表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初カノの忘れ方  作者: 乃木希生
6/9

6話目

俺がヒナと出会ったのは、中学校2年生の時だった。


当時の俺は、人見知りする方で女性と話すことが恥ずかしくて、男子とばかり過ごしているタイプだったんだ。幸いなことに、勉強は得意で、運動神経は普通だったこともあり、クラスの中では浮くこともなかったが、はしゃぐタイプでもなかったので目立つこともなかった。


で、

ヒナとは中2のクラス替えで初めて同じクラスとなって、出席番号が同じだったこともあり最初は隣同士の席になった。それから何度か席替えはあったんだけど、俺たちのクラスは自分で座りたい席を選ぶスタイルだったこともあって、ほとんどの生徒が席替えがあっても移動することはなかった。


そのため、俺とヒナは1年中ずっと隣の席で過ごし、クラスの中では一番仲が良く話をする女子になっていた。


ヒナは俺と違って人見知りもせず、男女どちらとも分け隔てなく会話ができる明るく活発で、いわゆる一軍と言われる層に属している女子だった。俺は、自分にはないモノを沢山持っていて、楽しい学生生活を送っているヒナと同じ時間を過ごすうちに、彼女に惹かれていった。


まぁ、俺自身は休みの日に友人と遊びに行くことは嫌いでインドアなタイプだったから、ヒナと学校以外で会うことはほとんど無くて、あくまで学校でのみ会うだけの関係だった。


彼女とはあくまで席が隣同士というだけの関係のまま一年が経過したけど特に何もなく、中3になってからは席が離れ離れになったこともあり、クラスで会話することが極端に減っていった。

元々人見知りで女子と会話することが苦手だった俺は、話しかける勇気など持ち合わせていないから、ヒナと話したいという気持ちはあったが、その気持ちは心の奥に押し込めていた。



そんな微妙な距離感だったが、ヒナが俺のことを意識してくれるようになるきっかけが中3のある日起きた。最初に断っておくが、このきっかけは大々的な何かという訳ではなく、本当に些細なことなんだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ