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ミュンヘン/標的は11人 05年

2021年8/9〜8/11タブレット端末にて午後脱稿 即日投稿

ラストシーンの意味ですが……ユダヤ人は敵 特に殺す相手とは験を担ぎ食事は絶対共にしません そんなお約束知ったのは神林長平先生の書いたSF小説 "敵は海賊/海賊版 83年" でしたね。


PV累計39万突破 ありがとう御座います 

【 テロ事件に関与したPLO幹部と協力者に死の鉄槌を 1972年9月5日〜6日、西ドイツで開催されたミュンヘン・オリンピックの最中実行されたイスラエル選手団拉致⇒殺害事件 報復は1979年まで延々と続きヨーロッパ全域を戦場にしたイスラエルvsパレスチナによる爆弾テロと暗殺合戦に発展 紛争当事者のみならずヨーロッパ全域の治安悪化や経済衰退を招いてしまう。 一応ノンフィクションと言う事になってますがインタビュー纏めた原作者も終ぞ裏取りやっても真相に辿り着けなかったとかで 単なる小説として楽しんでくれと後書きで書いてた物語 多分真相はイスラエルかパレスチナ何方かが滅ぶかしないと不明なままなのかも? 】


★高校時代に原作読んであまりの後味の悪さにかなりドン引きしたけど映画化されてたとは思わなかった まずテレビでは放映不可能です


☆娯楽映画化に辺りキャラクター整理したり起承転結描写加えてます 小説入手したなら比べて読んでみるのも一興かと 原作よりは偏ってないかな


原題:MUNICH

ミュンヘン ドイツ南部の内陸都市

アメリカ劇場公開作品

2006年日本劇場公開

原作:ジョージ・ジョナス著 VENGEANCE(復讐) 1984年

翻訳版は1986年 標的は11人/モサド暗殺チームの記録

新潮社文庫出版 現在廃版

❖原作者の要望でフィクション作品と言う事になってます


 令和3年8月9日 始まってみれば終わるのは異様に早く感じた東京オリンピック 大会組織委員会の度重なる不祥事発覚や舌禍事件で色々揉めたり ロシアや中国からのデータハッキングによる大会妨害のみならず 時代錯誤にも程がある中核派まで暴れる事態になりながらも幸いテロによる人死にや怪我人は無し 皮肉にも武漢コロナ蔓延により海外からの観光客入国制限やったのが幸いしたのかな? 後は8月末から始まるパラリンピックの心配だけとなりました 流石に此処まで醜態晒したら半島生物は沸いて来ないと思いたい………前回同様偽物の身障者ばかり揃えて来る可能性大だしね IOCは何故スポーツマンシップどころか人類の恥部そのもなアレ追放しないのか甚だ疑問です


折角だからオリンピック題材にした作品がHDに残ってないか……偶々見付けたのが前に紹介したジブリ作品 "コクリコ坂から" と此れ せめて "炎のランナー "とかあまりにプロパガンダな内容にドン引きしタイトル忘れた ベルリンオリンピックに参加した黒人ランナーの話を取り上げても良かったんですが 正直ノンフィクションと言いながらも嘘出鱈目並べ立てた感動ポルノって苦手なんですよ で再生しようとしたらデータ破損してたから再びレンタル店に駆け込む事になり 一度見たけどテーマ重過ぎて救い無いから即座に忘れた映画の話するのも疲れるからと一緒に借りた他の作品取り上げてたら オリンピック終わっちゃった(汗) 些か不謹慎でしょうが幸いにもテロは起きなかったから安心してこの作品取り上げます。


と言う訳でスピルバーグ監督自身も特典映像で警告してますが あくまでも史実ベースにこうだったかも知れないと描いた作品なんで あまり真剣に捉えないで欲しいとの事 真実は大概退屈でつまらないモノだと割り切る事も必要です



【 1972年9月5日深夜 物語はコメディじみた間抜けな描写から始まった 4年に1度の平和の祭典 世界中から多くの国々の若者達が集うスポーツ・イベントは国によっては最初で最後の海外旅行に成り得る 競技が終われば選手村へ真っ直ぐ帰還………今も昔も誰も彼もがルールを守り品行方正だった訳じゃない 見知らぬ世界 異性との出会いや美味い料理に酒 同じ種目を競い合う仲間同士の親睦会をエンジョイし門限破ったりお泊りしたり 偶々閉じられた正門の前で途方に暮れる外国人達を目撃した警備員達は勘違いしていた またヤンチャ共が困っていると 】


★ちなみに選手村の料理が激マズだったり食中毒の危険がなんて話は北京や平昌オリンピックを始めザラに有るらしい (日本のマスゴミは何故か報道したがらない) 今回の東京オリンピックは例外だってさ アメリカがそこそこ開催数多いのはその対策しっかりやってるからなのと ハメ外しを割と黙認してくれるから。


 後に黒い九月事件と呼ばれる最悪のテロ まんまと選手村に潜り込んだPLOのテロリスト達の標的はイスラエルから参加していた選手や大会関係者 状況知らせようと飛び出し射殺されたユダヤ系アメリカ人選手とレスリングコーチの遺体を警備員が発見し 同じく救援求め追跡振り切り詰め所に駆け込んだイスラエル人選手の通報で漸く事件は発覚 現地警察の対応を徹底的に妨害したのは物見遊山で駆付けた各国の報道機関とワイドショー 生放送はパレスチナ人が暮らす難民キャンプでもテレビ放映され人々の喝采を浴びている 何もかもTVやラジオで中継された事で立て籠もるテロリスト達は終始優位な立場 テロリストが焼夷手榴弾で自決し人質11人は全員死亡 テロリスト側は5人が自決或いは射殺 対処した西ドイツ警察も1人殉職 逮捕された3人は同年10月29日に発生したルフトハンザ航空615便ハイジャック事件にてまともな裁判受ける事無く人質と引換に釈放


当時度重なる中東戦争でのパレスチナ人弾圧 東欧含むヨーロッパ全域での戦争犯罪人拉致や暗殺 果ては武器開発を目的とした諜報活動により悪名鳴り響くイスラエル国に同情的なのは同じユダヤ人だけ (なおパレスチナ人はそもそも人間扱いすらされてないが突っ込み禁止 白人の差別は闇が深い) オリンピック委員会は平和の祭典邪魔され激昂 様々な困難乗り越えIOC会長に返り咲いたアベリー・ブランテージに至っては元々大のユダヤ人嫌いだった事も有り競技が中断したのは僅か36時間 "テロ犠牲者の冥福祈る式典が行われたのは事件から半世紀近く経過した2020東京オリンピックが初めてとなる" イスラエルは即日報復 レバノンの難民キャンプには航空爆弾が投下され翌月には地上軍も越境攻撃 犠牲者は民間人含め推定65〜200名 


勿論それだけで終わらせる積りは毛頭無かった 選手団が無言の帰国を果たしエルサレムで国民葬がしめやかに行われる最中選出される 殺されるべき11人の男達 顔写真のみならず名前 経歴 現在の推定潜伏場所は即座にリストアップされ内閣へと送り届けられる "まるで事件を想定していたかの様なタイミングで" 


テロリストと交渉しなかった事で国民の非難を浴びつつ有るゴルゴタ・メイヤー首相は即座に暗殺作戦を承認 モサドと軍の推薦を受け選ばれたのは建国に尽力した英雄の息子で有り2年前に局員となったばかりの主人公=アヴナー ドイツ系ユダヤ人で海外留学経験も有り見た目白人な主人公は格好の猟犬だと判断される 海外出張に向かう筈だった彼は急遽首相官邸へ呼び出され 文字通り圧迫面接に屈する形で任務を承諾 守秘義務とか国は一切感知しない云々は今更な話なのでバッサリ省くがアヴナーに渡されたのは活動資金や写真含む資料を預けた貸金庫の番号を書いたメモだけ 他のメンバーが誰なのかはジュネーブに行くまで判らないし家族への連絡も口止めされている


メンバーの初顔合せは西ドイツ・フランクフルトに設けられたセーフハウス 本当は料理人志望だった主人公=アヴナー 元軍人でドライバーを担当チームのムードメーカーのスティーブ 本業は玩具職人で爆弾製造命じられたロバート 古道具屋を経営しチームの会計及び偽造書類担当のハンス 最年長者で掃除担当の老紳士カール 祖国からの支援は資金援助のみターゲットの動向を掴む情報屋や暗殺用武器の手配も皆チームで行う形で始まった暗殺行脚の最初のターゲットはアラファト議長の従兄弟 翻訳家のワエル・ズワイメル教授 留学時代の旧友(アンドレアス)通し主人公が接触図ったのはドイツ赤軍派 ローマでアラビア文学教え日銭稼ぐ教授(ズワイメル)暗殺はマフィア方式で行われたが武器を持たない相手を殺すのは中々ストレスが溜まるモノ 後味悪い殺人を忘れるためワインを煽り踊るメンバー達


2人目の標的はフランスに帰化し家庭を持つマフムド・ムシャリ博士 新聞記者として潜り込んだロバートが情報収集 反ユダヤな婦人や何も知らない幼い娘を巻き添えにしない形での暗殺は困難を極めたが マフィアの情報屋ルイから爆薬と情報入手し何とか任務遂行に成功 アヴナーは仲間に協力して貰いながら独りイスラエルへ帰国 娘の出産には何とか立ち会う事が出来た 3人目の標的はキプロスのホテルに滞在するフセイン・アバト・アッ・シル ベッドに仕掛けた爆弾で標的だけを暗殺する筈だったが爆薬の量をミス 危うく死にかけたアヴナーを始め多数の重軽傷者が発生する大惨事となる 


PLOによる手紙爆弾や無差別襲撃による報復テロで次々と犠牲になる人々 アヴナーのチームだけが確実に成果を上げている事に疑念を抱き情報源の提供求めるエフライム 明らかに以前からリストアップされていたターゲットは本当にミュンヘンの事件に関与しているのかと疑念を抱くカール 挙動不審な態度を見せ始めるロバート ベイルートに潜伏するケマル・アドワン/カマル・ナセル/アブ・ユセフの暗殺は特殊部隊との共同作戦となった 双方50人近い兵士を導入しての銃撃戦は多くの犠牲者の血が流れる結果となった。 マフィアはいかなる時も国家の手助けは行わない アヴナーを其れなりに気に入っていたマフィア組織の長パパはルイを使い自宅へ招待 自らの経験を語り引き時を見誤るなと主人公に警告 国は必要となれば君達を切り捨てる パレスチナ過激派・黒い九月のテロ活動に関与していたのは東側だけでは無い CIAやフランス諜報部にMI6、果てはイスラエル国内のパレスチナ融和派介入の可能性も極めて高い


KGBのWスパイで爆死したフセインの後継者ザイード・ムシャンの暗殺で手違いが起きた 赤軍派を名乗りアテネのセーフハウスに潜り込んだ主人公達はPLOの警護部隊と共に1夜を明かす事になる 世界革命を目指す君達と祖国に戻りたいだけの俺達はそもそも立ち位置が違うんだ 物静かにそう話すチームのリーダーとの穏やかな遣り取り だが暗殺現場で双方は再びバッティング 先日まで飯食いながら懇談してた相手の頭を吹き飛ばすアヴナーは作戦以降眠れない夜を重ね飲み歩く日々 バーで初対面の女性ジャネットに声掛けられフラフラ1夜共にしそうになるがぎりぎりで踏み止まる 悩むリーダーを穏やかに慰めたのはこの作戦に最初から疑念を抱いていたカール ロバートの秘密=実は爆弾解体専門で製作に関わったのは今回が初めて を知りバラバラになりかけたチームを再び纏め上げよう そう決意するアヴナーだったが翌朝見付かったのはジャネットに殺されたカールの変わり果てた姿


ザイード暗殺の際、誤ってKGB諜報員も殺害 東西双方の諜報組織の圧力に屈したモサド上層部は PLO幹部の命狙うイスラエルとは無関係なテロリストとして主人公達の情報を流出させていた 


ルイとパパは危険を覚悟の上でアヴナーと接触 暗殺作戦から手を引く代わりにとKGBに雇われたフリーの殺し屋(ジャネット)の情報提供 仲間殺され心折れたロバートは戦線離脱し当面爆弾作りに専念する事になり アヴナー/スティーブ/ハンスの3人でオランダに潜伏するジャネットを暗殺 フランクフルトのセーフハウスに帰還したものの無意味な殺しを後悔するハンスは久しぶりに自宅兼店に戻る途中何者かに刺殺され川沿いのベンチに座り込んでいる状態で見付かり 爆弾調整していたロバートは建物ごと木っ端微塵 多分事故の可能性が高いが暗殺だったかも知れない


たった二人となったチームは危険だと踏みとどまる様説得続けるルイに無理強いし 東西の諜報機関やPLOのボディガード 大勢のリベラル系知識人やジャーナリストに保護されている最重要ターゲット 黒い九月の作戦参謀で赤い王子の異名持つアリ・ハッサン・サラーマをスペインの屋敷で暗殺しようとするが警備員に気付かれ此れを射殺したものの肝腎要のターゲットを殺せず失意の帰国 空港で別々に連行されスティーブは其れ以来連絡が取れない 内外の噂でアヴナーの活躍を知っているモサドの新人メンバーは尊敬の眼差しを向け少しだけ救われた気分になるが そんな穏やかな遣り取りは情報屋ルイが所属するマフィア組織をイスラエル諜報機関に取り込もうと企むエフライムを始めとしたモサドや軍上層部の執拗な尋問で台無しに 


頑なに情報源を明かさないアヴナーは公式には無職だから反逆罪も適用されず結局監視付きで解放された。


久し振りに再会果たす母や妻 娘は父親の顔も知らないまま2歳を迎えている エルサレムに居る限り安寧な生活は保証されない 度重なる執拗な尾行と監視 主人公を苛む暗殺の記憶と命を落とした仲間達の思い出 娘や妻を狙われついに祖国と縁を切る事を決断したアヴナーはモサド本部に乗り込み上層部を脅迫 ルイ達の伝手を使い家族揃ってイスラエルからアメリカ合衆国へ政治亡命 亡命先にまで現れアヴナーの祖国復帰と諜報作戦参加を勧めるエフライムは 祖国に置き去りにせざる終えなかった病気入院中の父と介護で離れられない母を引き合いに出し脅迫するが 自分達の任務が他の誰でも遂行可能などうでも良い仕事だったと聞かされ激昂 交渉は完全に決裂した。


サラーマを狙ったモサドによる暗殺作戦は主人公等が離脱した後と執拗に繰り返され 1973年には人違いでモロッコのレストラン従業員アハマド・ブーチキが射殺される事件が発生 実行犯は未だ捕まっていない 暗殺が成功したのは1979年1月22日レバノン首都ベイルート 自動車爆弾により民間人7名を巻き添えにしたその暗殺はあまりにもお粗末だった。 ニューヨーク・マンハッタンを背景に撮影されたラストシーンにはCGで再現された世界貿易センタービル 此れから繰り返される悲劇を象徴させる映像で物語は幕を下ろす。



★主人公と共に最後まで生き残るスティーブ役は翌年007に起用されるダニエル・クレイグ もしかしたら掛け持ちだったのかな



2021年8/13 暫定277話 007 ダイ・アナザー・デイ 02年 新規割込み投稿致しました。

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