FARGO/ファーゴ① 14年
2021年5/8〜5/9タブレット端末にて執筆し脱稿 即日投稿
今回の作品紹介はあくまでも自己満足 PVは泣けてくるレベルで右肩下がりですのでペース上げてなるべく早めに終わらせます。 残りは3話ずつ配分かな?
【 悲劇と喜劇は紙一重 テレビシリーズ化に辺り最初の舞台となったのは西暦2006年 合衆国では製造業が衰退しサービス業や金融不動産業がこの世の春を迎えていた時代 だがやがてサブプライムローンと言う詐欺紛いなシステムの崩壊により世界中に経済損失を巻き起こす。 ついでに書いとくとこの辺りから不特定多数を狙った発砲事件が滅茶苦茶増えた気がします 生贄となるのは生命保険のセールスマンとしてそこそこ成功していた気弱な小男 マーベルコミックのダークヒーローみたいな迷惑な殺し屋と関わったばかりに見事な転落人生送ることになりました。 】
★そういやパソコン使って儲けた損したと騒ぐ個人投資家とかヒルズ族なんて糞フザけた生き物もウヨウヨしてましたね
原題:FARGO
ノースダコタ州のとある街の名
アメリカ合衆国 テレビシリーズ
2014年有料配信 全10話
日本では同年スターチャンネルで放映
2015年DVD化
令和3年5月上旬、沖縄は梅雨入り 例年の事では有りますが庭で乱れ咲くテッポウユリとアネモネに誘われ蛍が乱舞中 ワンコの散歩コースも山桃取れるルートメインで歩き回ってますがこうも雨が続くと食べられるのもあと僅かかな 他家の庭の果物盗むなと怒られそうですが 山桃とアセロラだけは結実する量が半端なく多いし足が速いからまず売り物になりません 立入禁止のマンション除いて隣近所みんな顔見知りだったり親族住んでるから 思いっ切り歩道にはみ出てる枝葉から通りすがりに1〜2個取って食べる分ぐらいなら黙認されてます 流石に袋持って来て纏めて採取するなら家人の許可を貰わないと無礼ですけどね 家はシークワーサーを始めとする柑橘類を取り放題にしてますし そこら辺りの判断は近所付き合いの潤滑油 土地柄余所者を受け付け無いのは確かです 防衛ラインを担って来た墓守の家系が多いので此処には極めてローカルな不文律が存在します。
案外日本のあちこちにそんな集落は残っていると思いますが 其れ理解せずにオイタするお馬鹿ちゃんは後を絶ちません 今回紹介するドラマのベースになった映画版ファーゴは割とそんな要素含んでましたが 元々流れ者ばかりな住民が出入りしてる合衆国でその話を続けるのは大概無理が有りましたのでテレビシリーズはその辺りの描写がナチュラルに柔らかくなりました 劇場版はアメ車最後の全盛時代の徒花を徹底的におちょくり捲り 先に見て紹介したシーズン2はベトナム戦争終結後に始まった 空回りするウーマンリブと其れに付け入るセミナーとは名ばかりな有象無象が出て来てましたが 合衆国と言うブランドが惨めな迄に失墜した21世紀初頭をどう描くのか 第1シリーズは20世紀末辺りから増えた金融不動産や保険会社で遊んでますね
にしても……シーズン2から見ちゃったので 聡明に見えたモリー・ソルヴァーソンが大きくなったなと言うより "外見もその中身も微妙に残念な方向に成長遂げてた" のがなんかもうね(笑) アメリカの高校や大学って唐変木や無能な働き者の養成機関なのか? 此れからレンタル考えてるお客様は第1シーズンから見始めた方が無難かも シーズン2で事件を解決したお父さんルー・ソルヴァーソンは歳を経ても相変わらず切れ者なんで安心してますが 此れ書いてる段階で未だ2話までしか見てません シーズン2の時同様、ドラマ楽しみながら文章纏めるスタイルでシリーズ纏めますので名前間違えたり事実関係の記載ミスが有れば指摘して頂ければ嬉しいかな では本編纏めてみますか
【 アメリカの高校や大学において 生徒間のイジメや教師によるパワハラは存在しない事になっている そもそも1神教の価値観において弱者は悪なのだから踏み躙られても殺されても仕方が無い キリスト教だって奴隷の所有を認めているのだしね 元々小柄で小心者な レスター"黒人奴隷"ナイスガード は街中の誰からも侮られ続けた男だった 学校では不良達のサンドバック そこそこ成功している実の弟夫婦や 色々やらかしスクール・カースト底辺に落ちた妻からも負け犬呼ばわりされ40年 そんな男の人生を捻じ曲げたのはマルヴォだけだと言い切れるだろうか? 私はそうは思いません レスターの様な人間は何処の街にも存在します。 】
★アメリカ中の学校や職場で銃乱射事件が延々と続いてるのはそんな理由 昔はガキ大将みたいな奴が内部の弱い者いじめを防いでたけど 皆見た目は良い子になったしなぁ 止める奴は居なくなった
☆真面目な話、銃で自殺する子供の数は乱射事件起こして捕まったり射殺される未成年者の比じゃ有りません アメリカ人の平均寿命は今も紛争地以下の60歳 日本も他人事じゃ無いんだよ
■第1話:人食いワニのジレンマ THE CROCODILE'S DILEMMA
★自己言及による質問は時に出題者を追い詰める。 元ネタはルキアノスが編纂した倫理学 後年ルイス・キャロルが生徒に分かりやすく伝えるため絵物語で "ワニのジレンマ" に例えた ワニが人の子供を人質に母親に質問 Q:此れからどうなるか当ててみろ? もし不正解なら子供食うぞ A:母親の答えはお前は私の子供を食う 知恵比べに負けたワニは子供を解放 母は子供を取り戻す
ミシガン州ダルースに拠点を置く株式会社セントポール不動産に所属する優秀な処刑人 ローン・マルヴォ がヘマをしたのはミネソタ州ベミジー郊外の国道を移動中の事だった。 深夜地吹雪が吹き荒れる中、突如道路に飛び出して来た鹿の群れを避け損ねフェンスに激突 頭を打ち昏倒している間に拉致したターゲットはパンツ1丁で近くの森林に逃走 どのみち男には自ら凍死して貰う積もりだったから其れはどうでも良いのだが頭が痛くてたまらない 困り果てたマルヴォは車を諦め徒歩で街へ傷を治療して貰うためべミジーの病院を訪れる。
待合室で同席となったのは人の良さそうなちっちゃいオジサン 偶々喉が渇いたから炭酸飲料分けてくれないかと頼んだら鼻が痛くて飲めないからと1本丸ごとくれた 保険セールスマンだと言うレスター・ナイガードが鼻を骨折した理由は どうも高校時代から絡まれている粗暴な虐めっ子に殴られたらしい マルヴォは弱い者虐めをする幼稚な屑 社会のルールを守らない奴 自分の子供をまともに育てられない阿呆 処刑人を裏切り反撃して来る愚か者が大嫌いだった。
獲物が死んだか確認する必要が有るから数日は此処を離れられない 炭酸飲料の御礼にオジサンを殴った相手=サム・ヘスとやらを見定めよう 訪れたのはベミジーで幅を効かせるヘス・サンズ運送会社 会社を訪ねて来た相手が何者なのかも見定めず 横柄な受け答えしか出来ないバカな兄弟に失望しノコノコ現れたサム・ヘスは端から喧嘩腰 こいつ等は野放しにして置いても世の中の為にならない 人物評価を終えたマルヴォはその場を去りお掃除の準備を始める ちなみにレスターが骨折した原因はサムの脅しに怯えやらかした自爆案件だったのだが勿論マルヴォは其れも見抜いていた 依頼者からの電話は必ずカセットテープに録音
裏切り者は逃さない レスターの運命は既に詰んでいた
雪雲に覆われ昼間もかなり暗い午後1時、国道沿いのフェンスにぶつかり乗り捨てられた車を発見したのはべミジー署に勤務するモリー・ソルヴァーソン副署長 上司であり父親の様な存在でも有るヴァーン・サーマン署長の到着を待って始まった実況見分で浮かび上がるのは彼女の無能な働き者振り もう1人の署長候補ビル・オズワルド副署長もボンクラだからフォローが大変 プライベートでも優柔不断な配偶者に振り回されているサーマン署長はあくまでも紳士的に業務をこなしてゆく 放置された車は盗難車 トランクには轢死体となったシカが放り込まれ 足跡を辿り森の中で見付かったのはパンツ一丁で凍死しているメタボ男 後始末を部下に託しサーマン署長は早々に自宅へ戻りマタニティブルーに悩む妻アイダを労る。
殴って来る相手は殴り返せ でないと何れアンタは大怪我をするぞ
病院で見ず知らずの年下の大男からそんなアドバイスを受けたレスターは妻パールに同行し弟チャズの手に入れた家を訪問 時代掛かった地下室付きの建売住宅住まいな兄夫婦と違い デザイナーズ物件に暮らす弟夫婦の生活は快適そのもの だが自閉症の息子ゴートの悩みを抱え 違法品の銃をコレクションしていた弟に罵られ レスターは生まれて始めて弟を殴ってしまう 彼の味方は誰も居なかった。
病院から新しい車を入手したマルヴォが当座の宿泊先に選んだのは繁華街に隣接するリロイのモーテル 横柄な店主の態度に少しばかりムカついたから 愚鈍呼ばわりされてるルーム係を利用し細やかな意向返し 深夜ストリップバーに現れたサムを追尾 控室でストリッパーと○尾してる豚野郎の首にナイフ投げて殺害 死体に伸し掛かられ目に血が入ったストリッパーはパニック状態 寝入り端に電話で起こされたヴァーン署長とモリーの間抜けな遣り取り 死体見て体調崩したオズワルド副署長 モリーは銃の密売等々色々黒い噂が並ぶ運送会社のオーナーが殺された事からマフィアの関与を疑うが確証は無い
明らかにマフィアと繋がっている運送会社を揺さぶるついでに内部の対立煽ろうと マルヴォは弁護士の振りして馬鹿兄弟の兄を電話で扇動 事情聴取に訪れた主人公達の目の前で弟はミッキーに鉄パイプでボコボコにされ数ヶ所を骨折 下半身丸出しで豚の様に死んだ夫と粗暴で愚鈍にも程が有る馬鹿息子達 マフィアの事も何も知らないまま僻地に連れて来られ数十年
何もかも馬鹿馬鹿しくなった未亡人はもう笑うしか無かった
どうも被害者は殺される前にレスターと街で何らかのトラブル起こしていたらしい 病院で容疑者と話し合っている姿を看護師に目撃された謎の大男 その男は後刻サムの会社も訪ねている 警察官を引退した父 ルー・ソルヴァーソンが経営するダイナーで嬉々として自身の推理を披露し父親に溜息つかせてる (例え経営者が元警官でも1般客が出入りしてる軽食屋で捜査情報をリークするのは立派な犯罪行為です) モリー副署長を見咎め 思いっ切りぶちかましてるヴァーン署長の皮肉をまんま褒め言葉と勘違いしているお間抜け様に打つ手はない 勝ち組人生送って来たヴァーン自身も学校や街で執拗なイジメを受けているレスターを目撃しつつも見て見ぬ振りをして来た 血を見るだけで卒倒しそこら辺を屯している悪ガキ相手でもへっぴり腰な負け犬が殺人教唆 いくらなんでも無理が有る レスターの尋問調書作成は俺がやるからモリーは凍死者の身元洗ってくれ
モリー・ソルヴァーソン副署長は本当に運が良かった
夕刻を迎えたナイガード家の地下室では天敵の死に怯えつつ 独り調子の悪い洗濯機を修理するレスターの姿が有った お前を何時も馬鹿にしている妻は高校時代、俺の○○○をしゃぶっていたんだぞと二人の息子の前で嘲笑う虐めっ子の幻影 兄さんはもう40歳なのに何故駄目なんだと罵る弟 気持ち悪いと端から顔も向けない甥っ子は昔の自分そのまんま 家に戻ったパールは何時もの様に稼ぎが少なくオドオドしている夫を罵り続ける 遂にブチ切れたレスターは偶々手にしていたレンチでパールを殴打 当たり所が悪かったのか妻は即死 慌てたレスターは帰り道で偶々見掛けたマルヴォに電話をし助けて欲しいと泣き付くが本当の目的は処刑人を撃ち殺し妻殺害の容疑を死んだマルヴォに押し付ける事 だがマルヴォは其れも見越して動いていた 想定外だったのはヴァーン署長のナイガード家訪問
偶発的な撃ち合いで倒れたのはヴァーン署長 パニック状態な裏切り者を見捨てたマルヴォは地下室に転がるパールの惨殺死体を確認 一応約束は守って置こう凶気となったレンチを洗濯機の中に隠し 通報受けたモリーが駆け付ける前に警告メッセージ残し姿を消した 独り取り残されたレスターは地下室へ メッセージを確認し地下室の柱に頭打ち付け気絶 かくして強盗殺人の現場は完成する。
ミネソタ州ダルースでは警察無線にハッキングした娘グレタからの状況報告に微笑むもう1人の主人公 ガス・グリムリー巡査の姿 国道を制限速度ブッチして駆け抜けた交通違反者を止めたものの 何か様子が可笑しい 頼むから此れ以上俺に無辜の人間を殺させるな
『この先には人を食うバケモノが待っている 進まない方が良い道も有るんだぞ……………。』
不気味な例え話を始めたマルヴォに気圧されるのみならず初対面な筈の交通警官の名前をフルネームで話し 娘にも危険が及ぶと警告され グリムリー巡査は其れ以上動けない マルヴォはまんまと封鎖線を突破、巡査の手にはバケモノが乗った車のナンバーと車種を書き写したメモだけが残される
訃報を告げにサーマン宅を訪れるモリーと彼女の表情から全てを察したアイダの姿 翌朝病院で意識を取り戻したレスターの右手にはマルヴォが撃った散弾銃の弾がめり込んでいた 葬儀準備その他雑用頼まれ捜査陣から外されたモリーは凍った湖へ釣りへ出る父親に誘われ同行 父からは警察官を辞めてダイナーを手伝わないかと誘われるが迷った末にモリーは警官を続けると父に話す。
ヴァーン署長とアイダの外見がモリーの両親どことなく彷彿とさせるのは演出ですね




