〈災い〉と〈天星の12使途〉
家の中に入ると、リシアは自室に戻った。
勉強机に魔術の本を置き、着ていたローブをハンガーパイプにかける。
机に戻ると、今日の練習で気づいた改善点を頭の中で軽く整理した。
(性質を決める時間を短縮する……それと、瞼を閉じずに使う場合の集中方法……この2つかな)
ほんの少し思い浮かべるだけで、次にやるべきことの見通しが立った。
(……よし。今日はここまで……)
そう思い、リシアは魔術の本の隣に積んであった別の本に手を伸ばした。
これは、この世界での生活や魔術、日常の常識をまとめた本だ。
転生したばかりのリシアにとって、魔術の使い方だけでなく、この世界で普通とされていることを知ることも重要だった。
ページをめくると、王国の基本ルールや魔術に関する常識、街での生活習慣、権力や礼儀作法までが淡々と書かれている。
見慣れない言葉もあったが、リシアは集中して目を通した。
魔術の原理や属性の影響、王都の歴史……。
しかし、リシアが以前から気になっていた「加護」については詳しく書かれていなかった。
仕方なく黙々と読み進めるうちに、この世界で安全に、そして効率よく魔術を使うための知識が少しずつ頭に入ってきた。
(なるほど……。属性がない月光魔法なら、魔力や属性に左右されず自由に使える。だけど、他の魔術は違うのか……)
次のページをめくると、自然とリシアの手が止まった。
(〈災い〉と〈天星12使途〉……?)
何だろう――。気になりつつも、リシアは次の文章に目を落とした。
そのとき、突然、窓の外で風がざわりと揺れた。
葉のざわめきとは違う、どこか不自然で意図的な動き。
(……今の、風?いや、違う……)
リシアは本を抱えたまま立ち上がり、窓に近づいた。
高原の景色は変わらず美しかったが、どこか空気が重く、薄い波動のようなものを感じる。
(……災い…?まさか、まだここには…)
心の奥で、さっき学んだ〈災い〉という言葉がよぎる。
まだ見ていない、けれど確かに存在する危険。
その瞬間、リシアの掌に小さな感覚が走った。
昨日の月光魔法で風を操った時と似た感覚――手のひらの上で、微かに世界の気配を掴む感覚だ。
(……風に…なる……?)
リシアは深呼吸をして心を沈める。
掌に月光の粒を導き、微かにそよぐ風を生み出す。
目には見えないが、確かに自分の手のひらに風が集まる感触がある。
(……これで……確かめる……)
リシアは手のひらの小さな風を外に向け、そっと放った。
風は空気の流れに沿って伸び、少し先で微かに波紋を描く。
窓の外の空気が、ほんのわずかに震えた。
それは、まるで何かが存在していることを示す、静かな警告のようだった。
(……やっぱり……。この世界は、静かでも油断できない……)
リシアは息を整え、再び窓の外の景色を見渡す。
山も森も美しいが、その下には予想もしない災いが潜んでいるかもしれない。
胸の奥に熱が走る。未知の力に触れた興奮と、身近な危険への緊張が混ざり合った。
(……よし。まずは魔術の練習。そして食料の確保……)
リシアは心を決め、机に戻り本を閉じると、今日やるべきことを改めて整理した。
外の静かな世界に潜む危険に備え、彼女の新しい一日が始まろうとしていた。
さて、今回はAIを活用しながら執筆させて頂きました。
少し処か結構、文章のランクが上がったと思います。
いくつか誤字等のミスがありましたらなんなりと申しだてください。
今後とも、夜巡りの星継者をよろしくお願い致します。




