年3/29ガラケー投稿 2018年12/25タブレット端末にて改稿開始〜12/28脱稿

【 友引町はこの世界の中心 京都であり狂都でも有り妖都でも有る 特異点で有り見る者により評価が変わる終わらないそして覚めない夢みたいな存在なんだ 当初“ビューティフル・ドリーマー再び狙いな夢オチ構想”から二転三転した挙げ句にテレビシリーズとの同時製作で基本となる物語に整合性のある起承転結がつけられなかったポンコツ映画ですが、よくよく考えたら25年後に創られたアニメ“京騒戯画(2011年〜2013年)”ってまんまコレのリメイク或いは解決編なんじゃ無いかと 4回目の視聴でそう思いました。 】


日本アニメ劇場公開作品.

厳密には劇場版のタイトルが入ります

1986年ビデオ発売.

2001年DVD発売.


☆通算4作目となるコレは同時公開作品が地方により異なるスタイル…例えば2作目のビューティフル・ドリーマーとかね…になったそうです。アイドル映画は論外となりました(苦笑)


★まあストーリーがどうこう以前にアレに何処までも甘いヒロインと発言(セリフ)が50代の嫉妬深いセクハラ中年男と化した諸星あたるがとうとう現役高校生から見限られ、時代から取り残されたのがテレビアニメも原作連載も終わっちゃった原因だと思います。以降何本かの映画やオリジナルビデオアニメが作られたけど話題にすらならなかったんだよなぁ。



 物語のベースとなったのは奇しくも“不思議の国&鏡の国のアリス(京騒戯画も同じくね)”だけど完成した物語は支離滅裂な結末を迎えてしまい……4年前に初めて視聴し敢えて論外と評価したこの物語を再評価し感想書き直そうと思い立ったのは最近漸くアニメ“京騒戯画”を見たのが切っ掛けでした。


テレビシリーズとして再構成されたあの物語、舞台を明恵上人が描き出した箱庭の世界“きょうと”ってまんまテレビアニメシリーズの“友引町”そのものだったりするのですよ。物語の中心人物であり長年アニメ&コミック連載製作スタッフに過酷な年中無休のデスマーチを強いてきやがった“緑髪の空飛ぶ電撃鬼娘”この世界の女神であるラムちゃんがもし全ての能力(みりょく)を失い街の記憶という異界に閉じ込められたら…残された人々はどう動くのか…案外此処が夢だと気付いて暴れ出すんじゃね?


テレビアニメの脚本執筆や製作と同時進行で色々煮詰まったスタッフが“3作目のリメンバー・マイラブ”同様迷走した挙げ句出来上がったのがコレだったんだと私はそう思うのですが実際の所はどうなんでしょうか。後年出版されたらしいムック本で第1稿の脚本で本来はこうなる筈だったんだよと色々言い訳じみた弁明書き連ねてるらしいのですが今更購入してソレを読みたいとは思わないんだよなぁ……まあ当時は信者から〜今現在も海外のマニア様から支離滅裂でワケが分からないと貶されまくりな作品で御座います。


今回のあらすじは“こうだったら理解出来るんだけどなぁ”という私の思い込みや勘違い果ては悪ふざけ…何故かシリーズで唯一真面目にしかも陰鬱にストーリー進むから正直気持ち悪かった(笑)…が入ります。4年前はその気持ち悪さに我慢が出来なかった為ボロクソに貶しました。まあ実際のソレがどうだったかについてはウイキペディアか公式サイトあるいは直接アニメを見て御客様が判断して下さいませ。では逝きましょうか。



【 それは友引町という何処にでも有りそうで何処にも存在しない架空の世界が生み出した“まちの夢” 人であればやがて目覚め忘れてしまう奇妙奇天烈で整合性の取れない矛盾をソレとは感じさせず消え去るモノ。 これは夢が見てしまった夢の光景……そもそも部外者であり創り上げられた物語を消費するだけの私達にはとうてい受け入れられない狂った世界。 】


 1986年11月…何度も同じ年を繰り返して来た架空の世界はその日遂に破綻してしまう。異変は降り止まぬ雨の中、不法投棄された大量のゴミの山から始まった。翌朝町を覆い尽くしていたのは面倒家にそびえ立つ巨大桜を囲む様に現れた一面の桜並木…誰1人時期外れにも程がある異常事態に気付かないまま、しかも池や川からまるで這い上がったかの様に成長したソレは一斉に開花し桜吹雪を巻き起こす。“今年の学園祭の出し物”は面倒家に古くから伝わる“太郎桜にまつわる鬼姫伝説”面倒家で数十年も前から隠遁生活を送る祖父から聞かされたという物語をベースにした映画を撮影する際に樹齢300年を越え何時倒壊しても可笑しく無い太郎桜を一旦切り倒し、無事な枝を挿し木としてクローン栽培する準備は着々と整えられていた。


撮影前日に面倒家主催で行われた“明らかに時期外れにも程がある花見”には町の住民だけでなく“町の巫女であるサクラの元を訪れた無数の妖怪達”も訪れ暴れまわる。阿鼻叫喚の混乱状態の中、梅干で酔っ払ったラムは桜の中から聞こえる唄に聴き入り、混乱する宴会場から抜け出したしのぶは“何時から私達は同じ年を繰り返しているのか?何故こんなおかしな状況に疑問を抱けないのか”モヤモヤする想いを語りだすのだった。


 破綻が暴走へと突き進んだ切っ掛けは太郎桜の伐採。泡を吹き出しまるで骨の様な骸へと姿を変えたソレの周りで踊り狂う悪霊達の宴…コタツネコを始め町で遊び回る妖怪変化達は姿を消しラムは電撃もやがて空飛ぶ能力やツノすらも失った。自分達が何時どの様な理由で此処に居るのか存在意義(レゾンデートル)を失い右往左往する人々…異変は友引町そのものにも降りかかる、太郎桜の生えていた公園はやがて巨大な湖を中心とする山へと姿を変え、校庭を埋め尽くすセミやトンボの異常繁殖の直後に始まったのはテンが飛び回れない程の嵐と町を機能不全に追い込む程の大雪。


混乱の中で登場人物達は映画を製作していた事…そして何故自分達が太郎桜を切り倒したのかその理由すらも忘れてしまう。まあ当たり前の話でそもそも面倒家にそんな古い桜なんか存在していなかった筈なのだが…そして能力を全て失ったラムは姿のみならずありとあらゆる記憶媒体からも消えてしまう。


やがて面倒やしのぶを始め登場人物達が霧に纏わりつかれ夢に見た世界が友引町を侵食し始めた。彼等が目覚めればソレは凍り付き無残なスクラップの山が町のあちらこちらに築かれてゆく、もしかしたら僕達は誰かの見た夢の住人でしか無いのかも知れない…それを確認するには世界を滅ぼしこの悪夢を見ている筈の存在に危機感を抱かせ夢から覚めてもらう必要が有る。


完全に狂った登場人物達はそれぞれのやり方でありとあらゆる存在を破壊してしまう。面倒家と問答無用で巻き込まれた水乃小路家の全面協力で始まった町の破壊を目的とした戦争(おまつり)。瓦礫と化した世界で祭りで狂い果てた人々は力尽き次々と倒れ込む……単なる破壊を拒否し完全に精神を病みながらもラムとの出会い&同棲の切っ掛けとなった“鬼ごっこ”を再現するかの様に走り続ける諸星あたるも遂に力尽き倒れた時…世界の再構築が始まった。


まるで鬼姫伝説で世界を救ったヒロインの様に、町の記憶を司る孵らない胎児と対話を続けていたラムは誰かに呼ばれた気がして…次の瞬間友引町に舞い戻った。駆け寄る登場人物達…だがサクラだけは予定調和とも言えるラストに疑問を抱いていた、もしかしたらこのラストも誰かが描いた夢の中なのかも知れない…暗転した物語を閉める様に映し出されるのは劇場版で登場したゲストキャラクター達のポートレイト。最後の1葉は“ツノを失い普通の女の子と化したラム”を囲み写された色褪せた記念写真。


意味不明な字幕と共に画面は完全に暗転した。


☆原作でもアニメでも割りかし扱いが不憫だった水乃小路飛麿(みずのこじとびまろ)と男性恐怖症の余り鎧が手放せ無いイロモノ美少女.水乃小路飛鳥(みずのこじあすか)……劇場版でも大して出番無いのが泣けてきます。


☆エンディングにイキナリ出て来た仏滅高校の総番…番長という言葉自体がぶっちゃけ死語な平成時代にコイツ見ると色々泣けてきます(笑)そういやしのぶラヴな子狐さんもポートレイトだけだわ。





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― 新着の感想 ―
[良い点] 未視聴? でも記憶にような。 何はともあれ<リメイク>は絵柄からして期待出来そうですね。 [気になる点] ココだけ見ていると、ハレーションゴーストかビューティフル・ドリーマーの再現に失敗…
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