表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

魔法のハサミ

作者: ひみつ

 たとえばここに一丁のハサミがあるとします。

 このハサミは魔法のハサミです。あなたが望む風景を切り取って、一枚の絵にすることができます。そしてそれを好きなときに心の中に映し出すことができます。ちなみに一度しか使うことはできません。

 さあ、あなたはこのハサミでどんな素晴らしい絵画を切り取るのでしょうか?

 青空? 今青空とおっしゃいましたか? なぜ、どうしてそのようなものを選ぶのです? いえ、別に空が悪いというわけではありません。ですがいつでも見られるようなものをなぜ選ぶのか、それが気になったのです。

 ああ、では違うものを選ぶと、はい。ではお聞かせ願えますか?

 雪景色? 確かに雪を見ることができる季節は限られていますが、ここは北国。冬になれば嫌というほどご覧になれるでしょう? 何もわざわざそれをお選びにならなくても……ええ。

 なんですって? この部屋の窓から見える景色? どうしてまたそのようなものを欲しがるのでしょうか? 第一あなたはこの部屋のベッドからもう十年も動いていない。それなのにどうして今更…………ああ、そうか、そうだったんですね!

 これは失礼。それならばあなたが望んだモノも納得がいきます。ええ、わかりましたわかりました。

 ですが最初に申し上げたとおり、これはたとえ話ですので、はい。悪しからず。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 簡潔にまとめられていて読みやすいです。 読後に読者の想像にゆだねられる部分があり、色々想像して楽しめます。 [気になる点] 特に見当たりません [一言] なぜ「あなた」がその風景を選んだの…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ