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初カノの忘れ方  作者: 乃木希生
2/9

2話目

「遅かったじゃねーか。」


「いや、急な呼び出しを受けてから30分で着いているんだから、十分に早いだろ。はい、これ。」


「おっ、ワインなんて珍しいな。なんかあったか?」


「いや、別に。たまには、昼から飲むのも悪くないかなって思ってさ。」


玄関先でそんな会話をしていると、見慣れた靴が目に入ってきた。



「あれ?朱音(あかね)も来てるの?」


「おう」


「じゃあ、ワインじゃなくて日本酒の方が良かったかな。」


「まぁ、あいつは何でも大丈夫だろ、酒なら。」


「それもそうか。」


「お邪魔します。」


部屋に入ると、朱音がソファに座ってテレビを見ていた。

「あ、(まもる)じゃん!お疲れ!」


「おう、お疲れ。って、相変わらず自分の家みたいにくつろいでるなぁ。」


そう言いながら俺は朱音の隣に座った。


「お前ら、人の家でくつろぎすぎじゃね。少しは、コップ出すとか皿出すとか手伝えないもんかね。」


健がキッチンから嫌味を言っているようだったが、俺と朱音には聞こえなかった。


「相変わらず、自分たちに都合がいことは聞こえない便利な耳をしているんだな。子供の頃から本当に変わらないね、君たちは。」

嫌味を言いながらも、何だかんだ健は一人で黙々と色々と用意してくれた。


「ほら、準備できたぞ。守が買ってきてくれたワイン飲もうぜ。」


「昼飲みなんて最高じゃん。守は気が利くね。」


「だろ。今日は何となく飲みたい気分だっただけだよ。」


「これはまた何かあったな。仕方ない、朱音お姉ちゃんに話してみなさい。」

朱音は早く飲みたかったのか、手慣れた手つきでワインを開けてグラスに注ぎ始め、『とりあえず、乾杯〜』と飲み始めた。

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