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目覚めの時

このあいだの星辰評議から約3ヶ月後。

また星辰評議が一週間後にあるという通達がリシアの元へ届いた。


現在リシアは王都の東に位置する、ルミナリア国に住んでいる。

夜でも灯りが絶えないという神殿にある聖書の1部の文章からきた光がイメージの国だ。

しかし、あまりルミナリアは栄えておらず、町…村すらない。

―なぜなら森に精霊が住んでいるからだ。

精霊は人間とは交流が少ない。というか避けている。

かつて精霊と人間は領地の問題で対立していた。

その争いは精霊が勝ったものの、精霊は人間の技術の発展の速さを思い知った。

そのため、同じ国に精霊が住んでいる森と人間が住んでいる町が一緒なことはない。


しかし、リシアはルミナリアの国に暮らしていて精霊と交流もしている。

なぜならそれは―。


「リシアちゃ〜ん?こんにちは!」


ちょうどそのとき、扉からノックとともに声がした。


「精霊のルーナちゃんだよ〜。いる〜?」


「はい。…えと、ルーナちゃん、どうかした…?」


リシアが扉を開けると手のひらサイズの精霊が何やら大きなバスケットを抱えていた。


「ルーナね、クッキー焼いたんだけど作りすぎちゃったからお裾分けに来たの〜!」


どうやら精霊ルーナはクッキーのお裾分けにきたらしい。


「そうなの…?ありがとう…」


リシアがクッキーの入ったバスケットを貰うとルーナは帰っていった。


リシアはどうもこう精霊と交流をすると昔のことを思い出す。


(あれから50年か……)


* * *


ルミナリア国の精霊の森にとある一軒家が建っていた。

その家は一般の家よりかは少し小さいが、一人暮らしにはちょうどいい大きさだった。


その家の持ち主はいないと精霊達には思われていたがいつのまにか…そう、いつのまにかとある少女が住んでいた―。


これは約50年前。

昼頃、とある一軒家で少女は椅子に座って目を瞑っていた。

……だが、彼女は急に目を開けた。


(あれ、ここは……)


意識が段々戻ってきた少女は周りを見渡した。


周りにあるのは木製の椅子と机。

そして目の前にある窓の外には伸び伸びとした野原、その奥には森が広がっていた。


彼女は全く見ない光景に状況を理解した。


(あぁ、あの謎の空間にいたポラリスさん(?)が言っていたな……。えと、転生、だっけ?)


遠くから鳥が囀る音が聞こえたり、人の声が聞こえなかったり、周りのものが殆ど木製だったり…。

もといた世界とはまったく違う真逆の世界だった。


(本当にしたんだなぁ…)


改めて実感した少女は記憶を巡らせた。


(えっと…。ポラリスさんが転生したらしてほしいって言っていたのは………。本、…本を読むんだ。)


しかし、周りには本らしきものはない。

彼女は辺りを見渡すと同時に椅子から立ち上がった。


(とりあえず家を周るか…)


最初に入ったところは台所とダイニングテーブルがある部屋だった。

次に入った部屋は客室。

そして次はお風呂場。


「ここに、あるかな…」


彼女が次に入った場所は自室らしき部屋だった。

木製の勉強机と椅子、それからベッドが1つ。

その勉強机に本が3つあった。

…それも相当分厚い本が。


「あった…、けど分厚…」


その本にはこの星について詳しく書いてあるようだった。


1つ目の本はこの星と貴方自身について

2つ目の本はこの星の生き物について

3つ目の本はこの星の魔術について


そして最後に、この星の地図があった。


それはどうもこう星雲に似ているのは気のせいだろうか…。


彼女は一瞬そう思ったが、いくら考えても仕方がないと思い考えるのをやめた。


「だけど、結構国の数が多いなぁ…」


星雲の形を表したように並んでいる国の数がとてつもなく多いのだ。

300、いや500はあるだろうか。

とても小さい国もあるが、1つ1つがもといた星とは比べ物にならないくらいに大きい。


(この世界はこれだけ広いのかぁ…。いやもしかしたら地図の大きさの基準がもといた世界とは違うのかもしれない)


そんなことを考えていた彼女は1つ目の本を手にした。


1つ目の本はこの星と貴方自身について、とタイトルに書かれている。


(見たこともない字だけど、読める…。韓国語とか中国語とかでもないし…。英語に少し似ているかも…)

(だけど、さすがにこのページ数は多すぎる……。3日で一冊読み切れるかどうかかな…)


少女はひとまず、自分自身について理解することにした―。

今回は主人公が転生したての物語です。

これからも夜巡りの星継者をよろしくお願いいたします。

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